
この記事のまとめ
- 病院の介護福祉士がつまらないと感じる理由は、専門性を発揮しにくいから
- 医療知識を深められるのが、介護福祉士が病院で勤務するメリット
- 病院勤務がつまらないと感じるときは、仕事への意識や視点を変えてみよう
「病院勤務の介護福祉士の仕事はつまらない?」と気になる方もいるのではないでしょうか。病院の介護福祉士は、専門性を発揮しにくいことが原因で仕事を「つまらない」と感じる場合があるようです。この記事では、病院で働く介護福祉士が仕事をつまらないと感じる理由を解説します。働くメリットや病院と介護施設の仕事の違いもご紹介。つまらないと感じたときの対処法もまとめたので、就職・転職の参考にしてください。
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病院勤務の介護福祉士が仕事をつまらないと感じる理由
病院勤務の介護福祉士は、患者さんの回復を間近で支えられるやりがいのある仕事ですが、「つまらない」と感じてしまうことがあるようです。病院の介護福祉士が仕事をつまらないと感じる理由を、以下で確認してみましょう。
介護の専門性を発揮しにくい
病院で働く介護福祉士が仕事をつまらないと感じる理由として、専門性を発揮しにくいことが挙げられます。
病院勤務の介護福祉士は「看護助手(看護補助者)」と呼ばれ、看護師の指示のもとで、医療の資格が不要の補助業務を中心に行う職種です。身体介護や診療の補助を行い、患者さんの療養生活を支援する役割があります。
介護施設とは異なり、利用者さんの日常生活を豊かにするためのレクリエーションや生活機能訓練、社会活動の支援などを提供する機会は少ないことから、「せっかく介護福祉士の資格があるのに活かせない」と感じる方もいるようです。
また、病院では患者さんの食事や入浴といった生活リズムが画一化される傾向があります。相手の生活スタイルに合わせた個別ケアを重視したい方は、オムツ交換や体位変換、食事介助などがルーティーン化されていることで、「病院勤務はつまらない」と感じてしまうのかもしれません。
患者さんと密にコミュニケーションを取る機会が少ない
勤務先によっても異なりますが、病院は一時的な療養の場のため、患者さんと信頼関係を築いて生活や個性に深く関わる機会は限られます。大規模な病院では特に、一人ひとりと接する時間を取りにくいことがあるでしょう。
治療や回復を優先するのは当然とはいえ、患者さんとの会話がいつも同じ声かけの繰り返しになると、「深いコミュニケーションが取れない」という悩みが生じやすいようです。
介護施設に比べて給料が低い傾向がある
近年は診療報酬改定などによって看護助手の給料アップが図られていますが、病院では医療の有資格者の待遇が優先されることも珍しくありません。また、介護業界では介護職員の定着に向けた処遇改善が活発なため、介護福祉士が病院で働くと介護施設で働くより給与が低くなる可能性があります。
e-Stat 政府統計の総合窓口の「令和7年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」によると、2025年のきまって支給する給与額は、看護助手が24万800円で、介護職員が27万7,700円でした。看護助手と介護職員は、月々平均約3.7万円の給与差があることが分かります。
こちらのデータは介護福祉士の資格保有者に限ったものではない点にご留意ください。
看護助手と介護職員は職場や役割が異なりますが、利用者さんや患者さんの介護に携わる点は共通しているので、もらえる給料が少ないとモチベーションが下がってしまうのも無理はありません。
なお、病院で働く介護福祉士の収入は、資格手当の有無によっても異なるため、自身のスキルを評価してもらえる職場を選ぶことが大切です。また、2026年6月には診療報酬改定や介護報酬改定が予定されているため、医療現場で働く場合も介護現場で働く場合も、介護福祉士の賃上げが期待できます。
出典
e-Stat 政府統計の総合窓口「令和7年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(2026年4月10日)
キャリアアップの道筋が見えにくい
看護主任や看護部長などの管理職は基本的に看護師が担うことが多く、看護助手はポジションが限定的な傾向があります。そのため、すでに介護福祉士の資格を取得している方は、「病院で働くとキャリアアップの道筋が見えにくい」とデメリットを感じるかもしれません。明確なキャリアの目標を持てないと、モチベーションの維持は難しいでしょう。
キャリアアップを目指す方は、看護助手に役職はあるのかをリサーチして職場を検討すると良いかもしれません。また、介護福祉士として5年働けばケアマネジャー試験の受験資格を得られるので、病院で看護助手の仕事をしながら、上位資格のケアマネジャー取得を目指す選択肢もあります。
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病院で介護福祉士として働くメリット
病院で介護福祉士として働く魅力は、医療分野の知識を深められたり、幅広い年代の方をサポートできたりすることです。介護福祉士が病院で働くメリットを以下で紹介するので、自分に合った職場を選ぶための参考にしてみてください。
医療分野の知識を深められる
医療知識を深められるのが、介護福祉士が病院で働くメリットの一つです。医師や看護師と連携して患者さんをケアするなかで、疾患の基礎知識や治療の進め方、医療機器の役割、急変時の対応方法などの幅広い知識を学べます。感染症対策や認知症ケアに関する院内研修に参加できる病院もあるようです。
また、患者さんの退院後の生活を見据えた取り組みを通して、医療と介護の連携を学べる魅力もあります。医療的なケアが必要な状態から、住み慣れた自宅や施設での生活に戻るための準備を多職種で行うやりがいがあるでしょう。
幅広い年代の方をサポートできる
病院で働く介護福祉士は、高齢者の方だけではなく、子どもや若年層を含む幅広い世代の方の支援経験を積めます。事故や疾患が原因で治療や療養が必要な方に対し、身体介護や精神的サポートを提供するのが病院勤務の介護福祉士の仕事です。
さまざまな背景を持つ患者さんの生活を支える経験を積むことで、介護福祉士としてのスキルや知識を深められるでしょう。
介護施設より身体介護の負担が少ない傾向がある
勤務先の病院や部署によっては、介護施設で働くより身体介護の負担が少ない可能性があります。
病状が不安定だったり、医療依存度が高かったりする患者さんの対応は、看護師が担うことが多いでしょう。特に医療的なケアが多く必要とされる急性期病棟では、患者さんの安静を保つための環境整備や看護師のサポートが、介護福祉士の業務の中心になることがあるようです。
長く仕事を続けたい介護福祉士にとって、体力的な負担が少ない病院勤務は魅力的な選択肢といえます。
福利厚生が整っていることが多い
運営基盤が安定しており、充実した福利厚生制度が整備されている病院も少なくないでしょう。各種社会保険に加えて、資格取得支援や託児所の設置、医療費の補助を行っている病院もあるようです。福利厚生が整っている職場なら、長期的に安心して働けます。
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病院と介護施設における介護福祉士の違い
病院勤務と介護施設勤務の介護福祉士の違いを、以下の表にまとめました。
| 職場 | 病院 | 介護施設 |
| 役割 | 医師や看護師の指示のもと、療養生活を送る患者さんの身体介護や身の回りのサポートをする。医療行為のサポートを行うこともある | 利用者さんがその人らしい日常生活を送れるよう、自立支援を主軸とした介護サービスを提供する |
| 主な仕事内容 | ・食事介助や入浴介助、排泄介助、清拭、検査や処置に伴う移動介助などの身体介護 ・ベッドメイキングなどの環境整備 | ・食事や入浴、排泄といった日常生活全般の身体介護 ・レクリエーションの運営 ・散歩や買い物などの社会生活のサポート |
| 利用者さんとの交流 | 短期的な傾向にある | 長期的な傾向にある |
| 求められる知識やスキル | ・身体介護スキル ・ 看護師との連携スキル ・医療知識 ・身体拘束に関する知識 ・急変時の対応力 | ・身体介護スキル ・調理や掃除などの生活援助技術 ・認知症ケアやターミナルケアに関する知識、スキル ・多職種との連携スキル |
| 夜勤の特徴 | ・看護師と連携し、巡視や定時のケアを実施 ・医療処置の補助や急変対応の可能性が高く、医療的な緊張感がある | ・安否確認、定期的な巡視、体位変換が中心 ・施設によっては、利用者さんの生活リズムを尊重したケアを求められる ・緊急時はオンコール体制の看護師や医師と連携 |
病院では医療的なサポートや急変時の対応力が重視されるのに対し、介護施設は自立支援や生活援助、利用者さんとの長期的な関わりが中心となります。介護福祉士は、目指すキャリアや身につけたいスキルに合わせて職場を選ぶことが重要です。
介護福祉士が病院勤務をつまらないと感じたときの対処法
病院で働くことを「つまらない」と感じる介護福祉士の方は、業務への意識や視点を変えてみると良いでしょう。介護福祉士が病院勤務をつまらないと感じたときの対処法を、以下で解説します。
業務への意識や視点を変える
病院での介護福祉士の仕事が「つまらない」「単調だ」と感じる場合、業務に対する意識や視点を意図的に変えてみることが有効です。食事介助や排泄介助、入浴介助といった日々の仕事を、「ただのルーティンワークではなく、患者さんの早期回復や生活の質の維持に不可欠な医療行為の一環」と捉えると、貢献を実感できます。
患者さん一人ひとりの病状や性格、生活歴、その日の体調などによって、声かけの方法や介助のスピードを工夫し、自身の成長につなげるのも良いでしょう。
病院特有の知識を深める
医療知識や働く環境への理解が不足していることが仕事の不満につながっているなら、病院特有の知識を深めてみるのも対処法の一つです。
医師や看護師の会話で頻出する略語や専門用語を積極的に勉強すると、指示の内容や患者さんの状態を把握できるようになります。担当する患者さんの疾患の基礎知識や治療法について自ら調べ、介護を行う際の注意点を学ぶのも良いでしょう。
情報共有や提案を積極的に行う
「看護師からの指示待ち」という受け身の状況に物足りなさを感じる場合、積極的に情報共有や提案を行うことで、モチベーションが上がる可能性があるでしょう。
たとえば、日々のケアの中で気づいた患者さんの食事量や表情、睡眠パターンなどの些細な変化を、看護師やリハビリスタッフ、医師といった多職種に対して積極的に共有します。また、効率化できる業務や患者さんが快適に過ごすための工夫などの改善案を、チームや部署に提案して実行することでも、チームに貢献している実感を持てるでしょう。
介護福祉士は、医療行為や医学的な判断は行えませんが、介護のプロとして患者さんと関わる専門性があります。役割の違いはありますが、患者さんを支えるという目標は同じなので、チームケアの視点で仕事に取り組むと良いでしょう。医療職との信頼関係が築けていれば、提案にも耳を傾けてもらいやすいといえます。
同じ病院で部署異動する
病院で働くこと自体は気に入っているものの、「今の部署の業務内容が合わない」「人間関係に悩んでいる」という場合は、病院内での部署異動を検討する方法があります。同じ病院でも配属される部署によって、求められるスキルや患者さんの年齢層・病状、チームの文化、働き方などは異なるのが特徴です。
たとえば、急性期病棟から回復期リハビリテーション病棟へ異動する場合、業務内容が大きく変化するでしょう。頻繁な入退院対応や高度な医療処置の補助といった業務から、患者さんの日常生活動作の改善を目的としたリハビリテーションが中心のケアへとシフトします。
部署異動を希望する場合、直属の上司や人事に相談してみましょう。異動が叶えば、慣れた病院の環境や福利厚生を維持したまま、新しい気持ちで仕事に取り組むことが可能です。
転職する
「仕事がつまらない」と感じる原因が、病院の運営方針や将来のキャリアパスの不透明さにある場合は、介護福祉士の資格を活かして転職するのも一つの選択肢です。異なる専門領域の医療機関や介護施設など、病院の看護助手として培ったノウハウを活用できる職場は多岐にわたります。
介護施設に転職する場合、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などで、医療知識を活かして医療依存度の高い利用者さんをサポートすることも可能です。
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病院勤務の介護福祉士に向いている人
病院勤務の介護福祉士に向いているのは、以下のような人です。
- 医療知識を学びたい人
- 幅広い年代の方を支援したい人
- 協調性がある人
- 責任感がある人
医療知識を学びたい介護福祉士の方は、病院の仕事に向いています。医師や看護師とチームで患者さんにケアを提供するため、報告・連絡・相談を怠らず協調性を持って働ける人材が求められるでしょう。
また、病院で介護業務を行う介護福祉士は、患者さんの安全や回復に直結する重要な役割を担います。責任感を持って一つひとつのケアを丁寧に行い、わずかな体調の変化も見逃さない注意深さがある方は活躍できるでしょう。
病院勤務の介護福祉士の求人例
ここでは、病院の介護福祉士の求人例をご紹介します。病院における介護福祉士の仕事内容や勤務条件をイメージする参考として確認してみましょう。
【施設形態】一般病院
【雇用形態】正社員
【勤務地】東京都
【仕事内容】看護補助業務全般(患者さんの身体介護、環境整備、記録業務、看護師との連携など)
【勤務時間】早番:午前7時~午後4時、日勤:午前8時30分~午後5時30分、遅番:正午~午後9時、夜勤:午後4時30分~午前8時30分 ※週休2日制のシフト勤務
【給与】月給24万円~
【資格】介護福祉士必須
【福利厚生】社会保険完備、夜勤手当、資格手当、住宅手当、昇給あり、賞与あり、退職金制度、産休・育休制度、介護休暇制度、資格取得支援制度、託児所完備
24時間体制でケアを提供する病院では、2~3交代制のシフト勤務が多い傾向があります。
求人情報だけではなく病院のWebサイトを確認し、病棟や診療科目の種類、理念などを把握しておくと良いでしょう。
病院で働く介護福祉士についてよくある質問
ここでは、病院で働く介護福祉士についてよくある質問に回答します。病院での勤務を検討している介護職の方は、参考にしてください。
病院勤務の介護士や介護福祉士が大変に感じることは?
病院勤務の介護士の方は、看護師との連携を難しいと感じたり、血液や吐しゃ物の処理に抵抗感を持ったりする場合があります。なかには、「業務の幅広さに対して給与が低い」と感じる人もいるようです。
病院勤務の介護士が大変と感じる理由や対策、働くメリットについては、「病院の介護士(看護助手)は大変なの?仕事内容や介護施設との違いを解説」の記事をご覧ください。
働くなら看護助手と介護士どっちが良い?
看護助手と介護士のどっちが良いと感じるかは、行いたいケアやキャリアの目標によって異なります。看護助手は医療面から患者さんをサポートする一方で、介護士は介護の面から利用者さんの生活を支援する職種です。働きながら医療知識を身につけたい方は、看護助手に向いています。管理職へのキャリアアップを目指すなら、介護士が向いているでしょう。
看護助手と介護士のどちらの仕事を選ぶかお悩みの方は、「看護助手と介護士、どっちに転職すべき?仕事内容や役立つ資格、給料の違い」をチェックしてみてください。
まとめ
病院勤務の介護福祉士が仕事を「つまらない」と感じる理由として、専門性を発揮しにくかったり、患者さんと密にコミュニケーションを取る機会が少なかったりすることがあります。介護施設に比べて給料が低い傾向があるのも、病院で働く介護福祉士の仕事のモチベーションが下がってしまう要因の一つといえるでしょう。
一方で、病院勤務の介護福祉士には、「医療分野の知識を深められる」「幅広い年代の方をサポートできる」といったメリットもあります。勤務する病院によっては、介護施設より身体介護による体力の負担が少ない可能性があるでしょう。福利厚生が整っていることが多いのも、病院で働く魅力です。
「介護福祉士として病院で働いてみたい!」「今の仕事を続けるか辞めるか相談したい」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。「レバウェル介護(旧 きらケア)」は、介護・福祉業界に特化した転職エージェントです。
専任のキャリアアドバイザーが、あなたの希望や適性に合わせて、医療と介護の連携を深く学べる病院の求人や、充実した福利厚生のある職場などをご紹介します。事業所の資格手当や賞与、キャリアパスについてなどの情報も提供可能です。サービスはすべて無料なので、お気軽にご利用ください。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点




