高齢者介護におけるタッチケア

介護の仕事 2020年12月23日
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目次

はじめに

利用者さんに質の高いサービスを提供し続けるためには、介護スタッフ一人ひとりの技能向上や、施設・事業所全体の体制構築が欠かせません。そこで本記事では、高齢者介護における効果的な支援やケア方法について学べる団体を紹介します。

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NPO法人タッチケア支援センター

まずは、タッチケア支援センターの取り組みを見ていきましょう。

【NPO法人タッチケア支援センターとは】

タッチケア支援センターは、科学的根拠に基づいた心と身体にやさしいタッチケアの教育と普及を行う団体です。東日本大震災被災地でボランティアを実施後、地域の高齢者施設やがん患者会等でタッチケアの施術活動や、セルフケア(セルフタッチング)指導を行っています。

同団体では「こころにやさしいタッチケア」として、米国カリフォルニア州で発達した「エサレン®ボディワーク」の手法をベースに講座受講生に伝えています。全身オイルトリートメントであるエサレン®ボディワークは、タッチの質、リラクゼーション効果の高さ、また、ゆっくりと穏やかで、こころへの関わりを大切にすることで知られる手法です。

タッチケアイメージ

【タッチケア】

タッチケアとは、「触れるケア」全般を指します。治療ではなく、ケアと癒しを目的としているのが特色。介護・医療現場で取り入れられるのはもちろん、家族、または自分自身に対して行うことも可能です。

タッチケアを行うと、皮膚が受けた刺激が末梢神経や中枢神経、脳に働きかけ、深いリラクゼーション効果がもたらされ、身体感覚も高まります。これにより、不安感や孤独感、恐れといったストレスが軽減され、自己肯定感が高まるのがポイントです。

近年は核家族化の進行、科学技術の発展、バーチャルリアリティ文化の発達などにより、他者に直接触れる機会が減少しています。触れるという行為への理解が不足している現在、タッチケア教育はますます求められるようになるでしょう。

タッチケア提供1
タッチケア提供画像2▲※現在はコロナウィルス感染防止のためにマスクを着用しております/画像提供:NPO法人タッチケア支援センター

【講座】

《こころにやさしいタッチケア入門講座(level1)理論編》
オリジナル・テキストを使ってご自宅でタッチケアの理論を学べる遠隔講座です。
オンライン(zoom)で2時間×4回(オプションとして東京・関西で実技講習1日)
オンライン講座日程:2021年2月10&24日、3月10&24日(水曜 午後8時~10時)
実技1日講座は、4月3日(東京)、7日(関西)
詳細はこちらをご覧ください。

【詳細情報】

NPO法人タッチケア支援センター
http://touchcaresupport.com/

日本通所ケア研究会

続いては、介護従事者に役立つ知識を共有する日本通所ケア研究会です。

【日本通所ケア研究会とは】

日本通所ケア研究会では、通所系のサービスに携わる方々を中心に、介護従事者のスキルアップを支援。現場で働くスタッフ(介護・看護・リハビリ)はもちろん、介護施設や事業所の経営者・管理者にとっても有益な講座が充実しています。研修会やセミナー、養成講座以外に、SNSやメールマガジンによる有益な情報の発信にも注力。教育や情報提供を通じて、介護サービスの質向上に貢献することを目指しています。

通所ケアイメージ2

【介護現場向け研修オンライン開催】

介護現場向けの研修として、最近(2020年12月)開催されたオンライン講座の一部を紹介します。

・人財育成術

人財育成術講座は、施設管理者向けのセミナー。介護業界の人手不足が深刻化する中でどのように人財を確保するか、職員教育をいかに行うかがテーマです。同一労働同一賃金制度をはじめとした働き方改革も踏まえた内容となりました。

・認知症患者さんの支援方法

この講座では、認知症患者さんを介護する際の具体的な支援方法を学びました。介護を拒否し、他者と良好なコミュニケーションをとることが困難だった女性利用者さんの事例を取り上げ、サポートの工夫と経緯を中心にお伝えする内容でした。

通所ケアイメージ

【経営者・リーダー向け研修会】

新人職員および中途採用職員を即戦力にするにはどうすれば良いかを学ぶセミナーもあります。「離職防止」「採用のコツ」という2つの側面から「育成・定着・確保」のフローを確立する仕組みづくりが学べるのが、本セミナーの特徴です。

【詳細情報】

日本通所ケア研究会
https://www.tsuusho.com/

コウセラ

最後に、セラピストのための高齢者リハビリテーション研究会「コウセラ」を紹介します。

【コウセラとは】

コウセラは、高齢者を対象とするスペシャリスト向けに、臨床的かつ魅力的な学習機会を提供することを目的とする団体です。専門性が高い講師の招集、臨床現場で活用可能な知識の伝達、そして関係者全員が満足できる運営を心がけています。

【オンラインセミナー】

・姿勢を中心に介入する摂食嚥下リハビリテーション

摂食・嚥下分野の第一線で活躍する講師(大学教員、理学療法士)による全2回のオンラインセミナーです。嚥下障害のリハビリで摂食嚥下行為の効果的な評価・介入を行うために、姿勢に焦点を当てることは大変重要とされます。本講座では摂食・嚥下障害について、姿勢の重要性という観点から学習します。
次の開催は2021年1月31日を予定しているとのことです。興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。
K_摂食嚥下リハビリ
画像提供:セラピストのための高齢者リハビリテーション研究会

・高齢者に対する運動処方の最前線

こちらは、高齢者リハビリテーションの専門家(大学教員)による「高齢者の運動処方」のオンラインセミナー。リハビリに際しては、高齢者の特徴を理解した上で運動療法を実行することが大切です。講座を受講し、介護予防や栄養、転倒防止、フレイル、サルコペニアへの知見を深めれば、運動処方の質がさらに高まるでしょう。

・過去のセミナー

コウセラでは過去に、「高齢者における肩の拘縮と痛みに対するアプローチ」「拘縮予防につなげるポジショニング・トランスファーのポイント」「高齢片麻痺者に対するハンドリングの基礎からアプローチ」などのセミナーを開催してきました。

K_コウセラオンライン受講イメージ

【詳細情報】

コウセラ(セラピストのための高齢者リハビリテーション研究会)
https://koutheraken.jimdofree.com/

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※この記事の掲載情報は2020年12月23日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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