
この記事のまとめ
- 待機老人とは、介護施設が利用できるようになるのを待っている高齢者のこと
- 待機老人への対策として、特養の増設や人材確保のための改善が行われている
- 待機老人の問題を解決する糸口は、国や自治体が民間企業と連携すること
待機老人の問題について気になる方もいるのではないでしょうか?介護サービスの利用を待機する「待機老人」を減らすために、特養の増設や介護職員を増やす取り組みが行われています。この記事では、待機老人に関する取り組みや、民間企業が提供する介護サービスによる状況の変化についてまとめました。今後さらに高齢化が進んでいくにつれて、より深刻になると予想される介護の問題について知りたい方は、参考にしてみてください。
目次
待機老人とは?
待機老人とは、介護施設の利用を希望しているものの、空きを待って待機している高齢者のことです。少子高齢化が進む日本では、介護サービスの需要に対して供給が追いついていないことにより、待機老人の問題が発生しています。
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待機老人を減らすための対策は?
ここでは、待機老人を減らすための取り組みについて解説します。
介護の必要性が高い人の入所を優先する
現時点ですでに進められている政策の一つに、必要な人に必要な介護を提供する取り組みがあります。2015年4月より、特別養護老人ホームに入所するためには、原則として要介護度3以上と認定されることが必要になりました。
以前は、要介護認定さえされていれば、要介護度1の人でも入所することが可能でした。見直しが行われたため、身体機能の低下や認知症の進行などによって手厚い介護を必要とする人が、優先的に施設に入所できるようになりました。
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特別養護老人ホームを増設する
待機老人の問題を解消するために、特別養護老人ホームの増設も行われています。
厚生労働省の「令和5年介護サービス施設・事業所調査の概況:参考表 施設・事業所数(基本票)」によると、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)は、2019年から2023年の間に300施設ほど増えました。
出典
厚生労働省「令和5年介護サービス施設・事業所調査の概況」(2025年10月7日)
介護人材確保のための改善を行う
介護サービスの供給を安定させるために、介護従事者を確保するための対策も行われています。具体的な取り組みは、介護職員の賃金改善や職場環境の整備、外国人の介護人材の育成などです。
2024年6月には、処遇改善加算の一本化と加算率の引き上げが行われたため、介護従事者のさらなる賃金改善が期待されます。
出典
厚生労働省「介護職員の処遇改善:TOP・制度概要」(2025年10月7日)
厚生労働省「外国人介護人材の受入れについて」(2025年10月7日)
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待機老人の問題を解決する糸口とは?
待機老人の問題を解決するためのポイントは、国や自治体と民間企業が連携し、介護が必要な方に必要な支援を行うことです。民間企業は、有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅(サ高住)、デイサービス、訪問介護事業所などを設置して、介護サービスを提供しています。
自宅に近い環境で暮らせる有料老人ホームやサ高住の利用が拡大することで、待機老人の問題解消につながるかもしれません。また、住み慣れた自宅での生活を継続するための、通所型の施設や訪問型の事業所では、効率的な介護サービスの提供が可能です。
そのほかにも、高齢者が自宅で長く暮らし続けるためのサービスは数多くあります。新聞配達員が行う毎日の見守りサービスや宅食サービスなど、超高齢社会になった日本ならではのサービスも。介護が必要になっても自宅で暮らせる社会になりつつあるといえるでしょう。
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待機老人についてよくある質問
ここでは、待機老人についてよくある質問に回答します。待機老人に関する疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
待機老人とは何ですか?
待機老人とは、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)などの介護施設の利用を申し込んでいるにもかかわらず、定員の空きがなく待機している高齢者のことを指します。待機老人は人口の多い大都市に多い傾向があり、施設によっては入所までに数年待つこともあるようです。
待機老人の数はどれくらいですか?
厚生労働省の「特別養護老人ホームの入所申込者の状況(令和4年度) に関する調査結果を公表します(p.2)」によると、特別養護老人ホームの待機老人は、全体で27.5万人です(2022年4月時点)。都道府県別に要介護3以上の待機老人数を見ると、東京都2万1,495人、神奈川県1万4,238人、兵庫県1万1,534人の順に多い結果となっています。
出典
厚生労働省:「特別養護老人ホームの入所申込者の状況(令和4年度)」(2025年10月7日)
まとめ
待機老人とは、介護施設の利用を希望しており、空きが出るのを待機している高齢者のことです。待機老人の問題を解消するための取り組みとして、「特養の対象者の変更」「特養の増設」「介護職員の処遇改善」などが行われています。
介護のニーズに対応するには、公的機関が設置する事業所だけではなく、民間企業が運営する介護事業所の活用も重要です。高齢化に伴って民間サービスは多様化しており、要介護状態になっても住み慣れた自宅で生活を続けられる社会になりつつあります。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
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