訪問介護は料理ができないと働けない?調理が苦手なヘルパーができること

介護の仕事 2025年11月21日
  • この記事をシェアする
  • facebook
  • X
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
訪問介護料理できないに関する記事のタイトル画像

この記事のまとめ

「訪問介護は料理ができないと働けないの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。訪問介護はニーズが高いので、料理が苦手な方も活躍できます。この記事では、料理が苦手なホームヘルパーができる対策をご紹介。調理業務の注意点や、料理スキル以外に必要なことも解説します。料理が苦手なホームヘルパーの体験談もご紹介するので、就職・転職の参考にしてください。

ホームヘルパー(訪問介護員)とは簡単にいうと?仕事内容や資格要件を解説

現在のストレス度と傾向がわかる!介護職のストレスタイプ診断

目次

訪問介護は料理ができないと働けない?

料理が苦手な方も訪問介護の仕事をすることは可能です。最初はスムーズに料理ができなくても、手順を覚えれば徐々に慣れてくることもあります。また、訪問介護の仕事は調理だけではないので、興味がある方は、「料理ができない…」と心配し過ぎずに挑戦してみると良いかもしれません

以下では、料理が苦手な方も訪問介護で活躍できる理由を解説します。

調理以外にも多くの業務がある

訪問介護には、調理以外にも多くの業務があります。訪問介護のサービス内容は、大きく分けて「身体介護」と「生活援助」の2種類です。このうち、身体介護は特に専門性が必要なため、訪問介護の仕事で多く対応します。

身体介護とは、食事介助や入浴介助、排泄介助など、利用者さんの身体に直接触れて行うサポートのことです。生活援助は、調理や掃除、洗濯、買い物代行といった家事の支援を指します。

訪問介護の業務は幅広いため、ホームヘルパーの負担を考慮して、スキルや適性に合った仕事を割り振る職場も。交代制の介護施設と比べると、業務を調整しやすい傾向があるようです。訪問介護では、苦手なことがある方も、得意なことを活かして働ける可能性があるので、料理ができないことに悩み過ぎずチャレンジしてみるのも良いでしょう。

ホームヘルパーは料理が苦手でもニーズがある

ホームヘルパーは、介護業界のなかでも特に需要が高い職種です。職業情報提供サイトjob tagによると、2024年度の「訪問介護員/ホームヘルパー」の有効求人倍率は28.85倍で、深刻な人手不足であるといえます。
そのため、「料理ができない」など苦手な業務があっても、ほかに強みがあれば採用を前向きに検討してもらえる可能性があるでしょう

身体介護を主なサービスとして提供している訪問介護事業所では、料理のスキルは必須とされない場合があります。どうしても料理ができないことが不安なら、面接時に調理の頻度を確認することも有効です。調理の依頼が少ない職場であれば、料理ができない方もあまり負担を感じずに働けるでしょう。

また、登録ヘルパーの場合、1件ごとに事業所と調整して担当する仕事を決めるので、「料理以外の仕事を担当したい」という希望が通りやすい場合があります。登録ヘルパーについては、「登録ヘルパーとはどんな雇用形態?メリットや訪問介護の仕事内容を解説!」の記事をチェックしてみてください。

▶訪問介護の求人一覧はこちら
▶ヘルパー・介護職の求人一覧はこちら

内定後まで安心サポート

無料で介護の仕事を探す

▼関連記事
介護職には料理の腕が必要?調理業務が少ない施設や家事スキルが役立つ職場

料理が苦手なホームヘルパーができること

ホームヘルパーとして料理をすることに自信がない場合、利用者さんと一緒に調理をしたり、自炊で料理の腕を磨いたりすると良いでしょう。料理が苦手なホームヘルパーができることを、以下でご紹介します。

利用者さんと一緒に調理をする

料理に自信がない場合、利用者さんと一緒に調理をしてみるのも一つの方法です。利用者さんのなかには、「自分で料理ができなくなってしまったけど、昔は得意だった」という方もいるでしょう。
利用者さんにレシピや味付けを教えてもらいながら調理をすると、好みの味を再現しやすいといえます。利用者さんとコミュニケーションを取り、自立支援や認知症の進行予防を図ることは、調理の支援においても重要です。

自炊で料理の腕を磨く

レパートリーが増やせるよう、レシピ本やWebサイトを参考に日常生活で料理に挑戦してみるのも良いでしょう
煮物や焼き魚、みそ汁など、利用者さんから依頼されることの多い基本的な家庭料理から練習を始めます。初心者向けのレシピ本や動画サイトの解説動画を活用すると、料理を基礎から学びやすいでしょう。

上司や先輩職員に相談してみる

料理に関する悩みや不安を抱えている場合は、経験豊富な上司や先輩職員に相談してみましょう。利用者さんの好みや時短のノウハウなど、具体的なアドバイスをもらえる可能性があります。

サービス提供責任者に相談することで、業務の調整をしてもらえる場合も。調理以外の業務の担当件数を増やしたり、料理が得意なヘルパーと同行訪問したりできれば、調理業務への不安を軽減できるかもしれません。
また、苦手な仕事の調整をお願いする場合は、「身体介護は得意」「コミュニケーション能力を活かしてどの利用者さんでも対応できる」など、貢献できることもあわせて伝えると検討してもらいやすいでしょう。

訪問介護の調理で料理スキル以外に必要なこと

ホームヘルパーが調理を行う際は、料理スキル以外にも下記のような点に配慮する必要があります。

食事制限やアレルギーがないか確認する

利用者さんに食事を提供する前に、食事制限やアレルギーの確認をすることが重要です。基礎疾患や健康状態によっては、「糖尿病で糖質制限がある」「高血圧で塩分制限がある」「心不全で水分摂取制限がある」などの食事制限が設けられている場合も。医師から「1日〇gまで」という具体的な指示が出ている場合もあるので、しっかり確認しておきましょう。

アレルギーがある場合も、ケアマネジャーやご本人・ご家族から、アレルギーのある食材についての詳細な情報を共有してもらったうえで調理を行います。使用する食材の成分表示を確認し、アレルゲンとなる食材が混入しないよう注意しましょう。

衛生管理に気を配る

訪問介護で食事を提供する際は、衛生管理を徹底しましょう。食中毒や感染症のリスクを最小限に抑えることは、利用者さんの健康を守るうえで欠かせません。調理の前後や食材に触れる際は丁寧に手を洗うことに加え、清潔なエプロンや三角巾の着用や、爪を短く切るなど、身だしなみにも注意を払います。

調理をする際は、「生ものを切った包丁はその都度洗う」「食材の中心まで火を通す」といった意識も必要です。

適切な食事形態を確認する

利用者さんの健康状態や飲み込む力、噛む力に応じて、食事の形態を適切に調整しなければなりません。食べ物を飲み込んだり噛んだりすることに問題がないか、事前にケアマネジャーや医療職から情報を得ましょう。ホームヘルパーが実際に介護を行うなかで気になることがあれば、他職種に共有することも大切です。

飲み込む力が低下している場合は、きざみ食やとろみ食などを準備します。噛む力が低下している場合は、食材を柔らかく煮込んだり、薄くスライスしたりするなどの工夫をすると良いでしょう。

利用者さんの好みの味付けを知る

ホームヘルパーが調理を行う際は、利用者さんの好みの味付けを知ることも大切です。料理の腕があったとしても、利用者さんの口に合わず食事が進まないと、健康状態の維持や改善にはつながりません。

利用者さんやご家族とコミュニケーションを取り、「薄味か濃い味どちらが好きか」「甘い、辛い、酸っぱいなどの好みはどうか」といった具体的な情報を聞き出します。食べ慣れた味を再現するために、利用者さんにレシピを聞いたり味見をお願いしたりするのも良いでしょう。

訪問介護の調理業務とは

訪問介護の調理は、単に利用者さんの自宅で料理を作って配膳するだけではありません。家事の代行ではなく、利用者さんの生活の質の維持や向上に直結する重要な役割を担っています。
訪問介護の調理の目的や業務内容を、以下で確認してみましょう。

訪問介護の調理の目的

訪問介護における調理の目的は、利用者さんの栄養状態の維持・改善と、在宅生活の継続の支援です。単なる食事の準備ではなく、プロの介護職が行う「生活援助」の一環として、自立した生活を支える重要な役割があります。利用者さんとコミュニケーションを取り、体調を確認することも必要です。

「食事が生活の楽しみ」という利用者さんも少なくありません。利用者さんの「食べたい」という気持ちを尊重し、温かく美味しい食事を提供することで、生活の質の向上を目指します。

訪問介護の調理の業務内容

訪問介護の調理業務では、以下のことを行います。

  • 健康チェック・環境整備
  • 献立の相談・決定
  • 食材の準備・調理
  • 後片付け

利用者さんの自宅に到着したら、まずは挨拶をして健康チェックと環境整備を行います。それから、利用者さんの健康状態や好みに合わせて、栄養バランスの整った献立を考えます。冷蔵庫を確認して、利用者さんの自宅にある材料を使って調理するのが基本です。

訪問介護の調理で作る品数は、明確には定められていません。サービス提供時間の1時間程度以内で日常食を調理するので、主食・汁物・主菜という一汁一菜を基本としつつ、余裕があれば1~2品副菜を作るくらいになるようです。品数に迷うときは、サービス提供責任者に確認して対応しましょう。

▼関連記事
ホームヘルパーの仕事内容を解説!訪問介護員の仕事範囲や必要な資格を紹介

生活援助のサービス提供時間

ここでは、訪問介護における生活援助のサービス提供時間について解説します。サービス提供時間の区分と費用を、以下で確認しましょう。

サービス提供時間の区分

訪問介護における生活援助サービスの提供時間は、「20分以上45分未満」と「45分以上」の2つの区分です
短時間で完了する援助を行う場合は、「20分以上45分未満」でケアプランと訪問介護計画書が作成されます。「45分以上」の区分では、45分~1時間程度でサービスを提供する場合が多いようです。

なお、身体介護と生活援助のサービスを一度に提供する場合は別で区分が分かれており、1時間以上の訪問になることもあります。

サービス提供時間と費用

訪問介護の利用者さんが負担する費用は、サービスの内容や提供時間などに応じて決まります。
介護サービス情報公表システムの「どんなサービスがあるの? – 訪問介護(ホームヘルプ)」をもとに、生活援助のサービス提供時間と利用者負担の関係をまとめました。

サービス提供時間1回あたりの利用者負担
(1割負担・地域区分その他の場合)
20分以上45分未満179円
45分以上220円

参考:介護サービス情報公表システム「どんなサービスがあるの? – 訪問介護(ホームヘルプ)

1割負担・地域区分その他の場合の生活援助1回あたりの利用者負担は、20分以上45分未満が179円、45分以上が220円です。
介護保険サービスの利用者負担は原則1割ですが、所得によっては2~3割負担になります。また、住んでいる地域によっても負担額が異なるため、注意しましょう。

訪問介護で調理をするときの注意点

訪問介護で調理をするときは、利用者さんの自宅にあるもので料理することや、利用者さん以外のために食事を作らないことなどに注意する必要があります。

利用者さんの自宅にあるもので調理する

訪問介護の調理サービスでは、利用者さんのご自宅にある食材や調理器具、調味料を使って食事を作るのが基本です。ホームヘルパーの自宅から、調味料や食材を持って行くことはできません。

利用者さんによって家にあるものが違うので、スムーズに作業を進められるよう、冷蔵庫の中身や必要な調理器具を確認してから調理に取り掛かりましょう。もしも調理を行ううえで食材不足などの問題がある場合は、サービス提供責任者に相談して対応します。

利用者さん以外のために食事を作らない

訪問介護の「生活援助」は、利用者さんご本人の日常生活に必要な範囲に限って提供されるサービスです。調理についても、利用者さんの食事のみを作ることが原則で、ご家族などほかの人の分は作れません
万が一、利用者さん以外の食事の調理を頼まれた場合は、介護保険サービスの範囲について説明しましょう。

季節や行事に合わせた特別な料理は作らない

訪問介護サービスの調理は、あくまで利用者さんの日常生活の援助が目的なので、季節行事に合わせた特別な料理は作れません
お正月のおせち料理や節句の柏餅、クリスマスや誕生日などのイベントに合わせたケーキといった手の込んだ特別な料理は、サービスの範囲外になるので注意しましょう。

▼関連記事
【ヘルパーができないこと一覧】どこまでが業務の範囲なのか

決められた時間内に調理する

先述したように、訪問介護はサービス提供時間が定められているため、訪問介護計画書で決められた時間内に調理を行う工夫が必要です。時短レシピを活用したり、複数の作業を並行したりすると、効率的に作業ができます。

予定時間を超えないためには、「キッチンバサミや電子レンジを活用して調理手順を簡略化する」「冷ややっこといった手間のかからない料理を副菜にする」などの工夫をすると良いでしょう。

ホームヘルパーが苦手な料理を克服した体験談

ここでは、料理が苦手なホームヘルパーの体験談をご紹介します。「ホームヘルパーとして働きたいけど料理が苦手…」と悩んでいる方は、以下をご覧ください。

事業所の研修でホームヘルパーが集まったときに、調理の業務の話題になりました。「利用者さんによって食材の充実度や好みが違うから難しいよね」という話で盛り上がり、悩んでいるのは自分だけではないことを知り、少し安心しました。
管理者も、「実は料理が苦手なんだよね…。利用者さんにレシピを聞いたり味見を頼んだりして確認すると、口に合う料理を作れるよ!」とのことでした。

料理をしていると利用者さんから離れている時間が長いこともあり、「コミュニケーションが足りなかったかもしれない」と反省。利用者さんとしっかり関わりながら料理をしたら、次に訪問したときに「この前は味が濃かった」などと言われることが減りました

利用者さんの好みの味付けやレシピを把握するには、普段のコミュニケーションが大切なようです。上司やほかのホームヘルパー、利用者さんからの協力を得て、調理業務に慣れていくと良いでしょう。

訪問介護の料理についてよくある質問

ここでは、訪問介護の料理についてよくある質問に回答します。「ホームヘルパーの調理に関するクレームはある?」「訪問介護の料理のレパートリーって?」と気になる方は、以下を参考にしてみてください。

「ホームヘルパーの料理がまずい」っていうクレームはある?

ホームヘルパーとして働くなかで、提供した料理が利用者さんの口に合わず、「まずい」とクレームを受けた経験のある方もいるようです。塩加減やダシの取り方、地域特有の味付けなど、利用者さん一人ひとりに食べ慣れた味があり、再現するのは簡単ではありません。
好きな味付けや要望を聞き取ってヘルパー同士で共有したり、調理の途中で利用者さんに味見してもらったりすることで、少しずつ利用者さんの好みに合う料理が作れるようになるので、焦らず対応すると良いでしょう。

訪問介護での料理のレパートリーは?

訪問介護の料理のレパートリーは、肉じゃがや魚の煮付け、野菜の煮物、卵焼き、みそ汁などです。利用者さんの身体状況や好みによって、ホームヘルパーが作る料理は異なるでしょう。利用者さんが普段召し上がっている家庭料理を基本として、ご自宅にある材料を使って調理します。
レシピをWeb検索するときは、「なす 炒め物」「鶏肉 介護食」のように材料で調べると献立が見つかるかもしれません。材料別に調べられるレシピ本を用意しておくのも良いでしょう。

まとめ

訪問介護はニーズが高く幅広い業務を担う仕事なので、「料理ができない…」という方も働けます。調理以外にも、掃除や洗濯、身体介護など多くの業務があり、職員の得意・不得意を考慮して担当を割り振ってくれる職場もあるようです。

また、身体介護を中心にサービス提供している事業所では、調理スキルが必須ではない場合も。担当する業務を事業所と相談して調整できる「登録ヘルパー」という働き方もあります。ホームヘルパーはニーズが高く売り手市場なので、自分に合う職場を探しやすいでしょう。

「訪問介護の仕事がしたい!」「料理が苦手でも働ける職場はある?」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。「レバウェル介護(旧 きらケア)」は、介護業界に特化した就職・転職エージェントです。
キャリアアドバイザーが、あなたの悩みや希望条件を丁寧にヒアリングして、豊富な求人のなかから働きやすい職場をご紹介します。事業所から直接情報収集をしているので、実際の業務内容や職場の雰囲気をお伝えすることも可能です。サービスはすべて無料なので、安心してご利用ください。

内定後まで安心サポート

無料で介護の仕事を探す

執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

関連記事

関連ジャンル: 介護の仕事

この記事をシェアする

  • facebook
  • X
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

※この記事の掲載情報は2025年11月21日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

レバウェル介護の新着一覧

「介護の仕事」の人気記事一覧

「総合」の人気記事一覧

新着記事一覧