
この記事のまとめ
- 看護師からケアマネジャーになる方法は、5年間経験を積んで試験に合格する
- 看護師からケアマネジャーになるメリットは、働き方を変えられること
- 看護師からケアマネジャーになるデメリットは、給与が下がる場合があること
「看護師からケアマネジャーになるにはどうしたら良いの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。看護師からケアマネになるには、介護支援専門員の資格の取得が必要です。この記事では、看護師からケアマネになる方法と転職するメリット・デメリットを解説します。ケアマネ資格を取得する流れや仕事内容もご紹介。看護師からケアマネに転職したいと考えている方は、参考にしてみてください。
ケアマネジャー(介護支援専門員)とはどんな仕事?業務内容や役割を解説!目次
看護師からケアマネジャーになるには?
看護師からケアマネジャーになるには、介護支援専門員の資格を取得しなければなりません。介護支援専門員の資格は「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することで取得可能です。
ここでは、受験資格や取得の流れを解説するので、ケアマネ資格を目指す看護師の方は参考にしてみてください。
ケアマネの受験資格
介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格は以下のとおりです。
- 介護施設での相談援助業務など、指定業務の実務経験が5年以上ある
- 指定の国家資格等に基づく実務経験が5年以上ある
看護師は指定の国家資格に該当するため、看護師として5年かつ900日以上の実務経験がある方は、介護支援専門員実務研修受講試験を受験できます。
受験資格の詳細が気になる方は、「【最新版】ケアマネジャーの受験資格|免除廃止や試験申込みの注意点」の記事をチェックしてみてください。
試験申し込みからケアマネになるまでの流れ
申し込みを行ったうえで、「介護支援専門員実務研修受講試験」を受験します。合格した場合は介護支援専門員実務研修を受講。研修の修了後は、ケアマネの登録申請を行います。以下で、試験申し込みからケアマネになるまでの流れをまとめたので、確認してみましょう。
| 時期 | スケジュール |
| 5月~7月ごろ | 介護支援専門員実務者研修受講試験の情報公開・申し込み |
| 10月ごろ | 介護支援専門員実務者研修受講試験の実施 |
| 11月~12月ごろ | 介護支援専門員実務者研修受講試験の合格発表 |
| 12月~翌8月ごろ | 介護支援専門員実務研修の申し込み・受講 |
| 研修終了後 | 都道府県にケアマネ登録を申請・介護支援専門員証の交付 |
受験資格を満たしたうえで、各都道府県で行われる介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネジャー試験)を受験します。都道府県によって異なりますが、年に1回、10月ごろに試験が行われます。申し込み期間は、例年5月~7月ごろです。
試験内容は、介護支援分野25問と保健医療福祉サービス分野35問の計60問で、試験時間は120分です。問題は5つの選択肢から当てはまるものを複数選ぶ形式で、マークシートで解答します。
受験後、11月~12月ごろに合否が通知されます。合格者は、介護支援専門員実務研修(87時間以上)の受講が必要です。実務研修では、介護サービス計画(ケアプラン)の作成やモニタリングといった実習を通して、より実践的な知識や技術を学びます。
研修を修了した後は、研修修了書などを都道府県に申請。「介護支援専門員証」が交付されることで、晴れてケアマネとして働けるようになります。
なお、介護支援専門員は、更新制の資格です。ケアマネとして働く場合は、5年ごとに法定研修を受けて、介護支援専門員証の有効期限を更新する必要がある点に留意しましょう。
ケアマネになる流れについて、「ケアマネジャーになるには最短で何年?介護支援専門員の受験資格を解説」の記事でも解説しているので、あわせてご一読ください。
▼関連記事
看護師から介護士へ転職!違いやメリット、介護福祉士の資格取得方法を解説
ケアマネ試験の看護師の科目免除は廃止
介護支援専門員実務研修受講試験を看護師が受験する際に、特定の科目が免除される制度は、2015年に廃止されました。廃止されたのは、ケアマネジャーの質や専門性を高めるためです。
2014年以前は、看護師などの国家資格を取得している人は、一部の科目の解答が免除されていました。しかし、現在は廃止されたため、看護師もすべての科目を受けなければいけません。
ケアマネ試験の看護師の合格率は?
厚生労働省の「第27回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」によると、2024年に行われたケアマネジャー試験の合格率は32.1%でした。
また、職種別の合格者数を見ると看護師・准看護師の構成比率は15.5%で、介護福祉士に次いで2番目に高い比率です。このデータから、ケアマネジャーの資格を取得する看護師は少なくないと分かります。
出典
厚生労働省「第27回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」(2025年8月20日)
内定後まで安心サポート
▼関連記事
ケアマネ試験の合格率はなぜ低い?対策のポイント落ちたときの対処法を解説
看護師からケアマネジャーに転職するメリット
ここでは、看護師からケアマネジャーに転職するメリットを解説します。どのようなメリットがあるのか確認してみましょう。
ケアマネになる条件を満たしやすい
看護師として5年以上の実務経験があればケアマネ試験の受験資格を満たせます。そのため、看護師として長年従事してきた人にとって、ケアマネジャーへの転職は挑戦しやすいといえるでしょう。
看護師とケアマネのダブルライセンスで市場価値が上がる
ダブルライセンスの取得により自身の市場価値が上がります。看護師からケアマネジャーに転職すると、看護師としての知識を仕事に活かせるでしょう。ケアマネジャーと看護師、両方の知識を仕事に役立てることを期待され、転職に有利になる可能性があります。
▼関連記事
ケアマネの資格だけ取るのはあり?取得のメリットやすぐ働かない方法を解説
医師との連携がうまいケアマネジャーになれる
看護師は医師との連携に慣れているので、医療機関とスムーズに連携ができるケアマネジャーになれるでしょう。また、医療の専門知識を有しているので、医師と円滑にコミュニケーションが取れます。より良いケアを実施するために、医師の意見を正しく汲み取るスキルは欠かせません。
体力的な負担を減らせる
ケアマネジャーの仕事は事務作業が多いため、看護師として働いていたときより体力的な負担が少なくなるでしょう。
看護師は、患者さんの入浴介助や移乗介助などで、自分より背の高い方の体を支えることもあり、体力的な負担が多くなりがちです。ケアマネジャーは、利用者さんや介護事業者との調整や訪問、ケアプランの作成などが主な仕事なので、看護師よりも体力的な負担は少ない傾向があります。
夜勤がない
ケアマネジャーは日勤勤務がメインなので、基本的に夜勤を行うことはなく、プライベートの時間を確保しやすいでしょう。
看護師は夜勤を行う場合が多く、人によっては負担に感じることもあります。夜勤が苦手な人は特に、体調に影響が出ることも。夜勤がないケアマネジャーに転職することで、働きやすさを感じる人もいるでしょう。
このように、看護師からケアマネになるメリットはたくさんあります。未経験からでもチャレンジできる職場はあるので、興味のある方はぜひ挑戦してみてください。
介護業界専門の転職エージェント「レバウェル介護(旧 きらケア)」は、ケアマネ未経験でも応募可能な求人や、看護師の知識を活かせる職場をご紹介できます。転職支援の経験が豊富なキャリアアドバイザーがあなたのキャリアチェンジをサポートするので、ぜひご相談くださいね!
内定後まで安心サポート
看護師からケアマネジャーに転職するデメリット
看護師がケアマネジャーに転職すると、給与が下がったり、時間外に呼び出されたりする可能性があることに対してデメリットを感じるかもしれません。
給与が下がる可能性がある
看護師からケアマネジャーに転職すると、給与が下がる可能性があります。
政府統計の総合窓口e-Statの「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号1」をもとにと、2024年の看護師とケアマネジャーの平均月給・平均賞与等・平均年収をまとめました。
| 職種 | 平均月給(きまって支給する現金給与額) | 平均賞与等(年間賞与その他特別給与額) | 平均年収(平均月給×12+平均賞与等) |
| 看護師 | 36万3,500円 | 83万5,000円 | 519万7,000円 |
| ケアマネジャー | 30万1,600円 | 67万6,700円 | 429万5,900円 |
参考:政府統計の総合窓口e-Stat「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号1」
平均月給は、看護師が約36万円、ケアマネジャーが約30万円でした。月に約6万円の差があり、平均年収では約90万円の差が出ていることが分かります。
看護師からケアマネジャーに転職する際は、月給や賞与、手当などを確認し、現在の収入と差が生じるのか、待遇面に納得できるのかなどをチェックしておきましょう。
出典
政府統計の総合窓口e-Stat「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号1」(2025年8月20日)
勤務時間外に連絡が来る可能性がある
ケアマネジャーの仕事をしていると、利用者さんから勤務時間外に電話が掛かってくる可能性があるでしょう。特定事業所加算を取得している居宅介護支援事業所では、24時間の連絡体制を確保し、必要に応じて利用者さんからの相談に乗ることが求められます。この連絡体制として、オンコール携帯をケアマネが持つのが一般的です。
業務の一環ではあるものの、プライベートの時間に電話が掛かってくる可能性があるので、オンコールが当番制なのかどうかなど、事業所の方針を事前に確認しておきましょう。
ケアマネジャーの仕事内容
ケアマネジャーの主な仕事内容は、利用者さんからの介護サービスに対する相談に乗ることです。ほかにも、ケアプランの作成や介護事業所との連携、介護認定申請の代行などを行っています。
利用者さんの相談対応
利用者さんからの介護サービスに関する相談に対応をすることは、ケアマネジャーの仕事の一つです。ケアマネジャーは、利用者さんの状態・状況に適した介護サービスを紹介し、悩みの解決を支援します。
介護サービスは多種多様で、利用者さん自身で適したサービスを見つけることは難しいため、介護サービスのプロであるケアマネジャーのサポートが重要となるでしょう。
利用者さんのケアプラン作成
ケアマネジャーは、利用者さん一人ひとりに合ったケアプランを作成します。ケアプランを作成する際は、利用者さんの介護度や状態、ライフスタイルなどの把握が必要です。
まずは、サービスの種類やケアの方針、利用者さんの目標を設定し、ケアプラン原案を作成します。ケアプラン原案が完成したら、サービス担当会議を開催し、最終的なケアプランを決定する流れです。
介護サービス事業所との連携
ケアマネジャーは、介護サービス事業所としっかりと連携して、質の良いケアを提供できるようにマネジメントします。サービス担当会議の際や、利用者さんと施設担当者の面談の場を用意する際には、ケアマネジャーが連絡や日程調整をしなければなりません。普段から連携を取り、利用者さんの状態や施設の空き状況などの情報を交換しておけば、利用者さんにスムーズに介護事業所を紹介できるでしょう。
ケアマネジャーは、利用者さんと介護事業所の間に入って調整することもあります。利用者さんの要望を事業所に伝えたり、事業所の意見を利用者さんに伝えたりすることで、介護サービスを適切に提供できます。
介護認定の申請代行
要介護認定の申請代行もケアマネジャーの仕事の一つです。要介護認定の申請は、利用者さんやご家族の方が行うこともできますが、慣れていない方は手続きを複雑に感じることもあります。その場合は、ケアマネジャーが申請の代行をすることで、スムーズに介護保険制度の利用につなげられるでしょう。
モニタリング
介護サービスが開始した後は、利用者さんのサービス利用状況や、追加の要望はないかを確認するためにモニタリングを行います。問題点や利用者さん・ご家族の方からの要望があれば、サービス担当介護を開催したうえでケアプランを変更することが必要です。
定期的にモニタリングを行うことで、より良いケアを提供できるように尽力します。
要介護認定のための訪問調査
ケアマネジャーは、介護保険の利用を希望する方の自宅で訪問調査をし、要介護認定が必要かどうかを確認することもあります。調査項目に基づき、要介護認定の必要性や支援の必要度などを判断するのが仕事です。
▼関連記事
ケアマネジャーの仕事内容をわかりやすく解説!施設と居宅の業務の違い
看護師からケアマネの転職についてよくある質問
ここでは、看護師からケアマネへの転職に関するよくある質問に回答します。ケアマネジャーを目指している看護師の方は、ぜひ参考にしてみてください。
看護師とケアマネの社会的評価はどちらが上ですか?
看護師もケアマネジャーも、社会福祉の面から社会を支える重要な職種で、どちらの評価が高いかは一概に言い切れるものではありません。どちらもやりがいの多い仕事なので、医療の面から支えたいという方は看護師として働き、介護の面から支えたいという方はケアマネジャーの道を目指すなど、自身の希望に合った仕事を選ぶことが大切です。
看護師がケアマネ試験に有利なのはなぜですか?
看護師としての知識や経験をケアマネ試験に活かせるため、受験の際に有利に感じる人もいるようです。ケアマネ試験における看護師の解答免除は2015年に廃止されましたが、豊富な医療の知識があれば、試験に役立てられるでしょう。
まとめ
看護師からケアマネジャーになるには、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。
介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格は、「相談援助業務などの指定業務の実務経験が5年以上あること」または「指定の国家資格等に基づく実務経験が5年以上あること」です。看護師資格は受験資格を満たす国家資格なので、5年かつ900日以上看護師として働いた経験がある方は、介護支援専門員実務研修受講試験を受験できます。
看護師がケアマネジャーに転職すると、ダブルライセンスを獲得できたり、医師との連携がスムーズにできたりするなど、メリットが豊富です。ほかにも、ケアマネの仕事は看護師よりも体力的な負担が少ないことや、夜勤がないなどの魅力もあります。
ケアマネジャーに転職するデメリットは、給与が下がったり、勤務時間外に呼び出されたりする可能性があることです。
ケアマネジャーへの転職を考えている方は、「レバウェル介護(旧 きらケア)」を利用してみませんか?
レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した就職・転職エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが、あなたの希望条件に合った求人をご提案いたします。介護業界への転職に関する悩みや不安もお気軽にご相談ください。
内定後まで安心サポート
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


