介護は「サービス業」?分類や仕事をするうえで大切なことを解説!

介護の仕事 2025年9月18日
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この記事のまとめ

介護業界で働く方のなかには、「介護はサービス業」と聞いて違和感を持つ方もいるのではないでしょうか?サービス業というと接客業のイメージがあるかもしれませんが、サービスを提供して対価を得る産業のことを大きく分けて「サービス業」といい、介護職も含まれます。この記事では、サービス業の定義や介護サービスを行ううえで大切にすべきポイントを解説。介護の仕事について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

サービス業とは?

サービス業とは、「サービスを提供し、対価を得る産業のこと」です。産業は農業、林業、漁業などの第一次産業、鉱業、建設業、製造業などの第二次産業、そして第一次産業、第二次産業のいずれにも分類されない第三次産業に分かれます。この第三次産業に分類されるのが「サービス業」です。

総務省の「大分類項目表」によると、日本における産業は以下のように分類されます。

  • 農業、林業
  • 漁業
  • 鉱業、採石業、砂利採取業
  • 建設業
  • 製造業
  • 電気・ガス・熱供給・水道業
  • 情報通信業
  • 運輸業、郵便業
  • 卸売業、小売業
  • 金融業、保険業
  • 不動産業、物品賃貸業
  • 学術研究、専門・技術サービス業
  • 宿泊業,飲食サービス業
  • 生活関連サービス業、娯楽業
  • 教育、学習支援業
  • 医療、福祉
  • 複合サービス事業
  • サービス業(ほかに分類されないもの)
  • 公務(ほかに分類されるものを除く)
  • 分類不能の産業

介護は上記のなかの「医療、福祉」に含まれます。「医療、福祉」の分野は、中分類として「医療業」「保健衛生」「社会保険・社会福祉・介護事業」に細分化されており、介護は「社会保険・社会福祉・介護事業」です。中分類のなかでも、事業によってさらに分類されています。

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介護は「サービス業」に含まれるの?

前述のとおり、介護の仕事は、「医療・福祉」産業の「社会保険・社会福祉・介護事業」に含まれます。

総務省の「日本標準産業分類(p,477)」によると、「社会保険・社会福祉・介護事業」は、高齢者や障がいのある方などに、社会福祉・介護などに関するサービスを提供する事業所であると定義されています。
そのため、利用者さんに介護サービスを提供する介護の仕事は、サービス業に含まれるといえるでしょう。

とはいえ、介護がサービス業というのに違和感を覚える人もいるかもしれません。「介護はサービス業である」というのに違和感を持つ人は、「サービス業は接客業のこと」「介護は接客業ではない」というイメージで解釈をしている可能性があります。
たしかに、接客の仕事が多い「宿泊業、飲食サービス業」や「生活関連サービス業、娯楽業」は分かりやすいサービス業のイメージかもしれません。

利用者さんをサポートするのが介護の仕事で、商品を提供したり販売したりする接客業とは異なりますが、紛れもなくサービス業の一つです。介護業界で働く方は、「介護=サービス業」であることを知っておくと良いでしょう。

サービス業としての介護の5つの特徴

サービス業には、ほかの産業にはないいくつかの特徴があります。ここでは、サービス業としての介護の仕事の特徴を「同時性」「無形性」「個別性」「新規性」「非反復性」の5つのカテゴリーに分けてまとめました。

1.生産と消費が同時に発生する「同時性」

サービスを提供する側と利用する側が同じ時間に同じ場所にいることが「同時性」です。介護の現場では、サポートする介護職員と介護を受ける利用者さんが同じ時間に同じ場所にいることで、介護サービスが成立します。

2.原型をとどめない「無形性」

「サービスは形のあるモノを提供するのではない」ということを「無形性」と表すようです。施設は形があるので目で見て確かめられますが、介護やリハビリ、レクリエーションなどのサービスには形がないので、目で確かめることができません。サービス業では、目に見えないサービスを提供し、相手はその価値を評価して報酬を支払います。

3.ニーズに合わせた対応をする「個別性」

「個別性」とは、「サービスの受け手のニーズや状態に合わせる」という意味です。
介護の現場において、食事や入浴、排泄などの身体介護を行う際は、利用者さんの状況やニーズに合わせてサポートの内容を変える必要があります。どの利用者さんに対しても同じサービスを提供するのではなく、相手に合わせた柔軟な対応をするのが、サービス業で重視される「個別性」です。

4.ニーズに合わせて市場が誕生する「新規性」

「新規性」とは、「新しいサービスの開発や社会の価値観、生活習慣、欲求の変化などによって、提供するサービスの内容が変化していくこと」を指します。介護現場で求められるサービスは時代によって変化するものです。
新規性は「独自性」とも言い換えられ、介護施設が「利用者さんのニーズ」を独自に考えたサービスを提供するたびに、新しい市場が生まれるといえます。

5.介護職員によってサービスが異なる「非反復性」

「非反復性」とは、「同じサービスでも介護職員の技術や個性によってバラツキが起きること」を指します。これは、サービスを提供する介護職員が複数いるときに起こることです。
たとえば、同じマニュアルに沿って入浴介助を行う場合も、担当する介護職員が変われば、声かけや手順がすべて同じにはなりません。

サービス業を行う介護施設・事業所の種類

「その施設に住むか通うか」などにより、利用できる介護施設・事業所は異なります。介護サービスは、主に入居型・通所型・訪問型の3種類です。以下でそれぞれの施設・事業所の特徴を解説するので、ご覧ください。

入居型施設

入居型施設では、施設で生活する利用者さんに対して介護サービスを提供します。入居型の介護施設・事業所の種類は、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、有料老人ホーム、グループホームなど。24時間体制でサービスを提供するので、働く場合は夜勤があるのが一般的です。

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通所型施設

通所型施設では、自宅で生活しながら施設に通う利用者さんに対して、日帰りで必要な介護サービスを提供します。主にデイサービスとデイケアの2種類があり、介護サービスやリハビリ、レクリエーションなどがサービス内容です。
基本的に日勤のみなので、規則的な生活を送りたい方や、夕方以降はプライベートの時間にしたい方に向いている職場といえるでしょう。

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訪問型事業所

訪問型事業所は、自宅で生活する利用者さんに対して、自宅を訪問して介護サービスを提供します。身体介護や生活援助全般に対応する訪問介護や、簡易浴槽を持ち込んで入浴をサポートする入浴訪問介護などがあり、利用者さんは必要な介護サービスを受けることが可能です。
訪問型の介護事業所も基本的に日勤のみ。また、担当件数を調整することで短時間勤務もでき、勤務時間の調整をしやすい職場といえます。

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介護職として働く5つのメリット

介護職は、需要が高く転職しやすかったり、やりがいを感じる場面が多かったりするなどの働くメリットがあります。ここでは、介護職として働くメリットを解説するので、介護の仕事に興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

1.需要が高いため転職しやすい

日本は高齢化の進行によって要介護者が増加しているため、介護人材が不足しています。介護人材の需要は非常に高く、介護サービス経験者であれば「即戦力になる」と期待されるので、転職しやすいでしょう。

また、介護業界に就職・転職をするのに資格は必須ではなく、無資格で応募できる求人も少なくありません。「未経験歓迎」「無資格OK」を掲げている職場は、働きながら介護のスキルを身につけられる傾向があるので、無資格・未経験の方も働き始めやすいでしょう。

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2.シフト制で希望の働き方を選択しやすい

介護の職場はシフト制の場合が多く、自身のライフスタイルに合った働き方を選びやすいメリットがあります。24時間体制の入居型の介護施設では、「午前8時30分~午後5時30分」の日勤、「午前11時~午後8時」の遅番、「午後5時~翌日午前9時」の夜勤などの勤務時間帯があります。

また、「フルタイムの正社員として働く」「パートとして短時間勤務をする」といった働き方があり、自分の希望を叶えやすいでしょう。

3.やりがいを感じる場面が多い

介護の仕事では、「利用者さんから感謝の言葉をかけられた」「誰かの役に立っている実感がある」といった場面が多くあります。介護職は、利用者さんの身の回りのお世話やケアをするため、利用者さんやご家族から感謝されることが多い仕事です。

また、利用者さんとコミュニケーションを取るうちに表情が明るくなったり、できなかったことができるようになったりするのを近くで見ることで、やりがいを感じてモチベーションアップにつながることもあるでしょう。

4.資格取得でスキルアップ・キャリアアップを図れる

介護職に関連する資格には、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士(国家資格)」などがあり、順番に取得することで次のキャリアの足掛かりになります。また、介護のプロフェッショナルを目指すなら、認定介護福祉士や認知症ケア専門士の資格を取るのも良いでしょう。

相談援助の仕事を行いたいなら生活相談員やケアマネジャー、施設のマネジメントをしたいならリーダーや施設長を目指すのも良いかもしれません。介護職として働く際は、キャリアプランを立てて取得する資格を考えましょう。

5.長期的に勤めやすい

介護業界は40~50代以上で働いている人も多く、年を重ねても続けやすいのがメリットです。若いうちから勤めている人もいれば、子育てが落ち着いてから介護の道へ進む人もいます。また、一時的に介護職を離れてブランクがあっても再就職しやすい傾向にあるのも、介護の仕事の魅力です。

介護職の年齢については、「介護職は何歳まで働ける?年齢制限はある?ミドル・シニア世代の転職のコツ」の記事で解説しているので、あわせてご一読ください。

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介護サービスを提供するうえで大切なこと

介護サービスを提供するうえで大切なのは、「利用者さんに寄り添った対応をすること」や「介護サービスで必要な接遇スキルを身につけること」です。以下で詳しく解説します。

利用者さんに寄り添った対応をする

利用者さんに寄り添った対応をすることは、高齢者の方に安心して介護サービスを利用してもらうために大切なことです。
介護職員は、利用者さんの性格や特徴をしっかり把握し、一人ひとりに合った対応を考える必要があります。利用者さんの気持ちを汲み取ることや、尊厳を意識することで、質の高い介護サービスを提供できるでしょう。

介護サービスで必要な「接遇スキル」を身につける

接遇とは、「もてなしの心でサービスを提供すること」です。サービス業を行う介護の現場では、あいさつや言葉遣い、表情、傾聴する姿勢、身だしなみといった接遇スキルが重要視されます
介護職員は、利用者さんとの信頼関係を築くことが大切です。対応が悪いと利用者さんに不信感を与えてしまいかねないので、気をつけなくてはなりません。

サービス業である介護職について理解を深めよう

介護の仕事はサービス業なので、「利用者さんにとって心地良い時間と場所を提供しておもてなしする」という心構えが非常に大切です。
「サービス業とはどのようなものか」「介護職にはサービス業として何を求められているのか」について理解を深めることで、より良い介護サービスを提供できるようになるでしょう

介護とサービス業に関するよくある質問

ここでは、介護とサービス業に関するよくある質問に回答します。「介護職ってサービス業なの?」と疑問に思う方は、ぜひご覧ください。

介護職はサービス業ではないの?

介護職はサービス業に該当します。サービス業と聞くと、飲食サービス業やアパレル業などの接客の多い職種をイメージする方もいるかもしれません。しかし、介護職も、利用者さんに「介護サービス」を提供するサービス業です。
介護は「サービス業」に含まれるの?」で詳しく解説しているので、興味がある方は、ぜひご一読ください。

介護にはどのようなサービスがありますか?

介護施設や事業所では、身体介護や生活援助、レクリエーションの企画・実施などの介護サービスが提供されます。介護施設・事業所は、入居型や通所型などがあり、施設によって提供するサービス内容に違いがあるので、事前に確認しておきましょう。有料老人ホームなどの入居型施設では、24時間体制で利用者さんを見守り、ケアを提供します。デイサービスやデイケアなどの通所型施設は、日帰りで施設に通う利用者さんに対して介護を提供するのが特徴です。
サービス業を行う介護施設・事業所の種類」で各施設の特徴を解説しているので、ぜひご覧ください。

介護の職種一覧を知りたい

介護業界で働く職種は、「介護職員」「訪問介護員(ホームヘルパー)」「介護支援専門員(ケアマネジャー)」「施設長」「生活相談員」「看護職員」などです。介護業界ではさまざまな職種のスタッフが連携・協力しながらサービスを提供しています。
介護業界で働く職種については、「介護業界で働く職種一覧!仕事内容や必要な資格、給与をご紹介!」の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

まとめ

介護の仕事は、「医療、福祉」産業の「社会保険・社会福祉・介護事業」に含まれます。「社会保険・社会福祉・介護事業」は、利用者さんに対して、社会福祉・介護などに関するサービスを提供する事業所と定められています。介護職は、介護サービスを提供する仕事のため、サービス業といえるでしょう。

介護職員は直接介護サービスを提供する仕事なので、利用者さんの気持ちに寄り添った対応や接遇スキルが求められるでしょう。介護の仕事には、やりがいを感じる場面が多かったり、需要が高く転職しやすかったりするメリットがあります。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2025年9月18日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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