
この記事のまとめ
- 児発管からサビ管になるには、実務経験の要件を満たすことが必要
- 児童福祉分野の経験しかなくサビ管になれない場合は、追加で実務経験を積む
- 児発管からサビ管へのキャリアパスの選択肢は、「法人内の異動」か「転職」
「児発管からサビ管になるにはどうしたら良いのか知りたい!」という方もいるのではないでしょうか?児発管(児童発達支援管理責任者)からサビ管(サービス管理責任者)になるには、実務経験の要件を満たすことが必要です。この記事では、児発管からサビ管になる流れや実務経験の要件を解説します。児発管からサビ管になる際のキャリアパスの選択肢や注意点もご紹介。児発管とサビ管の違いもまとめたので、参考にしてください。
目次
児発管からサビ管になるには?
児発管からサビ管になるには、実務経験の要件をクリアすることが求められます。児発管とサビ管の実務経験の要件は共通する部分が多くありますが、児発管として従事してきた事業によっては、サビ管に必要な実務経験を満たしていません。
そのため、児発管からサビ管になるには、自身の経歴でサビ管の実務経験の要件をクリアできるか確認し、クリアできない場合は追加で実務経験を積みましょう。
サビ管には実務経験のほかに研修の要件もありますが、受講が必要な研修は児発管と同じなので、児発管として働いている方は研修要件をクリアできます。児発管の仕事から離れている場合は、資格の更新が必要か確認しておくと安心です。
児発管・サビ管に従事するための研修については、この記事の「児発管とサビ管に共通する研修」で解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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児発管・サビ管の実務経験の要件
児発管やサビ管になるには、従事する業務や保有資格によって3~8年の実務経験が必要です。児発管とサビ管の実務経験の要件には、認められる事業内容や必要な期間に共通点と相違点があります。
厚生労働省の資料をもとに、児発管とサビ管の要件を以下の表にまとめました。
| 児発管の実務経験の要件 | サビ管の実務経験の要件 |
| 相談支援業務の実務経験5年以上 | 相談支援業務の実務経験5年以上 |
| 直接支援業務の実務経験8年以上 | 直接支援業務の実務経験8年以上 |
| 指定資格の保有と直接支援業務の実務経験5年以上 | 指定資格の保有と直接支援業務の実務経験5年以上 |
| 指定の国家資格等に基づく業務の実務経験5年以上と、相談支援業務もしくは直接支援業務の実務経験が3年以上 | 指定の国家資格等に基づく実務経験が3年以上と、相談支援業務もしくは直接支援業務の実務経験が3年以上 |
参考:厚生労働省告示第五百四十四号「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等」、厚生労働省告示第二百三十号「障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの」
児発管とサビ管は、「指定の国家資格に基づく実務経験と、相談支援業務または直接支援業務の実務経験」の要件における、必要な実務経験の期間が異なるのが特徴です。また、相談支援や直接支援業務の実務経験に該当する事業も違います。
児発管からサビ管になるにはどんな実務経験が必要?
児発管とサビ管の実務経験の要件の違いを以下で解説します。「児発管からサビ管になるにはどんな実務経験を積めば良いの?」「自分はサビ管の要件を満たしている?」と気になる方は、確認してみましょう。
相談支援業務の実務経験5年以上
児発管からサビ管になる方法の一つに、相談支援の実務経験を積む方法があります。すでに下記の「サビ管の相談支援業務の要件に該当する事業(表の右)」の実務経験がある場合、追加で実務経験を積まなくても、サビ管として配置されれば児発管からサビ管になれるでしょう。
一方で、「児発管の相談支援業務の要件に該当する事業(表の左)」のみに記載している事業での実務経験しかない場合、児発管からサビ管になるには、追加でサビ管になるための実務経験を積む必要があります。
| 児発管の相談支援業務の要件に該当する事業 | サビ管の相談支援業務の要件に該当する事業 |
| 1.一般相談支援事業、特定相談支援事業、障害児相談支援事業、地域生活支援事業、身体障害者相談支援事業、知的障害者相談支援事業、居宅介護支援事業、介護予防支援事業 | 1.一般相談支援事業、特定相談支援事業、障害児相談支援事業、地域生活支援事業、身体障害者相談支援事業、知的障害者相談支援事業、居宅介護支援事業、介護予防支援事業 |
| 2.児童相談所、身体障害者更生相談所、精神障害者社会復帰施設、知的障害者更生相談所、福祉事務所、発達障害者支援センター、児童家庭支援センター、里親支援センター | 2.児童相談所、身体障害者更生相談所、精神障害者社会復帰施設、知的障害者更生相談所、福祉事務所、発達障害者支援センター |
| 3.障害児入所施設、障害者支援施設、、老人福祉施設、精神保健福祉センター、救護施設、更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地城包括支援センター、乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設 ※5年のうち3年以上は「老人福祉施設、救護施設、更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地域包括支援センター、居宅介護支援事業、介護予防支援事業と準ずる事業」以外の実務経験が必要 | 3.障害児入所施設、障害者支援施設、老人福祉施設、精神保健福祉センター、救護施設、更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地域包括支援センター |
| 4.障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター | 4.障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター |
| 5.特別支援学校(盲学校、ろう学校、養護学校)、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、高等専門学校 | 5.特別支援学校(盲学校、ろう学校、養護学校) |
| 6.そのほか上記に準ずる事業 | 6.そのほか上記に準ずる事業 |
| 7.病院または診療所と準ずる事業 ※別途以下の要件も満たす必要がある | 7.病院または診療所と準ずる事業 ※別途以下の要件も満たす必要がある |
※病院または診療所と準ずる事業の実務経験で児発管・サビ管になる場合、以下のいずれかの要件を満たす
・社会福祉主事任用資格を保有する(社会福祉士、精神保健福祉士、所定の研修や講習の受講者など)
・介護職員初任者研修(旧 ホームヘルパー2級)以上に相当する研修を修了している
・上記1~6の事業において1年以上の実務経験がある
・下記の指定の国家資格等を保有する
【指定の国家資格等】
医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、管理栄養士、栄養士、精神保健福祉士、公認心理師
参考:厚生労働省告示第五百四十四号「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等」、厚生労働省告示第二百三十号「障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの」
上記の表の左列の太字で示した事業は、サビ管の実務経験の要件としては認められず、児発管のみ認められる業務です。以下に改めてまとめたので、該当する相談支援の実務経験で児発管になった方がサビ管になるには、別の方法でサビ管の実務経験の要件を満たしましょう。
- 児童家庭支援センター、里親支援センター
- 乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設
- 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、高等専門学校
- 上記に準ずる事業
なお、「準ずる事業」として認められる範囲は、自治体によって解釈が異なる可能性があります。上記の「サビ管の相談支援業務の要件に該当する事業(表の右)」の実務経験がない児発管の方がサビ管を目指すときは、自治体の担当課に要件を確認してキャリアプランを立てたほうが確実です。
直接支援業務の実務経験8年以上
児発管からサビ管になるには、直接支援の実務経験を積むルートもあります。以下の表の右列「サビ管の直接支援業務の要件に該当する事業」の実務経験が8年以上ある場合、サビ管に必要な実務経験をすでに満たしている状況です。
一方、表の左列「児発管の直接支援業務の要件に該当する事業」のみに記載している実務経験しかない場合、児発管からサビ管になるには、別の実務経験を積んで要件を満たさなければなりません。
| 児発管の直接支援業務の要件に該当する事業 | サビ管の直接支援業務の要件に該当する事業 |
| 障害児入所施設、障害者支援施設、老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院や診療所の療養病床、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童家庭支援センター、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、里親支援センター ※5年のうち3年以上は「老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院もしくは診療所の療養病床、老人居宅介護等事業と準ずる事業」以外の実務経験が必要 | 障害児入所施設、障害者支援施設、老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院や診療所の療養病床 |
| 障害児通所支援事業、障害福祉サービス事業、老人居宅介護等事業、児童自立生活援助事業、放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業、小規模住居型児童養育事業、家庭的保育事業、小規模保育事業、居宅訪問型保育事業、事業所内保育事業、病児保育事業、子育て援助活動支援事業 | 障害児通所支援事業、障害福祉サービス事業、老人居宅介護等事業 |
| 病院または診療所、薬局、訪問看護事業所 | 病院または診療所、薬局、訪問看護事業所 |
| 障害者の雇用の促進等に関する法律に規定する特例子会社、助成金受給事業 | 障害者の雇用の促進等に関する法律に規定する特例子会社、助成金受給事業 |
| 特別支援学校(盲学校、ろう学校、養護学校)、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、高等専門学校 | 特別支援学校(盲学校、ろう学校、養護学校) |
| そのほか上記に準ずる事業 | そのほか上記に準ずる事業 |
参考:厚生労働省告示第五百四十四号「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等」、厚生労働省告示第二百三十号「障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの」
上記の表の左列の太字の事業は、児発管の直接支援の実務経験の要件ですが、サビ管の要件には含まれません。サビ管の要件を満たせない実務経験を、改めて以下で確認してみましょう。
- 助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童家庭支援センター、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、里親支援センター
- 児童自立生活援助事業、放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業、小規模住居型児童養育事業、家庭的保育事業、小規模保育事業、居宅訪問型保育事業、事業所内保育事業、病児保育事業、子育て援助活動支援事業
- 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、高等専門学校
- 上記に準ずる事業
児発管は、要件となる直接支援の実務経験の範囲が幅広いことと、介護分野以外での実務経験が求められることが特徴です。そのため、児発管からサビ管になるには、追加で実務経験を積まなければならない方もいます。
直接支援業務の実務経験5年以上と指定資格
指定資格の要件を満たす場合、直接支援業務の実務経験を5年以上積むと、児発管からサビ管になれます。先述した「サビ管の直接支援の要件に当てはまる実務経験」が5年程度ある方は、自身が指定資格を保有しているかチェックし、必要に応じて資格取得を検討すると良いでしょう。
児発管もサビ管も「直接支援業務の実務経験5年と指定資格」で要件を満たすルートがあり、児発管として働く方はサビ管の要件を満たしていることも。直接支援業務の実務経験として認められる事業の範囲は児発管とサビ管で異なりますが、指定資格は共通です。指定資格の保有者とは、以下のいずれかに当てはまる人です。
- 社会福祉主事任用資格を保有する(社会福祉士、精神保健福祉士、研修・講習受講者など)
- 介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)以上に相当する研修を修了している
- 保育士
- 児童指導員任用資格を保有する
- 精神障害者社会復帰施設指導員任用資格を保有する
「直接支援業務の実務経験5年と指定資格」の要件では、資格取得前の実務経験も合算できるようです。指定資格の一つである「介護職員初任者研修」は3ヶ月前後で取得可能で、働きながら取得する方もいます。
資格取得の余裕がある場合、実務経験を8年積むルートより、「指定資格の取得と実務経験5年」のルートのほうが要件を満たしやすいかもしれません。介護職員初任者研修を取得すると、サビ管の要件の一つをクリアできるだけではなく、介護のノウハウを習得して直接支援の仕事に活かせるメリットもあります。
出典
東京都福祉局「障害者総合支援法等関連研修のお知らせ:東京都サービス管理責任者研修・児童発達支援管理責任者研修」
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指定の国家資格等に基づく業務3年と相談支援または直接支援3年
指定の国家資格等に基づく業務の実務経験3年と、相談支援または直接支援業務の実務経験を3年積むと、児発管からサビ管になることが可能です。児発管にもサビ管にも「国家資格等に基づく業務と、相談支援または直接支援」の実務経験を積むルートがあり、「指定の国家資格等」に当てはまる資格はどちらにも共通しています。以下で確認してみましょう。
「上記の国家資格等に基づく業務3年以上+相談支援または直接支援3年以上」がサビ管になる要件の一つです。
国家資格等に基づく実務経験を活かして児発管の要件を満たした方は、「国家資格等に基づく業務3年以上」をクリアしているでしょう。児発管は国家資格等に基づく業務の実務経験が5年以上必要で、サビ管より条件が厳しいのが特徴です。
すでに児発管とサビ管の実務経験の要件の違いをご説明しているように、「相談支援または直接支援3年以上」の対象となる事業は、職種によって異なります。サビ管の要件である実務経験を、改めて以下にまとめました。
| サビ管の相談支援業務の要件に該当する事業 | サビ管の直接支援業務の要件に該当する事業 |
| 一般相談支援事業、特定相談支援事業、障害児相談支援事業、地域生活支援事業、身体障害者相談支援事業、知的障害者相談支援事業、居宅介護支援事業、介護予防支援事業 | 障害児入所施設、障害者支援施設、老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院や診療所の療養病床 |
| 児童相談所、身体障害者更生相談所、精神障害者社会復帰施設、知的障害者更生相談所、福祉事務所、発達障害者支援センター | 障害児通所支援事業、障害福祉サービス事業、老人居宅介護等事業 |
| 障害児入所施設、障害者支援施設、老人福祉施設、精神保健福祉センター、救護施設、更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地域包括支援センター | 病院または診療所、薬局、訪問看護事業所 |
| 障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター | 障害者の雇用の促進等に関する法律に規定する特例子会社、助成金受給事業 |
| 特別支援学校(盲学校、ろう学校、養護学校) | 特別支援学校(盲学校、ろう学校、養護学校) |
| そのほか上記に準ずる事業 | そのほか上記に準ずる事業 |
| 病院または診療所と準ずる事業 ※別途要件あり | ‐ |
参考:厚生労働省告示第五百四十四号「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等」
国家資格等に基づく実務経験を活かして児発管からサビ管になる場合、上記の相談支援もしくは直接支援の実務経験があるか確認してキャリアを検討しましょう。
ここまでご紹介したように、児発管からサビ管になるには4つのルートがあります。障害福祉分野や介護分野で実務経験を積んできた方は、すでにサビ管の要件を満たしていることも珍しくありません。
一方で、児童福祉分野の経験しかない場合、児発管としての専門性は高いものの、サビ管の要件をクリアするには時間が掛かる可能性があります。
出典
厚生労働省告示第二百三十号「障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの」(2026年3月2日)
厚生労働省告示第五百四十四号「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等」(2026年3月2日)
e-Gov法令検索「学校教育法」(2026年3月2日)
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児発管とサビ管に共通する研修
児発管とサビ管はいずれも、実務経験に加えて「基礎研修」と「実践研修」の修了が必須要件です。児発管とサビ管が受けなければならない研修は、2019年4月にカリキュラムが統合されました。
児発管・サビ管に共通する要件である「サービス管理責任者等研修」について、以下で解説します。
基礎研修
厚生労働省の「サービス管理責任者等研修制度について(p.7)」によると、基礎研修は講義と演習で構成されており、児発管・サビ管の役割や個別支援計画作成の手順などの知識・スキルが学べます。26時間が標準カリキュラムです。
基礎研修を受けるには、児発管・サビ管に必要な実務経験の期間から2年引いた年数の実務経験が必要です。たとえば、「相談支援業務5年以上」のルートで児発管・サビ管を目指す人は、相談支援業務の実務経験を3年積むと基礎研修を受けられます。
児発管やサビ管が1人配置されている施設では、基礎研修修了者が2人目の児発管・サビ管として個別支援計画の原案の作成に携わることが可能です。
実践研修
実践研修は、支援を必要とする方の多様なニーズへの対応方法や、人材育成に関するノウハウが学べる内容で、標準カリキュラムは14.5時間です。
実践研修を受講するには、原則として基礎研修修了後に2年間のOJT(職場内訓練)を受けなければなりません。ただし、基礎研修を受講する段階で児発管・サビ管の実務経験の要件を満たしており、個別支援計画の原案作成までの一連の業務に従事する場合、OJTの期間を6ヶ月に短縮できます。
更新研修
児発管やサビ管として従事し続けるには、実践研修修了の翌年度を起点として5年ごとに、更新研修を受ける必要があります。5年ごとの期間内に更新研修を受ければ良いため、期間が5年以上空いても問題ありません。
児発管からサビ管になる予定の方や、児発管を続ける可能性がある方は、更新研修のタイミングを事前に確認しておくと良いでしょう。
同資料(p.7)によると、更新研修の標準カリキュラムは13時間で、講義と演習で構成されます。
出典
厚生労働省「社会保障審議会障害者部会(第135回)の資料について」(2026年3月2日)
児発管からサビ管になるキャリアパスの選択肢
児発管としてキャリアを積んだ方がサビ管への転身を検討する場合、主に「同じ法人内での異動」もしくは「転職」という2つのキャリアパスが考えられます。
同じ法人内で異動する
1つの法人が複数のサービス形態の事業所を運営している場合、法人内で異動する選択肢があります。法人によっては、児発管が働く放課後等デイサービスや児童発達支援事業所などと、サビ管が働く生活介護事業所や就労継続支援事業所、障害者グループホーム(共同生活援助)などの両方を運営していることがあるでしょう。
法人内での異動の場合、転職活動をする手間がなく、環境の変化を最小限に抑えられるメリットがあります。特に、併設する事業所へ異動する場合、児発管として築いた人間関係や信頼関係を活かしてサビ管へキャリアチェンジしやすいでしょう。
ただし、異動先の施設形態が限定されたり、給与の変化が少なかったりすることを考慮する必要があります。児発管からサビ管になってどのようなキャリアを歩みたいのかを考え、異動で叶えられそうか検討してみましょう。
転職する
現在の法人が成人を対象とした障害福祉サービス事業を行っていない場合や、職場環境を変えたい場合は、転職が有効な選択肢となります。給与や福利厚生といった待遇が今よりも良い職場や、自分の希望に合った分野の施設を選べば、働きがいを感じやすくなるでしょう。
一方で、転職活動をすることや新しい環境で一から人間関係を築くことを、負担に感じる可能性があります。児発管として働きながら効率的にサビ管の仕事を探すなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
介護・福祉業界に特化した転職エージェントの「レバウェル介護(旧 きらケア)」では、サビ管の求人を多数取り扱っています。キャリアパスのご相談にも対応しているので、「自分の児発管としての経歴でサビ管になれる?」とご不安な方も、お気軽にお問い合わせください。
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児発管からサビ管になる際の注意点
児発管からサビ管になるには、計画的な準備が必要です。児発管からサビ管になる際の注意点を以下で解説するので、キャリアチェンジの参考にしてみてください。
サビ管の要件が満たせているか確認する
まずは、自分の経歴でサビ管の要件を満たせるかを確認しましょう。児発管として働いていた期間は、原則「相談支援業務」の実務経験としてカウントされます。
しかし、従事している内容によっては要件として認められない可能性があるため、事前に自治体に確認すると安心です。
キャリアチェンジの計画を立てる
サビ管に求められる実務経験が現状の経歴で不足している場合、必要な実務経験を積むための中長期的な計画を立てると良いでしょう。
まず、現在の実務経験が、サビ管の要件に対してどの程度不足しているのかを具体的に把握することが大切です。不足する実務経験の内容や期間を把握したら、不足分を補うために職場内での異動や転職が必要かどうかを考えます。
転職する場合は、どの分野のサビ管を目指すのかを明確にして職場選びをすることが不可欠です。生活介護や自立訓練、就労支援など、サビ管が活躍するサービス事業所の種類は多岐にわたります。実務経験の要件を満たすためだけに仕事を選ぶのではなく、将来像もイメージしたうえで職場を選ぶと、理想のキャリアを叶えやすいでしょう。
最新情報をチェックする
サビ管になるための要件や研修について、最新情報をチェックすることも重要です。障害福祉サービスや介護保険サービスの制度は、基本的に3年に1度見直しが行われます。
実務経験の要件や研修制度が見直されることがあるため、各自治体の情報を定期的に確認すると良いでしょう。
児発管とサビ管の違いとは?
児発管とサビ管は、どちらも障がいのある方が適切な支援が受けられるよう、提供するサービスを管理する職種ですが、支援対象者の年齢や職場が異なります。児発管とサビ管の違いを、以下で確認してみましょう。
児発管とサビ管の支援対象者の違い
児発管は原則18歳未満の子どもが支援対象であるのに対して、サビ管の主な支援対象者は18歳以上の成人です。児発管の仕事は「児童福祉法」を、サビ管の仕事は「障害者総合支援法」を根拠法令としています。
児発管とサビ管の働く場所の違い
児発管とサビ管が活躍する主な職場を以下にまとめました。
| 児発管 | サビ管 |
| ・放課後等デイサービス ・児童発達支援事業所 ・保育所等訪問支援事業所 ・居宅訪問型児童発達支援事業所 | ・就労継続支援A型事業所 ・就労継続支援B型事業所 ・就労移行支援事業所 ・療養介護事業所 ・生活介護事業所 ・自立訓練(生活訓練・機能訓練)事業所 ・障害者グループホーム(共同生活援助事業所) |
児発管は、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所といった、障がいのある子どもが利用する施設で活躍しています。一方で、サビ管が働くのは、就労継続支援事業所や就労移行支援事業所、生活介護事業所などです。
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児発管とサビ管の業務内容の違い
児発管とサビ管は、個別支援計画の作成やモニタリング、職員の指導・育成などの業務を担当。大まかな業務内容は共通していますが、支援の目的や焦点、連携する関係機関が異なります。
児発管は、子どもの成長や発達支援、保護者の支援に焦点を当てたサービスを提供するのが特徴です。保育所や幼稚園、学校などと連携しながら、子どもの興味・関心や発達段階に応じた支援目標を設定します。保護者の子育ての悩みに対してアドバイスを行うこともあるでしょう。
一方で、サビ管の提供するサービスは、利用者さんの生活の質の向上や地域との交流、就労支援、ご家族の負担軽減などが主な目的です。医療機関や地域包括支援センター、就労先企業など、提供するサービスに応じてさまざまな関係機関と連携します。
サビ管の仕事に活かせる児発管のスキル
児発管とサビ管の主な仕事内容は共通する部分が多いため、児発管として培ったノウハウはサビ管の仕事に活かすことが可能です。サビ管の仕事に活かせる児発管のスキルを、以下で解説します。
アセスメントのスキル
児発管として子どもの発達状況や特性、家庭環境、ニーズなどを把握して、適切な目標を設定してきた経験は、サビ管として利用者さんの状況を正確に理解するのにも役立つでしょう。
サビ管も児発管と同様に、利用者さんの障がい特性や心身の状態、現在の生活環境といった情報を聞き取り、最適な支援につなげる役割があります。
指導・育成スキル
サービスを提供する職員に対して、個別支援計画に基づいた具体的な支援方法を指導したり、スキルアップのための研修や勉強会を企画・実施したりした児発管の経験は、サビ管の仕事に活かせます。
サビ管の役割は、利用者さんに提供するサービスの質を維持・向上させることです。職員のモチベーションを維持しながら適切な指導を行うことは、利用者さんへ提供するサービスの質に直結します。
相談援助スキル
支援する子どもや保護者の方の悩み・課題を傾聴するスキルは、サビ管として利用者さんやそのご家族のニーズや悩みを受け止めて支援するために活かせます。
また、福祉制度や利用できる社会資源の専門知識があれば、利用者さん一人ひとりの個性を尊重した支援が実現できるでしょう。
児発管とサビ管の平均給与・平均年収
厚生労働省の「令和 5 年障害福祉サービス等経営実態調査結果(p.25)」をもとに、2022年10月における常勤の児発管とサビ管の平均給与・年収を以下にまとめました。なお、平均年収は(平均給与額×12)で算出し、百の位以下は切り捨てています。
| 児発管 | サビ管 | |
| 平均給与額 | 27.8万円 | 31.9万円 |
| 平均年収 | 334.1万円 | 382.9万円 |
参考:厚生労働省「令和 5 年障害福祉サービス等経営実態調査結果(p.25)」
児発管よりサビ管のほうが平均給与が約4万円高い結果でした。平均年収で見ると、児発管とサビ管で50万円近く差があります。
なお、上記のデータはあくまで平均額で、実際の収入は働く地域や賞与・手当の有無などによって職場ごとに異なるので、参考程度にご覧ください。
出典
厚生労働省「令和5年障害福祉サービス等経営実態調査結果」(2026年3月2日)
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サビ管のやりがいや魅力
サビ管の仕事には、以下のようなやりがいや魅力があります。
- 自分で考えた支援計画を実現できる
- 利用者さんの変化や成長を実感できる
- 多職種連携の中心として働ける
- 利用者さんやそのご家族から直接感謝の言葉をもらえる
利用者さんの「働きたい」「地域活動に参加したい」といった目標に向けて支援計画を作成し、実現に向けてサポートできることは、サビ管ならではの魅力です。適切な支援を提供して利用者さんの良い変化を実感できると、喜びを感じられるでしょう。
また、利用者さんやそのご家族からの感謝の言葉がモチベーションにつながるサビ管も少なくありません。
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児発管とサビ管についてよくある質問
ここでは、児発管とサビ管についてよくある質問に回答します。「サビ管に向いている人とは?」「児発管になるには?」と気になる方は、以下を参考にしてください。
サビ管に向いている人はどんな人?
サビ管に向いている人は、人と接することが好きな人や責任感が強い人です。サビ管が関わる人は、利用者さんやそのご家族、サービスを提供する職員、行政機関・医療機関など、多岐にわたります。そのため、さまざまな立場の人と最適なコミュニケーションを取れる人は、サビ管に向いているでしょう。利用者さんの生活に直結する個別支援計画を作成するため、責任感も必要です。
サビ管に向いている人について詳しくは、「サービス管理責任者(サビ管)に向いている人は?仕事内容や要件も解説」の記事をご覧ください。
児発管になるにはどうしたら良い?
児発管になるには、3~8年の実務経験の要件を満たし、指定の研修を受ける必要があります。児発管の実務経験の要件と研修については、「児童発達支援管理責任者(児発管)とはどんな職種?仕事内容や要件を解説」の記事で解説しているので、気になる方はご一読ください。
児発管やサビ管になるのに役立つ資格は?
児発管やサビ管になるうえで役立つ資格は、介護職員初任者研修や介護福祉士、社会福祉士、看護師などです。
介護職員初任者研修は、「指定資格の保有と5年以上の直接支援業務の実務経験」のルートで児発管・サビ管になる場合に役立ちます。また、介護福祉士、社会福祉士、看護師の資格があると、「指定の国家資格等に基づく業務と、相談支援または直接支援の実務経験」のルートを選択することが可能です。
ただし、児発管・サビ管になるのに必須の資格や試験はなく、無資格・未経験から実務経験を積み、研修を受講することでも目指せます。
児発管やサビ管になる方法が知りたい方は、この記事の「児発管からサビ管になるにはどんな実務経験が必要?」をチェックしてみてください。
まとめ
児発管からサビ管になるには、実務経験の要件を満たす必要があります。児発管とサビ管の実務要件は共通している部分が多く、現在の児発管としての経歴でサビ管の要件を満たせていれば、スムーズにキャリアチェンジが可能です。受講が必須の研修は共通しています。
ただし、児発管として従事してきた事業の内容によっては、サビ管の要件をクリアできない場合があるでしょう。実務経験が不足する場合、児発管からサビ管になるには追加で実務経験を積まなければなりません。
「サビ管として障がいのある方をサポートしたい」「サビ管の実務要件を満たせる職場で働きたい」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。
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内定後まで安心サポート
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


