
この記事のまとめ
- 燃え尽き症候群とは、燃え尽きたように熱意や意欲を失ってしまう状態のこと
- 介護職は、個人的要因や環境的要因により燃え尽き症候群になりやすい
- 燃え尽き症候群を予防する方法は、生活習慣に気を付けて、休息を取ること
介護職は「燃え尽き症候群(バーンアウト)」に陥りやすく、介護業界全体で改善と予防が大きな課題となっています。燃え尽き症候群になってしまうと、仕事への熱意が低下して離職してしまったり、健康被害に繋がったりすることも。この記事では燃え尽き症候群の予兆や症状、予防方法をご紹介します。介護職を長く続けるために、燃え尽き症候群に関する知識を身に付けましょう。
目次
燃え尽き症候群(バーンアウト)とは
バーンアウトとも呼ばれる「燃え尽き症候群」は、熱心に仕事に打ち込んでいた人が、突然燃え尽きてしまったように熱意や意欲を失ってしまう状態を表します。燃え尽き症候群になってしまった人の中には、休職や離職を選ぶ人もいるようです。介護職では燃え尽き症候群に陥る人が多く、業界全体で早急に解決すべき課題とされています。
燃え尽き症候群の兆候
燃え尽き症候群は突然熱意がなくなるように見えますが、実は兆候があります。たとえば、寝つきの悪さや倦怠感、食欲不振といった「気になるけど我慢できる程度の不調」は燃え尽き症候群の兆候です。アルコールを飲む頻度が高くなったり、ちょっとしたことでイライラしてしまったりするというのも、燃え尽き症候群の兆候と考えられます。
このような兆候は心のゆとりがなく、常に仕事のことを考えてしまうときに起こりやすいようです。燃え尽き症候群の兆候が出てくるときは、ストレスを発散したくても仕事が頭から離れず、思うように休めないこともあります。
燃え尽き症候群の種類
燃え尽き症候群は「熱狂型」「挑戦不足型」「疲れ果て型」の大きく3つに分かれます。
熱狂型は仕事に対する熱意が高く自分を限界まで追い込んで働くため、体の限界と仕事で上手くいかなかったときの不満から、燃え尽き症候群になるようです。場合によっては、周囲との人間関係や会社の規則すら、「仕事の目標達成を邪魔するもの」と考えてしまうこともあります。
挑戦不足型は、仕事で成果を上げられずに熱意を失ってしまう燃え尽き症候群です。仕事へのやる気がなくなっていき、次第に成果に対する報酬が少なく感じたり、人との交流を避けたがったりします。疲れ果て型は、仕事での目標が達成できず努力するうちに疲れ果て、最終的に見ないふりをしてしまうようになる燃え尽き症候群です。少しずつ仕事に対するやる気や熱量がなくなっていき、気づいたら燃え尽き症候群となっていることも多々あります。
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介護職が燃え尽き症候群になりやすい理由
介護職が燃え尽き症候群に陥りやすい理由は、性格や考え方などの個人的要因と、相手に配慮して働く対人職という環境的要因があります。それぞれの要因について、詳しくチェックしてみましょう。
個人的要因
燃え尽き症候群は、責任感が強い人や利用者さんへの思いやりがある人ほど、発症しやすいといわれています。また、若年層や介護職の経験が浅い人は仕事に対する理想と現実のギャップが大きく、燃え尽き症候群になってしまうことも。介護職への思い入れが強く、適性が高い人ほど燃え尽き症候群に陥ってしまうようです。
環境的要因
介護職はヒューマンサービスを行っているため、自分の気持ちよりも利用者さんの相手を優先する場面が多くなります。過剰な気配りや気持ちの抑え込みによってストレスが溜まり続けると、限界を迎えて燃え尽き症候群を発症するようです。ほかにも、介護職はハードワークにもかかわらず給与が低い傾向にあるので、仕事にやりがいを感じられずに燃え尽き症候群になってしまうケースもあります。
燃え尽き症候群の症状
燃え尽き症候群になると言動や行動に変化が出てきます。心身が疲れ切った状態なので、仕事だけでなく私生活にまで悪影響を及ぼしかねません。ここでは燃え尽き症候群の主な症状をまとめているので、心当たりがある方は早めに対策を取りましょう。
情緒的消耗感
自分の感情変化が鈍く感じたり、仕事に行くのが面倒に感じたりする場合、燃え尽き症候群の初期症状である可能性が高め。利用者さんとコミュニケーションを取ったり信頼関係を築いたりするのは、自分が思う以上にたくさんのエネルギーを消費します。周囲を気遣うあまり自分のケアが疎かになっていると、自分の感情変化に気付きにくくなりやすいので注意しましょう。
脱人格化
燃え尽き症候群を発症すると、周囲の人への思いやりや気配りができなくなっていきます。周りを気にせず自分の意見を押し通したり、人間関係を自分から断ち切ったりという行動は「脱人格化」といい、今までの自分がしないようなことしてしまうのが特徴です。感情表現やコミュニケーションに使えるエネルギーがなく、防衛本能から現れる症状といえます。
個人的達成感の低下
情緒的消耗感や脱人格化を放っておくと、思いやりの心が持てずに周囲からの評価が下がっていきます。さらに、介護職で重要な質の高い介護サービスの提供ができなくなっていき、自分の仕事ぶりにも不満を感じてしまうように。これらの症状が悪化していくと、休職や離職のリスクが高まっていきます。
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燃え尽き症候群を予防する3つの方法
介護職が燃え尽き症候群の発症を防ぐ方法は3つあります。燃え尽き症候群は悪化してしまうと休職や離職に繋がりやすいので、長く介護職を続けるためにも予防策を覚えておきましょう。
1.生活習慣に気を配る
燃え尽き症候群の予防には、正しい生活習慣によるストレスを溜めにくい体づくりが大切です。十分な睡眠時間を取り、栄養バランスを考えながらご飯を食べるだけでも、十分な予防効果が期待できます。介護職は夜勤がある施設も多く生活習慣が乱れやすいため、正しい生活リズムを維持できるように気を配りましょう。また、質の高い睡眠を取るには適度な運動が有効です。食事と睡眠を大切にすることで、心身のバランスを整えやすくなります。
2.仕事から離れて休息を取る
燃え尽き症候群は仕事を頑張りすぎると発症するため、仕事量を減らして休息を取りましょう。介護職では利用者さんの気持ちに寄り添うのも仕事のうちなので、負担を軽減するために上司や施設長に相談して、受け持ち数を減らしてもらうのも有効な手段です。少し休んでも回復しないときは有休を利用して長期休暇を作ったり、医療機関を受診して休職するのも良いかもしれません。
3.自分の役割を明らかにする
真面目で勤勉な人ほど利用者さんへの思い入れが強くなりすぎたり、不急の仕事まで頑張ったりしてしまいがちですが、それは燃え尽き症候群になってしまう原因です。冷静に考えて、仕事における自分の役割を明らかにしましょう。介護職として自分がサポートできる範囲を見直して、役割を明確にするだけでも仕事の負担を減らして、燃え尽き症候群を予防できます。
介護職の燃え尽き症候群についてよくある質問
介護職の燃え尽き症候群についてよくある質問に回答します。「燃え尽き症候群ってどうなるの?」と気になる方は、ぜひご覧ください。
燃え尽き症候群って何?
燃え尽き症候群とは、意欲的に仕事をしていた人が、燃え尽きたようにやる気をなくしてしまうことです。
燃え尽き症候群には、大きく分けて「熱狂型」「挑戦不足型」「疲れ果て型」の3つの種類があります。燃え尽き症候群は、頑張りすぎるあまり、理想と現実のギャップや仕事の報酬への不満を感じてやる気をなくしてしまうようです。
「燃え尽き症候群の症状」で、燃え尽き症候群になる兆候を解説しているので、ぜひご一読ください。
介護職で燃え尽き症候群になりやすい人はどんな人?
介護職で燃え尽き症候群になりやすい人は、責任感が強い人や利用者さんに対して親身に接している人です。また、介護経験が少ない方も理想と現実のギャップを感じやすく、燃え尽き症候群になってしまうことも。ほかにも、仕事にストレスを感じていると燃え尽き症候群になりやすくなってしまいます。
イライラしてしまったり、仕事のことが頭から離れなかったり、燃え尽き症候群になる兆候があったら注意しましょう。
まとめ
燃え尽き症候群は、介護職の中でも利用者さんへの思いやりがあり、仕事熱心な人ほど発症しやすいといわれています。頑張ってきたからこそ陥ってしまう症状なので、無理せず仕事から離れて休養を取りましょう。日ごろから正しい生活習慣とプライベートの充実、ストレス解消を行うことが燃え尽き症候群を予防し、介護職を長く続けるために必要不可欠です。
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