
この記事のまとめ
- 介護施設のオープニングスタッフの人間関係の悩みは少ない
- 介護施設のオープニングスタッフは仕事にゆとりがあり職員に一体感ができる
- オープニングスタッフに向いている人は、介護系の有資格者や柔軟性がある人
目次
介護施設のオープニングスタッフとは
介護施設のオープニングスタッフとは、新たに開設した施設や新規立ち上げの事業所で最初に働き始める正社員やパート職員のことを指します。オープニングスタッフの求人は、新しい介護施設で働くことができるなどメリットも多いため、人気な傾向にあるようです。新規施設のオープン自体がそれほど多くないため、応募倍率が高くなる場合もあるでしょう。
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介護施設のオープニングスタッフの人間関係
介護施設のオープニングスタッフは、先輩・後輩の関係性がありません。オープニングスタッフであれば人間関係での悩みも少なくなるのか、気になる部分を確認してみましょう。
先輩がいないので人間関係が固定されていない
介護施設のオープニングスタッフは、全員が新規のメンバーのため、お局さんがいたり人間関係の派閥があったりすることはないでしょう。人間関係が固定化されていないため、仕事をしていて必要以上に気を遣うことが少なくなります。人間関係のストレスが少ない職場なら、介護業務に取り組みやすいでしょう。
絆が強くなり過ぎて後輩が増えないことがある
オープニングスタッフ同士は、新しい職場を自分たちだけで作り出していくため、自然と絆が強くなる傾向にあります。その反面、ほかの施設から転職してきた介護職員や新人職員が雰囲気になじみにくく、場合によっては辞めてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
また、新しいスタッフが増えないまま施設の知名度が上がり、利用者さんが増えてくると、どうしても人手が足りなくなります。新規スタッフの定着を見込めないと、残業や休日出勤が増える可能性があるでしょう。
介護施設のオープニングスタッフとして働く4つのメリット
介護施設のオープニングスタッフとして働く場合、仕事にある程度のゆとりがあったり、一体感ができたりするメリットがあります。ここでは、介護施設のオープニングスタッフとして働くメリットを、環境や人間関係の面からまとめました。
1.利用者さんが少ないので仕事にゆとりがある
新規の介護施設は比較的知名度が低いため、オープン時には入居者さんが少ない場合があります。また、すぐに辞めてしまう人がいることも想定し、多めにスタッフを採用している介護施設もあるでしょう。スタッフが豊富で利用者さんが少ないところなら、余裕をもって仕事を覚えられます。
2.新しく清潔な環境で働ける
オープニングスタッフは新設された介護施設で働くことがほとんどです。そのため、きれいな建物や新品の設備で仕事を始められるでしょう。移乗用のリフトといった最新の介護補助の設備がある施設なら、介護職によくある腰への負担が軽減されるメリットもあります。
3.さまざまなルールを自分たちで作成できる
おおまかなマニュアル以外の細かいルールを自分たちで作成できるのも、オープニングスタッフならではの強みです。自ら責任をもってルールを決めることで、仕事に対するやりがいも得やすくなるでしょう。
ルールを作る際は、介護職員や看護師といった業種の垣根を越えてコミュニケーションを取ることで、雰囲気の良い職場を作れます。人間関係がフラットな状態だからこそ、意思疎通がしやすいのは大きなメリットです。
4.スタートがみんな一緒なので一体感ができる
オープニングスタッフは経験者と未経験者の差はあるものの、全員が同期の仲間です。そのため、新たな施設を一緒に作り上げていくという目標から一体感が生まれ、結束力が強くなります。
職種や世代の差を越えて、全員が同期になるため、働きやすい人間関係を新たに築くのに適した環境といえるでしょう。
介護施設のオープニングスタッフとして働く3つのデメリット
介護施設のオープニングスタッフには、人手不足により多忙になったり、事務作業が増えたりするといったデメリットもあります。働き始めてから後悔しないよう、デメリットも理解しておきましょう。
1.人手不足による残業や休日出勤がある
介護施設のオープニングスタッフは、なかなか人が集まらず人手不足のまま開業することがあります。その時点で採用されたスタッフのみで業務を行う必要があるため、人手が足りないと残業や休日出勤が発生する可能性も考えられるでしょう。
2.介護以外の事務的な仕事が増える
オープニングスタッフが少ない状態だと、介護以外の事務的な作業もこなす場合があります。施設の知名度を上げるため、見学者の案内やチラシ配りといった営業活動を任される可能性もあるでしょう。また、介護業務の経験者は、未経験者への新人教育を担当する可能性があります。
3.想定外のことにも自分たちで対処する必要がある
突然のトラブルが発生したときも、頼りになる先輩スタッフがいないため、自分たちだけで対処しなければなりません。トラブルに対するマニュアルも少ない状態での業務になることが多いため、想定外の事態に慌てずに対応するための心構えが必要です。
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介護施設のオープニングスタッフに向いている人の3つの特徴
介護施設のオープニングスタッフは、既存の介護施設での業務とは少し異なる部分があるため、向き不向きがハッキリしています。どのような人がオープニングスタッフに向いているのか、具体的な特徴を3つ解説します。
1.介護や福祉に関する資格を持っている人
介護・福祉に関する資格を取得している人であれば、オープニングスタッフとしての採用にも有利になるでしょう。たとえば、特別養護老人ホーム(特養)と介護老人保健施設(老健)では、配置しなければいけない資格者やその人数に違いがあります。
無資格や未経験者でも採用される可能性はありますが、介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)、看護師などの資格を持っていれば、優遇される可能性があるでしょう。また、職種によっては手当や給与の条件が良いことも期待できます。
2.周囲と良好な人間関係を築ける人
オープニングスタッフに重視されるのは、人間関係を良好に築くコミュニケーション能力があることです。不測の事態が起こるたびに細かいルールを作る必要があり、周囲に相談する機会も多くなります。そのため、職場のスタッフとの細かなコミュニケーションが求められるでしょう。
人間関係がフラットな状態から勤務が始まるため、人付き合いで悩む必要のない職場環境になるかどうかは自分次第ともいえます。
3.柔軟性がある人
新しくオープンする介護施設では、不測の事態にも対応できる柔軟性のある人が歓迎されるでしょう。思いがけない状況になっても冷静に対応できる点をアピールすれば、面接でも好印象です。
また、介護以外の実務を任される可能性もあるため「介護の仕事しかしたくない!」という人は、オープニングスタッフに向いていないと感じるかもしれません。普段なじみのない作業でも率先して取り組む前向きな姿勢が大切です。
介護施設のオープニングスタッフに関するよくある質問
ここでは、介護施設のオープニングスタッフに関するよくある質問に回答します。「オープニングスタッフとして働きたい!」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
介護施設のオープニングスタッフの面接に合格するコツは?
介護施設で働くオープニングスタッフは、施設を一から作り上げていくため、周囲を引っ張ることができるリーダーシップ性を面接でアピールすると良いでしょう。ほかにも、始動したての施設では、臨機応変に業務の進め方が変わるため、柔軟性をアピールするのも効果的です。面接で自身の強みや長所を伝える際は、具体的なエピソードとともに伝えるようにしましょう。
介護の面接対策については「介護の面接対策ガイド!服装や質問など採用担当者はどこを見ている?」の記事もご参照ください。
介護施設でオープニングスタッフとして働くデメリットとは?
開業したての介護施設は、業務マニュアルが整っていないことがあるので、トラブルが起こった際は管理者と相談しながら柔軟に対応することが必要です。そのため、「ルールが決まっているほうが働きやすい」という方は、デメリットに感じる場合があるでしょう。また、介護施設でオープニングスタッフとして働く際は、介護業務だけではなく、立ち上げに関する事務作業も行う場合があります。オープンの準備が遅れている施設では、残業や休日出勤が発生する可能性があり、忙しいことをデメリットに感じるかもしれません。
「介護施設のオープニングスタッフとして働く3つのデメリット」では、オープニングスタッフとして働くデメリットを解説しているので、ぜひご一読ください。
まとめ
介護施設のオープニングスタッフは、多くが新規のメンバーとなります。あらかじめ形成されている人間関係はないため、自分のコミュニケーション次第で働きやすい環境を整えられるでしょう。
介護施設のオープニングスタッフとして働くと、自分自身が成長できるメリットがあります。頼れる先輩がいないため、トラブルに自分たちで対処する必要があるなど、オープニングスタッフならではの大変さもありますが、やりがいもある仕事といえるでしょう。
オープニングスタッフに応募する場合、介護や福祉に関する資格を保有していると優遇される可能性があるでしょう。また、コミュニケーション能力や柔軟性があれば、未経験者でも活躍できることをアピールできます。
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執筆者
「レバウェル介護」編集部
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介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点