
この記事のまとめ
- 少子高齢化が進み、日本の高齢化率は約29%となっている
- 超高齢社会になったことで、介護難民や老老介護などの問題が起きている
- 日本は少子高齢化が進んでいるため、介護職員の需要が高まっている
少子高齢化の問題について詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか?日本では、少子高齢化に伴って、「介護難民」や「老老介護」などのさまざまな問題が生じています。家族や自分の将来のために、介護問題について理解を深めておくと安心です。この記事では、日本の少子高齢化の現状や、超高齢社会で起こる9つの介護の問題について解説します。高齢化の状況や介護業界の現状を知りたい方は、ぜひご覧ください。
目次
日本の高齢化の現状
内閣府の「第1節 高齢化の状況(p.4)」によると、2070年には国民の約2.6人に1人が65歳以上になると予測されており、日本の高齢化は年々進んでいます。この項では、日本の高齢化について詳しく解説するので、ぜひご一読ください。
出典
内閣府「令和7年版高齢社会白書(全体版)(PDF版)」(2025年9月16日)
高齢化社会・高齢社会・超高齢社会とは
「高齢化社会」とは、人口に占める高齢者の割合である高齢化率が、7%を超えた社会のことです。さらに、WHO(世界保健機構)の定義によると、高齢化率が14%を超えた社会を「高齢社会」、21%を超えた社会を「超高齢社会」といいます。
日本の高齢者人口と高齢化率(2024年10月時点)
内閣府の「第1節 高齢化の状況(p.2)」によると、日本における2024年10月1日の65歳以上の高齢者の人口は3,624万人で、高齢化率は29.3%です。高齢化率が21%を超えているので、日本は「超高齢社会」に該当します。3.4人に1人が65歳以上、75歳以上がおよそ6人に1人いる計算です。
総人口に占める高齢者の人口の推移は、以下の図をご覧ください。

引用:内閣府「第1節 高齢化の状況(p.3)」 」
1950年では、総人口に占める高齢者の割合は5%以下という低い数値でしたが、高齢者の割合は年々上昇し、1970年ごろに「高齢化社会」となりました。その後、1995年ごろに「高齢社会」に突入し、2010年ごろに「超高齢社会」に突入しています。
高齢者人口がまだ少なかった1947年~1949年は、第一次ベビーブームが起こった年代。「団塊の世代」とも呼ばれる第一次ベビーブームに生まれた方々が年を重ね、高齢期に突入したことによって高齢者人口も増えたことが、高齢化が進んだ理由の一つと考えられるでしょう。
また、今後1971年から1974年の第二次ベビーブームに生まれた方々が高齢期を迎えることで、さらに高齢化率が高まると予想されます。
出典
内閣府「令和7年版高齢社会白書(全体版)(PDF版)」(2025年9月16日)
日本の平均寿命
厚生労働省の「1主な年齢の平均余命(p.2)」によると、2024年における日本の平均寿命は、男性は81.09歳、女性は87.13歳です。
同調査の「平均寿命の国際比較(p.4)」によると、日本の男性の平均寿命は、スウェーデン、スイス、ノルウェー、イタリア、スペインに次いで第6位です。また、女性の平均寿命は世界で1位で、長寿国であることが分かります。
出典
厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」(2025年9月16日)
日本の健康寿命
日常生活に制限がなく、健康に過ごせる期間のことを健康寿命といいます。亡くなる瞬間まで健康に過ごすことが理想ですが、病気を患ったり、寝たきりになったりする可能性もあるでしょう。
厚生労働省の「健康寿命の令和4年値について(p.2)」によると、2022年の健康寿命は、男性は72.57歳、女性は75.45歳です。平均寿命との差は、男性は8.49年、女性は11.63年あります。
平均寿命と健康寿命に差が生まれる理由としては、乱れた食生活や喫煙、運動不足などが考えられるでしょう。生活習慣が乱れると、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を発症するリスクもあり、健康に影響する可能性があります。
出典
厚生労働省「第4回 健康日本21(第三次)推進専門委員会 資料」(2025年9月16日)
日本の要介護(要支援)認定者数
厚生労働省の「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)(p.6)」によると、2023年度末における日本の要介護(要支援)認定者数は、約708万人です。
要介護度ごとの人数は、以下の表をご覧ください。
| 要介護度 | 人数 |
| 要介護5 | 約59万人 |
| 要介護4 | 約89万5,000人 |
| 要介護3 | 約92万7,000人 |
| 要介護2 | 約119万1,000人 |
| 要介護1 | 約146万4,000人 |
| 要支援2 | 約99万6,000人 |
| 要支援1 | 約102万人 |
参考:厚生労働省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)(p.7)」
要介護1の認定者数が約146万4,000人で最も多く、次いで要介護2が約119万1,000人という結果でした。認定者数が一番少ないのは要介護5で、約59万人となっています。
出典
厚生労働省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)」(2025年9月16日)
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超高齢社会で起こっている介護の問題
平均寿命が伸び、要介護者数が多くなっている超高齢社会では、「介護難民」「老老介護」「高齢者への虐待」「介護施設の人材不足」などの介護に関する問題が起こっています。以下で、超高齢社会における介護の問題を詳しく解説するので、ぜひご一読ください。
問題1:介護難民
超高齢社会では、「介護施設に入りたいのに施設が見つからない…」という悩みを抱えている方が少なくありません。
介護難民とは
介護難民とは、「介護を受けたいのに受けられない」という状況の人のことです。介護施設に入居する条件を満たしているものの、空室のある介護施設が見つからず入居できなかったり、適切な介護サービスを受けられなかったりする方が該当します。
介護難民が増える理由
介護難民が増える理由は、年々高齢者数が増加しており、それに対して介護職員の人数が追いついていないことです。3.4人に1人が65歳以上の高齢者である日本は、介護サービスの需要に対し、供給が追いついていないのが現状といえます。
介護難民に対する現状の対策
介護難民の問題に対する対策としては、要介護の状態になる前に普段から運動をして、健康な身体をできる限り保つ方法や、地方都市へ移住する方法などがあります。
東京などの都心は人口が多く、その分高齢者も多数住んでいる傾向があるため、施設になかなか入居できないことも。しかし、地方都市の介護施設は、都心と比べるとゆとりがあり、介護サービスを利用しやすい場合があります。また、自宅をバリアフリー化するなど、自宅で介護できる環境を整えておくのも一つの方法です。
問題2:老老介護・認認介護
超高齢社会では、夫婦間や親子間による「老老介護」や「認認介護」などの問題が起こっています。
老老介護・認認介護とは
老老介護とは、65歳以上の高齢者が、65歳以上の高齢者を介護する状態のことです。また、認認介護とは、認知症を患う人が、認知症を患う人を介護する状態のことを指します。
高齢者同士や認知症の方同士で介護を行う場合、介護者の負担が大きく、安全性にも問題があり、事故や怪我につながる可能性があるでしょう。
老老介護・認認介護が増える理由
日本の平均寿命が伸びたため、老老介護や認認介護の問題が起こっていると考えられます。また、核家族化も、老老介護や認認介護の増加を増長させる原因の一つです。
子どもが独立し、高齢の夫婦が2人だけで暮らしていると、気づかぬうちに老老介護や認認介護になってしまうことも。子どもと同居している場合も、平均寿命が伸びたことで、子ども自身が高齢者になっていることがあります。
老老介護・認認介護に対する現状の対策
老老介護や認認介護に対する現状の対策としては、定期的に病院で検診を受けたり、運動をして心身の健康を保ったりすることがあります。また、元気なうちに、介護が必要になったときの希望や考えを家族と共有しておくと良いでしょう。地域の方とも普段から交流しておくと、困ったときに助け合えます。
ほかにも、老老介護・認認介護の対策として、地域包括支援センターに相談するのも効果的です。地域包括支援センターでは、介護や医療、福祉などに関する相談に対応しています。利用できる介護サービスについてアドバイスをもらえるでしょう。
問題3:高齢者への虐待
高齢社会では、高齢者への虐待も問題になっています。介護施設での虐待に関する報道をニュースで見たことがある方も多いでしょう。高齢者への虐待は、介護施設だけではなく自宅でも起こり得る問題です。
高齢者への虐待の状況
厚生労働省の「令和5年度『高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律』に基づく対応状況等に関する調査結果」によると、2023年度に養介護施設従事者などによる高齢者の虐待と判断された件数は、1,123件。相談・通報された件数は、3,441件です。
また、家族や同居人からの虐待と判断された件数は1万7,100件で、相談・通報された件数は、4万386件でした。
高齢者虐待の内容としては、暴力や拘束などの身体的虐待や、暴言や無視などの心理的虐待、金銭を使い込むなどの経済的虐待などが挙げられます。
介護施設では、「教育・知識・介護技術等に関する問題」「ストレスや感情コントロールの問題」を理由に虐待を行ってしまう職員がいるようです。
自宅では、「被虐待者の認知症の症状」「虐待者の介護疲れ・介護ストレス」などを理由に虐待につながってしまうことがあります。
出典
厚生労働省「令和5年度『高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律』に基づく対応状況等に関する調査結果」(2025年9月16日)
高齢者への虐待に対する現状の対策
高齢者へ虐待をしてしまうのは、「言うことを聞いてくれない」「思うように行動してくれない」という不満や怒り、ストレスが原因であることが多いと考えられています。そのため、介護者の負担を軽減することが虐待の予防になるでしょう。
介護施設では、介護職員に心理的・時間的な余裕がないと、利用者さん一人ひとりに寄り添うことができず、虐待が起こってしまうことも。ゆとりのある人員配置をしたり、職員同士で声を掛け合ったりすることで改善できるでしょう。
自宅では、誰か1人だけに任せず、家族全員で介護に取り組むことが大切です。また、介護疲れで精神に不調が出る前に、介護サービスをうまく活用すると良いでしょう。地域包括支援センターに相談したり、介護施設や訪問介護を利用したりして、介護者の負担を軽くすることが、高齢者虐待を防ぐことにつながります。
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問題4:独居高齢者の介護や看取り
独居高齢者の介護や看取りも、高齢社会の問題の一つです。一人暮らしをしている高齢者は増加傾向にあります。
内閣府の「3 家族と世帯(p.11)」によると、2020年において、65歳以上の女性の22.1%、男性の15.0%が一人暮らしをしており、その人数は男女合わせて671万7,000人です。
2050年には、女性の高齢者の29.3%、男性の26.1%と、「高齢者の4人に1人以上は一人暮らしになる」と推計されています。
出典
内閣府「令和7年版高齢社会白書(全体版)(PDF版)」(2025年9月16日)
独居高齢者が増加することの問題点
独居高齢者が増加することの問題としては、「孤独死」や「認知症」などがあります。怪我をしたり病気で倒れたりしたときに1人で対応できず、亡くなってしまう可能性も。また、1人で自宅に住み、地域の人とコミュニケーションを取っていないと、認知症の発覚が遅れてしまうこともあります。
認知症に気づかないまま1人で暮らしていると、火事を起こしたり事件に巻き込まれたりする可能性が高まるので注意が必要です。
独居高齢者の介護に対する現状の対策
独居高齢者の介護の問題に対して家族ができる対策としては、同居したり、頻繁に連絡を取ったりする方法があります。しかし、「なかなか同居は難しい…」という方も少なくないでしょう。そのような場合は、地域包括支援センターに相談したり、介護サービス事業所の見守りサービスを活用したりします。
また、一人暮らしをする高齢者が孤立しないように、自治体・地域の活動やサークルへの参加を提案してみるのも良いでしょう。
問題5:成年後見人のトラブル
少子高齢社会では、高齢者の生活を支える成年後見人とのトラブルも少なくありません。
成年後見制度とは
成年後見制度とは、認知症や障がいなどにより自分で判断することが難しい方をサポートするための制度。成年後見人の役割は、高齢者の不動産や預金などの財産管理や、契約の締結・手続きなどを代行することです。
成年後見人は、家庭裁判所に選任され、法的に認められた権利を持ちます。子どもなどの親族や、弁護士、司法書士などが成年後見人になるのが一般的です。
成年後見制度の問題点
成年後見制度は、高齢者の財産を守るための制度ですが、成年後見人が財産を不正に利用してしまい、トラブルになることがあるようです。
成年後見人はあくまで管理する立場ですが、親族が成年後見人になる場合は、「親のお金だから」「世話をしているんだから」といって、高齢者の財産を私的に使用してしまうことも。また、成年後見人のトラブルから相続問題に発展する場合もあるようです。
成年後見人によるトラブルを防ぐための対策
成年後見人によるトラブルを防ぐためには、親族以外に成年後見人になってもらうのも一つの方法です。親族を成年後見人に選任する人が多い傾向がありますが、弁護士や司法書士、税理士などの専門家に任せることで、不要なトラブルを避けられるでしょう。
親族が成年後見人になる場合、義務や責任についてしっかりと理解してもらうことも大切です。
問題6:家族の介護負担増加と介護離職
少子高齢化社会では、家族の介護負担が増加したり、介護のために離職してしまったりする問題があります。
高齢になるほど要介護度が上がる傾向があり、介護をする家族の負担も増えてしまうでしょう。また、家族の要介護度が上がり、常にサポートが必要になることで、「仕事を辞めて家族の介護をしなければならない」と考える人もいます。
家族の介護負担
家族の介護では、「身体的負担」「精神的負担」「経済的負担」を感じるようです。
身体的負担では、介助で身体を支えたり抱えたりする際に、腰や首を痛めてしまうことがあります。自宅で介護をする方は、休みなくケアを行うことで、身体が休まらず負担を感じる場合があるでしょう。
精神的負担では、意思の疎通が難しいことにストレスを感じることがあります。介護に追われると、自由な時間を取れなかったり、リフレッシュできなくなったりしてしまい、気分が落ち込んでしまうことも。家族の元気なころを知っている分、変化を受け入れられないこともあるようです。
また、経済的負担としては、「介護のために仕事を辞めて、収入がなくなってしまうこと」などが挙げられます。
介護離職の状況
政府統計の総合窓口(e-Stat)の「雇用動向調査 / 年計 結果表:表番号34-3」によると、介護・看護を理由に離職した人の割合は、男性は1.0%、女性は1.5%でした。男性より女性のほうが、介護や看護のために離職する割合が少し高いことが分かります。
また、退職理由として「介護・看護」の割合が最も高かった年代は、男性の場合は「45~49歳」で6.2%、女性の場合は「55~59歳」で6.7%でした。
出典
政府統計の総合窓口(e-Stat)「雇用動向調査 / 年計 結果表:表番号34-3」(2025年9月16日)
介護負担や介護離職に対する現状の対策
家族の介護負担や介護離職への対策には、介護サービスを活用することがあります。在宅の場合、日中はデイサービスや訪問介護を利用し、夜間のケアが難しいときはショートステイを利用すれば、介護負担を軽減できるでしょう。
常にサポートが必要な場合は、有料老人ホームなどの入居型施設を利用するのも一つの方法です。
介護に関する悩みや不安があるときは1人で抱え込まず、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談してみましょう。介護サービスをうまく活用することで、介護者は負担を軽減でき、1人の時間やリフレッシュタイムを確保できるはずです。
また、介護離職をしないためには、介護休暇制度も活用すると良いでしょう。
問題7:社会保障給付費の増加に伴う国民負担の増加
少子高齢化の影響で、医療や介護にかかる社会保障給付費が増加傾向にあります。社会保障給付費が増加することで、国民の負担が増加する可能性があるでしょう。
社会保障給付費の現状と予測
厚生労働省の「給付と負担について:社会保障の給付と負担の現状」によると、2025年の社会保障給付費は約140兆7,000億円で、その内約4割が公費負担です。
今後も少子高齢化が進み、十分な社会保障給付費を確保できないことが懸念されています。社会保障を維持するために、自己負担額の増加や保険料の値上がりが起こることも予測されるでしょう。
出典
厚生労働省「給付と負担について」(2025年9月16日)
社会保障給付費増加に対して今からできる対策
介護サポートの利用や医療費の自己負担額が増える可能性を考え、若いうちから老後に備えて貯金しておくと良いでしょう。
また、長く働きつづけることも大切です。再雇用制度により定年後も働ける職場が多数あるので、健康な限り働いていたほうが、経済的な安定が見込めるでしょう。
問題8:介護施設の人材不足
介護施設の人材不足は、介護難民の増加につながる問題です。介護業界の人手不足の現状や理由を以下で確認してみましょう。
介護職員の不足状況
職業情報サイトjobtagによると、2024年度における「施設介護員」の有効求人倍率は3.09倍、「訪問介護員/ホームヘルパー」の有効求人倍率は28.85倍でした。
介護業界は求職者数に対して求人数が多いことが分かります。求人が多いということは、人材が不足しているということです。
また、レバウェル株式会社の「きらケア介護白書2022(p.38)」によると、「介護職員が不足している」と回答した割合は、47.3%。「介護職員がやや不足している」と回答したのは、36.7%と、介護施設の約8割以上が、職員が不足していると感じているようです。
出典
職業情報サイトjobtag「施設介護員」(2025年9月16日)
職業情報サイトjobtag「訪問介護員/ホームヘルパー」(2025年9月16日)
レバウェル株式会社「介護士のキャリアや外国人雇用などに関するレポート「きらケア介護白書2022」を公開しました」(2025年9月29日)
介護職員が不足している理由
介護職員が不足している理由としては、採用の難しさが挙げられます。そもそも高齢社会では、介護が必要な方に対して職員が足りていないのが現状です。介護施設は多数あるため、同業他社と人材の取り合いになってしまうこともあります。
また、給料の低さや業務の身体的な負担、人間関係の問題などで離職してしまう介護職もおり、人材の定着も課題です。
介護職員を確保するための対策
未経験・無資格から始められる介護職員の求人や施設の数は増えていますが、介護現場は人手不足の状況が続いています。状況を改善するためにも、介護職員の処遇を改善し、なり手をさらに増やす必要があります。詳しくは後述しますが、国は介護人材を確保するための施策に取り組んでおり、今後も介護職の処遇改善は続く見込みです。
また、復職しやすい環境を整えて、潜在介護士を呼び戻すことも重要といえます。ほかにも、ICTによる業務の効率化や外国人労働者の積極的な雇用も効果的でしょう。
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問題9:高齢者の貧困
高齢社会では、高齢者の貧困も問題になっています。定年を迎えた高齢者は、年金が主な収入源となりますが、「年金だけでは暮らしていけない…」という方もいるようです。
高齢者の貧困の状況
内閣府の「第2節 高齢期の暮らしの動向(p.23)」によると、高齢者世帯の平均等価可処分所得金額は約221万1,000円、その他の世帯は約325万9,000円で、100万円ほどの差があることが分かります。高齢者世帯の約3割が「家計にゆとりがなくて心配」と感じているようです。
なお、平均等価可処分所得金額とは、世帯の手取り収入を世帯人員で調整した金額を指します。
高齢者の貧困に対する現状の対策
定年を迎えて、年金のみで暮らすことに不安がある方は、老後に向けて貯蓄をしておきましょう。どのくらい貯金をしておけば良いのか事前に計算しておくことも大切です。
出典
内閣府「令和7年版高齢社会白書(全体版)(PDF版)」(2025年9月16日)
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高齢社会では介護職員の需要が高まる
高齢社会では、さまざまな介護問題が起こるため、介護職員の需要が高まります。介護問題のなかには、介護職員が増加すれば解決できる問題もあるでしょう。
たとえば、介護職員が増えることで、介護施設の受け入れ人数が増え、介護難民を減らせます。介護難民が減ることで、老老介護や認認介護、介護をするためにご家族が離職するという問題も解決できるでしょう。
需要が高い介護職員は将来性も明るいといえます。高齢社会では、介護サービス事業所が必要不可欠なので、安定して働くことが可能です。介護事業所は、有料老人ホームやデイサービス、訪問介護事業所など、さまざまな種類があるので、自分に合った職場を見つけやすいでしょう。
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介護職員の平均給与
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.129)」によると、介護職員の平均給与(常勤・月給制)は、33万8,200円です。介護職員の施設形態別の平均給与は、以下の表をご覧ください。
| 施設形態 | 平均給料(月給制・常勤) |
| 介護老人福祉施設(特養) | 36万1,860円 |
| 介護老人保健施設 | 35万2,900円 |
| 介護医療院 | 33万30円 |
| 訪問介護事業所 | 34万9,740円 |
| 通所介護事業所(デイサービス) | 29万4,440円 |
| 通所リハビリテーション事業所(デイケア) | 31万9,310円 |
| 特定施設入居者生活介護事業所 | 36万1,000円 |
| 小規模多機能型居宅介護事業所 | 30万5,220円 |
| 認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム) | 30万2,010円 |
参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.129)」
介護老人福祉施設(特養)や特定施設入居者生活介護事業所、介護老人保健施設などの入居型施設の給与が高い傾向があります。
入居型施設の給与が高いのは、夜勤手当がもらえるためと考えられるでしょう。その分体力的な負担が大きくなる可能性があるので、給与や自身の体力などを加味して、応募する求人を探すことが大切です。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年9月16日)
介護職員の待遇に対する国の施策
介護職員のなり手を増やすために、国は「介護職員等処遇改善加算」の施策を行っています。
介護職員等処遇改善加算とは、加算として介護サービスの利用料に上乗せした利益を介護従事者に分配する制度です。分配する対象者や金額は施設によって異なりますが、加算分の収入は職員の給与に充てる必要があるので、介護職員の給料アップにつながっています。
介護職員の給料アップに対する国の施策については、「介護職の給料はいくら?平均給与額や年収アップ方法、処遇改善の状況を解説」の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
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少子高齢社会の介護についてよくある質問
ここでは、少子高齢社会の介護についてよくある質問に回答します。介護職の仕事に興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
要介護者が増加した原因は?
要介護者が増加したのは、生活環境の改善や医療技術の向上によって高齢者の寿命が伸び、健康寿命との差が開いたことが一つの原因と考えられます。また、1947~1949年の第一次ベビーブームに生まれた人口の多い世代が高齢期になったことも、要介護者数が増加した要因といえるでしょう。
介護職って男性職員が少ないって本当?
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.196)」によると、介護職に占める男性の割合は26.6%。女性の割合は73.3%なので、男性の介護職員は女性と比べて少ない傾向があります。しかし、男性の介護職員の需要は高いので、「男だと介護職員にはなれないかも…」と悩む必要はありません。男性の介護職員は、異性に介護されることに抵抗がある男性の利用者さんから、同性の介護職員として需要があります。また、力仕事でも活躍できるので、介護職に興味がある男性の方は、ぜひ前向きに検討してみてくださいね。
詳しくは、「男性介護士の需要や将来性は?向いている人やメリットデメリットも解説」の記事にまとめています。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年9月16日)
まとめ
高齢化社会とは、高齢化率が7%を超えた社会のことを指します。高齢化率が14%を超えた社会を高齢社会、21%を超えた社会を超高齢社会といい、日本は超高齢社会です。
少子高齢化により、「介護難民」や「老老介護・認認介護」「高齢者への虐待」「後見人のトラブル」「介護の人員不足」「高齢者の貧困」など、さまざまな介護問題が生じています。日本の介護を支える介護サービスは、超高齢社会の課題を解決するための重要な役割を担っているといえるでしょう。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点



