
この記事のまとめ
- 介護福祉士国家試験に落ちたと思ったら、気持ちを切り替えて次回に備えよう
- 介護福祉士国家試験に落ちる原因は、勉強不足や本番当日の緊張など
- 介護福祉士試験に合格するための対策は、苦手な科目を集中的に勉強するなど
「介護福祉士に落ちたかも…」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。介護福祉士国家試験は毎年2~3割程度の方が不合格になっているので、落ち込み過ぎず前向きに次のアクションを起こすと気持ちが楽になるかもしれません。この記事では、介護福祉士国家試験の合格率や、落ちたか不安なときの対処法を解説します。合格するための勉強方法や試験のスケジュール、資格取得のメリットもまとめたので、ぜひご一読ください。
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「介護福祉士に落ちた…」毎年2~3割の人が不合格になっている
介護福祉士国家試験は「簡単」「ほぼ受かる」といった声があることから、安心して挑戦できた人もいるのではないでしょうか。しかし、実際に試験を受けてみると「不合格かもしれない…」「落ちたかも」と、不安を感じる人も少なくありません。
介護福祉士の合格率は7~8割程度
介護福祉士国家試験の近年の合格率は7~8割程度で、言い換えると約2~3割の人が不合格となっています。
厚生労働省の「第38回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」をもとに、過去10年の介護福祉士国家試験の合格率を以下にまとめたので、確認してみましょう。

参考:厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」
第35回・第36回介護福祉士国家試験の合格率は80%以上で、第37回の合格率も70%台後半と高水準でした。2026年1月に行われた第38回の合格率は70.1%です。
介護福祉士国家試験の合格率の詳細は「【2026年速報】介護福祉士国家試験の合格率は?受験資格別データや推移」の記事で紹介しているので、あわせてご一読ください。
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出典
厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験合格発表について」(2026年3月23日)
介護福祉士に落ちたとしてもパート合格の可能性がある
介護福祉士国家試験の合格基準は、「総得点の60%程度の得点がある(その年の問題の難易度によって合格基準点の補正あり)」「すべての科目群において最低1問は正解している」の2点です。
しかし、上記を満たせず試験に不合格になってしまったとしても、「パート合格」の可能性があります。第38回からパート合格の制度が始まったので、受験者の方は確認しましょう。
介護福祉士国家試験の科目は、A・B・Cの3パートに分かれており、パートごとに合否が判断される仕組みです。パートごとに設けられた合格基準点以上を得点し、そのパートを構成するすべての科目群で得点できた受験者は、該当パートの合格者となります。

参考:厚生労働省「介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について(p.2)」
パート合格が認められた場合、翌々年の試験まで合格パートが有効となり、該当パートの受験を免除可能です。そのため、次の試験では不合格だったパートの勉強に集中し、効率的に合格を目指せます。
パート合格の詳細は、「介護福祉士のパート合格とは?受験の仕組みは?試験科目や合格基準をご紹介」の記事もあわせてご一読ください。
出典
厚生労働省「ページ7:介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について」(2026年3月23日)
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「介護福祉士試験に落ちたかも」と不安なときの対処法
試験が終わった後は、結果が出る前にスクールなどから解答速報が出ます。そのため、正式な合否が出る前に自己採点を行う人もいるでしょう。
合格基準ギリギリの点数だと、「試験に落ちたかもしれない」と悲観的になってしまうかもしれません。そのようなときの心のモヤモヤを解消する方法をご紹介します。
「なるようになる」と気持ちを切り替える
すでに試験を受けた後なら、「なるようになる」と気持ちを切り替え、結果のことはあまり考えないようにするのも対処法の一つです。
「また落ちてしまったらどうしよう」「もしも不合格だったら…」と考えてしまうかもしれませんが、不安になり過ぎるとプライベートや仕事に支障をきたしてしまうことも。そのような事態を避けるためには、仕事に集中したり趣味に没頭したりして、気持ちを切り替えることが大切です。
次の試験に向けた準備を始めてみる
どうしてもマイナスに考えてしまうときは、あえて「落ちた場合」を想定して気持ちを切り替えても良いかもしれません。たとえば、不合格だったと仮定し、次の試験に向けた勉強を始めてしまうのも手です。
試験から結果通知までは2ヶ月弱あるため、その期間を有意義に過ごしましょう。結果が合格なら知識を深める良い機会になり、不合格だった場合はすでに気持ちが次の試験に向いているので、それほど落ち込まずに済む可能性があります。
失敗ではなく成功するまでの過程と考える
試験合格は、介護福祉士になるまでの過程の一つに過ぎません。不合格になったとしても、「落ちたことでしっかりとスキルを身につける大切さに気づいた」「より一層介護の仕事に向き合うきっかけになった」など、得られることがあるでしょう。
そもそも、実務経験ルートの場合、介護福祉士試験を受けている時点で「介護職として一定の実務経験を積み、介護福祉士実務者研修を修了している」など、多くの努力を積み重ねています。発表までは「合格したい」という思いが強く不安に感じるのも無理はありませんが、着実に成長しているという前向きな気持ちで過ごしてみましょう。
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介護福祉士試験に落ちた原因として考えられること
介護福祉士試験に落ちてしまったときは、落ちた理由を分析することが大切です。試験までの自分を振り返り、原因を考えてみましょう。諦めずに再チャレンジすれば合格に近づくことができます。
試験勉強が足りていなかった
介護福祉士国家試験では、介護の現場で働くだけでは身につきにくい専門知識の問題が多数出題されます。そのため、介護の実務経験が豊富な人であっても、しっかりと勉強を行っていなければ筆記試験を突破するのは難しいでしょう。
「介護職は人手不足による忙しさから、十分な勉強時間を確保しにくい」という意見もあります。勉強時間を確保するのが難しい場合は、休憩中や通勤中、寝る前の10分でも良いので、過去問などを解く時間をつくる工夫をしましょう。
知識が定着しきっていなかった
「1日中勉強したのに落ちた…」という方は、必要な知識が定着しきっていなかったことが原因のことも。試験勉強は、まとめて一気に行うよりも、毎日繰り返し行ったほうが定着しやすい場合があります。
できれば3~6ヶ月程度のまとまった期間をかけて、少しずつ学習を進めていきましょう。過去問や模擬試験で合格点を取ったとしても、期間が空けば忘れてしまいやすいので、試験までは継続して勉強を行うことが大切です。
本番のプレッシャーに弱い
模擬試験では安定して合格点を超えていたのに、介護福祉士国家試験の本番では緊張で実力を発揮できなくなる人もいます。緊張して頭が真っ白になってしまうと、問題に集中することは難しいでしょう。
この場合は、本番さながらのリハーサルを繰り返し行い、緊張感に慣れておくのが効果的です。1人で練習を行う場合は、タイマーやアラームを利用して、制限時間内で解く緊張感を持ちながら行うと良いでしょう。
職場での介護業務が試験に活かせなかった
介護福祉士国家試験の出題範囲のなかには、「医療的ケア」や「認知症の理解」のように、専門知識がなければ解けない問題が数多くあります。介護職として経験を積んでいる人でも、医療的ケアや認知症の利用者さんが身近に感じられる職場でなければ、業務経験を試験に活かせないことがあるでしょう。
試験を受ける前には、職場で得た知識だけでなく出題科目をカバーできるよう、幅広く学習に取り組むことが必要です。
介護福祉士国家試験に合格するための対策・学習法
次の介護福祉士試験で落ちないようにするためには、しっかりと対策することが大切です。具体的には、「勉強方法を変えてみる」「業務で身につきにくい知識を積極的に学ぶ」「苦手科目を重点的に勉強する」「受験対策講座で学ぶ」などの対策が挙げられます。
勉強方法を変えてみる
「勉強を頑張っていたのに落ちた」という人は、勉強方法が合っていない可能性があります。たとえば、参考書を読むだけだった場合は、声に出して音読したり、繰り返し書いて覚えたりなど、やり方を変えてみましょう。
Web上では、過去問集や動画といったさまざまな学習ツールを探せるので、そこから自分に合った勉強方法を探してみるのもおすすめです。
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業務で身につきにくい知識を積極的に学ぶ
実際の業務で関わっている内容は覚えやすい一方で、あまり関連性のない項目は理解しにくく、覚えても忘れやすい傾向があります。そのため、業務で身につきにくい内容を積極的に学ぶようにすると、知識の定着を図ることが可能です。
たとえば、初任者研修や実務者研修で学ぶ「介護過程」は、実際に介護計画書を書く立場にいなければ忘れてしまうかもしれません。研修で習ったことを思い出せない場合は、時間をかけて復習しておきましょう。
苦手な科目を集中的に勉強する
介護福祉士国家試験の結果が通知されるハガキには、総得点だけでなく、各科目の点数が書かれています。もしも、特定の科目だけ極端に点数が低いことが原因で落ちた場合、その科目を重点的に勉強すると大幅な点数アップが期待できるでしょう。
やみくもに勉強するより、自身の苦手科目を集中的に勉強したほうが効果的です。過去問を繰り返し解くと、自分の苦手分野の把握や克服を図れる可能性があります。
対策講座や模擬試験を活用する
介護資格に特化したスクールは、「介護福祉士試験対策」のような、試験の出題範囲を集中的に学べる講座を設けている場合があるようです。受講すると、最新の出題傾向を分析したカリキュラムで、ポイントを押さえた無駄のない学習を行えます。受講料はスクールによって異なりますが、独学が不安な方は検討してみると良いでしょう。
また、資格スクールは模擬試験を実施している場合があり、自分の実力を試したり、時間配分の練習をしたりするのに活用できます。
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介護福祉士国家試験の再受験までのスケジュール
介護福祉士国家試験に受験回数の制限はありません。落ちた場合は、少しずつ気分を切り替えて次の試験を見据えて行動すると、合格を目指せます。
2027年1月に実施予定の第39回介護福祉士国家試験の日程は、以下のとおりです。
| 受験申し込み受付期間 | 2026年8月上旬から9月上旬 |
| 試験予定日 | 2027年1月下旬 |
参考:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験試験概要」
介護福祉士国家試験は、例年8月から9月ごろに受験の申請を行い、翌年1月ごろが試験です。その後、3月中旬~下旬ごろに合格発表が行われます。
介護福祉士国家試験の勉強時間は個人差がありますが、合格を目指すには250~300時間程度が目安とされるようです。1日1~2時間のペースで勉強する場合、夏ごろからコツコツ受験勉強をしておくと良いでしょう。また、資格スクール主催の模擬試験は、秋~冬ごろに行われる傾向にあります。
なお、介護福祉士国家試験を再受験する場合、実務経験証明書や実務者研修修了証明書の再提出は不要です。これまでに実務経験証明書などを提出している場合、証明書提出済申出書で申請することで、証明書の提出を省略できます。
すでに受験資格が確定している方は、インターネットによる受験申し込みも可能です。初回の受験よりも申し込み手続きがスムーズに済むので、活用すると良いでしょう。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験試験概要」(2026年3月23日)
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験よくあるご質問」(2026年3月23日)
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モチベーションを維持!介護福祉士を取得するメリット
介護福祉士試験に落ちたことで、「もう受験をやめようかな…」と悩んでいる人もいるかもしれません。介護福祉士になるには試験合格という壁を突破する必要があるものの、その先には多くのメリットがあります。
気持ちを新たにするためにも、いま一度、介護福祉士の取得で得られるメリットを確認してみましょう。
さらなるキャリアアップが可能になる
介護福祉士の資格を取得することで、さらなるキャリアアップを目指すことが可能です。たとえば、介護職のキャリアパスの最上位にあたる「認定介護福祉士」を目指すことができます。認定介護福祉士とは、介護福祉士のリーダー的ポジションで、サービス面や介護などの指導をするのが役割です。
また、介護福祉士の資格があれば、ケアプランの作成を行う「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の資格取得も目指せます。
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業務範囲が広がる
介護福祉士になると、通常の介護業務に加えて、介護職員の管理や指導を行う役割を任されることも多いでしょう。また、訪問介護事業所でサービス提供責任者のポジションにも就くことも可能です。
サービス提供責任者は、ケアマネジャーが作成したケアプランに基づいて訪問介護計画を立てたり、介護職員への指導を行ったりなど、幅広い業務を担当します。「利用者さんにより良い支援を提供したい」という目標を持っている方は、介護福祉士になることが業務の幅を広げるきっかけとなるでしょう。
給与アップが期待できる
介護施設や事業所によっては、介護福祉士の資格を取得することで給料がアップする可能性があります。業務範囲が広がったり役職に就いたりして、給料が上がることは珍しくありません。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」をもとに、常勤で働く介護職員の保有資格別の平均給与を以下のグラフにまとめたので、チェックしてみましょう(百の位以下切り捨て)。

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」
介護福祉士の資格を有する介護職員の平均給与は、35万50円。初任者研修や実務者研修の保有者と比べて2万円以上、無資格の職員と比べると6万円近く給与が高い結果です。
介護福祉士は国家資格で信頼性が高いため、転職の際に有利になりやすいという特徴もあります。介護福祉士の資格を活かせる転職先を探せば、大幅な給与アップにつながるかもしれません。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年3月23日)
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介護福祉士の試験に落ちた人によくある質問
ここでは、介護福祉士の試験に落ちた・落ちそうとお悩みの方によくある質問をQ&A形式でご紹介します。
介護福祉士の試験に落ちたら恥ずかしいでしょうか…
介護福祉士国家試験に落ちたからといって、決して恥ずかしいことはありません。国家試験は毎年多くの方が挑戦し、残念ながら不合格になる方も一定数います。
第38回介護福祉士国家試験の合格率は70.1%で、約3割(約3~4人に1人)の方が不合格という結果です。この数字からも、不合格となるのは珍しくないと分かるでしょう。大切なのは、次の試験や目標に向けて気持ちを切り替えることです。
出典
厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験合格発表について」(2026年3月23日)
介護福祉士の試験に不合格だと再受験はできないの?
介護福祉士国家試験の受験に回数制限はありません。試験に落ちた場合は、翌年以降に再受験が可能です。
なお、再受験の際は、初回受験よりも手続きを省略できます。「証明書提出済申出書」で申請すれば、過去に提出している実務経験証明書や実務者研修修了証明書の提出を免除可能です。また、受験資格が確定していれば、インターネットを利用した受験申し込みもできるため、手続きの負担は少ないでしょう。
介護福祉士に受かる気がしません…どうすれば良い?
介護福祉士国家試験の不合格が続いている場合は、勉強方法が合っていない可能性があります。独学で苦戦している方は、スクールや通信講座の活用を検討してみるのも良いかもしれません。プロ視点で、押さえておくべきポイントや試験突破のコツを教えてくれるはずですよ。
効率的な勉強方法が気になる方は、「介護福祉士国家試験の勉強方法とは?効率の良い受験対策と合格するコツ」の記事をご覧ください。
試験に不合格でも介護福祉士として5年働ける人の条件は?
介護福祉士国家試験に不合格でも介護福祉士として5年働けるのは、介護福祉士養成施設を卒業した人です。2017年4月1日から2027年3月31日までに介護福祉士養成施設を卒業した人は、試験の受験有無や合否に関わらず、卒業年度の翌年度から5年間は介護福祉士の資格を有する者として働けます。卒業後5年間、継続して介護業務などに従事すれば、引き続き介護福祉士の資格を保有可能です。
上記は介護福祉士養成施設卒業者の国家試験の義務化に伴う経過措置であり、恒久的なものではありませんが、経過措置の期間延長の議論も。制度の改正については最新情報を確認しましょう。
出典
厚生労働省「第4回福祉人材確保専門委員会資料」(2026年3月23日)
まとめ
「介護福祉士国家試験に落ちた」と思っても、不安を1人で抱えないようにしましょう。毎年2~3割程度の人が不合格になっており、多くの人が同じ悩みを抱えています。
介護福祉士になるチャンスは一度きりではないので、再チャレンジすることも可能です。第38回試験からは「パート合格」が導入されました。合格したパートの受験が最大2年間免除されるため、不合格パートのみ受験して段階的に合格を目指すこともできます。「落ちてしまっても次がある!」と気持ちを切り替えて、合格発表を待ちましょう。
介護福祉士国家試験を突破するためには、一定の勉強期間が必要になります。自分に合った勉強方法を見つけることや、苦手な科目を克服することが、合格への近道です。
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今の職場に満足していますか?
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点



