高齢者支援で孤立を防ぐ、家族に代わって生活サポートや癒しに取り組むNPO法人

介護のアイデア 2021年8月3日
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近年は個々が自立した生活を営めるようになった一方、家族や親族とのつながりが断たれ、孤立してしまう高齢者も出てきました。また、孤立はしていなくても、感染症対策などで他者との接触機会が減り、スキンシップなどの癒しを求めている高齢者も多いでしょう。本記事では、そうした高齢者の生活サポートや癒しに力を入れる団体を紹介します。

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目次

NPO法人ひとり暮らし高齢者の笑顔をつくる会

NPO法人ひとり暮らし高齢者の笑顔をつくる会は、「まるで、あなたの本当の家族のように。」をビジョンに掲げ、孤立しがちな高齢者に社会保障制度外のサービスを提供している団体です。行政や地域包括支援センター、施設、病院、介護事業所などと密接に連携し、大阪府内の福祉資源の一つとして制度補完に注力してきました。

孤立しがちな高齢者とは、身寄りがなかったり親族と疎遠になっていたり、家族が仕事や子育てで手が回らなかったりといった事情を抱える人たちを指します。こうした高齢者の支援を通じて、一人ひとりに安心感と彩りのある老後を過ごしてもらうことが同団体の活動目的です。生活保護受給者をはじめ金銭的困窮者には全てのサービスを無償化しています。

▲画像提供:NPO法人ひとり暮らし高齢者の笑顔をつくる会

主な活動内容

同団体では難病者の通院付き添い、金銭的困窮者の生活再建、入院入所時の身元保証、財産管理・療養看護など、専門性の高いサポートをメインに実施しています。

施設入所時の身元保証サポートでは、入退所時の手続きや債務履行、緊急時駆けつけといったサービスを提供。入院時には、診療方針や救急救命措置、手術の同意、医師からの代理聴取、転院・退院・死亡時の身柄引き受けなどの役割を担います。

あらかじめ契約された方の精神上の障害により事理弁識能力が低下した場合には法人としての任意後見人も務めますが、特に民法上の委任契約がどこまで行政や介護事業所、医療機関、金融機関から「家族代わりになるサービス」とみなされるのか、同団体は数年にわたり実証実験を繰り返してきました。これまでに、行政窓口での手続き(戸籍や住民票、保険など)、預貯金入出、介護サービスの利用、施設への入所など、幅広い場面で効力を持つことが確認されているとのことです。

その他、利用者の死後に生じる処理を行う死後事務委任契約も結び、生前から亡くなった後まで一貫した「家族代わり」の手厚いサポート体制を整えています。

▲画像提供:NPO法人ひとり暮らし高齢者の笑顔をつくる会

詳細情報

NPO法人ひとり暮らし高齢者の笑顔をつくる会

NPO法人きずなの会

NPO法人きずなの会は、高齢者や障がい者の身元保証、生活支援、葬送支援を行う団体です。同団体では高齢者・障がい者らと生活支援等契約を結び、入院や入居の際の身元保証、金銭管理、葬儀などをサポートします。緊急時も含め、24時間365日活動しています。

親族に代わって「身元保証」

親族間の事情などにより身元保証人が確保できない方は、同団体へ身元保証人を依頼することが可能です。家族や親族に代わり、病気やケガをしたときの治療方針を医師に伝える、入院費未払い・家賃滞納分を弁済する、死亡時に身柄引き取りの手配をするといった業務を遂行します。

高齢者の身元保証について

核家族化をはじめとした社会構造の変化に伴い、一人暮らしの高齢者が増加しました。介護施設に入居する際は基本的に身元保証人が必要になりますが、単身高齢者の中には親族に頼れない・頼りにくい背景を持つ人もおり、身元保証人の確保が難しいケースもあります。

そのようなときに役立つのが、高齢者の身元保証サービスです。サービス提供元となる企業や団体のバックアップ体制がしっかりしていれば、施設側も入居を前向きに検討してくれるでしょう。

家族のように丁寧なサポートを提供する「生活支援」

同団体は、家族代わりの生活支援にも対応します。介護制度は近年充実しつつあるものの、高齢者一人ひとりに十分なサポートが行き渡っているとはいえません。

そこで同団体では、ご本人の思いや健康状態、経済状況、関係者の都合を総合的に判断したうえで、利用可能なサービスを調整。入院・入居時の情報提供や申し込み手続き、施設見学への同行、介護施設や病院の関係者との協議など、さまざまなサービスを通じて高齢者の生活を助けています。

詳細情報

NPO法人きずなの会

NPO法人アニマルセラピー協会

NPO法人アニマルセラピー協会は、自宅を訪問して動物のお世話をするペットシッターサービスに加え、福祉施設でのアニマルセラピー、高齢者を見守る活動にも取り組んでいる団体です。人々がペットを安心して飼うことができ、ペット自身も安心感を持って生活できるようサポートしています。

セラピー犬とふれあう「アニマルセラピー訪問サービス」

アニマルセラピー訪問サービスでは、広島県内~山口県東部を活動範囲とし、自宅や高齢者施設に訪問してアニマルセラピーを行います。具体的なサービス内容は、訓練を受けた動物たちとの触れ合いや添い寝、散歩などです。高齢者施設への訪問時は、ケアプランを作成のうえ動物介在活動を実施します。

なお、サービス内容は選択したコースにより少しずつ異なるのがポイントです。「基本コース」は触れ合いセラピー単体、「クローバーコース」や「ハートコース」ではセラピーにレクリエーションプログラムが付属します。時間を延長してのオプションサービスも提供しています。

セラピー犬・セラピストを養成する「アニマルセラピー育成スクール」

同団体は、セラピー犬とセラピストの育成にも力を注いできました。1年以上の期間をかけてじっくりと養成するのが、本スクールの特色です。受講生と犬の性格・関係性に適したアドバイスを行っています。

カリキュラムは、3カ月間の「初級コース」と1年間の「上級コース」で構成されています。初級コースでは、伏せや待てといった犬の基本訓練、およびアニマルセラピーの基礎知識を習得。上級コースに進むと、計画書の作り方や応用的な訓練内容など、より実践的な内容が学べるようになります。

詳細情報

NPO法人アニマルセラピー協会

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※この記事の掲載情報は2021年8月3日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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