ケアマネ試験の合格率が低い理由とは?対策ポイントと落ちたときの対処法!

介護の資格 2020年11月10日
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「ケアマネ試験の合格率が低い」という噂を聞き、不安を感じている方は多いのではないでしょうか。ケアマネ試験の合格率が低い理由は大きく2つあります。このコラムでは、ケアマネ試験の合格率が低い理由や試験を突破するための対策ポイントなどをまとめました。これからケアマネ試験の受験を検討している方や、なかなか思うような結果が出ずお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。








目次

ケアマネ試験の合格率

厚生労働省の発表によると、第22回(2019年度)のケアマネ試験の合格率は19.5%。受験者数41,049人に対して、合格者は8,018人です。約5人に4人が不合格になっており、決して高い合格率ではないことが分かりますね。

過去の合格率

では、過去のケアマネ試験の合格率を見てみましょう。厚生労働省の「第22回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」に記載されている、開催年度ごとの合格率は以下のとおりです。

第21回(2018年度) 10.1%
第20回(2017年度) 21.5%
第19回(2016年度) 13.1 %
第18回(2015年度) 15.6 %
第17回(2014年度) 19.2 %
第16回(2013年度) 15.5 %
第15回(2012年度) 19.0 %
第14回(2011年度) 15.3 %
第13回(2010年度) 20.5 %
第12回(2009年度) 23.6 %
第11回(2008年度) 21.8 %
第10回(2007年度) 22.8 %

以下は、第1回目から第22回目の合格率をグラフにまとめたものです。

介護支援専門員実務研修受講試験の合格率推移-1

グラフから、年度ごとに差はあるもののケアマネ試験全体の合格率は10~45%の範囲に収まることが分かります。また、第8回目以降は10~20%台にまで下がり、第21回(2018年度)の合格率はこれまでで一番低い10.1%となりました。

ケアマネ試験の合格ラインについて

ケアマネ試験の合格ラインの目安は、全体の70%程度といわれています。ケアマネ試験は介護支援分野と保健医療福祉サービス分野に分かれており、問題数は全60題。各分野の出題数は例年異なりますが、それぞれ65%前後の得点が取れていると合格となるケースが多いようです。余裕を持って合格を目指したいなら、それぞれ70%以上の得点を取れば安心でしょう。

厚生労働省
介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況等(2020年11月04日)

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そもそもケアマネ試験とは?

「そもそもケアマネ試験って何?」と思った方は、以下を確認しましょう。

ケアマネ試験の概要

ケアマネ試験とは、「介護支援専門員実務研修受講試験」のことです。介護支援専門員をケアマネージャー(ケアマネジャー)と呼ぶことから、ケアマネ試験と略されるようになりました。

介護支援専門員実務研修を受講するためには、まず介護支援専門員実務研修受講試験に合格しなければなりません。合格後に送付される案内をもとにケアマネ試験の受講手続きを行い、前期・後期に分かれた全87時間の研修を受講します。研修修了後3ヶ月以内に「介護支援専門員資格登録簿」へ登録することで、介護支援専門員として従事できるようになります。

なお、ケアマネ試験は誰でも受験できるものではありません。詳しい受験資格については、後述する「」をご覧ください。

ケアマネージャー(介護支援専門員)とは

ケアマネージャーは、要介護者や要支援者の方を対象にケアプラン(介護サービスなどの提供についての計画書)の作成を行います。ケアマネージャーとして活躍できるのは、介護支援専門員証の交付を受けた人のみ。デイサービス施設や訪問介護事業者、市町村などとの連絡調整もケアマネージャーの役割です。

ケアマネ試験の合格率が低い理由

ケアマネ試験の合格率が低い背景には、受験資格が厳格になったことや対策の時間が取れていないことが考えられます。それぞれの理由について詳しくチェックしてみましょう。

ケアマネの質が重視され、受験資格が厳しくなった

1つ目の理由としては、この十数年の間にケアマネの質が重視されるようになったことが挙げられます。特に注目したいのが、2018年度に実施された受験資格の改定です。詳しくは後述しますが、従来の介護の実務経験が10年以上(初任者研修修了者は実務経験5年以上)という受験資格が外されることになり、代わって法定資格や相談援助業務の実務経験が求められるようにました。

2018年度に実施されたケアマネ試験の結果を見てみると、合格率は10.1%と大幅に落ち込んでいます。合格者が減少したとしても、より専門的な知識や経験を積んだケアマネージャーを育成したいという業界のニーズが推測されるでしょう。

試験対策の時間が十分に取れていない

ケアマネ試験を受験する人には、医師や看護師、相談援助業務を行う専門員なども多く、仕事に従事しながら試験勉強を行う場合もあるでしょう。仕事をしながら難易度の高い試験対策を行うには、十分な時間を確保しにくい可能性が考えられます。

また、ケアマネ試験に免除制度はありません。介護支援分野と保健医療福祉サービス分野のうちどちらか一方が合格ラインに達していても、もう片方が合格ラインより下だと一から試験を受ける必要があります。時事問題や制度改正といった最新知識も求められるので、試験対策には一定の大変さがあるといえるでしょう。

ケアマネ試験の受験資格

先述したように、ケアマネ試験を受験するには、以下の受験要件を満たす必要があります。
受験する際は、主たる勤務先の所在する都道府県で申し込みを行ってください。

特定の資格を保有しそれに基づく業務に従事する者

医師や看護師、理学療法士といった受験資格コードに記載されている国家資格等を有し、それに基づく業務に従事している期間が通算5年以上、かつ業務に携わった期間が通算900日以上ある人です。ただし、該当の資格を保有していても、要介護者・要支援者に対する直接的な援助業務を行っていない期間は、実務経験に含まれません。事務や営業などに従事している場合は注意が必要です。

特定の相談援助業務に従事する者

生活相談員や相談支援専門員など、相談援助業務に従事する者で、業務に従事している期間が通算5年以上、かつ業務に携わった期間が通算900日以上ある人です。ただし、同一期間に複数業務に従事した場合は通算できません。

このほか、受験資格については細かな要件があります。受験する年度によって異なる場合もあるため、必ず当該年度の受験要項を確認するようにしてください。

公益財団法人 東京都福祉保健財団
東京都介護支援専門員実務研修受講試験(2020年11月04日)

ケアマネ試験を突破する3つの対策ポイント

ここでは、難関といわれるケアマネ試験を突破するヒントを3つご紹介します。これから初めてケアマネ試験に挑戦する人も、なかなか思うような結果がでない人も、参考にしてみてください。

1.余裕を持って試験対策を始める

ケアマネ試験に挑戦すると決めたら、できるだけ早く試験対策を始めましょう。ケアマネ試験の問題数は60問とそれほど多くはありませんが、どれも専門知識が必要なので、一朝一夕には解けません。余裕を持って試験対策に取りかかり、知識を蓄積しましょう。

2.過去問を繰り返し解く

過去問を繰り返し解き、問題に慣れておきましょう。ケアマネ試験は、設問に対して5つの選択肢の中から適切な回答を選ぶ形式。反復によって出題されやすい問題を解くポイントがしっかり身についていくはずです。間違えた問題は納得できるまで繰り返し、曖昧なままにしないようにしてください。慣れてきたら、本番と同じ時間内に問題を解き、自分の実力を試してみましょう。

3.ケアマネ試験対策講座を活用する

民間会社が提供するケアマネ試験の対策講座を活用して勉強するのも手です。費用はかかりますが、分かりやすいテキストやカリキュラムが用意されているはずなので、効率よく試験対策を進められます。仕事をしながら試験対策のスケジュールを立てるのが難しい、独学は不安という人は、Web上でケアマネ試験対策講座を探してみても良いでしょう。

ケアマネ試験に落ちた場合の対処法

ケアマネ試験に落ちてしまった…そんなときは以下の方法で気持ちをリセットしましょう。

何回落ちたかは気にしない

先述のとおり、ケアマネ試験は難易度が高いうえ、合格率も決して高いとはいえません。そのため、複数回落ちてしまうことも珍しくないはずです。試験に落ちたことによって、モチベーションが下がったり、つらい気持ちになったりすることもあるかもしれませんが、何回落ちても気にしない気持ちが大切です。

満点を取らなくても良いと考える

「すべて正解しなければ…」と考えていると、プレッシャーから普段の力を発揮できないこともあります。そんな人は、2~3問間違えた程度では不合格にならないと考えてみましょう。試験中どうしても解けない問題に遭遇した場合は、それを飛ばしてほかの問題にじっくり取り組み、確実に得点を得られるようにするのも一つの方法です。

ケアマネの資格があるとどのような仕事に就けるの?

「介護支援専門員資格登録簿」に登録されたあとは、ケアマネージャーとして以下のような施設・事業所で働けます。それぞれ、詳しい特徴や業務内容をまとめたので、参考にしてみてください。

居宅介護支援事業所

居宅介護支援事業所では、自宅で介護サービスを受けることを希望し、かつ要介護1~5の認定を受けた方向けに支援を行います。そこで働くケアマネージャーは、相談者(要介護者)が可能な限り自立した生活を営めるよう、介護サービス計画書(ケアプラン)の作成を行うのが主な仕事です。市区町村や介護サービス提供事業者らとの連絡や調整を行い、相談者が必要とする介護サービスが受けられるようにマネジメントします。

老人ホームやデイサービス施設

老人ホームやデイサービスなどの施設で働くケアマネージャーは、ご利用者やご入居者が必要とする介護サービスが受けられるよう、介護や治療、看護、介助などさまざまな観点から分析してケアプランを作成します。一般的に介護職は、曜日に関わらず夜勤や宿直を含めたシフト制で勤務する場合が多いですが、ケアマネージャーは平日の日勤が基本です。プライベートとの両立もしやすくなるでしょう。

地域包括支援センター

地域包括支援センターのケアマネージャーは、主に相談者の対応と介護予防ケアマネジメントを担当します。介護予防ケアマネジメントとは、要介護認定を受けた方が自立した生活が営めるよう介護予防を目的としたサポートのこと。具体的には、利用者のための介護予防ケアプランの作成と今後の課題などを分析します。また、主任ケアマネージャーとして、地域のケアマネージャーの支援・育成を行う場合もあるようです。ケアマネージャーの中でも、特に幅広い人に関わる機会があるのが地域包括支援センターの仕事といえるでしょう。

まとめ

ケアマネ試験とは、ケアマネージャーになるために必要な「介護支援専門員実務研修受講試験」のことで、ここ十数年間は合格率10~20%台を推移しているのが現状です。ケアマネの合格率の低い背景として、2018年に受験資格が見直されたことが挙げられます。受験資格が厳しくなったのは、より専門的な知識や経験を積んだケアマネージャーを育成したいという業界のニーズがあるためです。今後も少子高齢化は進むと見られ、ケアマネージャーは介護業界においてさらに重要な位置づけを占めることが予想されます。ケアマネ試験の難易度が高いのは否めませんが、しっかりと対策すれば十分合格を目指せるはずです。ケアマネ試験に一度落ちてしまっても、あきらめずに突破を目指してください!

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