介護職の退職金をシミュレーション!支給の有無や金額、必要な勤続年数とは

介護職の給料 2024年2月27日
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この記事のまとめ

介護職員として働いていて、「退職金はもらえるの?」「金額はどれくらい?」と気になる方もいるでしょう。退職金制度があるのは、医療・福祉業界の職場の約75%です。この記事では、退職金の有無や金額を確認する方法を解説します。介護職員が利用できる退職金制度の種類もまとめました。勤続年数や基本給をもとにした、介護職員の退職金シミュレーションもご紹介します。退職・転職を検討中の介護職員の方はぜひご覧ください。

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目次

介護職員は退職金をもらえるの?

退職金の支給は任意なので、介護職員が退職金をもらえるのかは勤務先によって異なります。勤務先が退職金制度を導入している場合は、受給条件を満たせば退職金がもらえるでしょう。勤続年数や雇用形態などで支給の有無は変わる場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。

厚生労働省の「退職給付(一時金・年金)制度 」によると、医療・福祉業界で退職金制度がある企業は75.5%で、全産業の平均とほとんど同じ割合となっています。なかでも、従業員数が多く規模が大きい企業は、退職金制度があることが多いようです。

この記事の「介護職員の退職金をシミュレーションしてみよう!」では、勤続年数や基本給をもとに、介護職員の退職金の金額をシミュレーションしています。退職金の具体的な金額が気になる方は、あわせてご覧くださいね。

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介護職員が退職金の有無や支給金額を確認する方法は?

「自分が退職金をもらえるのか分からない」という介護職員の方は、以下の方法で退職金の有無や金額を確認しましょう。

就業規則をチェックする

勤務先に退職金制度がある場合は、支給の条件や計算方法、支払い時期を就業規則に明記することが義務付けられています。就業規則は、職員が常に確認できるようにしておくのがルールです。就業規則は、入職時に配布したり、PCなどで共有していたりすることが多いので、退職金制度の項目を確認してみましょう

給与明細を確認する

「退職金掛金」「企業年金掛金」「確定給付掛金」などの項目で給与から掛金が差し引かれている場合、その退職金制度が適用される可能性が高いでしょう。

ただし、退職金の掛金の支払いは企業が全額負担する場合もあるため、給与明細だけでは退職金の有無を判断できません。退職金制度の種類によっては、給与から掛金が天引きされていなくても退職金がもらえます。

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人事・総務担当の職員に聞く

介護職員の労務を担当している人事や総務に聞けば、退職金の金額や受給に必要な手続きが分かるでしょう。ただし、いきなり退職金について聞くと、辞めたいのか詮索される可能性もあるので、聞き方やタイミングへの配慮が必要です。

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退職した介護職員に教えてもらう

「退職金について知りたいけど、職場に直接聞きづらい…」という場合は、すでに退職した職員に確認する方法もあります。退職金の有無や、何年目から支給されるのかなどを教えてもらえるかもしれません。退職金の金額は、基本給や勤続年数に応じて変わるので、ほかの職員からの情報は参考程度にするのが良いでしょう。

退職金制度を利用する際の注意点は?

ここでは、退職金制度を利用する際の注意点を解説します。「退職金を活用したい」と考えている方は、退職金を支給する条件や時期をチェックしておきましょう。

勤続年数が短いと退職金をもらえない可能性がある

退職金が勤続何年で支給されるかは、勤務先によって異なります。厚生労働省の「退職手当制度」によると、自己都合の退職の場合は、勤続3年以上になると退職金が支給されることが多いようです。会社都合の退職の場合、勤続3年以下で退職金が支給されることも少なくありません。

退職金制度の種類や職場の規定を確認することで、自分が退職金の支給対象なのか分かるでしょう。

退職金の支給の時期は職場によって異なる

退職金をいつ支払うかは職場によって異なりますが、退職から1~3ヶ月ほどで支給するのが一般的です。ただし、3月は退職者が多いため、4~8月ごろに受給の申請をする場合、通常より手続きに時間がかかることもあります。

退職金を支給する時期は就業規則に記載されているので、チェックしておきましょう。予定日を過ぎたにもかかわらず退職金が支払われない場合は、職場に連絡して確認することをおすすめします。

介護職員が利用できる退職金制度の種類は?

介護職の退職金に関する退職金制度のイメージ

退職金制度は、大きく分けて「退職一時金制度」と「退職年金制度」の2種類です。

厚生労働省の「退職給付(一時金・年金)制度 」によると、医療・福祉業界で採用している退職金制度は、「退職一時金制度のみ」が 86.9%、「退職年金制度のみ」が1.7%、「両制度併用」が 11.4%でした。介護職員は、勤務先が採用している退職金制度を利用できます。

介護職員が利用する主な退職一時金制度

退職一時金制度で支給される退職金は、退職後に一括で受け取るのが一般的です。下記では、退職一時金制度にはどのような種類があるのかを解説します。

介護施設・事業所独自の退職一時金制度

退職金制度を運用する企業の半数以上が、社内積立で退職金を準備しています。企業にとっては、自由に制度設計をできるメリットがありますが、退職金の支給額に課税されるというデメリットもあるでしょう。職員のリスクは、倒産してしまった場合に退職金をもらえない可能性があることです。

中小企業退職金共済(中退共)制度

「中小企業退職金共済制度」は、中小企業が利用できる退職金共済制度です。独立行政法人勤労者退職金共済機構が運営しています。掛金は全額事業主が負担する決まりです。

中小企業退職金共済では、加入して1年以上経てば退職金をもらえます。働き始めると同時に会社が手続きを行う場合は、勤続1年で退職しても退職金を受け取れるのが特徴です。

社会福祉施設職員等退職手当共済制度

「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」は、主に社会福祉法人が対象の退職金制度です。独立行政法人福祉医療機構が運営しています。勤務先と国・都道府県が退職金の財源を確保するため、職員の掛金負担はありません。前述の中小企業退職金共済と同じく、加入から1年で退職金の支給対象になります。

特定退職金共済制度

「特定退職金共済制度」は、各自治体の商工会議所などが、特定退職金共済団体として税務署長の承認を得て運営します。事業所規模の制限がないため、加入しやすいのが特徴です。掛金は事業主負担で、職員の負担はありません。特定退職金共済を利用する場合は、加入から勤続1年未満でも退職金をもらえます。

民間社会福祉事業従事者共済制度

「民間社会福祉事業従事者共済制度」は、民間の社会福祉施設・団体が対象です。自治体の社会福祉協議会などが運営しています。掛金を勤務先と職員の両方で負担する制度です。民間社会福祉事業従事者共済は、加入から1年未満でも、自身が負担した金額分ほどの退職金をもらえます。

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介護職員が利用する主な退職年金制度

退職年金とは、分割で受け取れる退職金のことです。受給開始年齢が決まっている場合もあります。医療・福祉業界で退職金制度がある職場のうち、退職年金を導入しているのは約1割で、退職一時金との併用が一般的です。以下では、「確定給付企業年金制度」と「企業型確定拠出年金制度」をそれぞれ解説します。

確定給付企業年金制度(DB)

確定給付企業年金制度(DB)は、もらえる退職年金の金額が確定しているのが特徴です。掛金は原則として事業主負担ですが、職員の同意を得れば最大半分までを職員負担とすることもできます。

勤務先が掛金を管理・運用して退職金の資金を捻出するのが、確定給付企業年金制度です。そのため、企業が倒産してしまった場合は、影響を受けるおそれがあるでしょう。

確定給付企業年金制度では、60歳または65歳以上になると退職年金の受給が可能です。加入期間や年齢が要件に満たない場合は、脱退一時金を受け取れます。ただし、加入期間が3年以下の場合は、支給対象外となる可能性があるようです。

企業型確定拠出年金制度(企業型DC)

加入する職員が、投資信託や保険商品、預貯金などから金融商品を選んで運用するのが、企業型確定拠出年金制度です。受け取れる退職年金の金額は、運用状況で決まります。掛金は原則として事業主負担ですが、企業型年金規約で定めた場合は、半分までは職員による負担も可能です。

企業型確定拠出年金制度には、非課税で金融商品を運用できたり、勤務先の倒産時に影響を受けなかったりするメリットがあります。なお、退職年金をもらえるのは原則60歳以降です。

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介護職員の退職金をシミュレーションしてみよう!

ここでは、勤続年数や基本給を考慮して、介護職員の退職金を具体的にシミュレーションします。退職金の相場が知りたい介護職員の方は、ぜひ参考にしてくださいね。

勤続年数と基本給をもとに計算した介護職員の退職金

厚生労働省の「モデル就業規則について(p.74)」では、正社員の退職金の計算方法の例を、以下のように紹介しています。

勤続年数退職金の支給金額
5年未満基本給×1
5~10年基本給×3
11~15年基本給×5
16~20年基本給×7
21~25年基本給×10
26~30年基本給×15
31~35年基本給×17
36~40年基本給×20
41年~基本給×25

参考:厚生労働省「モデル就業規則について(p.74)

上記の表と、同省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.178)」から、介護職員の退職金の参考値を下記にまとめました。

勤続年数介護職員の基本給介護職員の退職金
3年17万5,960円17万5,960円
10年18万7,530円56万2,590円
15年19万3,540円96万7,700円
20年~21万9,630円153万7,410円~

参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.178)

勤続年数を重ねることで、介護職員の退職金は大幅にアップする場合が多いでしょう。加入している退職金制度の種類によっても、退職金の支給金額は変わります。なお、上記は参考値なので、あくまで一例としてご覧ください。

中小企業退職金共済の退職一時金シミュレーション

独立行政法人勤労者退職金共済機構中小企業退職金共済事業本部の「中退共事業概要05年12月(p.3)」によると、中小企業退職金共済の2023年12月における退職一時金の平均支給額は、133万5,232円となっています。

勤続年数に応じて退職金が増えるシステムを採用する職場の、中小企業退職金共済の退職金の例は以下のとおりです。

勤続年数退職金掛金月額(事業主負担)
3年36万円1万円
5年65万6,200円1万2,000円
10年156万760円1万4,000円
15年263万1,660円1万6,000円
20年387万7,700円1万8,000円
25年531万1,680円2万円
30年以上694万1,920円2万2,000円

参考:独立行政法人勤労者退職金共済機構中小企業退職金共済事業本部「退職金のシミュレーション」

上記は、中小企業退職金共済のうち、基本退職金のシミュレーションです。付加退職金が追加されることにより、もらえる金額はこれより増える可能性があります。

ご紹介したのは、中小企業退職金共済の支給額のシミュレーションで、介護職員に限定したものではないことを理解しておきましょう。また、試算額は金利動向などの影響を受けて変動する可能性があります。

中小企業退職金共済への加入で実際にもらえる退職金は、企業が支払う掛金によって決まるので、参考程度にご覧くださいね。

社会福祉施設職員等退職手当共済のシミュレーション

独立行政法人福祉医療機構の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度について」によると、勤続年数と基本給をもとにした社会福祉施設職員等退職手当共済の退職金シミュレーションは、以下のとおりです。

勤続年数基本給退職金
5年20万円49万5,900円
10年22万円114万8,400円
15年26万円269万7,000円
20年28万円572万4,600円

参考:独立行政法人福祉医療機構「社会福祉施設職員等退職手当共済制度について

退職金は、勤続年数や基本給に応じて決まるのが一般的です。そのため、退職金制度を導入している職場で長く働き続ければ、退職金を多くもらえる可能性が高いでしょう。

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退職金を重視する方が転職時に注意すべきこと

「退職金をたくさんもらいたい」「退職金制度が整っている職場に転職したい」という方は、以下のような点に注意して職場を選ぶと良いでしょう。

長く働ける条件の職場を選ぶ

退職金は勤続年数が長いほど高くなる傾向にあるので、できるだけ多くもらいたいなら、長期的に働ける職場を選ぶことが大切です。勢いで転職先を決めるのではなく、仕事内容や条件が自分に合っているのか、事前にしっかりと確認しておきましょう。

求人票で退職金の有無をチェックする

転職の際は、求人票の福利厚生や給与の欄をチェックして、退職金の有無を調べましょう。退職金についての記載は必須ではないものの、退職金制度がある場合は、アピールとして記載していることも少なくありません。

求人票を見ても退職金の有無が分からないときは、面接で聞くと良いかもしれません。面接で退職金制度について尋ねるときは、長期的に働く意欲を伝える流れで確認するのがおすすめです。

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介護職員の退職金についてよくある質問

ここでは、介護職員の退職金についてよくある質問に回答します。「退職金はいつもらえるの?」「自分はどれくらいもらえる?」と気になっている方は参考にしてください。

介護職はいつ退職金をもらえるの?

退職金は、退職してから1~3ヶ月ほどで支給されるのが一般的です。ただし、退職金の請求が多い4月ごろは、事務処理に時間がかかって支給が遅くなる場合もあります。退職金の支給時期が知りたい方は、就業規則で確認しておきましょう。手続きなどに不安があれば、職場に聞いてみてくださいね。

介護職が退職金をもらえる勤続年数の条件は?

介護職が勤続何年で退職金をもらえるのかは、勤務先によって異なります。勤務先が独自で運営する退職金は勤続3年で支給する場合が多く、共済制度は勤続1年を要件とすることが多いようです。退職金の支給は任意なので、退職金がない職場もあります。退職金制度がある場合は、就業規則に詳細が明記されているはずなので、チェックしておきましょう。退職金制度について詳しく知りたい方は、「介護職員が利用できる退職金制度の種類は?」もあわせてご覧ください。

社会福祉法人の勤続20年の退職金はいくらか教えて!

「社会福祉施設職員等退職手当共済」を利用する社会福祉法人で、勤続20年・基本給28万円の場合の退職金の参考値は、572万4,600円です。社会福祉法人の退職金は、勤続年数や基本給などに応じて変わることが多いでしょう。なお、社会福祉法人が必ずしも社会福祉施設職員等退職手当共済を利用しているわけではないので、退職金をシミュレーションするときは注意が必要です。自分が受け取れる退職金の金額が気になる方は、「介護職員の退職金をシミュレーションしてみよう!」も参考にしてください。

まとめ

勤務先が退職金制度を運用していて、退職金の受給条件を満たしている介護職員の方は、退職金をもらえます。退職金制度がある場合は、就業規則に詳細を記載するのが決まりなので、確認してみると良いでしょう。

退職金制度は、大きく分けて「退職一時金制度」と「退職年金制度」の2つです。なかでも、退職一時金制度を採用している職場が多くなっています。介護職員が利用できる退職一時金制度は、「介護施設・事業所独自の退職一時金制度」「中小企業退職金共済制度」「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」などです。実際にもらえる退職金の金額は、勤務先が利用する制度の種類や勤続年数、基本給などによって決まります。

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執筆者

  • 元介護士ライター

グループホームに2年、訪問介護事業所に3年勤務。多くの高齢者や、障害のある方の介護に携わる。訪問介護事業所では、サービス提供責任者の業務も担当した。2022年に介護福祉士を取得。現在は、知識や経験を活かして、介護職員の方に役立つ情報を発信している。

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※この記事の掲載情報は2024年2月27日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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