この記事のまとめ
- 認定介護福祉士の年収の公的なデータはないが、介護福祉士と大きな差はない
- 認定介護福祉士になると給与アップなどのメリットがある
- 認定介護福祉士になるには、「認定介護福祉士養成研修」の修了が必要
認定介護福祉士になれば、どれくらいの給料を受け取れるのでしょうか?この記事では、認定介護福祉士の給料に関する情報や、資格取得のメリットを解説します。
また、認定介護福祉士と介護福祉士の違いを踏まえながら、資格を手に入れる方法についてもご紹介。給与アップを目指したいと考えている介護職の方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
認定介護福祉士の給料はどれくらい?
認定介護福祉士の資格取得者数はまだまだ少なく、公的な給料の情報がありません。また、認定介護福祉士と介護福祉士とでは、給料に大きな差がないといわれています。厚生労働省の調査によると、令和2年度の介護福祉士の平均給与は32万9,250円です。
なお、職場によっては、認定介護福祉士にリーダー手当がつく場合もあります。介護福祉士よりも幅広い業務を行うこともあるので、活躍した分を給与として受け取れる可能性も考えられるでしょう。
出典
厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2021年5月17日)
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認定介護福祉士になるメリット
認定介護福祉士になれば、役職に就きやすくなったり処遇改善加算の対象になる可能性があったりします。それぞれのメリットをチェックしましょう。
役職に抜擢されて給与アップを見込める
認定介護福祉士の資格を取得すれば、専門的な知識や技術が身についている証明になります。そのため責任のある立場に就きやすく、キャリアを形成していくことで給与アップも見込めるでしょう。役職を任されるほどの立場になれば、より良い条件を求めて転職する際も有利にはたらきます。
介護職員処遇改善加算の対象になる可能性がある
認定介護福祉士は、今後の展望として介護職員処遇改善加算の対象になる可能性があります。処遇改善加算は経験年数のある介護福祉士を優遇する動きがあるので、待遇改善に期待できるでしょう。認定介護福祉士の資格保有者が活躍している実績を残せれば、認知と評価のさらなる向上につながるかもしれません。
認定介護福祉士と介護福祉士の違い
認定介護福祉士は介護福祉士の上位資格です。ここでは、認定介護福祉士と介護福祉士の具体的な違いについてまとめました。
役割
介護福祉士は、利用者さんの自立をサポートし、必要とされる介護サービスを提供します。身体介護や生活援助、介護に関する相談対応、介護職のマネジメントなどを実施。介護福祉士は国家資格のため、専門性の高さを活かした活躍が求められるでしょう。
認定介護福祉士は、これまでの介護経験と能力を活かし、利用者さんやご家族、地域の人々と幅広く交流を取りながら活躍します。介護職員をまとめたり、他職種との連携を図ったりするなど、職場におけるリーダー的役割を果たす職種です。利用者さんのニーズを的確につかみ、プロとして丁寧に対応していくことが求められます。
必要な実務経験年数
介護福祉士になるには、介護現場での実務が3年以上必要です。実務経験を満たしたうえで介護福祉士国家試験に合格しなければ、資格は得られません。
認定介護福祉士には、介護福祉士としての実務が5年以上必要です。試験はありませんが、少なくとも8年以上の介護経験が求められます。認定介護福祉士になるための方法については、次の項目で詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
認定介護福祉士になるには
認定介護福祉士になるには、「認定介護福祉士養成研修(1・2類)」を修了する必要があります。認定介護福祉士養成研修はカリキュラム毎にスケジュールが組まれているので、最短でも1年以上の時間を要するでしょう。
認定介護福祉士養成研修を受講するには
認定介護福祉士養成研修Ⅰ類とⅡ類では、受講要件が異なります。それぞれの要件をチェックしておきましょう。
【認定介護福祉士養成研修Ⅰ類の場合】
- 介護福祉士としての実務経験(5年以上)
- 現任研修受講による内省や学習習慣の獲得
- 介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダー (ユニットリーダー、サービス提供責任者等)としての実務経験を有することが望ましい
- 居宅、居住(施設)系サービス双方での生活支援の経験をもつことが望ましい
【認定介護福祉士養成研修Ⅱ類の場合】
- 認定介護福祉士養成研修Ⅰ類を修了
- 介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダー (ユニットリーダー、サービス提供責任者等)としての実務経験を有すること
- 居宅、居住(施設)系サービス双方での生活支援の経験をもつことが望ましい
認定介護福祉士養成研修で学習できること
認定介護福祉士養成研修Ⅰ類では、介護福祉士養成課程では学ばない医療やリハビリ、福祉用具関連、認知症などの新たな知識を習得できます。また、介護職のチームリーダーに対し、利用者さんの尊厳保持や自立支援を前提とした介護過程の展開を指導するための知識を身につけることが可能です。
認定介護福祉士養成研修Ⅱ類では、Ⅰ類で学んだ知識を活用し、根拠に基づく自立に向けた介護実践を指導する力を獲得します。また、認定介護福祉士に必要な指導力や判断力、考える力、根拠をつくりだす力、創意工夫する力など、基本的知識に基づいた応用力を養成することが可能です。
介護現場でプロフェッショナルとして活躍したいと考えている方は、認定介護福祉士の資格取得が向いているでしょう。
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出典
一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構「認定介護福祉士になるために」(2021年5月17日)
認定介護福祉士の年収に関するよくある質問
ここでは、認定介護福祉士の年収に関するよくある質問をQ&A方式で紹介します。
認定介護福祉士になると年収は上がりますか?
認定介護福祉士は賃金改善を目的とした加算である介護職員処遇改善加算の対象になる可能性があり、年収アップも望めるかもしれません。詳しくは、この記事の「介護職員処遇改善加算の対象になる可能性がある」をご一読ください。また、高齢化が進む日本では介護職自体の需要が高まる傾向にあります。資格があることで評価され、給料に反映される可能性も高いでしょう。
認定介護福祉士の平均給与を教えてください
厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果p182」によると、 介護福祉士の平均給与額は32万8,720円という結果であり、認定介護福祉士も同じぐらいと予想できます。認定介護福祉士は介護福祉士の上位資格であるため、施設によってはさらに高収入を得られるでしょう。具体的な給料が気になる方は、応募先の求人情報をチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2022年8月25日)
認定介護福祉士が年収を上げるには何をすれば良いですか?
認定介護福祉士が年収アップを目指すには、「ケアマネの資格を取得する」「勤続年数を増やす」「夜勤に入る」などが挙げられます。基本的には、一般的な介護職が給料アップする方法と同じです。また、待遇面が手厚い施設へ転職するのも一つの手段といえます。
まとめ
認定介護福祉士と介護福祉士は、給与に大きな差がないといわれています。令和2年度における介護福祉士の平均給与は32万9,250円です。認定介護福祉士の公的な給料情報はないため、この金額が指標といえるでしょう。
職場によっては認定介護福祉士にリーダー手当の付与がされる場合もあるので、専門性を高く評価されると考えられます。実際、認定介護福祉士は介護福祉士の上位資格のため、責任のある立場にも就きやすいでしょう。役職に抜擢されれば、さらなる給料アップを実現できるはずです。
知識や技術の向上だけでなく、金銭面におけるメリットもあるので、介護現場でプロフェッショナルとして働きたい方におすすめの資格といえます。
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