
この記事のまとめ
- 看護師と介護士の仲が悪いかどうかは、職場によって違う
- 看護師と介護士が対立してしまう理由の1つは仕事上の役割が異なること
- 看護師と介護士が協力するには、双方の役割を理解し尊重することが大切
「看護師と介護士の仲が悪いって本当?」と不安を感じる人もいるのではないでしょうか。看護師と介護士は、必ずしも仲が悪いわけではありませんが、一部の介護施設では意見が対立することもあるようです。この記事では、看護師と介護士が対立してしまう理由や、協力して仕事を行うためのポイント、それぞれの役割について解説します。職場の人間関係にお悩みの看護師・介護士の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
介護施設の看護師と介護士は仲が悪いってホント?
介護施設の看護師と介護士は、必ずしも仲が悪いわけではありません。人間関係は職員の性格や職場環境などに左右されるため、看護師と介護士の仲が悪いかどうかは施設によって異なります。
しかし、「看護師は上から目線」「介護士は看護師に冷たい」など、立場の違いから偏見を持ってしまう可能性はゼロではないでしょう。
その悩み、解決できるかも
▼関連記事
有料老人ホームで活躍する職種とは?介護職員や看護師などの仕事内容を解説
看護師と介護士が対立してしまう4つの理由
ここでは、看護師と介護士が対立してしまう4つの理由について解説します。実際に看護師や介護士が苦手で仲が悪いと思っている方は、思い当たることがないかチェックしてみてください。
1.自分は介護士より偉いと考える看護師がいるから
看護師と介護士の仲が悪いといわれる原因の一つは、「介護士より自分のほうが偉い」と考える看護師が少数ながらいることです。看護師は介護士にはできない医療行為を行うことができ、健康・身体機能を向上させるための医療的な知識も持っています。
一部の看護師が「介護士にできないことができる」という優越感から介護士を見下す態度をとることで、両者の間に軋轢が生まれてしまう場合があるようです。
2.看護師は上から目線と思う介護士がいるから
「看護師は上から目線だ」と感じてしまう介護士の存在も、両者の仲が悪くなってしまう場合の原因の一つです。
看護師は介護士に対して医療の観点から指示をすることがあります。看護師の指示の内容がが適切であっても、お互いのコミュニケーションや伝え方のすれ違いによって、上から目線だと捉えられてしまうケースがあるようです。
日頃から意思疎通が不足していると、業務上のやり取りでも反感を抱きやすくなり、対立の原因となってしまいます。
3.収入に差があるから
看護師と介護士の収入に差があることも、両者の仲が悪いとされる原因といえます。厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.126)」によると、介護施設で働く看護職員の平均給与が38万4,620円なのに対し、介護士の平均給与は33万8,200円でした。
専門性や保有資格が異なるため、職種によって給与の違いが生じるのは仕方ありませんが、待遇の差が看護師と介護士の対立の原因になってしまうこともあるのかもしれません。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年6月8日)
4.看護師と介護士の役割が異なるから
看護師と介護士の仲が悪いといわれることがあるのには、役割の違いも関係しています。看護師は利用者さんの医療面のケアを行い、介護士は生活面のサポートを行うのが主な役割です。
看護師と介護士では、優先すべき仕事内容や利用者さんに実施するケアの内容が異なるので、立場の違いが対立の原因になってしまう場合もあるでしょう。
▼関連記事
看護師は介護士を見下すと感じる理由とは?考え方や対処法について解説
介護施設における看護師と介護士の役割とは?
前項では、看護師と介護士の役割の違いが仲の悪さや対立の一因であると解説しました。続いて、看護師と介護士それぞれの役割を詳しくご紹介します。
看護師と介護士はそれぞれ異なる視点で業務にあたるため、お互いの仕事や利用者さんへの考え方に理解が及ばないこともあります。看護師と介護士が連携して仕事をするためにも、それぞれの役割がどのように違うのか確認しましょう。
看護師の役割
介護施設における看護師の役割は、医療知識を活かして利用者さんの健康状態の維持・改善を支援することです。また、入所生活のなかで利用者さんが病気やけがをした際は、医師の指示を受けて処置を行うのも業務の一環。具体的な仕事内容としては、服薬管理や血圧測定、点滴、採血などが挙げられます。
介護士の役割
介護士の役割は、見守りや介護を通じて、利用者さんの生活の質の向上をサポートをすることです。介護士の仕事内容には、身体介護や生活援助のほか、利用者さんとのコミュニケーションも含まれます。
介護に関する話だけでなく、ちょっとした雑談から、利用者さんの状態や必要なサポートを把握できることも。そうした情報を必要に応じて他職種にも共有し、サポートを求めることも介護士の役割だといえるでしょう。
▼関連記事
介護と看護の違いとは?資格や仕事の相違点と連携する方法を解説!
看護師と介護士が協力して介護をするためには?
ここでは、看護師と介護士が協力して介護をするためのポイントを解説します。仕事をスムーズに行うためには、仲が悪い看護師だから・介護士だからと差別意識を持たず、お互いに歩み寄ることが重要です。
看護と介護双方の役割に理解を示す
看護師と介護士がお互いの役割に理解を示すことで、仕事を円滑に進めやすくなるでしょう。「介護施設における看護師と介護士の役割とは?」でも解説したように、介護施設における両者の役割は異なります。しかし、利用者さんの生活のために仕事をすることに変わりはありません。
それぞれの役割に理解を示すことができれば、仲が悪いと感じている看護師や介護士とも少しずつ良好な関係を築いていける可能性があります。
お互いの立場を尊重しながら意見交換や指示出しを行う
意見交換や指示出しを行うときは、看護師と介護士がお互いの立場を尊重することが大切です。仕事内容やできることに差があっても、看護師と介護士の関係は対等です。どちらか優れているほうが指示を出すわけではありません。
そのため、看護師だから、介護士だからと偏見を持たず、相手を尊重する気持ちを大切にし、意見や指示に耳を傾けてみてください。
看護師や介護士の専門分野を学ぶ姿勢をとる
看護師と介護士がお互いを尊重するためには、看護もしくは介護の専門分野を学ぶのも一つの方法です。本来自身の専門ではない仕事を学んだり手伝ったりすることで、相手の立場を理解するのに役立つでしょう。
介護士の場合、知識を得ても看護業務は行えませんが、看護師が何をしているのか理解するだけでも、介護業務がスムーズに進みやすくなります。
挨拶や感謝を欠かさない
看護師と介護士の間で挨拶や感謝を欠かさず、密にコミュニケーションをとることで、仲が悪い人間関係を改善しやすくなります。
出勤や退勤の挨拶、仕事を手伝ってもらったときの感謝などを言葉にすることで、いざというときに連携して利用者さんをサポートできるようになるでしょう。また、挨拶や感謝を自然にできる職場は、チームとしての結束力も強くなる傾向にあります。
理想のケアを話し合う
看護師と介護士が良い関係を築くためには、利用者さんの理想のケアについて話し合うことも大切です。看護師と介護士の理想が異なると、ケアの方針をめぐって衝突してしまう可能性があります。
そのため、看護師と介護士が理想のケアについてどう考えているのか意見を交換し、同じ目標に向かって利用者さんと接するのがベストといえるでしょう。
業務上の会話では根拠の提示を意識する
業務上の会話において、特に介護士から看護師に意見や提案をする場合は、根拠の提示を意識しましょう。看護師は専門知識にもとづいて業務にあたるため、根拠のない主観的な意見には、あまり納得しない傾向があります。
「なぜこうしたほうが良いのか」という根拠を述べたうえで会話を進めると、看護師と介護士の間で衝突が起こりにくくなるでしょう。
看護師や介護士を敬遠せず話しかける
パワハラやいじめを受けているわけではなく、ただ自分と異なる職種に苦手意識を持っているだけなら、敬遠せずに話しかけることも、協力して仕事を行うための第一歩です。
話しかける際、「迷惑がられたらどうしよう」と悩んでしまう看護師や介護士の方もいるかもしれません。しかし、利用者さんの状態について情報を共有したいのは、看護師も介護士も同じです。相手が忙しくないか配慮したうえで話しかければ、看護師も介護士も邪険にすることはないでしょう。
利用者さんを第一に考える
看護師と介護士、どちらの立場であっても利用者さんを第一に考えることを意識してみてください。仲が悪い看護師と介護士の雰囲気は、利用者さんも感じとってしまいます。職員同士の仲が悪いと、利用者さんも気持ち良い生活を送れません。
看護師や介護士の間で気兼ねなくスムーズに仕事をしたいのは、両者とも同じ気持ちのはずです。意見が衝突したときは、看護師や介護士が苦手・嫌いだからといった個人の感情ではなく、利用者さんのためを考えて話し合いをしてみましょう。
介護士としての誇りを持って働こう
介護士は看護師と違って医療ケアを行えませんが、職種に優劣はなく、介護士が看護師より劣っているということはありません。
介護のプロである介護士だからこそ、看護師には気づけない視点や細かな配慮で利用者さんに接することができます。介護を誰にでもできる仕事と捉えず、介護士として誇りを持って働きましょう。
看護師と介護士の関係についてよくある質問
ここでは、看護師と介護士の関係についてよくある質問を、Q&A形式でまとめました。「看護師と介護士の関係が気になる」という方は、参考にしてみてくださいね。
看護師と介護士はなぜ仲が悪いんですか?
相性は人によって異なるため、必ずしも看護師と介護士の仲が悪いわけではありません。職場で看護師と介護士が対立してしまう場合の理由としては、一部の看護師が「自分は介護士より偉いと考えている」ことや、一部の介護士が「看護師は上から目線と決めつけている」ことなどが挙げられます。良好な人間関係を築くには、互いに偏見を持たないように心掛け、看護と介護双方の役割に理解を示すことが大切です。
看護師にできて介護士にできないことはなんですか?
看護師にできて介護士にできないことは、薬の投与や注射などの医療行為です。しかし、なかには条件付きであれば介護士が行える医療行為も存在します。詳しくは、「介護士なら覚えておきたい「医療行為」。服薬介助やインスリン注射、爪切りはできる?」で紹介しているので、こちらもあわせてご覧ください。
まとめ
介護施設の看護師と介護士の仲が悪いかどうかは、職場によります。仲が悪くなってしまう場合の理由として、看護師と介護士の収入に差があることや、役割が異なることなどがあるようです。
しかし、看護師も介護士も利用者さんのためを思って働いていることに変わりはありません。お互いの役割や立場を尊重しながら話し合うことで、利用者さんを第一に考えたケアを看護師と介護士で共有し、協力しながら働けるでしょう。
「人間関係の良い介護施設で働きたい」「転職先で職場になじめるか不安」とお悩みの方は、レバウェル介護(旧 きらケア)をご利用ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントです。
職場環境が理由で転職したい介護士の方には、ご希望に合った経験者歓迎の介護求人を紹介可能。スタッフが施設の雰囲気や職場環境を実際に確認しているので、「転職したらやっぱり合わなかった」というミスマッチをできる限り減らせます。介護業界での転職活動に不安を感じている介護士の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
その悩み、解決できるかも
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


