
この記事のまとめ
- 認知症対応型共同生活介護のサービス内容は、日常生活の支援や身体介護
- 認知症対応型共同生活介護の対象者は、認知症と診断された要支援2以上の方
- 認知症対応型共同生活介護の仕事をするメリットは、個別ケアがしやすいこと
「認知症対応型共同生活介護とは?」と気になる方もいるのではないでしょうか。認知症対応型共同生活介護とは、認知症を患う方が住み慣れた地域で共同生活を送れるようサポートする介護保険サービスです。この記事では、認知症対応型共同生活介護のサービス内容を解説します。入居条件や定員、職員の配置基準もご紹介。認知症対応型共同生活介護を利用する側と働く側のメリット・デメリットもまとめたので、参考にしてください。
グループホームとは?簡単に解説します!入居条件や費用、メリット、選び方目次
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)とは
認知症対応型共同生活介護とは、認知症を患う方が自立した日常生活を送れるようサポートするサービスです。介護保険法上の名称は「認知症対応型共同生活介護」ですが、グループホームとも呼ばれます。認知症の方が住み慣れた地域で安心して生活できるような家庭的な雰囲気があるのが特徴です。
e-Gov法令検索の介護保険法第八条20項によると、認知症対応型共同生活介護は介護保険法において以下のように定められています。
この法律において「認知症対応型共同生活介護」とは、要介護者であって認知症であるもの(その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)について、その共同生活を営むべき住居において、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことをいう。
引用:e-Gov法令検索「介護保険法第八条20項」
認知症対応型共同生活介護は、認知症を患う方が共同生活を送る場において、生活の支援や機能訓練を行う介護保険サービスであることが定義されています。
出典
e-Gov法令検索「介護保険法第八条20項」(2026年1月5日)
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認知症対応型共同生活介護のサービス内容
認知症対応型共同生活介護では、洗濯や掃除といった日常生活の支援や、食事や排泄、入浴の介助・見守りなどを行います。サービス内容を以下で詳しく確認してみましょう。
日常生活の支援
認知症対応型共同生活介護事業所の職員は、共同生活を送る利用者さんの日常生活をサポートします。食事の準備や調理、居室の掃除、洗濯といった家事を、利用者さんと職員が一緒に行うのが特徴です。
利用者さんの生活の質向上や認知症の進行緩和のためには、利用者さんが1人でできる部分は手を出さずに見守りや声かけを行い、自立した生活を送れるよう支援することが大切といえます。
身体介護
利用者さんの心身状態に合わせて、食事介助や排泄介助、入浴介助といった身体介護を行います。食事の際には、利用者さんが誤嚥(ごえん)せず安全に食事を楽しめるよう、一口量の調整や食べる姿勢のサポートをすることも必要です。
また、排泄介助をするときは、プライバシーに配慮しながらトイレの声かけや排泄後の処理などを行います。
認知症ケア
利用者さんごとの認知症の症状に応じた専門的なケアを行うのも、認知症対応型共同生活介護の役割です。利用者さんの生活スタイルやこれまでの経験、好みなどを理解して、適切なコミュニケーションや安心して生活できる環境づくりを行います。
認知症ケアでは、利用者さんの行動の背景にある症状や感情、意図を理解する姿勢が重要です。たとえば、同じトイレに間に合わなかったという状況でも、「トイレの場所が分からなかった」「尿意を感じなかった」など理由はさまざまなので、状況を分析して支援方法を検討する必要があります。
レクリエーション
認知症の進行緩和や、施設内外の交流の機会をつくることを目的としたレクリエーションも、認知症対応型共同生活介護で提供されるサービスです。
体操やボール遊びといった身体を動かすものや、手芸や編み物など手先を使うもの、クイズやパズルといった頭を使うものなど、さまざまな活動を行います。また、利用者さんのご家族や地域住民が参加できる季節のイベントや、ボランティアを招いた演奏会などを企画する場合もあるようです。
レクリエーション活動は、利用者さんの心身機能の維持・向上に役立つことに加え、コミュニケーションや社会参加の機能もあります。
看取りケア
「住み慣れた施設で最期を迎えたい」というニーズに対応し、看取りケアを実施する認知症対応型共同生活介護事業所は少なくありません。
看取りケアとは、回復が難しいと診断された利用者さんに対して、身体的・精神的な苦痛を和らげ、穏やかな最期を迎えられるよう支援することです。利用者さんを看取ることだけではなく、ご家族の精神的なケアなどのサポートも行います。
認知症対応型共同生活介護には医師や看護師の配置義務がないため、外部の医師や訪問看護事業所などと連携して看取りに対応することが多いようです。
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認知症対応型共同生活介護事業所の入居条件
認知症対応型共同生活介護事業所の入居条件は、以下のとおりです。
- 医師から認知症と診断されている
- 要介護1~5または、要支援2の認定を受けている
- 原則として事業所と同じ市区町村に住民票がある(転入から3ヶ月以上などの条件を設けている自治体もある)
- 事業所での共同生活が可能な心身状態である
- 常時の医療的ケアが必要ではない(事業所によって具体的な条件は異なる)
認知症対応型共同生活介護を利用できるのは、認知症と診断された要介護状態の高齢者の方です。要支援2の認定を受けた認知症の方も、介護予防サービスとして利用できます。また、65歳以上の方に加え、若年性認知症を患う40歳~64歳の方も入居可能です。
認知症対応型共同生活介護は地域密着型の介護保険サービスなので、原則として事業所と同じ地域に住んでいる方を対象としています。医療的ケアに対応しているかどうかは事業所によって異なりますが、医師や看護師を配置する事業所は少ないため、常時の医療的ケアを必要とする方は入居が難しい傾向にあるようです。
認知症対応型共同生活介護の入居定員
認知症対応型共同生活介護事業所では、利用者さんがユニットと呼ばれる小グループごとに共同生活を行います。1ユニットあたりの定員は5~9人で、1事業所に最大3ユニットまで設けることが可能です。
利用者さんが少人数で職員もある程度固定のメンバーで対応するため、認知症の方の生活に適した、変化の少ない落ち着いた環境があります。
厚生労働省の「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)(p.8)」によると、認知症対応型共同生活介護のユニット数の平均は1.7ユニットでした。1事業所あたりのユニット数は、「2ユニット」と回答した事業所が62.8%で最も多いことが分かります。
グループホームのユニットについて詳しくは、「グループホームのユニットとは?特徴や配置基準、働くメリットを解説!」の記事をご覧ください。
出典
厚生労働省「第218回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2026年1月5日)
認知症対応型共同生活介護の人員配置基準
同資料(p.3)によると、認知症対応型共同生活介護の人員配置基準は以下のとおりです。
| 職種 | 人員配置基準 |
| 管理者 | 常勤専従で1人(実務経験や研修修了の要件を満たす者) |
| 介護従業者(日中) | 利用者さん3人に対して常勤換算で1人 |
| 介護従業者(夜間) | ユニットごとに1人 ※要件を満たせば3ユニットで2人以上 |
| 計画作成担当者 | 事業所ごとに1人以上 ※1人以上は介護支援専門員 |
参考:厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)(p.3)」
認知症対応型共同生活介護には、管理者と介護従業者、計画作成担当者の配置が義務付けられています。
介護従業者の夜間の配置基準は、「ユニットごとに1人」が基準ですが、3ユニットの施設では、以下の要件を満たす場合は施設に2人で運営可能です。
- 3ユニットが同じ階に隣接しており、職員による利用者さんの状況把握や対応がスムーズに行える
- 安全対策のためのマニュアルの策定や訓練の実施がある
利用者さんの安全を確保できることを条件に、夜間に3ユニットで2人の人員配置が認められます。
また、同資料(p.33)によると、認知症対応型共同生活介護の計画作成担当者は、「認知症介護実践者研修」の修了が必須です。認知症介護実践者研修については、「認知症介護実践者研修とは?資格の概要や取得するメリットを解説」の記事をチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「第218回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2026年1月5日)
e-Gov法令検索「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」(2026年1月5日)
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認知症対応型共同生活介護の利用にかかる費用
認知症対応型共同生活介護の利用料金は、事業所のユニット数や利用者さんの介護度によって異なります。
介護サービス情報公表システムの「どんなサービスがあるの? – 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」をもとに、認知症対応型共同生活介護の利用者負担をまとめました。なお、以下は、介護保険サービスの利用料1割負担・地域区分その他の場合の費用です。
| 介護度 | 1ユニットの場合の利用者負担/1日 | 2ユニット以上の場合の利用者負担/1日 |
| 要支援2(予防給付) | 761円 | 749円 |
| 要介護1 | 765円 | 753円 |
| 要介護2 | 801円 | 788円 |
| 要介護3 | 824円 | 812円 |
| 要介護4 | 841円 | 828円 |
| 要介護5 | 859円 | 845円 |
参考:介護サービス情報公表システム「どんなサービスがあるの? – 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」
認知症対応型共同生活介護の利用者負担は、介護度が高いほど大きいことが分かります。また、事業所のユニット数が2ユニット以上の場合、1ユニットの事業所に比べて利用料が安いようです。
「事業所が医療連携体制加算を取得している」「施設で看取りに対応した」など、サービス内容に応じて上記の利用料に加算が付く場合もあります。
なお、入居にあたっての初期費用や利用料金は事業所ごとに異なり、ひと月あたり15~20万円程度が目安です。介護サービスの利用料金のほか、居住費や食費、水道光熱費などが含まれます。また、入居する際に一時金として初期費用が0~30万円ほどかかる場合があるようです。
出典
介護サービス情報公表システム「どんなサービスがあるの? – 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」(2026年1月5日)
認知症対応型共同生活介護のメリット・デメリット
認知症対応型共同生活介護のメリット・デメリットを、利用する側と働く側に分けてまとめました。
| メリット | デメリット | |
| 利用する側 | ・認知症に特化したケアが受けられる ・きめ細やかなサポートが受けられる ・住み慣れた地域で生活できる | ・すぐに入居できない可能性がある ・入居費用が高い可能性がある ・心身状態によっては入居や継続利用ができない可能性がある |
| 働く側 | ・寄り添ったケアを提供しやすい ・無資格・未経験から挑戦できる ・身体的な負担が比較的少ない | ・利用者さんとのコミュニケーションが難しい ・夜間対応を1人で行う可能性がある ・家事スキルを求められる |
認知症対応型共同生活介護を利用するメリット・デメリットと、働くうえでのメリット・デメリットを、以下で詳しく解説します。
認知症対応型共同生活介護を利用するメリット
認知症対応型共同生活介護を利用するメリットは、認知症に特化した専門的なケアやきめ細やかなサポートが受けられることなどです。
認知症に特化した専門的なケアが受けられる
認知症対応型共同生活介護を利用するメリットは、認知症に特化した専門的なケアを受けられることです。
職員は、実践を通して認知症の知識やスキルを身につけていたり、介護福祉士などの専門的な資格を取得していたりします。利用者さんの精神状態や行動の背景を理解し、適切な声かけや見守り、介助を行うため、利用者さんは安心感を得やすいでしょう。
少人数できめ細やかなサポートが受けられる
認知症対応型共同生活介護は、1ユニットあたりの定員が5~9人と少人数なため、きめ細やかなサポートを受けられます。職員が利用者さん一人ひとりの体調や精神状態を把握しやすいので、些細な変化も見逃さずケアにつなげてもらえるでしょう。
大規模な施設に比べて家庭的で落ち着いた雰囲気のなかで生活でき、認知症を患う利用者さんにとって安心感を得やすい環境といえます。
住み慣れた地域で生活できる
住み慣れた地域での生活を続けられるのも、認知症対応型共同生活介護を利用するメリットです。施設によっては、地域の行事やお祭りへの参加や、近隣住民との交流を行う場合もあるので、施設に入居してもこれまでに近い生活を続けやすいでしょう。必要なサポートを受けながら、在宅に近い環境で過ごせるのが魅力です。
認知症対応型共同生活介護を利用するデメリット
認知症対応型共同生活介護を利用するにあたって、「すぐに入居できない」「ほかの入居施設より費用が高い」といったデメリットを感じる方もいるようです。
すぐに入居できない可能性がある
認知症対応型共同生活介護は小規模で定員が少ないため、利用を希望してもすぐに入居できない可能性があります。お住まいの地域のグループホームの数が限られている場合や、入居したい施設がある場合は、入居までに時間がかかることがあるでしょう。
ほかの入居施設より費用が高い場合がある
認知症対応型共同生活介護事業所に入居すると手厚いケアを受けられますが、ほかの入居施設より費用が高い場合があります。認知症対応型共同生活介護事業所の入居一時金や居住費などは事業所ごとに決められており、所得による自己負担の上限もないため、公的施設より入居にかかる費用が高くなることがあるようです。
一方で、特別養護老人ホームなどの公的施設に入居する場合、入居一時金はかかりません。特養は、所得に応じて自己負担の限度額が設けられており、金銭的な負担が比較的少ない施設です。
心身状態によっては入居や継続利用が難しい場合がある
認知症対応型共同生活介護では、医療的なケアが常時必要な方や認知症以外の精神疾患を合併している方は、入居が難しい場合があります。施設によっては、入居に介護度などの条件を定めていることもあるようです。
また、心身状態の変化やほかの人への暴力や暴言などによって共同生活が困難になると、退居しなければならない可能性があるでしょう。
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認知症対応型共同生活介護事業所で働くメリット
認知症対応型共同生活介護事業所の職員は、利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアを提供しやすい環境があることや、身体的な負担が比較的少ないことなどをメリットに感じるようです。
利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアをしやすい
認知症対応型共同生活介護は少人数体制のため、一人ひとりに寄り添ったケアがしやすい環境です。利用者さんのこれまでの生活や性格、その日の体調に合わせてきめ細やかなサポートができます。
密にコミュニケーションを取ることで、利用者さんの小さな変化に気づいて迅速に対応できるでしょう。また、利用者さんと一緒に家事を行うなど家庭的な雰囲気があり、信頼関係を築きやすいのも魅力。利用者さん一人ひとりと深く関わり、充実した生活を送れるよう支援するやりがいがあります。
無資格・未経験から挑戦できる
無資格・未経験から挑戦できるのも、認知症対応型共同生活介護で働くメリットです。介護職員の場合は就職にあたって必須の資格はなく、働きながら知識やスキルを身につけられます。
認知症ケアのノウハウを学べるのは、認知症対応型共同生活介護ならではの魅力です。はじめは適切な対応方法が分からず戸惑うことがあるかもしれませんが、周囲と連携して経験を積むなかで、利用者さんに合わせたケアができるようになるでしょう。
身体的な負担が比較的少ない
認知症対応型共同生活介護事業所は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設と比較して、身体介護によるスタッフの体力的な負担が少ない傾向があります。自立した生活を送れるよう支援する施設なので、見守りや声かけを行うことも多く、ベッド上でのオムツ交換や更衣介助が必要な寝たきりの利用者さんは少ないようです。
そのため、体力に自信のない方も、認知症に関する知識やケアの経験を活かして活躍しやすいといえます。ただし、実際の負担は職場によって異なるので、不安な方は事前に確認しておくと良いでしょう。
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認知症対応型共同生活介護事業所で働くデメリット
認知症対応型共同生活介護事業所の職員は、認知症を患う利用者さんとのコミュニケーションに難しさを感じたり、夜勤を負担に感じたりする場合があります。
認知症を患う方とのコミュニケーションが難しい
仕事に慣れるまでは、認知症を患う利用者さんとのコミュニケーションに難しさを感じる可能性があります。認知症の進行度や症状は利用者さんによって異なるため、個別にケアを行うことが必要です。
利用者さんは、記憶障がいや失語により意思疎通が上手くできなかったり、感情のコントロールができず暴言や暴力が出てしまったりすることも。働くなかで経験を積みながら、適切な対応方法を勉強していくことが求められます。
利用者さんとのコミュニケーションに悩むときは、上司や先輩職員に相談してアドバイスをもらうのも一つの方法です。
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夜間の対応を1人で行う可能性がある
認知症対応型共同生活介護事業所では、最大9人の利用者さんの夜間の対応を1人で行う可能性があります。利用者さんのコール対応や緊急時の対応が重なると、「夜勤の負担が大きい」と感じるかもしれません。
起床介助や朝食の準備などで忙しい朝方の時間帯は、無理に1人で対応するのではなく、日勤の職員と協力して業務を進めると負担を軽減できます。また、夜勤が続いてきつい場合、上司に相談してみると、ほかの職員とのバランスを見てシフトを調整してくれるかもしれません。
家事スキルを求められる
認知症対応型共同生活介護事業所では、利用者さんと一緒に家事をしたり、利用者さんの代わりに家事をしたりすることがあります。そのため、家事の経験が少なかったり苦手意識があったりする人は、仕事を大変に感じるかもしれません。
特に、献立の作成や食材の準備、盛り付けとさまざまな作業を伴う調理に苦手意識があり、「自分にできるか不安…」という方は少なくないでしょう。
しかし、不慣れな場合は、周囲のスタッフに教えてもらいながら対応すれば問題ありません。職場によっては、湯せんで温めるだけで完成する調理品やミールキットを使用する場合もあるため、心配し過ぎる必要はないといえます。どうしても不安な場合は、その旨を事前に相談しておくと協力を得やすいでしょう。
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認知症対応型共同生活介護事業所の介護職員の給料
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.129)」によると、2024年における認知症対応型共同生活介護事業所の介護職員の平均給与額は、30.2万円でした(百の位以下切り捨て)。
認知症対応型共同生活介護事業所とほかの介護事業所の介護職員の平均給与を、以下のグラフにまとめました。

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.129)」
認知症対応型共同生活介護事業所の介護職員の平均給与額は、介護事業所全体より3.6万円ほど低い結果でした。要介護度3以上が利用対象の特別養護老人ホームと比べると、約6万円の差があります。
一方で、基本的に夜勤がないデイサービスより、グループホームのほうが平均給与が高いようです。
なお、実際の給与額は、手当や賞与の金額、働く地域などによって異なるので、平均値は参考程度にご覧ください。認知症対応型共同生活介護事業所で働くことを考えている方は、基本給だけではなく手当や賞与を含めた収入を、入職前に試算してみると良いでしょう。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年1月5日)
認知症対応型共同生活介護についてよくある質問
ここでは、認知症対応型共同生活介護についてよくある質問に回答します。「認知症対応型共同生活介護は誰が利用できるの?」「看護師は配置される?」と気になる方は、以下を参考にしてみてください。
認知症対応型共同生活介護の利用対象者は?
認知症対応型共同生活介護事業所を利用できるのは、認知症と診断された要支援2以上の方です。共同生活を送れる状態にあることや、事業所と同じ自治体に住民票があることも条件となっています。
認知症対応型共同生活介護の利用対象者については、この記事の「認知症対応型共同生活介護事業所の入居条件」をご一読ください。
認知症対応型共同生活介護事業所に看護師は配置される?
認知症対応型共同生活介護事業所に、看護師の配置は義務付けられていません。しかし、医療ニーズに対応して看護師を配置する施設も一部あるようです。看護師が常駐していない施設では、訪問診療や訪問看護などの外部の医療従事者と連携しながら、利用者さんの健康管理を行っています。
まとめ
認知症対応型共同生活介護とは、認知症を患う要介護状態の方が、施設で共同生活を営めるようサポートするサービスのことで、グループホームとも呼ばれます。介護職員の仕事内容は、料理や掃除といった日常生活に必要な家事の支援や身体介護、認知症ケアなどです。
認知症対応型共同生活介護の利用者さんは、ユニットと呼ばれる小グループごとに生活します。1ユニットあたりの定員は最大9人と少人数で、アットホームな雰囲気のなかで過ごすことが可能です。
認知症対応型共同生活介護事業所で働くメリットは、利用者さんに寄り添った個別的なケアができることや、身体的な負担が比較的少ないこと。無資格・未経験から挑戦できるのも魅力です。
一方で、働き始めて間もないころは、認知症を患う利用者さんとのコミュニケーションを難しいと感じる可能性があります。夜間の対応を1人で行うことや家事スキルを求められることに、プレッシャーを感じる人もいるかもしれません。
認知症対応型共同生活介護で働くことを検討する際は、メリットとデメリットの両方を理解したうえで職場を選ぶことが重要です。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点



