
この記事のまとめ
「退職の際に引き止められて困っている」という介護職の方もいるのではないでしょうか。引き止めにあったときは、退職日をしっかり決め、相手に納得してもらえる退職理由を伝えることが大切です。この記事では、退職を引き止められたときの対処法を状況別に解説します。退職までの流れや必要な手続きついても解説するので、転職をお考えの介護職の方は参考にしてみてください。
目次
介護職は退職する際に引き止められる?
介護業界は人手不足傾向があるため、退職を伝えた際に引き止められてしまうこともあるようです。「引き止められて退職するタイミングを逃してしまった」という方もいるかもしれません。引き止められるからといって強引に退職してしまうと、トラブルに発展してしまう可能性があります。
また、資格取得の際に提出を求められる実務証明書は、過去に働いていた職場が作成するのが一般的です。気まずいまま退職をしてしまうと実務経験証明書の作成依頼をしにくくなってしまうことも考えられます。介護や福祉系の資格は、受験手続きの際に実務経験証明書の提出を求められることが多いので、引き止められたとしても、順序を踏んで円満退職をするのが望ましいでしょう。
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引き止めに対する退職の伝え方
引き止められたら、退職しにくいと感じる人は少なくありません。とはいえ、辞めたいと思いながら働き続けるのはつらいでしょう。ここでは、介護職で多い引き止めと対処法を解説します。
退職日を引き延ばされる
退職を伝えた際、「○月まで働いてほしい」「後任者が見つからない」などと言って退職日を引き延ばされるケースがあります。話し合いで退職日を決めることは問題ありませんが、何回も退職日を引き延ばされると、退職のタイミングを逃してしまうことも考えられるでしょう。
退職日を引き延ばされそうになる場合は、「○月○日に辞めます」と一貫して何度も伝えることが大切です。また、上司が後任者を配置してくれないという問題もあるでしょう。十分に引き継ぎの期間が取れなくても後任者が困らないよう、担当業務に関する資料などを作成しておくと安心です。
転職先と入職予定日を決め、退職を後ろ倒しにできない状況を作っておくと、交渉しやすくなるので、転職先を決めてから退職交渉をするのも良いでしょう。
退職の話を聞いてくれない
退職の相談をしようとしても「忙しいから後にしてほしい」といって話を聞いてくれなかったり、退職の話を進めてくれなかったりするケースもあります。その結果、退職の話がなかったことになってしまうこともあるかもしれません。
退職について話す場を設けてもらえない場合は、自分から退職の話を上司へ頻繁に持ち掛けてみましょう。それでも退職の話をなかったことにされそうなときは、状況に応じて退職願や退職届を提出して証拠を残すのも一つの手です。
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「待遇を改善するから辞めないで」と言われる
給料や賞与のアップ、職員の増員など「待遇・職場環境を改善をするから辞めないで」と引き止められるケースもあります。納得できる条件だった場合、退職をいったん保留にしても良いかもしれません。ただし、状況が改善される見込みがない場合は、きっぱりと退職の意志を伝えましょう。
待遇や職場環境を退職理由にすると、引き止められる可能性があります。そのため、現在の職場では叶えられない将来のビジョンやキャリアアップなど、上司が納得する退職理由を伝えるのがポイントです。
「辞められたら困る」など情に訴え掛ける
介護職は「あなたがいないと困る」「利用者さんが寂しがる」など、情に訴えるような引き止めにあうこともあります。情に訴えるように引き止められると、退職をためらってしまうかもしれません。
一度退職の意志を伝えてしまうと「仕事を続けるのが気まずい…」と職場に居づらくなる可能性も。周囲との関係を良好に保つためにも、退職の意志をしっかり固めてから伝えるようにしましょう。また、一度退職の意志を伝えたら一時の感情に流されないことが大切です。
「損害賠償請求する」など脅される
退職を伝えた際に「損害賠償を請求する」などと言われて引き止められるケースもあるようです。無断退職や施設内での大きなトラブルなどがない限り、退職時に金銭の支払いが生じることは基本的にありません。
労働基準法第16条では、「違約金や損害賠償を定める契約をしてはならない」と定められています。そのため、退職時に違約金を請求されても支払う義務はありません。退職時に損害賠償などの金銭を請求された場合は、身近な人や労働基準監督署などの第三者へ相談してみましょう。
出典
e-Gov法令検索「労働基準法」(2025年7月17日)
介護職員が退職するときの流れ
介護職が円満に退職するには、早めに退職の意思を上司へ伝え、後任者への引き継ぎを行うことが大切です。ここでは、退職を伝えるタイミングや流れを解説します。
上司に退職を伝える
介護施設を辞める決意をしたら、人員の補充や引継ぎの期間を考慮して1〜2ヶ月前に上司へ退職の旨を伝えるのが一般的です。
民法627条1項では、退職までの期間に関して「期間の定めがない場合、退職の2週間前までに退職の意志を伝えていれば退職できる」という旨が記載されています。しかし、就業規則に「退職者は○ヶ月前までに申し入れを出さなければならない」などの記載がある場合、体調不良などのやむを得ない理由がある場合を除いては就業規則に従うのが基本です。
退職までに数ヶ月要する場合があるため、就業規則を早めに確認してスケジュールを組んでおくと良いでしょう。
出典
e-Gov法令検索「民法」(2025年7月17日)
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退職日を決める
引き継ぎなどの期間を考慮しながら、上司と退職日を決めます。有給休暇が残っている人は、退職のタイミングで消化しても良いでしょう。
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退職届を提出する
必要に応じて退職届を提出します。「退職願」は退職の意志を伝える書類であるのに対し、「退職届」は退職を申告する書類で、受理されると撤回は基本的に不可能です。退職時の必要書類は職場によって異なるので、事前に上司に確認しておきましょう。
退職願と退職届の違いや書き方については、「介護職員の退職届の書き方とは?書類を提出する流れもご紹介」で解説しているので、退職届を作成する際は参考にしてくださいね。
引き継ぎを行う
退職日までに、担当の利用者さんや業務の引き継ぎを行います。自分がいなくなったあとに後任者が困らないよう、データや書類などを整理して、保管場所をしっかり伝えておきましょう。また、必要があれば外部の関係者に退職する旨を伝え、後任者を紹介します。
施設に物品を返却する
退職時に職場から借りている物品を返却します。健康保険証や名刺、社員証、制服など、返却するべきものをリスト化しておくと、返し忘れを防げるので安心です。
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介護職を退職する際に必要な手続き
介護職を退職する際に必要な手続きは、転職先が決まっている場合と決まっていない場合で異なります。転職先が決まっていない場合は、国民健康保険や国民年金などの公的な手続きが必要になることがあるので、事前に確認しておきましょう。
退職後に行う公的な手続き
下記は、退職から次の就業まで1日以上期間が空く場合に必要な手続きです。
- 健康保険の手続き
- 住民税の手続き
- 国民年金の手続き
- 失業給付の手続き
- 確定申告
健康保険の手続きをしないと、医療機関にかかった際に医療費が全額負担になります。そのため、退職後は「国民健康保険への切り替え」「任意継続被保険者制度の利用」「家族の扶養に入る」などの手続きが必要です。
また、雇用保険の失業給付金は、手続きを行わなければ受け取れません。次の就業まで期間が空く場合は、失業給付の受給手続きの方法を確認しておきましょう。
なお、退職の翌日から新しい職場で働く場合は、就職先で手続きを行ってくれるため、自分で行うことは基本的にありません。ただし、6月から12月に退職した場合は、住民税の手続きが必要になります。
退職時に職場から受け取る書類
退職後に行う各種手続きに必要な書類のなかには、事前に職場から受け取っておかなければならないものがあります。
退職の際に、職場から受け取る書類は下記のとおりです。
- 雇用保険被保険者証(職場が保管している場合)
- 年金手帳(職場が保管している場合)
- 源泉徴収票
- 離職票(雇用保険被保険者離職票)1・2
- 退職所得の受給に関する申告書
雇用保険被保険者証や年金手帳、源泉徴収票は転職先で提出を求められることがあります。退職時に手元にあるか確認しておきましょう。
また、離職票はハローワークで失業保険給付の申請に必要な書類。退職日を過ぎてからの発行になるので、郵送での受け取りが一般的です。退職金がある場合は、退職所得の受給に関する申告書も受け取ります。
なかなか辞められないときは転職先を決めてしまう
引き止められて、なかなか退職の話が進まない場合は、転職先を決めてしまうのも一つの手です。ただし、双方の介護施設に迷惑が掛からないように注意しなければなりません。また、働きながら転職先を探すのは大変です。焦って転職先を決めてしまうとミスマッチによって、早期退職につながってしまうこともあります。
介護業界専門の転職情報を提供する「レバウェル介護(旧 きらケア)」なら、あなたに合った求人のご提案だけではなく、面接の日程調整や必要書類の添削も担当します。忙しくて転職活動が進められない方におすすめです。
レバウェル介護(旧 きらケア)は、求職者の方と事業所の介護観がマッチすることを重視しているため、あなたに合った職場が見つかるはず。また、職場から引き止められてなかなか退職できない方からも、退職相談も受け付けています。「退職の見通しが立たない」という方でもお気軽にレバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。
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円満退職して次の職場へ
介護職が退職時に引き止められることに関する質問
ここでは、介護職が退職時に引き止められることに関する質問にお答えします。
介護職が退職を引き止められたくない場合は嘘の理由でも良い?
仕事に影響するような嘘の退職理由を伝えることは避けるようにしましょう。職場に退職理由を伝える際に嘘をついても、法的には問題ありません。引き止めを懸念する場合は、本音は上手に隠すことも大切です。仕事内容や人間関係に関することが本当の退職理由の場合、詳細を伏せるのも一つの方法といえます。
介護の仕事を退職したいときはどのように伝える?
退職の意向を上司に伝える際は、「転職先でやりたいことがある」というように、転職に対して前向きな姿勢を伝えるのがおすすめです。転職しても、前職とつながりが生じる場合もあります。そのため、介護職が転職するときは角の立たない伝え方を意識し、円満退職を目指すと良いでしょう。
まとめ
介護業界は人手不足のところが多く、退職の際に引き止められることも少なくありません。引き止められて退職のタイミングを逃してしまったという介護職の方もいるでしょう。介護職における引き止めには「退職日を引き延ばされる」「退職の話を聞いてくれない」「待遇を改善するから辞めないでと言われる」などがあります。
退職日を何度も引き延ばされる場合は、「○月○日に辞めます」と一貫して何度も伝えることが大切です。また、退職の話を聞いてくれない場合も、上司へ頻繁に話を持ち掛けることで、話を進めてくれる可能性があります。
なかには、「損害賠償を請求する」と脅されるケースもあるようですが、無断退職や施設内での大きなトラブルなどがない限り、退職時に金銭の支払いが生じることは基本的にありません。損害賠償などを請求された際には、一人で抱え込まずに労働基準監督署などの第三者へ相談するようにしましょう。
引き止められてなかなか退職できない場合、転職先を決めてしまうのも一つの手段です。レバウェル介護(旧 きらケア)では、求人先から直接情報収集をしているため、人間関係などの細かい情報もお伝えできます。サービスはすべて無料なので、ぜひ一度ご相談ください。
円満退職して次の職場へ
監修者

尾嶋
レバウェル介護 キャリアアドバイザー
保有資格:キャリアコンサルタント(国家資格)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、キャリアアドバイザーとして神奈川・大阪・広島・東京の介護職の転職を支援。2021年からはリーダーを兼任し、2023年は新卒教育にも携わる。
地域ごとの雇用動向や介護職の転職事例に精通し、個々に合ったサポートを提供しています。理想の介護や生活を実現する方法について一人ひとりの求職者さまと一緒に考え、キャリア構築のお手伝いをしていきます。
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


