児童発達支援管理責任者(児発管)とはどんな職種?仕事内容や要件を解説

介護の仕事 2026年2月26日
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この記事のまとめ

「児発管とはどんな職種?」と気になる方もいるのではないでしょうか?児童発達支援管理責任者(児発管)とは、障害児支援サービス事業所で個別支援計画を作成し、提供するサービスを管理する職種です。この記事では、児発管の役割や仕事内容を解説します。児発管になるための要件や活躍する職場もご紹介。やりがいや平均年収、転職のポイント、将来性にも触れているので、キャリアの参考にしてください。

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目次

児童発達支援管理責任者(児発管)とはどんな職種?

児童発達支援管理責任者とは、障がいのある子どもに成長に合わせた支援を行えるようサービスの指揮を執る専門職で、児発管とも呼ばれます。支援対象者一人ひとりの生活状況やニーズに合ったサービスを提供できるよう、障害児支援サービスを管理することが主な業務です。また、スタッフの指導や育成も担当します。

児発管の役割やほかの職種との違いを、以下で解説します。

児童発達支援管理責任者の役割

児発管の役割は、障害児支援サービス事業所において、障がいのある子どもが適切な支援を受けて能力を最大限に伸ばせるようサポートすることです。一人ひとりの状況に応じた個別支援計画を作成し、計画に基づいてサービスが提供されるよう現場を管理します。

事業所内の職員をはじめ、学校や幼稚園・保育所、医療機関といった関係機関との連絡調整を行うのも、児発管の役割です。

児童発達支援管理責任者とサービス管理責任者(サビ管)の違い

児発管とサビ管は、どちらも障がいのある方に個別支援計画を作成し、事業所が提供するサービスを管理する職種ですが、対象者の年齢や根拠法令が異なります

児発管は、児童福祉法に基づき、主に18歳未満の障がいのある子どもたちを支援する職種です。一方で、サビ管は障害者総合支援法に基づき、18歳以上の障がいのある成人を支援します。

サビ管の役割や仕事内容については、「サビ管(サービス管理責任者)とは?なるには?仕事内容や給料事情を解説!」の記事をチェックしてみてください。

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サビ管から児発管になるには?実務経験の要件の違いや必要な研修を解説!

児童発達支援管理責任者と管理者の違い

児発管と管理者は、担当する業務内容が異なります。児発管は、利用者さんに提供するサービスの基盤となる個別支援計画を作成し、適切なケアを行えるよう管理する職種です。一方の管理者は、職員のシフト作成や収支管理といった事業所全体の運営・経営を担当します。
なお、児発管と管理者は兼務することが可能です。

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児童発達支援管理責任者の仕事内容

児発管の主な仕事内容は、個別支援計画の作成や保護者・ご家族の相談対応などです。児発管が担当する仕事内容を、以下で確認してみましょう。

個別支援計画書の作成

児発管は、支援の方向性や詳細を示す個別支援計画書の作成を担当します。個別支援計画書の記載内容は、支援対象者である子ども本人や家族の状況、支援内容、達成したい目標などです。

児発管が個別支援計画書を作成して支援を開始する流れを以下にまとめました。

  • 利用者さん本人やそのご家族との面談・課題分析(アセスメント)
  • 個別支援計画書(原案)の作成
  • 個別支援会議(策定会議)の実施
  • 個別支援計画書(原案)の修正
  • 個別支援計画書の説明・交付
  • サービス提供開始

個別支援計画書を作成するには、まず子ども本人やご家族の方と面談し、現状の生活状況や心身の状況、課題などを把握することが必要です。

個別支援計画書の原案が完成したら、事業所のスタッフや保護者と個別支援会議を行い、内容が適切かどうか話し合います。必要に応じて原案を修正したうえで保護者に内容を説明し、同意を得られたら個別支援計画書を交付する流れです。

モニタリング・計画書の見直し

サービス提供開始後は、利用者さんやご家族と面談をして目標の到達度を確認したり、支援の状況を確認したりする「モニタリング」を行います。サービス内容が適切でないときや、利用者さんの状況が変化したときは、サービス内容の変更や見直しが必要です。

e-Gov法令検索の「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第二十七条 8」によると、モニタリングは少なくとも6ヶ月に1回以上行うよう定められています。

保護者やご家族の相談対応

施設を利用する児童の保護者やご家族が抱える相談への対応も、児発管の仕事です。日常生活のなかでご家族が直面する子育てに関する悩みや不安、障がいに関する疑問といったさまざまな相談に、専門的な視点を持って対応します。

ご家族の本音を知って必要な支援を行うためには、悩みに寄り添って傾聴する姿勢が大切です。相談内容に応じて、医療機関や学校などの関係機関と情報共有したり、連携したりすることで、ご家族の負担を軽減できるでしょう。

職員の指導・育成

児発管は、事業所が提供するサービスの質を向上するために、職員の指導・育成を行います。職員一人ひとりの経験や能力に応じて、障がい特性への理解や適切なアセスメントの方法、支援技術などをアドバイスすることで、支援体制を強化できるでしょう。
また、職員の専門知識の習得やスキルアップを図るために、社内研修を企画・実施することもあるようです。

送迎業務

放課後等デイサービスや児童発達支援といった通所サービス事業所は、利用者さんが安全に施設に通えるよう、自宅や学校と事業所間の利用者さんの送迎を行うことも少なくありません。サービスの管理に支障がない範囲内で、児発管が送迎業務を行うこともあるようです

ただし、児発管は事業所ごとに常勤専従で1人以上の配置が義務付けられており、不在になることは望ましくないとされています。児発管の送迎業務に関する細かいルールは自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

児童発達支援管理責任者の1日の流れ

ここでは、放課後等デイサービスで働く児発管の業務スケジュール例をご紹介します。

時間業務内容
午前10時出勤
メールの確認、申し送り、ミーティング、療育準備
午前10時30分個別支援計画書の作成・見直し
正午個別支援会議(策定会議)
午後1時休憩
午後2時教育機関との連絡調整
午後3時来所した子どもたちの受け入れ
午後4時利用者さんやご家族との面談、相談対応
午後5時30分子どもたちの見送り
午後6時30分記録業務、申し送り
午後7時退勤

放課後等デイサービスで働く児発管は、学校の開校日と休校日で働き方が異なる傾向があります
開校日は子どもたちが下校後に来所するため、午前11時ごろまでに出勤する職場が多いようです。一方で、土曜や祝日、夏休みなどの休校日は、「午前9時~午後6時」など、勤務時間が早くなる場合があります。

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児童発達支援管理責任者の実務経験や資格の要件

児発管になるには、実務経験と研修の修了が必要です。必須の資格や合格しなければならない試験はありませんが、資格を取得して目指すルートもあります。
「児発管として働くにはどうしたら良い?」と気になる方は、以下で児発管の要件を確認してみましょう。

児童発達支援管理責任者になるために必要な実務経験

厚生労働省告示第二百三十号の「障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの」によると、児発管になるには以下のいずれかの実務経験の要件を満たさなければなりません。

  • 相談支援業務の実務経験が5年以上ある
  • 直接支援業務の実務経験が8年以上ある
  • 指定資格を保有しており、直接支援業務の実務経験が5年以上ある
  • 国家資格等に基づく業務の実務経験5年以上と、相談支援業務または直接支援業務の実務経験が3年以上ある

児発管として働くには、3~8年の実務経験を積む必要があります。「実務経験1年」とカウントされるのは、1年間の勤務日数が180日以上の場合です。

児発管の実務経験の要件について、以下で詳しく解説します。複数のルートがあるので、自身の業務内容や保有資格に合った方法で目指すと良いでしょう。

相談支援業務の実務経験を5年以上

相談支援業務に5年以上従事すると、児発管になるための実務経験の要件を満たすことが可能です。相談支援業務とは、障がいのある方や高齢者の方から日常生活の悩みや課題などの相談を受け、アドバイスや指導を行うことを指します。

同法令によると、児発管の実務経験の要件を満たすには、以下のいずれかの事業で相談支援業務に従事することが必要です。

  • 1.一般相談支援事業、特定相談支援事業、障害児相談支援事業、地域生活支援事業、身体障害者相談支援事業、知的障害者相談支援事業、居宅介護支援事業、介護予防支援事業
  • 2.児童相談所、児童家庭支援センター、里親支援センター、身体障害者更生相談所、精神障害者社会復帰施設、知的障害者更生相談所、福祉事務所、発達障害者支援センター
  • 3.障害児入所施設、乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、障害者支援施設、老人福祉施設、精神保健福祉センター、救護施設、更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地城包括支援センター
  • 4.障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター
  • 5.小学校、中学校、高等学校、盲学校、ろう学校、養護学校、幼稚園
  • 6.そのほか上記に準ずる事業
  • 7.病院もしくは診療所とこれに準ずる事業(※)

(※)7は下記のいずれかの要件を満たす必要がある
・社会福祉主事任用資格を有する(社会福祉士、精神保健福祉士、研修・講習受講者など)
・介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)以上に相当する研修を修了している
・上記1~6における実務経験が1年以上ある
・下記の指定の国家資格等を保有する

【指定の国家資格等】
医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、管理栄養士、栄養士、精神保健福祉士、公認心理師

なお、相談支援の要件で児発管になるには、障がいのある方や子どもに関する事業での実務経験が3年以上必要です。

「老人福祉施設、救護施設、更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地城包括支援センター、居宅介護支援事業、介護予防支援事業とこれらに準ずる事業」における相談支援の実務経験がある場合、これに加えて障がいのある方の相談支援の実務経験を3年積めば、実務経験の要件を満たせます。

直接支援業務の実務経験を8年以上

児発管の実務経験の要件を満たす方法の一つとして、「直接支援業務に8年以上従事する」というルートがあります。直接支援業務とは、障がいのある方や高齢者の方の食事や排せつの介助といった身体介護や介護者へのアドバイス、機能訓練、職業訓練などです。

同法令によると、直接支援業務の実務経験の要件を満たすには、下記のいずれかの事業に従事する必要があります。

  • 障害児入所施設、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、認可保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童家庭支援センター、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、里親支援センター、障害者支援施設、老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院または診療所の療養病床
  • 障害児通所支援事業、児童自立生活援助事業、放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業、小規模住居型児童養育事業、家庭的保育事業、小規模保育事業、居宅訪問型保育事業、事業所内保育事業、病児保育事業、子育て援助活動支援事業、障害福祉サービス事業、老人居宅介護等事業
  • 病院、診療所、薬局、訪問看護事業
  • 障害者の雇用の促進等に関する法律に規定する特例子会社、助成金受給事業
  • 学校その他これに準ずる機関
  • そのほか上記に準ずる事業

なお、直接支援の実務経験で児発管の要件を満たすには、子どもや障がいのある方に関する事業での実務経験が必要です。

「老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院または診療所の療養病床、老人居宅介護等事業とこれらに準ずる事業」における直接支援の従事期間が5年ある場合、これに加えて子どもや障がいのある方の直接支援の実務経験を3年以上積むことで要件を満たせます。

指定資格の保有と直接支援業務の実務経験を5年以上

前述した直接支援業務に従事していて指定資格を保有している方は、実務経験を5年以上積むと児発管の要件を満たせます
直接支援業務の実務経験は、「老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院または診療所の療養病床、老人居宅介護等事業とこれらに準ずる事業」の従事期間を除いて3年以上必要です。

指定資格の保有者とは、以下のいずれかに当てはまる人を指します。

  • 社会福祉主事任用資格を保有する(社会福祉士、精神保健福祉士、研修・講習受講者など)
  • 介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)以上に相当する研修を修了している
  • 保育士
  • 児童指導員任用資格を保有する
  • 精神障害者社会復帰施設指導員任用資格を保有する

指定資格のなかで、「介護職員初任者研修」は未経験や介護経験が浅い方向けの資格で、取得のハードルが比較的低いでしょう。「指定資格の保有」と「直接支援業務の実務経験5年以上」のルートで児発管を目指す方は、初任者研修の取得を検討してみても良いかもしれません。

介護業界に特化した転職エージェントであるレバウェル介護(旧 きらケア)では、介護資格スクール「レバウェルスクール介護(旧 きらケアSTEP UPスクール)」を開講しています。平日コースと土日のコースがあり、スケジュールを調整して資格取得を目指しやすいのが特徴です。児発管になるために資格取得を考えている方は、ぜひご相談ください。

先に資格を取りたい方へ

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国家資格等に基づく業務5年以上と相談支援または直接支援3年以上

先述した相談支援または直接支援業務の実務経験3年以上に加え、下記の国家資格等に基づく業務の実務経験が5年以上ある方も、児発管の実務経験の要件を満たせます

医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、管理栄養士、栄養士、精神保健福祉士、公認心理師

以下の事業での相談支援と直接支援の従事期間を除いて3年以上実務経験を積む必要があります。

  • 相談支援業務:老人福祉施設、救護施設、更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地城包括支援センター、居宅介護支援事業、介護予防支援事業とこれらに準ずる事業
  • 直接支援業務:老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院または診療所の療養病床、老人居宅介護等事業とこれらに準ずる事業

すでに上記でご紹介した国家資格等に基づく業務の実務経験がある場合、障がいのある方や子どもの相談支援もしくは、直接支援の実務経験3年で要件を満たせます。

なお、実務経験の要件は自治体によって異なる場合があるので、事業所のある自治体の担当窓口に確認しておくと安心です。

児童発達支援管理責任者に受講が必要な研修

児発管になるには、3~8年の実務経験のほかに「児童発達支援管理責任者基礎研修」と「児童発達支援管理責任者実践研修」の修了が必要です。また、児発管として働き続けるには、5年ごとに「更新研修」を受けなければなりません。

研修の日程やスケジュール、受講料などは都道府県ごとに異なるため、事前に情報収集しておきましょう。児発管の研修はサビ管と共通で、「児童発達支援管理責任者研修」や「サービス管理責任者等研修」と検索すると情報の確認が可能です。

児発管になるのに必要な「基礎研修」「実践研修」と、継続して働くための「更新研修」について、以下でそれぞれ解説します。

児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者等)基礎研修

児発管になるには、要件を満たして「児童発達支援管理責任者基礎研修(サービス管理責任者等基礎研修)」を受講することが必要です。

基礎研修の受講要件は、児発管になるために必要な実務経験より2年短く設定されています。たとえば、相談支援業務の実務経験を5年以上積んで児発管を目指す場合、相談支援業務の実務経験を3年積んだ段階で基礎研修を受けることが可能です。

厚生労働省の「サービス管理責任者等研修制度について(p.7)」によると、基礎研修は「相談支援従事者初任者研修の講義部分」と「共通講義、演習部分」の2つに分かれています。
相談支援従事者初任者研修の講義部分で学べる内容は、以下のとおりです。

基礎研修(うち相談支援従事者初任者研修講義部分)時間数
障害者の地域支援と相談支援従事者(サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者)の役割に関する講義5時間
障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律、児童福祉法の概要、サービス提供のプロセスに関する講義3時間
相談支援におけるケアマネジメント手法に関する講義3時間
合計11時間

参考:厚生労働省「サービス管理責任者等研修制度について(p.7)

以下は、共通講義と演習部分の学習内容と時間数です。

基礎研修(うち共通講義、演習部分)時間数
サービス管理責任者の基本姿勢とサービス提供のプロセスに関する講義7.5時間
サービス提供プロセスの管理に関する演習7.5時間
合計15時間

参考:厚生労働省「サービス管理責任者等研修制度について(p.7)

基礎研修は講義と演習で構成されており、合計26時間です。
実践研修を修了した児発管が1人以上配置されている職場では、基礎研修修了者が個別支援計画の原案を作成できます。

児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者等)実践研修

基礎研修修了後、2年以上のOJT(職場内訓練)を経験することで「児童発達支援管理責任者実践研修(サービス管理責任者等実践研修)」を受けられます

なお、サービス管理責任者等研修制度について(p.4)によると、基礎研修受講時に児発管に必要な実務経験の要件を満たしている人が、個別支援計画や原案の作成までの一連の業務を行う場合は、例外としてOJTの期間を6ヶ月に短縮可能です。

同資料(p.7)によると、実践研修で学ぶ内容は以下のとおりです。

実践研修時間数
障害福祉の動向に関する講義1時間
サービス提供に関する講義・演習6.5時間
人材育成の手法に関する講義・演習3.5時間
多職種および地域連携に関する講義・演習3.5時間
合計14.5時間

参考:厚生労働省「サービス管理責任者等研修制度について(p.7)

実践研修は、講義と演習で構成されています。実務経験の要件を満たして実践研修を修了することで、正規の児発管として従事することが可能です。

児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者等)更新研修

児発管として継続して従事する場合、実践研修を修了した翌年度から5年ごとに更新研修を受講しなければなりません

サービス管理責任者等研修制度について(p.7)によると、更新研修の内容は以下のとおりです。

更新研修時間数
障害福祉の動向に関する講義1時間
サービス提供の自己検証に関する演習5時間
サービスの質の向上と人材育成のためのスーパービジョンに関する講義・演習7時間
合計13時間

参考:厚生労働省「サービス管理責任者等研修制度について(p.7)

更新研修を受講するには、受講前の5年間に2年以上、児発管やサビ管などとして従事している必要があります。仮に更新研修に申し込んで修了しても、実務経験の年数が足りない場合は児発管として配置できないので、確認のうえ受講しましょう。

児童発達支援管理責任者が活躍する職場

ここでは、児発管が活躍する職場の種類や事業所数をご紹介します。児発管として働くことを考えている方は、職場選びの参考にしてみてください。

児童発達支援管理責任者が働く事業所の種類

以下のような障害児支援サービス事業所が、児発管が活躍する職場です。

  • 放課後等デイサービス
  • 児童発達支援事業所
  • 保育所等訪問支援事業所
  • 居宅訪問型児童発達支援事業所

児発管は、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所などで活躍しており、該当の事業所ごとに1人以上の配置が義務付けられています

以下では、児発管が活躍する職場を「通所系サービス」「訪問系サービス」「入所系サービス」に分けて解説するので、確認してみましょう。

通所系サービス

通所系サービスには、0歳~小学校入学前の未就学児を対象とした「児童発達支援」と、主に小学生から高校生を対象とする「放課後等デイサービス」があります

児童発達支援事業所は、日常生活における基本的な動作の指導や集団生活への適応訓練などを行う施設です。
放課後等デイサービスでは、生活能力向上のための訓練や社会との交流促進などを通じて、自立した生活を送るために必要な力を育みます。学校の授業終了後や長期休暇中などに利用でき、学童保育と福祉サービスの両方の面を持つのが、放課後等デイサービスの特徴です。

訪問系サービス

訪問系サービスには、保育所や幼稚園などに訪問する「保育所等訪問支援」と、重度の障がいなどにより外出が難しい子どもの自宅を訪問する「居宅訪問型児童発達支援」があります

保育所等訪問支援では、作成した個別支援計画に基づき、訪問支援員や児発管が保育所や幼稚園、小学校などを訪問。障がいのある子どもに対し、集団生活における行動やコミュニケーション方法を指導し、施設内の活動にスムーズに参加できるようサポートします。
施設の職員に、子どもとの具体的な関わり方や、児童が集団生活に適応するための環境調整について助言や提案を行うのも、保育所等訪問支援の役割です。

また、居宅訪問型児童発達支援では、日常生活の基本的な動作の指導のほか、保護者の方への支援や相談も行います。通所して支援を受けることが困難な状況にある子どもの発達支援と、ご家族のサポートをするためのサービスです。

入所系サービス

入所系サービスは、障がいのある子どもが入所して生活する「障害児入所施設」を指します。障害児入所施設は、「福祉型」と「医療型」の2種類です。

福祉型障害児入所施設は、知的障がいがある子どもや肢体不自由のある子ども、発達障がいのある子どもなどが利用します。生活支援や治療、療育、自立に向けた訓練などがサービス内容です。
医療型障害児入所施設は、医療的なケアが必要な障がいのある子どもが利用する施設で、医療的な管理の下での療育や生活支援、リハビリテーションなどを行います。

障害児支援サービスの事業所数

厚生労働省の「2 障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況(p.5)」と「令和6(2024)年社会福祉施設等調査の概況:総括表」をもとに、障害児支援サービスのサービスごとの事業所数を、以下のグラフにまとめました。

障害児支援サービス事業所数の比較。詳細は以下

参考:厚生労働省「2 障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況(p.5)」「令和6(2024)年社会福祉施設等調査の概況:総括表

障害児支援サービスの事業所数は、放課後等デイサービス事業が22,643事業所で最も多い結果です。通所系サービスである「放課後等デイサービス」と「児童発達支援」が多いことが分かります。

児童発達支援管理責任者の年収

厚生労働省の「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査 調査結果報告書(p.115)」をもとに、2022年における経験・技能を有する障害福祉サービス等従事者(児発管やサビ管、介護福祉士など)の平均年収を、サービスごとにまとめました。
こちらのグラフデータは平均給与額×12で算出しており、百の位以下は切り捨てています。

【サービス別】児童発達支援管理責任者の平均年収(常勤)詳細は以下

参考:厚生労働省「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査 調査結果報告書(p.115)

2022年の児発管を含む経験・技能を有する障害福祉サービス等従事者の平均年収は400~500万円ほどで、サービスの種類によって異なります。入所系サービスで働く職員は年収が高い傾向があるようです。

入所系サービスの給料が高水準である理由は、24時間体制でのサービス提供に伴い、夜勤手当が支給されることが考えられます。また、24時間体制でのサービスが必要な子どもをサポートする専門性が必要なことも関係している可能性があるでしょう。

児童発達支援管理責任者のやりがい

児発管のやりがいは、子どもの成長を間近で見られることや、ご家族から感謝の言葉をもらえることなどです。「児発管の仕事はどんなやりがいがあるの?」と気になる方は、以下を確認してみましょう。

子どもの成長を間近で見られる

児発管として働くやりがいの一つが、支援する子どもの成長を間近で見られることです。
サポートする子どもが1人で服を着られるようになったり、友達とスムーズにコミュニケーションを取れるようになったりするなど、できなかったことができるようになると、喜びを感じられるでしょう。

ご家族から感謝の言葉をもらえる

ご家族や利用者さんから直接「ありがとう」と感謝の言葉をもらえることにやりがいを感じる児発管も少なくありません
障がいのあるお子さんを持つご家族の不安や悩みを聞き、専門的な視点でアドバイスを行ったり寄り添った声かけをしたりすることで、信頼関係が深まります。ご家族からの感謝の言葉は、児発管としてのモチベーションアップにもつながるでしょう。

チームケアの達成感を得られる

多職種と連携して支援する達成感を味わえるのも、児発管のやりがいです。
児発管には、保育士や教員、児童指導員、リハビリ専門職といった職種と連携し、支援チームを統括する役割があります。異なる経験や視点を持つスタッフの意見を調整し、支援目標に向かって質の高いサービスを提供できると、達成感を得られるでしょう。

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児童発達支援管理責任者の大変なところ

児発管はさまざまなやりがいがある仕事ですが、業務負担や責任が大きいことに大変さを感じる場合があるようです。児発管の仕事の大変なところを以下で解説するので、先述したやりがいとあわせてチェックし、職種選びの参考にしてみてください。

業務負担が大きい

個別支援計画の作成やサービスの管理、多職種との連携、職員の指導など、児発管の担当する業務は多岐にわたるため、業務に負担を感じる可能性があります

個別支援計画以外にも、サービス提供記録や会議の議事録、行政への提出書類といった書類作成を担うため、「時間管理が難しい…」と感じることも。内容に応じて業務を振り分けたり、効率的に業務を進めたりする工夫が必要です。

責任が大きい

児発管が作成する個別支援計画は、子どもの成長や発達に影響する可能性があるため、「責任が大きい」とプレッシャーを感じる人も少なくないでしょう。最適な支援を提供するには、常に利用者さんやご家族の状況を把握して支援を行う必要があります。

人間関係で悩む可能性がある

児発管は関わる人が多いため、人間関係で悩むことがあります。保護者の方との関係性の構築に難しさを感じる児発管もいるようです。子どもの将来や発達に関するデリケートな内容を扱うため、コミュニケーションの取り方次第で関係が損なわれてしまうリスクも。信頼関係を築くには、相手のペースや距離感に合わせて関わることが大切です。

また、指導する職員との関わり方に悩む児発管もいるでしょう。経験年数やスキルが異なる職員を指導するため、一人ひとりに合わせた対応が求められます。

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児童発達支援管理責任者の求人例

ここでは、放課後等デイサービスの児発管の求人例をご紹介します。求人探しのイメージを掴むための参考にしてください。

【募集職種】児童発達支援管理責任者
【施設形態】放課後等デイサービス
【雇用形態】正社員
【勤務地】東京都
【仕事内容】個別支援計画の作成、モニタリング、相談対応、関係機関との連絡調整など、児童発達支援管理責任者の業務全般
【勤務時間】平日:午前10時~午後7時、土曜:午前9時~午後6時(休憩60分)※日曜定休(週休二日制)
【給与】月給33万円~
【資格】児童発達支援管理責任者の要件を満たす方。基本的なPCスキルのある方歓迎
【福利厚生】社会保険完備、賞与年2回、昇給制度、退職金制度、有給休暇制度、育児休暇制度、産前産後休暇制度、資格取得支援制度、通勤手当、資格手当、住宅手当

児発管は個別支援計画や書類作成などにパソコンを使うことが多いため、基本的なPCスキルがあると役立つ場合があります
なお、求人内容は事業所ごとに異なるため、上記はあくまで一例として参考程度にご覧ください。

児童発達支援管理責任者になりたい!転職のポイント

児発管の求人探しの際のチェックポイントは、以下のとおりです。

  • 事業所の支援内容や理念が自分の希望と合っているか
  • 在籍している職員の数は十分か
  • 研修制度や資格取得支援制度が整っているか

児発管の求人を探すときは、事業所の支援内容や理念が自分の希望と合っているかどうかを確認しましょう
求人情報や事業所のWebサイトで、支援する対象である子どもたちの障がい特性や年齢、活動内容などを調べます。支援する児童の数に対して職員の数が少ない場合、人手不足で業務の負担が大きい可能性があるので注意が必要です。

また、資格取得支援制度が整っている職場では、児発管として働き続けるのに必要な更新研修にかかる金額を補助してくれる場合があります。職場のサポート体制が充実していると、長期的なキャリアを形成することが可能です。

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児童発達支援管理責任者の将来性

少子化による働き手不足や障害児支援サービスのニーズの高まりから、児発管の将来性はあるといえるでしょう

職業情報提供サイトjob tagの「児童発達支援管理責任者」によると、2024年度における児発管の有効求人倍率は8.99倍で、1人の求職者に対しておよそ9件の求人がある状況です。

また、児発管が配置される放課後等デイサービスや児童発達支援の事業所数は、年々増加しています。厚生労働省の「障害福祉サービス、障害児給付費等の利用状況について 令和8年2月24日(p.9)」をもとに、放課後等デイサービスの事業所数の推移をグラフにまとめました(2025年のみ10月分のデータ)。

放課後等デイサービス事業所数の推移。詳細は以下

参考:厚生労働省「障害福祉サービス、障害児給付費等の利用状況について(p.9)

放課後等デイサービスの事業所数は、4年ほどで約1.4倍に増えています。1つの事業所に児発管を1人以上配置する必要があるため、事業所の増加に伴い児発管の需要が高まっているといえるでしょう。

児童発達支援管理責任者についてよくある質問

ここでは、児発管についてよくある質問に回答します。「児発管になる方法が知りたい」「児発管になるのは大変?」と気になる方は、参考にしてみてください。

児童発達支援管理責任者になるにはどうしたら良い?

児発管になるには、相談支援もしくは直接支援の実務経験と研修の修了が必要です。保有資格や従事する業務に応じて、3~8年の実務経験を積むことが求められます。さらに、児童発達支援管理責任者研修(サービス管理責任者等研修)の「基礎研修」と「実践研修」を受講しなければなりません。
児発管の要件に関しては、この記事の「児童発達支援管理責任者の実務経験や資格の要件」をご覧ください。

児童発達支援管理責任者になるのは難しい?

児発管になるには3~8年の実務経験と研修の修了が必須なので、必要な時間の長さから「児発管になるのは難しい」と感じる人もいるでしょう。
ただし、児発管になるために合格しなければならない資格試験や採用試験はなく、実務試験と研修の修了で目指すことが可能です。未経験の分野から転職する方にとってはハードルが高いかもしれませんが、福祉や介護の分野での経験がある方は目指しやすい場合があります。

保育士から児童発達支援管理責任者になれる?

保育士として実務経験を5年以上積むと、児発管になれます。保育士として働くうえで身についたコミュニケーション能力や子どもの発達に関する知識、子どもたちと関わった経験は、児発管の業務にも実践的に活用することが可能です。児発管として保護者の方の相談対応をする際も経験が役立つでしょう。

まとめ

児発管(児童発達支援管理責任者)とは、障害児支援サービス事業所で子どもたちの個別支援計画を作成し、適切なサービスを提供できるよう管理する専門職です。放課後等デイサービスや児童発達支援事業所などで活躍しています。

児発管になるには、実務経験と研修の修了が必要です。保有資格や従事する業務内容によって、3~8年の実務経験を積むことが求められます。児発管になるために修了しなければならない研修は、児童発達支援管理責任者研修(サービス管理責任者等研修)の「基礎研修」と「実践研修」の2種類です。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2026年2月26日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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