福祉の意味

ニュース 2016/07/08
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「福祉」ってなんだろう?


介護士として働いているみなさんは、日本の社会福祉の重要な担い手です。ですが、普段介護に従事しているときに、福祉の意味を考えることってありますか?ほとんどの人はないのではないのでしょうか?高齢者福祉の現場で働きつつも、その言葉の意味を考えるには至らない。多くの人にとって、当たり前の状態だといえるでしょう。

ですが、少し考えてみるとおかしな話ですよね。例えば自動車製造に従事している人は、自分の仕事を「車を作ること」と言い表せるでしょう。コンビニやスーパーで働いている人は、「お客様に物を売る仕事」と言えるでしょう。では、福祉の仕事をしている人はなんと言えばいいのでしょうか?「高齢者の生活のお世話をしています」と答えても、決して間違いではありません。ですが、福祉とはそれだけではない、というのが多くの人の実感ではないでしょうか?では、福祉とはなんなのでしょうか。

福祉には2つの意味がある?


『現代社会福祉用語の基礎知識』には、福祉の項目はありません。代わりに「福祉国家」の項目がありますから、こちらを引用してみましょう。

「国民の平和と生活の安定を重視するため、政府が国民の生活を所得、医療、教育などの面からの保障と完全雇用、高齢者・障害者・子ども・ひとり親家庭などに対する福祉サービスを提供する国家をいう」(1)

これだけではよく分からないところがありますよね。では、もう一冊文献を当たってみましょう。武川正吾氏の記した『福祉社会 社会政策とその考え方』では、序章で「福祉とはなにか」と問いかけます。要点をまとめてみましょう。

現代社会において、「福祉」という単語は2つの意味を内包していると考えられます。ひとつは言葉の語源的な意味である、「人びとにとっての幸福」。もうひとつは慣用的に用いられている「社会的に弱い立場にある人びとや恵まれない人びとに対する援助」という意味が存在します。

「福祉」とは、我々が望む理想の未来


現在「福祉」という言葉は、この両方の意味を内包していると考えられるでしょう。後者の使われ方が一般的ですが、日本国憲法の第13条には「すべての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」とあります。この場合の福祉は、前者の「人びと(世間一般)の幸福」の意味で使われているでしょう。

この二つは相反するものでも、共存が不可能なものでもありません。むしろ、範囲が異なるだけであり、目標そのものは同じと考えられるでしょう。社会的に弱い立場にある人びとを援助することで、より多くの人が幸福になる機会を得られるでしょうから。一方の福祉を行うことは、同時にもうひとつの福祉にも寄与することとなるのです。

福祉の理念はどちらも共通しています。それは、人びとの幸福を願う気持ち。介護士として働く私たちは、日々働いていく上で、相手のそして自分自身の幸福について考えることが必要かもしれませんね。

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引用元
(1)成清美治/加納光子 編集代表、「第6版 現代社会福祉用語の基礎知識」、学文社、2006/4/10出版、p.220

(2)武川正吾、「福祉社会 社会政策とその考え方」有斐閣アルマ、2001/5/20初版発行、p.1-6

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