「迷い人台帳」とは?認知症高齢者の見守りの仕組みや行方不明者数を解説

その他 2025年9月10日
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この記事のまとめ

「迷い人台帳とはどんなもの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。迷い人台帳とは、自治体が身元不明者の特徴や保護した場所を記載するものです。行方不明者を探す際の身元確認の手助けになります。この記事では、迷い人台帳が導入された理由や活用例、閲覧のルールを解説。認知症による行方不明者数にも触れています。迷い人台帳について詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

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目次

「迷い人台帳」とは?

迷い人台帳とは、各自治体などが、保護している身元不明者の身体的な特徴や服装、その人が保護された場所などの詳細を書き記したものです。

認知症を患う方などがどこかへ行ってしまうと、周囲の人は大切な人がどこへ行ったのか分からず、大きな不安を抱えることになります。このような不安を抱える認知症患者のご家族などへの対応と、行方不明者の支援を目的として始まったのが「迷い人台帳」の整備です。

迷い人台帳には、顔写真も掲載されている場合があるので、ご家族の方が閲覧すれば、保護されているところを知ることができるでしょう。

一方で、プライバシーにも配慮されています。迷い人台帳の閲覧は、警察官立会いのもとで行われ、閲覧できるのは行方不明者届を警察に提出した人や、行方不明者の家族のみが原則です。そのため、迷い人台帳の閲覧によって、保護されている人が認知症であることを関係者以外に知られる心配はありません。

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「迷い人台帳」導入の背景

2014年9月に、全国で初めて「身元不明迷い人台帳」の閲覧制度を整備したのは大阪府です。行方不明者の数が多かったこともあり、大阪府が初めて整備しました

e-Govデータポータルの「平成25年中における行方不明者の状況(p.3)」によると、迷い人台帳が導入される前年の2013年中に届出を受理した行方不明者は83,948人でした。そのうち、認知症による行方不明者は、10,322人。行方不明者のうち、12.3%は認知症を患う方です。

迷い人台帳の活用事例

2014年12月、迷い人台帳が初めて身元不明者の帰還に結びつきました。保護されたのは大阪府内に住んでいたはずの70代の男性です。この方が保護されたのは、なんと大阪から約650kmも離れた宮崎市内。大阪から歩いてきたと話すものの、衰弱が激しく自分の名前を口にすることはできませんでした。
通常では考えにくいケースだからこそ、家族も閲覧できる迷い人台帳が役立った事例です。

迷い人台帳とあわせて、「高齢者の見守り・SOSネットワーク」も活用されています。高齢者の見守り・SOSネットワークとは、認知症の高齢者などが行方不明になった際に、自治体や警察、支援団体、住民団体などが協力して、発見・保護する取り組みです。

迷い人台帳の閲覧ルール

老人ホームなどで介護を担当している人が迷い人台帳を閲覧することができるのは、行方不明者届を警察に提出した場合です。迷い人台帳は、原則として行方不明者届の届出人と行方不明者の家族のみ閲覧できます。

ただし、自治体が必要と認めた場合は、届出人と家族以外の人が、迷い人台帳を閲覧できるようです。その際は、閲覧者の身分確認を徹底して、閲覧理由や行方不明者届の届出人との関係などについて聴取し、閲覧可能かどうか検討されます。
また、閲覧の際は、必ず警察官が立会い、台帳のコピーや写真撮影を行わないように確認するのもルールです。

「行方不明者の身元の判明」と「個人情報保護」の2つの重要な観点を両立させるために、迷い人台帳には閲覧ルールが設けられています

認知症による行方不明者数

警察庁Webサイトの「令和6年における行方不明者届受理等の状況(p.3)」によると、2024年の行方不明者数は82,563人。そのうち、認知症により行方不明になった人数は18,121人(21.9%)でした。
「認知症を含む疾病関係」が原因の行方不明者の割合が最も高く、認知症の割合だけでみても、ほかの原因による行方不明者数より多いと分かります(「原因不詳」は除く)。

行方不明者のうち認知症が原因の方は近年20%程度で推移しており、行方不明者の約5人に1人が認知症を患う方です。

厚生労働省の「行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ 」からは、都道府県別の高齢者の身元不明者情報が確認できます。

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高齢者の迷い人についてよくある質問

ここでは、高齢者の迷い人についてよくある質問に回答します。迷い人を見つけた場合の対応が知りたい方や、ご家族のひとり歩きに悩んでいる方は、参考にしてみてください。

迷い人を保護したらどうすれば良いの?

迷い人を保護した場合は、最寄りの警察署や交番に連絡しましょう。警察で迷い人の情報や届け出がないか確認してくれます。
高齢者に声をかける際は、斜め前からゆっくりと近づき、低めの声で話しかけましょう。自分から名乗ることで、相手に安心してもらえます。また、安全な場所に案内できたら、脱水にならないように水分補給を勧めてみると良いかもしれません。

高齢者が行方不明で見つからないときはどうしたら良いの?

高齢者がいなくなった場合は、家の中と近所を少し探して見つからなければ、警察や担当のケアマネジャー、地域包括支援センターなどに連絡しましょう。かつての職場や家など、思い入れのある場所を目指して外出し、帰り方が分からなくなっている可能性があります。
警察に届ける時間が遅れるほど、離れた場所に行ってしまう可能性があるので、家族だけで探さずに早めに公的機関を頼りましょう。頻繁にひとり歩きがある場合は、身につけるものに名前と住所を書いたり、見守り用のGPSを活用したりすることが有効です。

まとめ

迷い人台帳とは、自治体などが身元不明者の特徴や保護した場所を記載するものです。行方不明者の発見や、身元不明者の身元の確認に役立ちます。

迷い人台帳を閲覧できるのは、原則として行方不明者届の届出人と、行方不明者の家族のみです。自治体に必要性を認められた場合に限り、その他の人が閲覧できます。迷い人台帳はコピー・撮影が禁止されており、警察官の立会いのもとでのみ閲覧可能です。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

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※この記事の掲載情報は2025年9月10日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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