
この記事のまとめ
- ショートステイがきつい理由は、短期利用で信頼関係を築きにくいことなど
- ショートステイがきついと感じたときは、スキルアップや環境整備をしよう
- ショートステイを辞めたいときは、周囲に相談してみるのがおすすめ
「ショートステイがきついと感じる理由は?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。ショートステイは、利用者さんと信頼関係を築くのが難しいことや、転倒リスクがある利用者さんがいることから、負担を感じる職員がいるようです。この記事では、「ショートステイの仕事がきつい」と感じる理由と対処法をご紹介します。ショートステイの仕事に対して不安や悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ショートステイがきついと感じる理由
ショートステイの仕事がきついと感じる理由として、利用者さんが短期間で入れ替わることが挙げられます。また、入所件数が多いことや夜勤に1人で対応することなどを、きついと思う場合もあるようです。
利用者さんが短期間で入れ替わる
利用者さんが短期間で入れ替わるというショートステイならではの理由から、仕事をきついと感じることがあるようです。
厚生労働省の「短期入所生活介護・介護予防短期入所生活介護 連続利用日数」によると、ショートステイの利用者さんの7割弱は1週間以内で入れ替わります。また、基本的には30日以内の利用が前提です。
ショートステイは短期的に入所する施設なので、利用者さんとコミュニケーションを重ねて信頼関係を築く時間がなく、十分なケアができないと感じる職員もいるようです。
出典
厚生労働省「第229回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2024年12月18日)
利用者さんに帰宅願望や介護拒否がみられる
利用者さんの帰宅願望や介護拒否に適切に対応するのが難しく、仕事が大変だと思うこともあるでしょう。
ショートステイは、普段自宅で過ごしている利用者さんが一時的に利用する施設です。知らないスタッフと関わる不安から、利用者さんに介護拒否があったり、認知症の影響で帰宅願望の症状が出たりすることがあります。うまくコミュニケーションがとれず、思ったように業務を進められないことで、「ショートステイがきつい」と感じる介護職員もいるのかもしれません。
大量の荷物を管理しなければならない
ショートステイでは、利用者さんの荷物の管理が負担になることもあります。利用者さんは着替えや口腔ケア用品、薬、タオルなど多くの持ち物を持参するため、紛失しないように一人ひとりの荷物を管理しなければなりません。持ち物への記名漏れがあったり、ほかの人の荷物と混ざったりすることもあるため、徹底した管理が求められます。
転倒リスクがある
ショートステイの利用者さんの転倒リスクが高いと、「常に注意して見守りをするのが大変できつい」と感じてしまう場合があるでしょう。ショートステイの対象者は要支援1~要介護5と幅広く、歩行が不安定な方が入所することも少なくありません。自分で歩ける利用者さんが多いと、その分転倒リスクもあるので、注意して見守らなければいけません。
入所件数が多く大変な日がある
入所件数が多く業務が忙しい日があることも、ショートステイの仕事をきついと感じる理由の一つです。入所の際、職員は薬や荷物の確認をする必要があります。利用者さんによって薬を飲む回数やタイミングなどは異なるため、入所件数が多いほどミスが生じやすくなるでしょう。入所する利用者さんが多い日は、ミスがないよういつも以上に注意しなければならず、職員の負担が大きくなります。
1人で夜勤の仕事をする可能性がある
ショートステイには、1人で夜勤の仕事をする大変さもあるでしょう。ショートステイの夜勤は、利用者さんが25人以下の場合、介護職員または看護師が1人で対応しても良いルールです。そのため、施設によっては1人で夜勤を担当することもあります。
夜勤では、ナースコール対応や起床・就寝介助、排泄介助などを行うため、「負担が大きく仕事がきつい」と感じる方もいます。
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ショートステイの仕事がきついときの解決方法
ショートステイの仕事がきついと感じる場合、スキルアップに取り組んだり、荷物の管理方法を工夫したりすれば、解決する可能性があるでしょう。以下では、仕事のきつさを解決する方法を解説します。
コミュニケーション技術を磨く
コミュニケーション技術を磨くことで、利用者さんとの接し方に関する悩みが解決することがあります。利用者さんに介護拒否や帰宅願望がみられる場合、理由を考えて適切な対応をしなければなりません。利用者さんに安心してショートステイで過ごしてもらうには、コミュニケーション技術を磨き、一人ひとりに寄り添った対応を行うことが大切です。
利用者さんとのコミュニケーションについては、「介護拒否が起きる状況や原因とは?無理のないケアと対応方法を解説!」や「帰宅願望に効果的な声かけとは?認知症の方への対応方法について解説」の記事も参考にしてみてください。
利用者さんの荷物を写真で管理する
利用者さんの荷物の管理が負担になっている場合、写真で整理する方法を試してみましょう。利用開始日に荷物をすべて1枚の写真に残し、誰の荷物なのか記録しておくと、万が一持ち主が分からなくなっても特定することが可能です。荷物の状態も記録できるため、退所後に荷物の汚れや傷に対するクレームがあったときも対応しやすくなります。
施設を転倒しにくい環境へ整備する
ショートステイでは、転倒しにくい環境を整備することで、職員の精神的な負担が軽くなります。施設内を明るくしたり、通路に物を置かないようにしたりして、利用者さんの動線を確保しましょう。少しの段差でもつまずいて転倒する可能性があるため、カーペットや電気コードの位置を工夫することも転倒防止に効果的です。
また、離床センサーや見守りカメラの導入を上司に相談するなど、転倒リスクが高い利用者さんの危険を素早く察知できる環境を整えることも重要です。
1人ですべて対応しようとしない
1人ですべての業務に対応しようとすると、忙しさから仕事がきついと感じやすくなってしまいます。忙しくて手が回らないときは、自分1人で何とかしようとするのではなく、ほかの職員と協力しながら仕事を進めることが大切です。
業務を分担するだけではなく、無駄がないかを定期的に見直し、効率良く進める方法を職場全体で考えることも、負担の軽減につながるでしょう。
資格を取得してスキルアップを目指す
資格を取得してスキルを向上させることで、業務に必要な知識や技術が身につき、効率的に仕事をこなせるようになります。また、資格の取得によって仕事に対する自信もつけられるでしょう。ショートステイの介護職員におすすめの資格は、以下のとおりです。
- 介護職員初任者研修
- 実務者研修
- 介護福祉士
介護職員初任者研修は、介護職として働くうえで必要な知識と技術を身につけられる資格です。取得すると、身体介護を有資格者の監督なしで行うことができます。入門的な資格で、取得のハードルが比較的低いため、無資格・未経験の方におすすめです。
実務者研修は、初任者研修の上位資格で、より専門的な知識と技術を身につけられます。取得すると、介護職としてのスキルアップにつながるでしょう。
実務者研修の取得と3年以上の実務経験により、介護福祉士国家試験の受験資格が得られます。介護福祉士は介護系で唯一の国家資格で、取得するとスキルが身につくだけではなく、給与アップやキャリアアップも望めるでしょう。
ショートステイを辞めたいと感じたら
ショートステイで働いていて、「仕事がきついから辞めたい」と感じたら、周りに相談したり、気分転換をしてみたりするのがおすすめです。
上司やほかの職員に悩みを相談する
「夜勤が多すぎてきつい」「多忙すぎてつらい」などの悩みがある場合、上司や同僚に相談することで、状況が改善されたり異動が叶ったりする可能性があります。上司に相談をするときには、自分がきついと感じていることだけではなく、どのように改善してほしいのかも明確に伝えるようにしましょう。不満だけではなく、要望を伝えたうえで妥協点を相談するなど、柔軟な姿勢を示すことも大切です。
休日や休憩時間に気分転換をする
休日や休憩時間は、一度仕事から離れて自分の好きなことに没頭する時間を作り、気分転換を図りましょう。休憩中にも仕事のことを考えたり業務を続けたりしていると、気持ちが休まらず、「仕事がきつい」と感じやすくなってしまいます。一時的に辞めたいと思ったとしても、適度にリフレッシュすることで、仕事のモチベーションを保てることもあるでしょう。
転職を検討する
職場に相談したり資格取得などの努力をしたりしても、なかなか状況が改善されない可能性もあります。忙しさが続き、身体的・精神的にきついと感じる場合は、転職をする選択肢も視野に入れてみましょう。
ただし、転職をする際には、衝動的に決めるのではなく、慎重に検討することが大切です「土日休み」「夜勤なし」などの希望がある場合、条件に優先順位をつけて転職先を探すと良いでしょう。
ショートステイで働くメリット
ショートステイの仕事にはきつい面もありますが、以下のようなメリットもあります。
- 短い期間で多くの利用者さんの対応を学べる
- コミュニケーション能力が身につく
- 臨機応変に対応するスキルが身につく
- 社会貢献を実感できる
ショートステイは、利用者さんの入れ替わりが激しい分、短い期間で多くの利用者さんと関わることができます。一人ひとり適切な対応が異なるため、臨機応変に対応するスキルや、コミュニケーション技術を身につけることが可能です。
また、普段自宅で介護をしている利用者さんのご家族は、ショートステイの利用でリフレッシュすることができるため、介護職は利用者さんのご家族を支えている実感も得られるでしょう。ショートステイで働くメリットについては、「ショートステイで働くメリットとは?介護職員の仕事内容や給料を解説」の記事でもご紹介しています。
ショートステイで働く介護職の仕事内容
ここでは、ショートステイで働く介護職の主な仕事内容をご紹介します。ショートステイに転職するか迷っている方は、参考にしてみてください。
介護サービス
ショートステイ職員の主な業務の一つが、利用者さんへの介護サービスの提供です。食事・入浴・排泄や、移動などの介助を行います。また、レクリエーションの企画・進行や、介護記録の作成も介護業務です。
生活援助
生活援助とは、利用者さんが1人で行うのは難しい家事のサポートをすることです。食事の準備や買い物のほか、居室・トイレ・浴室などの清掃も行い、利用者さんが快適に過ごせる環境を整えます。
送迎業務
ショートステイでは、職員が利用者さんの送迎を行うこともあります。利用者さんを迎えに行ったり自宅に送ったりするなかでコミュニケーションをとれば、健康状態を把握することができるでしょう。もちろん、状態の確認だけではなく、安全・快適に送迎を行うことも重要です。
夜勤業務
夜勤では、排泄介助や巡回、事務作業、就寝・起床の介助などを行います。定期的な巡回をすることで、利用者さんに異変がないか確認できます。自分で寝返りをするのが難しい利用者さんがいる場合、定期的な体位変換も必要です。
ショートステイに関するよくある質問
ここでは、ショートステイに関するよくある質問に回答します。「ショートステイの仕事ってどんな感じなの?」と気になっている方は、ぜひご一読ください。
ショートステイに向いている人はどのような人ですか?
ショートステイに向いているのは、コミュニケーション能力が高い人や、介護スキルを高めたいと考えている人です。ショートステイは、短期間で利用者さんが入れ替わるため、1人の利用者さんと関わる時間が短い施設です。そのなかで信頼関係を築くには、コミュニケーションスキルが必要なので、人と話すことが好きな人に向いているでしょう。また、さまざまな利用者さんへの対応を経験できるため、スキルアップを目指す方も、ショートステイに向いているといえます。詳しくは、「ショートステイに向いている人とは?施設の種類や仕事内容も解説」の記事をご覧ください。
ショートステイの仕事のやりがいを教えてください
ショートステイの仕事のやりがいは、スキルアップを実感できることです。毎日利用者さんの対応をするなかで、コミュニケーション能力や洞察力、観察力といったスキルが身につきます。「業務をスムーズにこなせるようになった」「利用者さんと信頼関係を築くのが上達した」など、自身のスキルが向上することにやりがいを感じられるでしょう。また、利用者さんが短期間で入れ替わり、新鮮な気持ちで仕事ができるのも、ショートステイの魅力の一つです。
ショートステイの仕事は特養や老健より楽なの?
ショートステイは、特養や老健と比べて介護度が低い利用者さんもいることから、仕事が楽だと思われることもあります。しかし実際には、どの職場にもそれぞれ違った大変さがあるでしょう。特養や老健は、介護度が高い利用者さんの割合が高いため、体力的な負担が大きい傾向にあるようです。一方、ショートステイの対象者は幅広く、さまざまな利用者さんがいるので、「一人ひとり対応が異なりきつい」と感じる場合があるでしょう。転職の際は、仕事の大変さや魅力を知ったうえで、自分に合った職場を選ぶことが大切です。
まとめ
ショートステイの仕事がきついと感じる理由として、利用者さんが短期間で入れ替わるため、信頼関係を築くのが難しいことが挙げられます。入所件数の多さや利用者さんの転倒リスクの高さ、荷物管理の大変さが職員の負担になることもあるようです。1人で夜勤を担当することもあり、忙しさからきついと感じる方もいるでしょう。
ショートステイの仕事がきついと感じたら、コミュニケーション技術を磨いたり、資格を取得してスキルアップしたりしてみましょう。きつさが改善されず「辞めたい」と感じたときは、周囲に相談することや、気分転換をすることをおすすめします。対処しても状況が改善されないときは、転職を視野に入れても良いかもしれません。
「働きやすいショートステイを教えてほしい」という方や、「ショートステイではない介護施設に転職したい」という方は、ぜひレバウェル介護(旧 きらケア)をご利用ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが、希望の条件に合わせた求人を紹介し、就職・転職をサポートします。サービスは無料なので、ぜひ気軽にご相談ください。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


