レクリエーション介護士とは?資格の概要や試験内容を分かりやすく解説

介護の資格 2023年8月18日
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レクリエーション介護士のイメージ

「レクリエーション介護士」は、介護業界で働く人の声から誕生した、比較的新しい資格です。本記事では、レクリエーション介護士の概要や需要、資格の取得方法について詳しく解説。注目が集まる背景や、取得のメリットについても触れています。介護施設において、利用者さまを楽しませるレクリエーションはとても重要な仕事です。すでに現場で働いている方も、これから介護職を目指す方も、ぜひご覧ください!

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目次

レクリエーション介護士とは

レクリエーション介護士とは、介護の基礎知識をもとに、利用者さまが喜ぶレクリエーションを企画・実施できる人材を育成するための資格です。介護の現場では、レクリエーションのマンネリ化や企画内容に悩むことも少なくありません。「レクリエーションの質を高めたい」という現場の声を受け、2014年に誕生しました。

利用者さまを元気にするのが役割

レクリエーション介護士の役割は、レクリエーションを通して利用者さまに生きがいを持ってもらい、健康の促進・維持をサポートすることです。利用者さまが介護施設で心豊かに過ごすためには、身体的なサポートや設備面を充実させるほかにも、「生きがい」や「喜び」といった要素が欠かせません。QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の向上につながる重要な業務として、レクリエーションの必要性が高まっています。

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レクリエーション介護士の需要とは?

超高齢化に直面している日本では、シルバー世代が元気に過ごせる社会が求められています。そのため、「レクリエーションの質が高い」「レクリエーションのバリエーションが豊か」といった点は、利用者さま側が施設を選ぶ重要なポイントに。豊富なレクの知識と高いコミュニケーションスキルを身につけたレクリエーション介護士は、レクを実施する施設にとって、頼れる存在になるでしょう。

また、レクリエーション介護士の資格ができるまでは、介護施設におけるレクリエーションの内容は職員個人のスキル・経験・センスに任せられていたため、企画内容やクオリティにバラつきが出てしまうこともあったようです。レクリエーション介護士が介護施設にいれば、レクの企画立案・実施を任せられるので、問題となっていた「マンネリ化」「企画が思いつかない」「進め方が分からない」といった介護職の悩みも解消されるでしょう。

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レクリエーション介護士の試験概要

レクリエーション介護士の資格には「2級」と「1級」の2種類があります。受験資格や取得方法ついて、それぞれチェックしていきましょう。

レクリエーション介護士2級

レクリエーション介護士2級は、「高齢者に喜ばれるレクリエーション」を実施できる介護職員を育成することを目的とした資格です。レクリエーションの役割や意義といった基本的な知識をはじめ、企画の立て方、コミュニケーション技術などを学べます。身につけたスキルは介護の仕事だけでなく、ご高齢者と関わるボランティアなどでも役立てることが可能です。

受験要件

年齢や経験による制限はなく、介護に興味のある人なら誰でも挑戦できる資格です。

取得するには

レクリエーション介護士2級の資格を取得するには、日本アクティブコミュニティ協会が認定する機関で講座を受講する必要があります。通信と通学に加え、企業向けの集団研修があるので、自身の状況に合った方法を選びましょう。下記は、個人で受講する場合の通信講座と通学講座の特徴です。

通信講座通学講座
標準学習期間3ヵ月程度6時間×2日間の12時間程度
受講費用35,000円程度35,000円程度
講座内容テキスト・DVD・テストテキスト・講習・テスト
試験内容筆記試験と添削課題筆記試験と添削課題(※1)
合格基準選択式50問のうち60点以上選択式50問のうち60点以上

(※1)レクリエーション企画書の提出

レクリエーション介護士1級 

レクリエーション介護士1級は、レクリエーションにおける専門的な知識を有し、利用者さまの状況や課題に応じた企画立案や実施ができる人材を育成することを目的とした資格です。合格後は、レクリエーション講師として介護施設の人材を育成したり、レクリエーションをアレンジして現場を活性化したりするなど、活躍の場を広げられます。介護レクリエーションの意義・役割を十分に理解し、人に伝えられるのが1級の特徴です。

受験要件

レクリエーション介護士1級は、2級の上位資格に該当します。そのため、受講するには2級取得者であることが条件です

取得するには

レクリエーション介護士1級を取得するには、通学またはオンラインによる4日間にわたる講座の受講、そして試験に合格しなければなりません。下記で詳しく解説します。

学習期間全4日間
受講費用91,300円(税込)
講座内容通学受講またはオンライン
試験内容実技試験(10分)と筆記試験(2時間)
合格基準実技・筆記とも正解率60%以上

通学またはオンラインで4日間の講座を受講したあとは、日本アクティブコミュニティ協会が指定する本会場にて本試験を受けます。試験は実技試験と筆記試験の2種類。実技試験は10分間の介護レクリエーションの実演を行い、100点中6割以上の正解率で合格となります。筆記試験は、選択問題60問と記述式問題4~6問、小論文で構成されており、120点中6割以上の正解率で合格です。
また、合格後は3施設分の現場実習を実施。すべての過程をクリアして認定申請を行うと、晴れて認定書を発行してもらえます。

レクリエーション介護士になる5つのメリット

レクリエーション介護士を取得するメリットは以下の5つです。

1.コミュニケーション能力を磨ける

1つ目のメリットは、利用者さまとのコミュニケーションを円滑にするスキルを磨ける点です。高齢者と接するうえでのルール、高齢期の身体と心の変化といった基礎知識をもとに、声掛けの方法や表情など、対話術のポイントを身につけられます。

2.レクリエーションのバリエーションが増える

カルチャー、季節イベント、個別や集団といったさまざまな視点から、レクリエーションのバリエーションが増えるのも大きなメリットです。「継続して楽しんでもらう」「楽しさを引き出す」ために必要なことを理解し、多種多様な素材を展開・応用するスキルが身につきます。

3.企画力や実行力が身につく

企画の立案方法、アイデアを形にする企画書の書き方、コンセプトや目的を明確にするスキルを習得できるのもメリットの一つ。実行前の心構えや注意事項・配慮なども学べるので、レクリエーションを安全に実行する力も身につきます。

4.施設全体の質が向上する

レクリエーション介護士を取得しているスタッフがいると、ノウハウを共有できるので、施設内の介護職員のレクに対する知見が深まります。結果的に、施設全体の質の向上へとつながるでしょう。

5.介護施設によっては転職に有利になる

前述のとおり、レクリエーションに対する介護業界の関心は高まっています。履歴書や面接でアピールできる強みが増えるので、資格を取得すれば、就職や転職に有利に働く可能性は高いでしょう。

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ほかに介護職への転職が有利になる資格はある?

介護職への転職が有利になる資格は、レクリエーション介護士以外にもたくさんあります。特におすすめなのは、厚生労働省の認定を受けている「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」の3つです。すでに取得済の方もいるかもしれませんが、介護職員としてのキャリアパスに欠かせない資格でもあるので、チェックしておきましょう。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護職の基本的な知識と技術を身につけられる研修資格です。研修を実施する民間のスクールなどに通い、全130時間のカリキュラムをすべて受講することで、資格を取得できます。スクールによっては、最後に知識やスキルを確認するための修了試験を行う場合もあるので、講義内容はきちんと復習するようにしましょう。
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介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、介護過程のプロセスや医療的ケアなど、初任者研修よりも深い介護知識を身につけられる資格です。受講要件がないので、介護職の経験のない方も受講することができます。研修過程は全450時間ありますが、介護職員初任者研修をお持ちの方は130時間が免除され、全320時間で取得できます。実務者研修は、後述する介護福祉士の受験要件の一つです。これから介護職員としてキャリアを積んでいくのなら、取得しておいたほうが良いでしょう。

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介護福祉士

介護福祉士は、介護福祉士国家試験を受験し、合格すると取得することが可能です。合格後に「資格登録」を行うことで、初めて「介護福祉士」を名乗れるようになります。介護福祉士になると、介護に関する高い知識や技術を保有していることを証明できるため、利用者さまやそのご家族、職場のスタッフなどから頼りにされる存在になるでしょう。介護現場ではリーダー的なポジションに就く人もいるので、キャリアアップや収入アップを目指せます。

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レクリエーション介護士に関するよくある質問

最後に、レクリエーション介護士に関するよくある疑問を、Q&A方式でまとめました。

レクリエーション介護士は国家資格ですか?

レクリエーション介護士は国家資格ではなく民間資格です。日本アクティブコミュニティ協会が創設し、認定しています。国家資格ではないものの、高齢化社会が進む日本においてはレクリエーション介護士のような特別なスキルをもつ介護人材の需要は高いので、ぜひチャレンジしてみましょう。

>>レクリエーション介護士についてはこちらをチェック

履歴書にレクリエーション介護士は書けますか?

レクリエーション介護士の資格は履歴書に書いてOKです。特に、デイサービスや特養など、レクリエーションの企画・実施のある施設においては、レクリエーションのマンネリ化に悩んでいることも。レクリエーションのスキルを身につけた人材は重宝されるので、記載しておけば好印象を与えられるはずですよ。

>>履歴書へレクリエーション介護士を記載する方法はこちらをチェック

レクリエーションインストラクターとの違いは?

レクリエーション介護士とレクリエーションインストラクターの違いは、運営団体です。レクリエーション介護士は日本アクティブコミュニティ協会が、レクリエーションインストラクターは日本レクリエーション協会が認定しています。ほかにも、レクリエーションに関する資格はたくさんあるので、前述の2種類以外も比較してみると良いでしょう。

>>レクリエーションに関する資格の種類をチェック

レクリエーション介護士資格はどうやって取得するの?

レクリエーション介護士資格は、通学や通信にて講座を受講し、試験に合格することで取得できます。
レクリエーション介護士2級は、通信では3ヶ月程度、通学では2日かかるので、自分のスケジュールに合った方法を選択しましょう。レクリエーション介護士1級は、通学・オンラインによる4日間の講座を受け、実技試験と筆記試験を受けます。
レクリエーション介護士の試験概要」で、試験の受験要件を詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

レクリエーション介護士資格は役に立つの?

レクリエーション介護士資格では、コミュニケーションの取り方やレクリエーションの企画について学べるので、レクリエーションへの苦手意識を緩和できます。「レクリエーションが苦手」「人前で話すのが苦手」という方に役立つ資格です。
介護職員のなかでもレクリエーションが苦手な人は多く、苦手意識を克服することで、職場でも活躍の場ができるでしょう。「レクリエーション介護士になる5つのメリット」で、レクリエーション介護士になる魅力を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

レクリエーション介護士とは、介護施設におけるレクリエーションを通して、利用者さまの人生を豊かにする介護人材を育成することを目的とした資格です。資格には2級と1級があり、通信または通学のいずれかで必須講座を受講し、本試験に合格することで取得できます。高齢化が進む日本において、専門スキルを保有する介護職員の需要は高まっています。取得しておくと、就職や転職に役立つはずですよ。

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※この記事の掲載情報は2023年8月18日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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