介護過程の必要性!アセスメントから評価までの流れ

介護の知識 2023年11月29日
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介護士の女性

介護過程とは、利用者さまの情報を収集し、介護計画を考える一連の流れを指しています。介護はその場の思いつきや感情で行うのではなく、利用者さまの課題を把握し、計画を立てたうえで実践することが大切です。
この記事では、介護過程の具体的な流れや考え方を解説します。これから介護職を目指す方、「介護の仕事をしているけれど、介護過程が何なのかよく分からない…」という方は、ぜひこの記事をご覧ください!

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目次

介護過程とは

介護過程とは、利用者さまがその方らしい生活を実現するため、どのような介護が必要なのかを考え実践する過程を指しています。
介護職が行う介護は、その場の思いつきで何となく提供するものではありません。プロによる介護は、ケアマネージャーがケアプランを作成し、それをもとに現場での具体的な介護計画を策定、そのうえで介護サービスを提供するのが基本です。このように、意図的な介護を行うために必要なアセスメント(利用者さまの情報収集)や計画の作成、計画にもとづく介護の実践やその後の評価というプロセス全体を介護過程と捉えます。介護過程では、利用者さま一人ひとりの介護プロセスを記録して振り返ることで、QOL(生活の質)向上につなげることを目的としています。

介護過程の意味

介護過程は、利用者さま一人ひとりに合った介護サービスを提供するための考え方であるとともに、「なぜその介護が必要なのか?」を客観的に示す役割を持っています。介護過程では、根拠にもとづいたサービスを提供すると同時に、そのプロセスを言語化して記録。専門性に裏打ちされた介護サービスを提供していると示す意味でも、介護過程の重要性は高いでしょう。

介護過程を学ぶ機会

介護過程は「実務者研修」の受講科目となっており、実務者研修では介護過程Ⅰ~Ⅲを学習します。

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介護過程とケアプランの違い

ケアプラン(介護サービス計画書)は、利用者さまにとって必要な介護サービスを組み合わせた計画書のことです。ケアプランは利用者さまが介護保険サービスを受けるのに必須であり、その作成は介護保険の専門知識を持つケアマネージャーが行います(利用者さま・ご家族による作成も可能)。
さらに、実際の現場で介護を提供する際には、ケアプランをもとにした「個別サービス計画書(※)」を作成し、利用者さま一人ひとりにあった具体的なサービスメニューを決めていきます。
介護過程は、これらの計画の作成と計画にもとづく介護の実施、その後の評価という一連の流れを指しており、ケププランは介護過程の一部と考えられるでしょう。

※介護サービスごとに呼称が異なり、訪問介護では「訪問介護計画書」、デイサービスでは「通所介護計画書」と呼ばれます

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介護過程の流れ

ここでは、介護過程の具体的な流れをご紹介します。

1.アセスメント

利用者さまの情報を収集し、分析する過程です。情報は、利用者さま本人やご家族から話を聞いたり、利用者さまの性格や動作、行動を観察したりして得られます。また、他職種から提供される場合もあります。
利用者さまの全体像を把握するには、偏見や先入観を持たずに情報を集めるのがポイントです。集まった情報をもとに、利用者さまの課題を明確にしていきます。

2.計画立案

アセスメントで見つかった課題を解決するための計画を立てていきます。目標設定と目標達成までのプログラムを立案しましょう。

3.実施

実際の介護で、計画立案で考えた解決策を実践します。介護を実践する際は計画内容を意識し、経験や勘に頼るのではなく、「なぜこのケアを行うのか?」という根拠を明確にすることを心がけましょう。

4.評価

実践した介護の効果がどの程度であったか判定し、目標の達成度を評価します。目標が達成できなかったり、新たな課題や問題点が見つかったりした場合は、計画を見直す必要があります。再度アセスメントを行って次期の計画を作成し、より良いサービス提供を目指しましょう。
「アセスメント→計画立案→実施→評価」のプロセスを繰り返し行うことで、より良い介護を実現できると期待できます。

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介護過程に関する質問

ここでは、介護過程に関する質問をQ&A形式でお答えします。

介護アセスメントの注意点はありますか?

利用者さん一人ひとりがどのようなサービスを求めているのかを分析することが重要です。画一的な介護サービスを当てはめてしまうと、利用者さんの自由度が下がったり、情報を集めていないと判断されたりします。利用者さん本人やご家族のニーズに寄り添い、必要なサービス内容を一緒に考える姿勢が求められるでしょう。

介護計画は誰が作るのでしょうか?

ケアマネージャーや計画作成担当者が作成するのが基本です。必ずしもケアマネージャーが作らなければならない訳ではないので、利用者さん本人やご家族による作成もできます。ケアマネージャーが作成する際は、依頼者の心身の状態に合ったプラン、かつご本人や家族の希望も加味したプランになるよう努めることが大切です。

まとめ

介護過程とは、利用者さまの情報を分析したうえで計画を立て、目標を持って介護を行い、さらにその結果を評価する過程だと分かりました。介護過程は、利用者さまが満足できる介護サービスを実現するために必要な考え方です。勘や感覚だけに頼らず、根拠にもとづいた介護を行うことで、利用者さまのニーズに応えられるでしょう。
また、自分が理想とする介護を行うには、事業所の方針や理念を理解し、自分に合った職場を選ぶことも大切です。介護業界での就職・転職を考えている方は、業界に精通した就職・転職エージェントを活用してみてはいかがでしょうか?

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※この記事の掲載情報は2023年11月29日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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