
この記事のまとめ
- 福祉とは、皆が幸せに生活するために何ができるのかを考えて、実行すること
- 福祉に携わるうえでは、誰もが平等な権利をもっているという考え方が重要
- 福祉に関わる仕事は、介護職員、生活支援員、保育士、看護師などさまざま
福祉という言葉を耳にすることはよくあると思いますが、「そもそも福祉って何?」と気になる方もいるのではないでしょうか?福祉とは、人々が幸せに暮らせるように社会全体で行う取り組みのことです。この記事では、福祉とは何かを分かりやすく解説。福祉という言葉の意味・定義、社会福祉に関する制度・仕事もまとめました。「福祉の考え方を知りたい」「誰かの生活を支援する仕事に就きたい」という方は参考にしてください。
目次
福祉とは何か簡単にいうと?
福祉とは何か分かりやすく説明すると、すべての人が幸せに生活するために行う社会全体の取り組みのことです。厚生労働省の「障害福祉業界への転職BOOK福祉ではたらく(p.26)」では、「ふくしとは、ふだんの くらしの しあわせ」と紹介されています。つまり、一人ひとりが幸福を感じながら生活するための社会を築いていくことが、福祉といえるでしょう。
一人ひとりが自身の幸福を追求するのが、社会における福祉です。個人の権利を最大限に発揮して幸せな暮らしを実現させるためには、周りの協力が必要なことも。特に、社会的なハンデを抱えやすい子どもや高齢者、障がいのある方などは、福祉サービスの対象になります。そのため、福祉と聞くと、子ども・高齢者・障がいのある方などへの支援をイメージする方もいるかもしれません。
出典
厚生労働省「令和2年度障害者総合福祉推進事業 実施事業一覧」(2025年7月18日)
「福祉」という言葉の意味
「福」と「祉」は、両方とも幸せを意味する漢字です。そのため、もともと「福祉」は幸福を表す用語として使われていました。
また、福祉は英語で「welfare」といいます。良い暮らしを指すwelfareという言葉とともに、日本語の「福祉」という言葉の意味も幅広くなりました。生活や文化の変化から、人々の社会福祉への関心が高まったことにより、「福祉」は「社会保障による生活の安定」という意味合いで使われることが増えたのかもしれません。
福祉の定義
「福祉」という言葉に対して抱くイメージが人それぞれである以上、福祉とは何かを明確に定義付けて答えを出すことは難しいでしょう。
先に述べたように、福祉とはもともと「幸せ」を指し、現在は「社会保障などによって豊かな暮らしをする」という意味でも用いられています。つまり、福祉の定義とは、一人ひとりが幸福を求めることや、そのために協力し合うことなのではないでしょうか。
大切なのは、福祉という言葉の正しい定義ではなく、自身の考える福祉と向き合うことです。福祉とは何か、実現させるためにはどうしたら良いのかを考えることが、福祉に関わる第一歩ともいえます。
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福祉の考え方とは?
人々が幸せに暮らすためには、生活が安定していることや、権利が保障されること、生きる意味を感じられることなどが必要です。これらの人権は、法律・憲法・条約などによって保障されています。
たとえば、日本国憲法第25条に、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という生存権の記載があるのは有名です。また、世界人権宣言においても、性別や年齢、職業、国籍などに関わらず、自由に生きる権利や尊厳があることが示されています。
つまり、福祉の基本となる考え方は、「すべての人は生まれながらにして平等な権利を持っている」ということです。福祉に関わるうえでは、誰もが幸せになる権利があることを忘れないことが重要といえます。
出典
e-Gov法令検索「日本国憲法」(2025年7月18日)
外務省「世界人権宣言(仮訳文)」(2025年7月18日)
社会福祉とは?
社会福祉とは、高齢者や障がいがある方、児童、ひとり親などが安心して生活できるように社会で支援を行うことです。社会保障として、生活課題に応じた公的な福祉サービスが展開されています。社会福祉の種類をチェックしてみましょう。
介護・高齢者福祉
介護・高齢者福祉とは、高齢になっても地域で役割を持って生活できるよう、必要な支援を行うことです。具体的には、介護保険制度による介護サービスや、自治体独自の高齢者支援などがあります。
介護・高齢者福祉の目的は、高齢で介護が必要になった場合も、自分の希望に沿った生活を送れる社会を作ることです。関係する法律としては、介護保険法や老人福祉法などが挙げられます。介護・高齢者福祉の分野では、介護職員をはじめ、生活相談員やケアマネなど、さまざまな職種が活躍中です。
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障がい者福祉
障がい者福祉とは、障がいを抱える方が、地域や社会に参加できるよう支援を行うことです。障がいを抱える方だけではなく、ご家族や周りの方へ支援を行う役割もあります。障がいのある方を支援するのは、障害者制度です。
障がい者福祉は、障害者総合支援法や障害者差別解消法などに基づいています。障がい者福祉に携わる際は、一人ひとりの障がいの特性や支援の必要度などに合った個別な対応が必要なため、専門性のあるスタッフが知識を活かして活躍しています。
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児童福祉
児童福祉とは、児童や保護者をサポートすることです。具体的には、子どもの保育や、虐待を受けている子どもの保護、金銭的な理由で養育が難しい家庭の支援などを行います。児童福祉に関わる職場の例は、保育園や児童養護施設です。児童福祉法、子ども・子育て支援法、児童虐待防止法などに基づいて支援が行われています。
母子父子寡婦福祉
母子父子寡婦福祉とは、ひとり親家庭への支援のことです。具体的には、養育費や就業の問題、生活支援などに対応します。関係する法律は、母子及び父子並びに寡婦福祉法や児童扶養手当法です。ひとり親家庭の支援としては、児童家庭支援センターにおける相談や、母子生活支援施設における生活支援などが該当します。
出典
厚生労働省「社会保障とは何か」(2025年7月18日)
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保健医療福祉とは?
社会保障のなかには、保健医療・公衆衛生に関する制度やサービスがあり、これらも福祉の一環といえます。
具体的な取り組みは、医療保険による医療サービス、感染症予防・対策といった保健事業、食品の安全性を確保する公衆衛生などです。健康保険法や国民健康保険法、地域保健法、食品衛生法などの法律に基づいて行われます。
保健医療サービスを提供する施設は、病院や診療所、保健所など。医療職をはじめとするさまざまな専門職が活躍しています。
出典
厚生労働省「社会保障とは何か」(2025年7月18日)
福祉の仕事とは?
生活に課題を抱えている人が自分の望む暮らしをできるよう支援するのが、福祉の仕事です。福祉に関わる仕事の種類は多く、スキルを習得するための資格も多数あります。
下記で解説するので、「福祉に携わりたい」と考えている方は参考にしてください。
福祉の仕事の種類
福祉に関わる主な仕事は、以下のとおりです。
- 介護・高齢者福祉:介護職員、介護支援専門員(ケアマネジャー)、生活相談員
- 障がい者福祉:生活支援員(介護職員)、就労支援員、相談支援専門員
- 児童福祉:保育士、児童指導員
- 保健医療福祉:看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
支援が必要な方を直接ケアする仕事のほかに、日常生活や社会生活に課題を抱える方の相談対応を行う仕事もあります。
福祉の仕事の特徴を詳しく知りたい方は、「福祉の仕事にはどんな種類がある?介護や児童福祉、医療に関する32の職種」の記事をチェックしてみてください。
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福祉の仕事に役立つ資格
福祉の仕事に携わりたい人におすすめの資格を以下にまとめました。
- 直接ケアに関わるための資格:介護職員初任者研修、介護福祉士、保育士、看護師
- リハビリの支援をするための資格:理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
- 相談援助や助言を行うための資格:介護支援専門員(ケアマネジャー)、相談支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士
自分がやりたい仕事内容や携わりたい分野に役立つ資格を取得すると良いでしょう。なお、福祉に関する仕事は、資格が必須の職種と無資格から挑戦できる職種があるため、事前に調べておくことが大切です。
福祉系の資格の種類や取得方法を知りたい方は、「【福祉系のおすすめ資格一覧】20種類を紹介!取得方法や難易度も解説」もご参照くださいね。
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レバウェル介護の資格スクール福祉に関するよくある質問
ここでは、福祉に関するよくある質問に回答します。福祉に興味がある方や福祉の勉強をしている方は、ぜひ参考にしてみてください。
福祉の主な仕事は?
福祉の主な仕事は、心身や経済的事情、家庭環境など、日常生活を送るうえで何らかの課題を抱える方に対して専門的な立場から支援することです。福祉に関する仕事には、高齢者福祉、障がい者福祉、児童福祉などがあります。
そのほかの仕事については「福祉の仕事とは?」で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
福祉とは何かを小中学生向けに分かりやすく教えて!
福祉とは何か分かりやすくいうと、皆が幸せに暮らせる社会を作ることです。福祉と聞くと、高齢者や障がいのある方の支援を思い浮かべる人もいるでしょう。しかし、介護や支援を行うことだけではなく、周りの人がより良い暮らしもできるように活動することすべてが福祉です。
福祉という言葉を聞くと難しく感じるかもしれませんが、「誰かの手伝いをする」「誰かに助けてもらう」など、普段の生活で何気なくしていることも福祉だといえます。
福祉とは何かを問う作文やレポートの書き方は?
福祉に関する作文やレポートを書くときは、自身の経験をもとに、福祉に関する考え方や意見をまとめましょう。高齢者や障がいがある方との関わりを題材にしたり、幸福・権利・平等などについての考えを福祉に結び付けて論じたりすると、説得力のある内容になります。
また、作文やレポートを書くときは、自分の言いたいことが伝わるよう、文章の最初と最後に結論を簡潔に述べることが大切です。
まとめ
福祉とは、誰もが幸せに暮らせるよう、社会全体で協力し合うことです。人々の幸福を実現させるためには、生まれながらにある基本的な権利を尊重するという考え方が重要といえます。
また、社会福祉とは、生活に課題を抱える方が、充実した暮らしをするための取り組みです。高齢者や障がいのある方、子どもなどが、自身の権利に基づいて安定した生活を送ることができるよう、公的な社会保障が整備されています。
福祉に関わる仕事の種類は豊富です。なりたい職種に資格は必要なのかを確認したうえで、キャリアを選択すると良いでしょう。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


