介護派遣のトラブル事例!相談先や退職方法を解説

介護職の悩み 2024年3月1日
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ナース服の女性が何か考えている様子

この記事のまとめ

介護派遣のトラブルに悩む介護士さんに向けて、派遣先でトラブルが起こったときの対処法をご紹介します。派遣会社に相談しても問題が解決しない場合の相談先も挙げているので、悩みを抱えている方は1人で抱え込まずに利用を検討してくださいね。派遣会社にはそれぞれ特徴があります。自分に合った仕事が見つかりそうな登録先を選びましょう!

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目次

派遣先で起こる可能性があるトラブル

派遣先ではどんなトラブルが起こりやすいのか、ありがちなトラブル事例をご紹介します。

契約外の仕事をさせられる

直接雇用の正社員であれば、自分の職域とは違う業務に従事することもありますが、派遣社員は契約外の業務を断れます。派遣社員の仕事内容は、「就業条件明示書」などであらかじめ決められており、派遣先は契約で定めた業務のみを派遣社員に指示できる仕組みです。

とはいえ、契約外の仕事を頼まれて困っている派遣社員は少なくありません。特に、介護施設は人手が足りない現場が多く、契約外の仕事であっても断りづらいことがあるようです。身体介護はご利用者の安全に関わるため、「資格がない状態で任されたくない」ともどかしさを感じる方もいるのではないでしょうか。

条件と違う働き方をさせられる

仕事内容と同様に、派遣社員の残業の有無や上限はあらかじめ契約で規定されています。なので、残業なしの契約で残業を指示されたり、規定の残業時間を超えたりした場合は、残業を断ることが可能です。

しかし、「断ったら次回の契約が更新されないかも…」といった心配や、多忙な職場で残業を断る申し訳なさから、我慢して契約と違う働き方をする人がいます。

有給休暇を取得をさせてもらえない

年次有給休暇については、労働基準法(第39条)に規定があり、「雇入れの日から6か月以上かつ全労働日の8割以上出勤する」という条件を満たせば、正社員や派遣などの雇用形態に関係なく付与されます(※)。

有給休暇は労働者の権利であり、雇用主(派遣会社)は原則として労働者からの申請を拒否できません。しかし、「派遣先に有給休暇を取得して良い雰囲気ではない」という理由から、有給休暇をとれない人も。特に人手不足の施設では、休暇について言い出しにくかったり、派遣先に休暇を断られたりする、といった問題が起こりがちです。

※派遣の場合は、同じ派遣会社で6か月以上契約を継続していることが条件になります(派遣先は変わってもOK)

セクハラ・パワハラを受けた

セクハラ被害は誰かに相談しにくいことから、1人で悩みを抱えてしまいがちな問題です。また、「派遣社員は正社員には抵抗しない」と考える派遣先の社員が、派遣社員だけに嫌がらせをしたり、「逆らったら契約を更新しない」という脅し文句を使って過大なノルマを押しつけたりする、という被害もあります。介護は資格や経験の差が表れやすい仕事ですが、自分よりも仕事ができる派遣社員が気に食わず、パワハラに至るケースもあるようです。

派遣先の人間関係が険悪

派遣先の人間関係もよくあるトラブルの一つ。人間関係のトラブルには、「正社員同士の仲が悪く、人によって指示が違うので混乱する」「正社員と派遣社員が対立していてやりにくい」といったパターンがあります。正社員と派遣社員が表立って対立していない場合でも、「何となく差別されているように感じる…」と悩む人は少なくありません。

介護施設では、介護職のほかにも、ケアマネや看護師、リハビリ専門職など多職種が働いているため、職場によっては職種間でのいさかいがあることも。介護はチームで連携して行う仕事なので、人間関係のトラブルがあると仕事もやりにくくなってしまいます。

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派遣先でトラブルが起こったらどうする?

派遣先でトラブルが起こったら、どのように対処すれば良いのでしょうか?ここでは、そのヒントをまとめていきます。

派遣会社に相談する

派遣先でトラブルが起きたときは、派遣元である派遣会社に相談しましょう。派遣社員は派遣先で働いていますが、雇用契約を結ぶ相手(雇い主)は派遣会社です。派遣先で起こったトラブルは派遣会社が対処することになっているので、まずは派遣会社の担当者に話してください。

派遣会社では、以下のような相談に乗ってくれます。

  • 契約上のトラブルに関する相談
  • 個人的な事情(健康面や家庭の問題など)に関する相談
  • パワハラやセクハラに関する相談
  • 人間関係に関する相談
  • キャリアアップや時給に関する相談

業務そのものに関する相談は派遣先にしますが、それ以外は派遣会社に相談します。

「契約内容と実際の働き方が違う」などのトラブルは、派遣会社がすぐに対応してくれるはずです。ただ、人間関係やハラスメントの問題はその人の感じ方や主観が入る部分があるため、必ずしも具体的な対策をとってもらえるとは限りません。それでも、1人で悩みを抱えるよりは、まずは相談して解決の糸口を探すのが良いでしょう。

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派遣社員を辞める

「正社員との間に溝を感じる」「派遣社員であることに引け目を感じる」など、抱えている問題が派遣社員であることに起因している場合、派遣社員を辞める道もあります。

正社員で働くのが難しい方は、契約社員やパート、アルバイトなどの働き方を検討してみてはいかがでしょう。これらの雇用形態は、業務内容や待遇面で正社員との違いはありますが、「直接雇用なので部外者扱いされない」「交通費支給などの福利厚生を利用できる」などのメリットが存在します。

派遣社員の退職方法

派遣社員は派遣会社に雇用されているので、退職したい場合は派遣会社の担当者に伝えましょう。退職意思は次の契約更新の1か月前までに伝えるのがマナーです。派遣会社から契約更新の確認があれば、そのときに退職意思を伝えましょう。
派遣先に退職を伝えるタイミングは、派遣会社の担当者と話し合ったうえで決定しますが、退職日の1~2週間前が一般的です。

派遣社員が退職する時の注意点

・原則として契約期間中は退職できない
基本的には、契約を中途解除することはできず、契約期間を満了してから退職する必要があります。

・やむを得ない理由があれば契約期間中でも退職できる
病気や怪我、家族の転勤に伴う引越し、家族の介護など、やむを得ない理由がある場合は契約途中でも退職できる場合があります。判断の基準は派遣会社によって異なるので、迷ったときは担当者に相談しましょう。

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派遣会社とトラブルが起きた際はどうする?

派遣先でのトラブルは派遣会社に相談しますが、派遣会社が対応してくれないときや、派遣会社との間でトラブルが起こったときはどうすれば良いのでしょうか?

ここでは、派遣会社との間で起こる可能性があるトラブルや、対処法をお伝えします。

仕事を紹介してくれないときは?

派遣会社との間で起こるトラブルとしてよくあるのが、「仕事を紹介してくれない」というもの。仕事の紹介が受けられない背景には、以下のような理由が考えられます。

  • スキルに見合わない仕事を希望している
  • 人気の高い仕事を希望している
  • 希望条件が多い
  • 登録会での印象が悪かった

仕事を紹介してくれないのは、「そもそも扱っている仕事が少ない」など派遣会社に問題がある場合もありますが、希望条件が細か過ぎたり、登録会での印象が悪かったりすることも原因として考えられます。

仕事の紹介がないときは、複数の派遣会社に登録して選択肢を広げてみましょう。また、登録会での身だしなみや言葉づかいにも気をつけてくださいね。

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担当を変えてもらう

派遣会社の担当者と相性が悪い、不誠実な対応をされたときは、派遣会社の相談窓口で担当を変えられないか交渉できます。

担当者の変更を依頼するときは、ただ「変えてほしい」と伝えるだけではなく、具体的にどんな問題が起こったのか、何に困っているのかを説明するのがポイントです。

ただし、担当者を変更できるかどうかは派遣会社によって対応が異なり、必ずしも希望が通るとは限りません。

派遣会社の担当は、派遣社員に対して1対1でつくパターンと、派遣先ごとに1人の担当がつくパターンがあります。後者の場合、営業担当は簡単には変えられない場合が多く、同じ派遣先で働く限りは、同じ担当者との付き合いが続く可能性が高いでしょう。

外部の相談窓口を利用する

派遣会社への相談で解決できない問題が起きたら、以下のような外部の窓口を利用することもできます。

一般社団法人 日本人材派遣協会

日本人材派遣協会の相談センターでは、労働者派遣法の知識を持ったアドバイザーが、派遣社員の悩みにアドバイスをしています。キャリアカウンセリングの資格を持った専門家による相談も受け付けているので、キャリアプランの相談も可能です。

総合労働相談コーナー

全国の労働局や労働基準監督署内に設置された「総合労働相談コーナー」でも、いじめや嫌がらせ、パワハラなど、さまざまな分野の相談を受け付けており、違法性が認められた場合は担当部署への取り次ぎも行ってくれます。

年金事務所(旧社会保険事務所)

年金事務所では、厚生年金や健康保険に関するトラブルの相談を受け付けています。

派遣会社を変える

派遣会社が満足のいく対応をしてくれないとき、相性の悪い担当者を変更できないときは、派遣会社を変えてはいかがでしょうか。

派遣会社には、「福利厚生が充実している」「大手の仕事が多い」「専門職に特化している」などそれぞれに特徴があり、自分に合った派遣会社を選ぶのがおすすめです。

1社の派遣会社で、紹介してもらう仕事や派遣開始後のフォローに納得できなかったとしても、別の派遣会社であれば満足のいく働き方ができる可能性があります。

特に介護職は専門職なので、介護業界に特化した派遣会社なら、より多くの仕事と出会えるでしょう。

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介護派遣のトラブルに関する質問

ここでは、介護派遣のトラブルに関する質問をQ&A形式でお答えします。

介護派遣のあるあるを知りたいです

派遣会社の勤務条件に準ずるため残業が少なかったり、向き不向きに合わせて派遣先を探しやすかったりするのが挙げられます。働く期間が契約で決められているので、人間関係を構築しにくいことも、介護派遣のあるあると言われているようです。

介護派遣の現場にいじめはありますか?

労働環境が良くない環境では、可能性がゼロではありません。万が一トラブルを抱えている職場にあたってしまっても、契約更新をせずに辞められるのが介護派遣の強みといえます。おすすめされる職場が自分に合わないところが多いという場合は、派遣会社そのものを変更するのも手です。

まとめ

介護派遣で働いていると、派遣先の人間関係に悩んだり、契約外の仕事を任されて戸惑ったりすることがあります。派遣先でのトラブルは、派遣会社の担当者に相談するのが基本ですが、それでも解決できないときは、外部の相談窓口を利用する・派遣会社を変える、などの方法がありますよ。

派遣会社が保有する仕事や福利厚生の種類は、各社によって違いがあります。介護派遣として快適に働くには、自分が納得して働ける派遣会社を選ぶことも大切です。

介護業界に特化したレバウェル介護(旧 きらケア)では、保有資格や希望の施設形態・勤務日数など、ご経験やご希望に合った派遣先をご紹介しています。派遣後にトラブルが発生した際も、フォロー専任の担当者がサポートを行うので、安心してお仕事を継続していただけます。

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監修者

  • 中村

    レバウェル介護 キャリアアドバイザー

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※この記事の掲載情報は2024年3月1日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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