
この記事のまとめ
- 介護施設が導入する主な福利厚生は、各種社会保険や通勤手当など
- 医薬品の割引や腰痛のサポート制度といったユニークな福利厚生もある
- 福利厚生が充実した介護施設を探すには、転職エージェントを活用しよう
「介護施設の福利厚生にはどんな種類がある?」と気になる方もいるのではないでしょうか。介護施設の福利厚生は、各種社会保険や食事補助、資格取得支援制度などです。この記事では、介護施設で受けられる一般的な福利厚生を解説します。ユニークな福利厚生の例もご紹介。福利厚生が手厚い介護施設で働くメリットや、制度が充実した職場の探し方もまとめたので、就職・転職の参考にしてください。
目次
介護施設の福利厚生とは
福利厚生とは、職員の働きやすさや生活の安定を目的に、月給や賞与以外で勤務先が用意する制度のことです。正社員は充実した福利厚生を受けられる傾向がありますが、企業や条件によっては非正規社員も受給できます。
福利厚生は、法定福利厚生と法定外福利厚生の2種類に分けられるのが特徴です。法定福利厚生とは、健康保険法や介護保険法などの法律で導入が定められているもので、各種社会保険や一部の休暇制度が該当します。
一方で、法定外福利厚生は雇用主が独自に設けているもの。通勤手当や特別休暇制度、社内託児所などが例として挙げられます。
介護業界では、優秀な人材を確保するために職場環境の改善が進められており、福利厚生に力を入れる介護施設も少なくありません。
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介護施設が導入する主な福利厚生
介護施設の福利厚生は、各種社会保険や通勤手当、食事補助などです。介護施設が導入する主な福利厚生の内容を、「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」に分けてご紹介します。どのような待遇で働けるのか気になる方は、以下を参考にしてみてください。
法定福利厚生
法定福利厚生には、各種社会保険や産前産後休業制度、育児休業制度などがあります。
各種社会保険
社会保険とは、病気やけが、失業、介護、死亡といった、誰もが直面しうるリスクに備えるための公的な保険制度の総称です。加入者が保険料を支払うことで、状況に応じて必要な給付を受けられる仕組みとなっています。
社会保険は、健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険、介護保険の5種類です。
| 社会保険の種類 | 概要 |
| 健康保険 | 業務外の病気やけが、出産、死亡などに対して、医療サービスの給付(一部費用は自己負担)や手当金の支給を行う制度。 |
| 厚生年金保険 | 老年期や、病気・けがによる障がい、死亡の際に、年金や一時金を支給する制度。 |
| 労災保険 | 業務中や通勤途中の事故や災害、業務が原因の病気やけがに対して、必要な保険給付を行う制度。保険料は全額事業者側が負担する。 |
| 雇用保険 | 労働者が失業した場合や、育児・介護などで休業した場合に、生活の安定と再就職の促進を図るための給付を行う制度。雇用の継続や能力開発の支援も行う。 |
| 介護保険 | 介護が必要となった際に、介護サービスを給付する制度(一部費用は自己負担)。65歳以上の方と、40~64歳までの医療保険加入者が対象。 |
参考:e-Gov 法令検索「健康保険法」「厚生年金保険法」「労働者災害補償保険法」「雇用保険法」「介護保険法」
健康保険の加入手続きは、基本的に勤務先の介護施設を通して行われます。労災保険料は全額事業者負担ですが、そのほかは事業者と職員で分担して支払う仕組みです。
介護施設などの法人は、法人の規模に関わらず社会保険制度を整備する義務があります。そして、一定以上の勤務時間や勤務期間がある職員を、社会保険に加入させなければなりません。社会保険の加入条件や給付の詳細が知りたい方は、「派遣社員が社会保険に加入する条件を解説!保険の種類や手続き、注意点は?」の記事をご覧ください。
出典
e-Gov 法令検索「健康保険法」「厚生年金保険法」「労働者災害補償保険法」「雇用保険法」「介護保険法」(2026年4月16日)
産前産後休業制度
産前産後休業制度は、出産予定の職員が安心して出産を迎え、回復するための制度です。職員が仕事と出産を両立し、長期的にキャリアを継続できるように支援する目的があります。
産前休業の取得は労働者の任意で、出産予定日を含む6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から請求可能です。産後休業は法律で取得が義務付けられており、原則産後8週間は就業できません。
出典
e-Gov法令検索「労働基準法」(2026年4月16日)
育児休業制度
育児休業制度は、1歳未満の子を養育する職員を対象とした休暇制度です。保育所に入れないなどの特別な事情がある場合は、1歳6ヶ月~最大2歳まで延長できます。要件を満たせば、男性も女性も育児休業を取得可能です。
介護職の産休・育休について詳しくは、「介護職は育休・産休を取得できる?休業中の収入や仕事復帰後の働き方を解説」の記事をご一読ください。
出典
e-Gov法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(2026年4月16日)
介護休暇制度
要介護状態にある家族の介護を行う労働者を支援する制度として、介護休暇制度があります。対象家族は、職員の両親と祖父母、子ども、孫、兄弟姉妹、配偶者とその両親です。
介護休暇は法定の制度ですが、事業者側に給与の支払い義務はなく、有給かどうかは会社によって異なります。対象家族が1人の場合年5日まで、2人以上の場合は年10日まで取得可能です。介護休暇は突発的な短時間の休暇に利用できます。
また、介護に伴って長期的な休業が必要な場合の制度として、介護休業制度もあるので、状況に応じた福利厚生を活用しましょう。介護休業は、事前申請することで対象家族1人につき通算93日まで休暇を取得できます。
出典
厚生労働省「介護休暇について」(2026年4月16日)
e-Gov法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(2026年4月16日)
ストレスチェック制度
ストレスチェックは、ストレスに関する質問に選択式で回答するもので、従業員が50人以上いる企業は実施しなければなりません。今後すべての事業者に実施が義務付けられる予定です。また、職員の心身の健康維持や労働環境改善の取り組みには、相談窓口の設置や専門家によるカウンセリングなどもあります。
介護職のストレスチェックについては、「介護職のストレスチェックとは?義務化の理由やつらくて限界なときの対処法」の記事を参考にしてみてください。
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介護職のメンタルヘルスケアを考える~ストレスコーピングとは?~
法定外福利厚生
法定外福利厚生には、通勤手当や食事補助、社員寮・住宅手当などがあります。
通勤手当
通勤手当は、自宅または寮から職場までの交通費を会社側が負担する制度です。通勤手当の支給は会社の義務ではありませんが、多くの介護施設で交通費支給の福利厚生が用意されています。
支給される金額が交通費の一部か全額かは、介護施設によって異なるでしょう。通勤手当の計算方法は、「通勤距離に応じたガソリン代」「出勤日数分の公共交通機関の利用料金」「公共交通機関の定期券代」などさまざまです。
資格取得支援制度
介護施設のなかには、資格取得支援制度を導入しているところがあります。介護資格の取得費用の補助や独自の試験対策など、取り組みは施設によってさまざまです。働きながら資格を取得すると、手当の額が上がったりキャリアアップにつながったりする可能性があるのが強みといえます。
食事補助
介護施設では、職員向けの食事補助として、利用者さんと同じメニューを比較的安価で提供する場合があります。シフト勤務で生活リズムが乱れがちな介護職の健康管理の観点から、栄養バランスの整った食事摂取の支援として、食事補助を実施する介護施設もあるようです。
社員寮・住宅手当
職員の暮らしをサポートするために、低価格で住める社員寮の提供や、家賃の一部を補助する住宅手当を取り入れている介護施設もあるようです。ただし、支給金額や対象年齢に制限を設けている施設もあるため、住宅手当の制度を利用する場合は就業規則を確認してみましょう。
退職金制度
退職金制度は、退職する職員に対し、会社が規定の金額を支給する制度です。退職時に一括で支給される「退職一時金制度」と「企業年金制度」の2種類があり、併用している施設もあります。企業年金の受給方法は、一括の場合と分割の場合があるようです。
なお、退職金制度の有無は、介護施設によって異なります。厚生労働省の「3 退職給付(一時金・年金)制度(p.1)」によると、2023年において退職金制度を導入している企業は、医療・福祉業界の75.5%でした。退職金の有無や金額は、勤続年数や雇用形態によって違う場合があるので、就業規則を確認しておきましょう。
退職金制度について詳しくは、「介護職の退職金をシミュレーション!支給の有無や金額、必要な勤続年数とは」の記事をチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 結果の概況」(2026年4月16日)
特別休暇制度
特別休暇制度として、誕生日休暇やリフレッシュ休暇、アニバーサリー休暇などの福利厚生を設けている介護施設もあります。特別休暇が豊富に用意されている職場は、職員のワーク・ライフ・バランスに配慮しているといえるでしょう。
職場によっては1週間以上の長期休暇を取得できる場合もあり、仕事と私生活にメリハリをつけて勤務できます。
社内託児所
社内託児所を設置している介護施設なら、育児と仕事の両立を実現させやすいでしょう。職場内や近隣に子どもを預けられるので、安心して働くことが可能です。また、保育園に立ち寄ってから出勤する手間が省け、通勤時間の短縮にもつながります。
介護施設を選ぶ際に注目したいユニークな福利厚生
介護施設のユニークな福利厚生として、医薬品の割引や腰痛に関するサポート制度があります。一部の介護施設にある独自の福利厚生をチェックしてみましょう。
医薬品の割引
社会福祉法人や医療法人が運営する介護施設では、職員向けに医療品の割引販売を行っていることがあります。一般的な薬局やドラッグストアで購入するより低価格で、湿布や常備薬といった医薬品を購入することが可能です。
体力を消耗しやすく、感染症のリスクも伴う介護施設の職員にとって、健康をサポートしてくれる福利厚生は魅力的でしょう。
腰痛に関するサポート制度
入浴介助や移乗介助などで中腰になることが多く、腰に負担がかかりやすい介護職員のために、腰痛に関するサポート制度を設けている介護施設もあるようです。
たとえば、マッサージや鍼(はり)、整体などの費用を補助してくれたり、腰痛対策のコルセットやベルトを支給してくれたりします。
インフルエンザの予防接種費用の補助
施設内の感染を防ぐためのインフルエンザの予防接種代の補助も、介護施設にあると嬉しい福利厚生の一つです。介護職は利用者さんと密に接する仕事なので、職場にインフルエンザの予防接種の補助制度があれば積極的に活用すると良いでしょう。
外部の優待サービス
「外部の施設やサービスを利用する際に、割引や特典を受けられる福利厚生」を導入する介護施設もあるようです。たとえば、提携先のレストランや宿泊施設、レジャー施設、ジム・フィットネスクラブなどの利用料金の割引を受けられます。施設によっては、職員本人だけではなくその家族も優待サービスを利用できるようです。
就職先の福利厚生が充実しているメリット
就職先の福利厚生が充実していると、以下のようなメリットを感じられるでしょう。
- 仕事のモチベーションを維持できる
- 経済的な負担が軽減される
- 長期的に活躍できる
- キャリアアップを目指しやすい
福利厚生が充実している介護施設は、職員にとって働きやすい環境づくりが行われていると考えられます。就職先・転職先を選ぶときは、給与や仕事内容のほかに、福利厚生などの待遇にも注目するのがポイントです。
福利厚生が充実している介護施設を探すには?
充実した福利厚生がある介護施設を探すには、求人サイトや就職説明会、就職・転職エージェントを活用する方法があります。自分に合った方法で、安心してキャリアを築ける職場を探しましょう。
求人サイトの福利厚生の内容をチェックする
求人サイトをチェックすれば、どのような福利厚生に取り組んでいる介護施設なのかが記載されています。法人が目指す方向性や理念と合わせて、福利厚生の内容も確認しましょう。職員を大切にする姿勢が福利厚生の内容に現れていれば、自分の希望する働き方を実現できる可能性があります。
就職説明会に参加する
介護業界では、求職者向けの会社説明会や合同説明会が全国各地で開催されています。就職説明会に参加することで、求人情報やWebサイトだけでは得られない詳しい情報を直接聞くことが可能です。
実際にその法人や施設で働く職員に福利厚生について質問し、自分が求める制度が導入されているかどうかを具体的に確認することもできるでしょう。
就職・転職エージェントを利用する
福利厚生が充実している介護施設を探すのであれば、就職・転職エージェントを利用するのも一つの方法です。介護業界に特化したエージェントを活用すれば、介護施設ごとの仕事内容や求める人物像、福利厚生などの情報を掴めるでしょう。
プロのアドバイスを受けながら勤務先を探せるため、効率的に就職・転職活動を進めたい方におすすめです。
充実した福利厚生を用意している介護施設で働きたい方は、介護業界に特化した就職・転職エージェントであるレバウェル介護(旧 きらケア)に相談してみませんか?
「レバウェル介護(旧 きらケア)」は、幅広い介護施設の求人を取りそろえているのが強みです。福利厚生に関する情報や実際の労働環境、給与などの条件を詳しくお伝えします。求人の紹介や面接対策、入職後のサポートなどはすべて無料なので、まずは気軽にお問い合わせください。
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介護施設の福利厚生についてよくある質問
ここでは、介護施設の福利厚生についてよくある質問に回答します。「介護施設の福利厚生の内容が知りたい」「福利厚生が良い企業に特徴はある?」と気になる方は、参考にしてください。
介護施設の福利厚生サービスはどんなものがあるの?
介護施設の福利厚生サービスには、各種社会保険や通勤手当、食事補助、住宅手当などがあります。ほかにも、特別休暇などの休暇制度や、資格取得支援制度を設ける施設もあるようです。福利厚生の内容は施設によって異なるので、勤務先や気になる会社の福利厚生を確認してみましょう。
介護施設の福利厚生については、この記事の「介護施設が導入する主な福利厚生」で詳しく解説しています。
福利厚生が良い企業の特徴は?
福利厚生が良い企業の特徴として、「雇用形態に関わらず福利厚生を利用できる」「福利厚生の利用実績がある」「職員の多様なニーズに対応できるよう福利厚生の選択肢が豊富」などが挙げられます。ただし、求める職場環境は人によって違うので、自分が必要な福利厚生を行っている職場を選ぶと良いでしょう。
この記事の「福利厚生が充実している介護施設を探すには?」で福利厚生が良い施設を探す方法を解説しているので、ぜひご一読ください。
介護施設にあるユニークな福利厚生ってどんな内容?
介護職は腰痛の悩みを抱えやすいことから、コルセットや腰痛ベルトの費用を補助する制度を設けている介護施設があります。ほかにも、職員やそのご家族の誕生日や記念日に、特別休暇を取得できる制度を導入している施設もあるようです。
介護施設にあるとうれしい福利厚生については、この記事の「介護施設を選ぶ際に注目したいユニークな福利厚生」で解説しているのでチェックしてみてください。
まとめ
介護施設で受けられる一般的な福利厚生は、各種社会保険や育児休業、介護休暇などです。住宅手当や食事補助、資格取得支援制度などを導入する介護施設も少なくありません。なかには、医薬品の割引や腰痛のサポート制度といった、ユニークな福利厚生を取り入れている介護施設もあるようです。
職場の福利厚生が充実していることは、仕事に対するモチベーションの維持に役立ちます。介護施設に就職・転職する際は、給与や仕事内容だけではなく、福利厚生がどれくらい充実しているかにも着目すると良いでしょう。
福利厚生が充実している介護施設を探すなら、求人サイトをチェックしたり、就職・転職エージェントに相談したりするのがおすすめです。
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職場の雰囲気や人間関係といった情報もお伝えすることが可能なので、「介護施設で長期的に活躍したい」という方は、ぜひ利用してみてくださいね。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


