
この記事のまとめ
- 介護職が円満退職するには、余裕のあるスケジュールで行動することが大切
- 介護職の円満退職の方法は、退職意思を伝えるタイミングに配慮すること
- 納得できる理由や意思の固さを伝えるのが、引き止められたときの対処法
介護業界における円満退職の方法を知りたい方もいるのではないでしょうか。円満退職するには、退職意思をしっかりと固め、スムーズに行動することが必要です。この記事では、介護業界における円満退職の流れや注意すべきポイント、引き止められたときの対処法などを解説します。退職でトラブルにならないか不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
介護業界の円満退職の流れ
介護業界で円満退職するには、余裕のあるスケジュールを立てて計画的に行動することが大切です。下記の内容を参考に、円満退職の流れを掴みましょう。
直属の上司に相談する
退職意思を固めたら、まずは直属の上司に相談しましょう。まずは口頭で「今後のことでご相談があるのですが…」と伝え、アポイントメントを取ります。上司に相談するときは、希望する退職日の1~3ヶ月前に伝えておくとスムーズです。
民法第627条では、雇用の解約の申し入れ日から2週間で退職できるとされていますが、業務の引き継ぎや職員の採用期間を考えると、早めに相談するのが親切でしょう。
出典
e-GOV法令検索「民法」(2025年7月16日)
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業務の引き継ぎをする
同僚や利用者さんに迷惑が掛からないよう、自分が担当していた業務を引き継ぎましょう。引き継ぎの際は、一緒に作業を行いながら説明すると相手に伝わりやすくなります。また、自分が退職しても確認できるよう、引き継ぎ用に資料をまとめ、業務内容や手順を可視化しておくと親切です。
職場に返却するものを用意する
職場から借りていたものは、退職日までに返却できるように用意しましょう。返却物の一例は以下のとおりです。
- 制服
- 名刺
- 社員証
- 健康保険証
- 各種備品
- 業務用の参考書
あらかじめ直属の上司に返却すべきものを確認しておくと、スムーズに対応できます。退職当日に慌てないよう、きちんと準備しておくことが大切です。
必要書類の手続きをする
退職するときは、下記項目のように会社から受け取る重要書類があります。
- 年金手帳(会社に提出している場合)
- 源泉徴収票
- 雇用保険被保険者証(会社に提出している場合)
- 離職票(転職先が決まっていない場合)
会社から受け取る書類は、確定申告や失業手当の手続きの際に求められます。各種書類を受け取ったら、不足がないか必ずチェックしましょう。書類に不備があると、退職後に連絡を取らなくてはなりません。なお、離職票は退職後に交付されます。
退職する
退職日になったら、備品の返却や書類の受け取りを行いましょう。お世話になった人に挨拶したり、職場に菓子折りを置いたりすると、円満退職につながります。
なお、利用者さんへ退職の挨拶をすると、担当者が変わることに不安を抱いてしまう可能性があるので注意が必要です。お世話になった利用者さんへ挨拶をしたい場合、必ず上司に確認してから対応を決めましょう。
退職後の手続き
退職後は、翌日に他社へ入社する場合とすぐに入社しない場合とで、必要な手続きが異なります。パターン別の手続きの違いをチェックしましょう。
退職日の翌日に入社する場合
退職日の翌日に転職先へ入社する際は、必要な手続きを転職先の企業が行ってくれるので、以下のような書類を準備しておきましょう。
- 年金手帳
- 源泉徴収票
- 雇用保険被保険者証
- 健康保険資格喪失証明書
- 健康保険被扶養者異動届(扶養家族がいる場合)
上記のような書類を転職先に提出すれば、基本的には自分が各種手続きをする必要はありません。会社側が手続きを行い、給料から税金や年金が自動的に天引きされるようになります。
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転職先が決定していない場合・1日以上空けて転職先に就く場合
転職先を決めていない場合や1日以上空けて転職先に入社する場合は、下記のような手続きを自分で行う必要があります。
- 失業保険の申請
- 健康保険への加入
- 国民年金への加入
- 各種税金の手続き
- 確定申告
これらの手続きは、市区町村の役場やハローワークで行います。期限内に行うべきものもあるので、後回しにすることなく取り組みましょう。必要な手続きをすべて行うには時間を要するため、なるべく間を開けずに転職する選択肢もあります。
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円満退職が必要な理由
円満退職は法的に求められているわけではありません。しかし、職場で揉めたり引き継ぎをしないまま退職したりすると、転職先で悪い噂が流れてしまう可能性があります。現職と転職先に関わりがある場合も考えられるので、円満退職するに越したことはありません。
また、現在の職場との関係性が悪化すると、退職手続きが長期化するおそれがあります。退職の話がスムーズに進まないと、転職先の入社日に影響してしまうので注意が必要です。
ただし、ハラスメントが理由で退職する場合は、無理に円満退職を目指す必要はありません。退職する際は、自分の身の安全を第一に行動しましょう。
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介護職員の円満退職の方法
介護職員が円満退職するには、退職意思を伝えるタイミングや退職理由に注意する必要があります。円満退職のポイントを以下にまとめました。
退職意思を伝えるタイミングに注意する
退職意思を伝える際は、余裕をもって相談することが大事です。「来週退職したい」というように、退職の希望を急に伝えても企業側は対処できません。退職意思を伝えるタイミングのルールは、就業規則に記載されている傾向があるので、あらかじめチェックしておきましょう。
また、繁忙期に退職の相談をするのは避けるのが無難です。退職の話を持ち出しても忙しさから忘れられてしまったり、人間関係に影響が出てしまったりするので注意しましょう。
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退職に対する迷いを見せない
退職交渉をするときは、退職意思の強さが伝わるように切り出しましょう。「退職の相談をさせてほしい」と伝えると引き止めにあう可能性があります。ご自身の中で迷いがないなら、「◯月で退職したいので、引き継ぎに関して相談のお時間をいただきたい」のように、退職に対する迷いを見せないことが大切です。
相手が納得する退職理由を伝える
退職理由を聞かれたら、相手が納得できるような内容を伝えましょう。家庭の事情や引っ越しといった個人的な事情なら、必要以上に退職理由を追求されることを避けられます。また、「次の職場でしかできない〇〇に挑戦したい」というように、前向きな理由を伝えるのも効果的です。
在職中に気まずい雰囲気にならないようにするためにも、退職理由として職場への不平不満を伝えないように配慮しましょう。
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在職中の職場に迷惑を掛けないようにする
円満退職を実現させるには、在職中の職場に迷惑を掛けないようにすることも大切です。働きながら次の職場を探す際は、早退や休日を取得しながら転職活動をする場合もあるでしょう。もしも自分が担当できない業務が発生するときは、事前に周囲へ共有し、利用者さんに影響が出ないようにする必要があります。
上司以外に退職の話をしない
退職の意向は、自分の直属の上司だけに伝えるのが円満退職のポイントです。たとえ直属の上司との相性が悪くても、1対1で話せる時間を確保してもらいましょう。上司へ相談する前に同僚に話すと、退職の噂が人づてに上司の耳に入ってしまう可能性があります。退職については直属の上司に最初に相談し、周囲への報告は上司の指示に従って行うのが基本です。
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退職を引き止められたときの対処法
介護業界は人手不足にあるため、退職意思を伝えると職場から引き止められる場合があります。せっかく退職を決意したのに引き止められると、仕事を辞めるタイミングを見失ってしまうかもしれません。下記では、引き止めにあったときのパターン別の対処法をご紹介します。
待遇改善を提案される場合
職場によっては、人材を引き止めるために待遇改善を提案する場合があります。たとえ魅力的な提案をされたとしても、その場で決定して返事をするのは避けましょう。
提案された条件によって現在の悩みが解決する場合は、前向きに検討する選択肢もありますが、転職先が決まっている場合は断りの連絡を入れなくてはなりません。すでに内定をもらっている場合は、自分が希望するキャリアプランを実現できるのはどちらの環境なのかを慎重に考えましょう。
うやむやにされる場合
「忙しいからまたあとで」「後任が見つかるまで待って」と、退職の相談をうやむやにされる場合があります。退職や転職に協力的でない環境だと、退職日の希望が通らない可能性も考えられるでしょう。しかし、労働者には退職の権利があります。退職日を決めたら、書面などの証拠を残し、「この日までに必ず退職する」と上司に確実に意思表示をすることが重要です。
懇願される場合
「お願いだから辞めないで」と、会社側から情に訴えられる場合もあります。自分を必要とされるとついうれしいと感じてしまうものですが、そのまま職場に在籍すると辞めるタイミングを見失い、後悔につながるかもしれません。自分がなぜ退職したいのかを振り返り、今の職場で働き続けるのが難しい場合は、退職意思を曲げないように心掛けましょう。
脅される場合
職場によっては、「今辞められたら迷惑」「退職したら損害賠償を請求する」といった脅しをかけられることもあるかもしれません。しかし、退職者が出ることで生じる問題は、会社側が解決すべきものです。退職は法律によって認められている権利なので、脅しや引き止めに従う必要はありません。
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介護職の退職に関するよくある質問
いざ退職するとなると、退職する前に知っておきたい疑問が浮かぶ人もいるのではないでしょうか?ここでは、介護業界の退職前後に関するお悩みをQ&A形式で解消します。
退職は転職活動の前と後どちらが良い?
基本的には、転職先が決まった状態での退職がおすすめです。転職活動にかかる時間は人それぞれなので、想定していた時間より長引く可能性もあります。転職活動後の退職なら、収入や貯蓄を確保できるため、内定を決めるために焦ることがありません。そのため、ハラスメントによるストレスや疲労による体調不良が続く場合以外は、転職先を決めてから退職するほうが無難といえます。
有給休暇を使い切ってから転職するには?
有給休暇は、すべて使い切ってから転職できます。有給休暇をすべて消化するためには、早めに退職意思を伝えることが大切です。人によっては、1ヶ月ほど休みになる場合もあります。退職日から逆算し、残っている有給休暇を消化して退職しましょう。なかには、「慢性的な人手不足から退職直前まで出勤を頼まれ、有休を消化できないまま退職した」という介護職の方もいます。しかし、労働者には有給休暇を取得する権利があるので、上司が有給取得に応じてくれない場合は、さらに上の立場の人に相談するようにしましょう。
ボーナスをもらってから退職するのはダメ?
ボーナスをもらってから退職することは可能です。企業によってボーナスの算定期間や支給時期は異なるので、退職前にボーナスを受給したい場合はきちんと確認しておきましょう。ボーナスの支給時期を考慮したうえで退職日までのスケジュールを立てると、仕事を辞める前に高い収入を得られます。
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まとめ
介護業界で円満退職するには、職場に迷惑を掛けないよう、余裕のあるスケジュールを立てることが重要です。まずは希望する退職日の1~3ヶ月前に、直属の上司に相談しましょう。話し合いで退職日が決まったら、同僚に引き継ぎを行います。
退職当日は職場で借りていたものを返却し、重要書類を受け取りましょう。利用者さんが不安になる可能性があるので、利用者さんへの挨拶は極力避けたほうが無難です。退職後の転職先を決めていない人や、転職先へ就くのに1日以上空く人は、年金・税金といった各種手続きが必要になります。
企業側から引き止めに合わないためには、相手が納得する退職理由を伝えましょう。転職活動には時間を要する場合もあるので、可能であれば転職先が決まった状態での退職をおすすめします。これから転職活動に取り組もうと考えている方は、レバウェル介護(旧 きらケア)へお気軽にご相談ください。
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監修者

尾嶋
レバウェル介護 キャリアアドバイザー
保有資格:キャリアコンサルタント(国家資格)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、キャリアアドバイザーとして神奈川・大阪・広島・東京の介護職の転職を支援。2021年からはリーダーを兼任し、2023年は新卒教育にも携わる。
地域ごとの雇用動向や介護職の転職事例に精通し、個々に合ったサポートを提供しています。理想の介護や生活を実現する方法について一人ひとりの求職者さまと一緒に考え、キャリア構築のお手伝いをしていきます。
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


