いよいよ導入開始!?「認定介護福祉士」制度の概要まとめ♪

ニュース 2016/07/08
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超高齢化社会への突入が間近に迫る日本。厚生労働省の推計では、将来的に必要とされる介護職員数は約250万。こうした状況から効果的・効率的な介護業務の遂行において主導的役割を担う人材を求める声が高まり、平成23年より介護福祉士の上位資格「認定介護福祉士」の導入検討がスタートしました。平成27年12月には「一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構」が設立され、制度の本格始動に向けた動きが加速化しています。今回は、この認定介護福祉士制度の具体像に迫りたいと思います!


「認定介護福祉士」導入のねらい


一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構(以下、機構)は、次の3点を「認定介護福祉士」創設のねらいとして提示しています。

■介護福祉士の質向上
生活を支援するエキスパートとしての介護福祉士の資質を高め、
(1)ご利用者のQOL向上
(2)介護と医療の連携強化を適切な役割分担の促進
(3)地域包括ケアの推進
など、介護サービスの高度化に伴う社会的な要請に応える

■「介護職員チーム‐他職種」間の情報共有を強化
介護の根拠を言語化して他職種に説明し共有したり、他職種からの情報や助言の内容を適切に介護職チーム内で共有したりすることで、他職種との連携内容をより適切に介護サービスに反映させる。

■「介護福祉士」取得後のキャリアパス形成
介護福祉士の資格取得後の継続的かつ広がりを持った現任研修体系を構築し、介護福祉士の資格取得後も介護業界で努力し続け、継続的に自己研鑽する拠り所とする。

認定介護福祉士とは?


以上3つの目的を実現するために、認定介護福祉士には具体的にどのような技量が求められるのでしょうか?

<認定介護福祉士が獲得できる総合的な力量>
(「認定介護福祉士制度構築に向けて: 平成25年度検討結果の概要(説明版)」より)

■十分な介護実践力
・どのようなご利用者に対しても、最善の個別ケアの提供ができる
・リハビリテーション等の知識を応用した介護を計画および提供することができ、ご利用者の生活機能を維持または向上させることができる
・認知症のBPSDを軽減させることができる
・障害特性に応じた介護を提供できる
・心理的ケア、終末期ケアを実践できる

■介護職チームへの教育・指導、介護サービスのマネジメントを行なう力
・介護職チームの管理、運用を行い、介護サービスマネジメントや人材育成に責任を持ち、職員の上司等にも働きかける
・介護計画にご利用者やご家族のニーズが反映されるよう助言するとともに、組織的な介護サービスが提供できるように取り組む
・介護の根拠を説明し指導するとともに、内省を習慣づける
・記録様式など、サービス管理に必要なツールを改善および開発できる
・介護職チームの意識改革、サービスの提供方法や提供体制の改善、研修プログラムの編成等を行い、新しい知識、技術、実践をチームに浸透させることができる

■他職種やそのチームと連携・協働する力
・他職種からの情報や助言を適切に理解し、介護職チーム内で共有することで適切な介護に結びつける
・ご利用者の日頃の生活状況と、それを踏まえた介護の実践内容を論理的に他職種に伝える
・ご利用者の状態像の変化を察知し、これを適切に他職種に伝えて連携を図ることで、ご利用者の状態像の悪化を最小限に止めることに寄与する

■地域とかかわる力
・ご家族に対して生活環境の整備、相談援助等をすることができ、結果としてご家族の不安を軽減するとともに適切なかかわりを支援する
・地域におけるボランティア、家族介護者、介護福祉士等への介護に関する助言および支援ができる
・施設や事業所の介護力を地域の人々のために活用できる
・介護に関する地域のニーズを把握し分析することができる

認定介護福祉士になるには?


認定介護福祉士の資格を取得するためには、認定介護福祉士養成研修(1・2類)を修了する必要があります。受講するための条件や研修の内容についてまとめてみました♪

研修を受けるには?――機構HP「認定介護福祉士養成研修の受講要件」より


■認定介護福祉士養成研修1類
(1)介護福祉士としての実務経験5年以上(ただし、科目によっては実務経験を問わない場合がある)
(2)現任研修受講による内省・学習習慣の獲得
<具体的には>
・的確な判断や対人理解に基づいて尊厳を支えるケアを理解している
・ケアについて常に考え内省する習慣、学習する習慣を獲得している
<審査方法>
・研修実施機関が「研修受講歴(現任研修等100時間以上)」と「レポート提出or試験」によって確認する
・研修受講歴が200時間以上ある場合、機構が認める一定の研修に関しては「レポート提出or試験」が免除される
(3)介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダー (ユニットリーダー、サービス提供責任者等)としての実務経験を有することが望ましい
(4)居宅・居住(施設)系サービス双方での生活支援の経験をもつことが望ましい

■認定介護福祉士養成研修2類
(1)認定介護福祉士養成研修1類の修了
(2)介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダー (ユニットリーダー、サービス提供責任者等)としての実務経験を有する
(3)居宅、居住(施設)系サービス双方での生活支援の経験をもつことが望ましい

どんなことを学ぶの?――機構HP「認定介護福祉士養成研修の体系」より


■認定介護福祉士養成研修1類(345時間程度)
・介護福祉士養成課程では学ばない新たな知識(医療、リハビリ、福祉用具と住環境、認知症、心理・社会的支援等)を修得する
・他職種との連携や協働を含めた認定介護福祉士としての十分な介護実践力を完成させる
・ご利用者の尊厳の保持や自立支援等を前提とした介護過程の展開を、介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダーに対して指導するために必要な知識を獲得する

■認定介護福祉士養成研修2類(255時間程度)
・Ⅰ類で学んだ知識を活用し、根拠に基づく自立に向けた介護実践を指導する力を獲得する
・認定介護福祉士に必要な指導力や判断力、考える力、根拠をつくりだす力、創意工夫する力など、基本的知識に基づいた応用力を養成する
・サービス管理に必要なツールを整理および改善し、それらから導出した根拠に基づいて指導する力を獲得する
・生活支援の視点から、地域の介護力を高める力を獲得する
・介護サービスという特性のもと、チーム運営、サービス管理、人材育成などに関しては必要な専門的な理論に基づいたマネジメントを実践し、ご利用者を中心とした地域づくり(地域マネジメント)に展開できる力を獲得する

なお、各養成研修のより詳細なカリキュラムについては、機構HPで確認することができます。
■「認定介護福祉士研修カリキュラム」http://www.nintei-kaishi.or.jp/certification/curriculum.php


認定介護福祉士(仮称)の在り方に関する検討会の想定では、平成37年の時点で認定介護福祉士が占める比率は介護福祉士の2~3%。養成研修に関しては現役の介護福祉士が働きながら受講できるよう、実施方法の調整――土日開催・夜間授業・e-ラーニングの活用・研修期間や会場の自由選択制――が進められています。開始時期など未定な部分もありますが、「我こそは!」とお思いの方、既に公表されている受講要件やカリキュラムなどをチェックして準備を進めてみてはいかがでしょうか?

出典:
一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構. “認証・認定機構とは”. 一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構HP. http://www.nintei-kaishi.or.jp/aboutus/, (参照2016-05-17).
認定介護福祉士(仮称)の在り方に関する検討会(事務局: 日本介護福祉士会). “認定介護福祉士制度構築に向けて: 平成25年度検討結果の概要(説明版)”. 2014. http://www.jaccw.or.jp/pdf/chosakenkyu/H25/H25_nintei_gaiyo.pdf, (参照2016-05-17).
厚生労働省. “介護人材の確保について”(第1回社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会 資料2). 2014. http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000062879.pdf, (参照2016-05-17).

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