介護の申し送りとは?メモやノートを活用してスムーズに行うコツを紹介!

仕事 2020/09/28
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介護現場で働いていると、申し送りという専門用語を耳にします。申し送りとは、介護の仕事をするうえで欠かせないものです。特に24時間体制でサービスを提供する介護施設などでは、申し送りをする機会がたくさんあります。しかし、経験の浅い介護職員の中には「申し送りが苦手」という方が多いようです。そこでこちらでは、介護の申し送りとは何なのか、申し送りをする意味、伝え方のコツなどを交えてご紹介します。

【目次】


介護の申し送りとは
申し送りで伝える内容
申し送りを行う目的とは
申し送りをスムーズに行うコツ
申し送りに必須の介護記録とは
申し送りの仕方は施設によって異なる
まとめ

介護の申し送りとは


申し送りとは、仕事を後任の担当者に引き継ぐ際に必要事項を伝えることです。
たとえば入居型の介護施設のスタッフは、昼夜問わず、ご利用者と関わります。
しかし、介護スタッフが1人で24時間ご利用者のお世話をするのは実質不可能です。
そこで介護施設はシフト制勤務を導入し、交代制で24時間ご利用者のお世話を行えるようにしました。
シフト制勤務は時間によって一斉にスタッフが入れ替わることになり、ご利用者に提供するケアに矛盾してしまったり、指示が上手く行き渡らなかったりする可能性があります。
そのため、介護現場では申し送りを行って、適切な介護サービスを提供できるように務めているのです。
口頭やミーティングで、仕事の進捗度合いや自分の担当時間内にあったこと、ご利用者に起こった体調不良などの変化、次の時間帯に行う処置などの必要な指示を共有します。
申し送りは適切な介護サービスを提供し、事故を防止するためにも、介護現場では欠かせない重要な業務です。

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申し送りで伝える内容


施設形態が違っても、申し送りで伝える内容はほとんど変わりません。
多くの介護施設で申し送り時に共有されている内容は以下の通りです。

・ご利用者の体調や精神状態の変化
・ご利用者からの要望
・ご利用者のご家族からの要望や連絡
・施設内で起こった事故やトラブル
・事務連絡


これらはすべて、業務を引き継ぐ介護スタッフが知っておくべき情報です。
引き継ぐ介護スタッフの勤務状況や時間帯などを考慮しながら情報共有しましょう。
情報を伝えることによって「相手にどのように行動してほしいのか」という部分を意識することがポイントです。
注意喚起なのか、それともお願いなのか、改善を求めているのか、相談なのか、共有事項に加えて、その情報を共有する意図もしっかり伝えましょう。

申し送りと引き継ぎの違い


申し送りと引き継ぎはよく似た言葉ですが、言葉としては意味合いが違います。
申し送りは「業務を行うにあたり、必要な情報を共有する」ために行いますが、引き継ぎは「担当者が退勤や休憩する際に、していた業務を代わりに行う」ことを意味します。
申し送りは伝えることがメインで、引き継ぎは作業することがメインです。

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申し送りを行う目的とは


申し送りは、提供するケアに矛盾を生じさせないために行うものと前述しました。
しかし、申し送りを行う目的はほかにもいくつかあるので、こちらでご紹介します。

ご利用者のことをもっと知るため


申し送りは、ご利用者のことを深く知るためにも行われます。
介護施設では、最適な介護サービスを提供するためにご利用者一人ひとりが、どんな方なのか?何が好きなのか?など、ご利用者のことを知る必要があります。
しかし何人ものスタッフが何度も同じことを質問するのは、ご利用者を不快にさせてしまうでしょう。
そこで、一人の介護スタッフが聞いたことや知ったことを申し送りで共有すれば質問は1回で済み、ご利用者を不快にさせることもありません。

提供するサービスに差をつけないため


申し送りは、提供するサービスに差が出ないようにするためにも必要です。
たとえば、日勤から夜勤の申し送りが不十分だと、ご利用者に「昼間はこう対応してくれたのに…」という不満を与えてしまう可能性があります。
申し送りの最大の目的は、ご利用者一人ひとりに継続的で適切なサポートを提供すること。
情報共有がきちんとできておらず、スタッフによって提供するサービス内容が違っていると、ご利用者は混乱してしまうでしょう。
後任の担当者が同じ水準でサービス提供できるようにするためにも、申し送りをきちんと行うことが大切なのです。

スタッフや施設をを守るため


申し送りをきちんと行うことは、スタッフを守ることにつながります。
たとえば、ご利用者の心身に変化をきたしたり、施設内で事故が起こったりした場合、そのときの状況などを全体に共有しておけば、事態の拡大や再発を防げるでしょう。
また、大きな事故や事件、クレームが起こってしまった場合にも、どのように対応したかを細かく記録しておくと、ご利用者やご家族に丁寧に説明することが可能です。
しっかりケアをしていたという証明にもなり、介護スタッフや施設を守れます。
情報共有されていないと、重大なトラブルに繋がる可能性があるので、申し送りは徹底することが大切です。

ケアプランや業務内容を見直しするため


申し送りは、ケアプランや業務内容を見直すためにも必要です。
ケアの内容やご利用者のそのときの様子、ご利用者から聞いた要望などは、担当した介護スタッフ本人しかわかりません。
ご利用者に安心して日常生活を送ってもらうためには、申し送りでケアの詳細やご利用者の様子を全体共有し、サービスの見直しや改善を図ることが大切です。
申し送りの記録は、介護スタッフだけでなく医師や看護師、ケアマネ、栄養士などの多職種も参考にしています。
また、新人の研修に役立てるために読まれることもあり、介護スタッフ一人の経験を、大勢で活かすことも、申し送りの重要な役目です。

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申し送りをスムーズに行うコツ


申し送りはとても重要な業務ですが、介護スタッフの中には「申し送りが苦手」という方も少なくありません。
特に新人スタッフは「情報が多すぎて何を話せばいいかわからない」「情報を選別する基準がよくわからない」「突っ込んで聞かれるとしどろもどろになる」など、頭を悩ませているようです。
こちらでは、申し送りをスムーズに申し送りを行うコツをご紹介します。

1.適確な情報を伝える


申し送りで大切なことは、適切な情報を正確に伝えることです。
5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を意識すると、正しい情報を伝えることができます。
しかし業務に忙殺され、申し送りで伝えるべきことを忘れてしまうことがあるかもしれません。
自分の記憶だけに頼って申し送りをしようとすると、要点を押さえることが難しくなるので、重要な情報はできるだけすぐにメモに残すようにしましょう。
メモ帳やノート、付箋を活用し、記録すべき内容や時刻を書き留めることが申し送りをスムーズに行うコツです。
メモは箇条書きやキーワード、イラストなど簡単なもので構いません。共有すべき内容を自分なりに記録することが大切です。

2.簡潔に伝える


申し送りをスムーズに行うには、共有する情報を簡潔にまとめることが重要です。
たとえば「体調変化が起こったご利用者の情報」や「次の担当者にしてほしいこと」など、必ず伝えないといけない情報を事前に決めておきましょう。
ただし、共有する情報は伝え方次第で食い違いが生じる可能性があるので、できるだけ要点を整理して端的に伝えることがポイントです。
口頭で申し送りをする場合は「えーと」「あのー」などのつなぎ言葉や語尾を伸ばすクセ、不必要なジェスチャーなどは極力減らしましょう。
文章を使って申し送りをする場合は、長くなりそうなときは二行で一回言い切るなどを心がけると読みやすくなります。句読点を使ってしっかり話を区切ることがコツです。

3.事実と意見と推測を分ける


申し送りでは、事実と意見と推測は分けて話しましょう。
たとえば「◯◯さんは朝から少し元気がなさそうに見えました」という伝え方だと、実際に具合が悪かったのか、それとも介護スタッフがそのように感じただけなのかよくわかりません。
事実や意見、推測が混ざってしまうと聞き手は理解しにくいうえに、間違った解釈をしてしまったり、誤解が生じてしまったりする原因にもなります。
介護の申し送りの際は、自分の意見や推測を事実と分け、客観的に正確な情報を伝えることが大切です。
また、自分の意見や推測を伝える必要があるときは、「私の意見ですが」や「推測になるのですが」など、一言入れると理解しやすくなるでしょう。

4.話の順序を組み立てる


申し送りをスムーズに行うには、事前に話す順序を考えておきましょう。
伝える内容を簡潔にまとめ、事実と意見、推測を分けていたとしても、話す順序が悪ければ相手に伝わりにくくなってしまいます。
わかりやすく話すには、結論やもっとも伝えたいことを一番最初に持ってくることがコツです。
どのように話せば相手が理解しやすくなるかを想像して、話す順序を考えましょう。
また、これから何の話をするのか、いくつ話をするのかなど、先に伝えるのも聞く人に理解してもらいやすい話し方になるのでおすすめです。

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申し送りに必須の介護記録とは


口頭の申し送りは、素早く短時間で済ませることができますが、伝達漏れや言い間違いなどが起きてしまう可能性があります。
そこで役立つのが介護記録です。介護記録とは「スタッフがご利用者に行ったケア」「そのときのご利用者の反応」「その後の変化」「生活状況や心身の状態」などを記載したもののこと。
介護記録を見れば、ご利用者の状態や経過、反応が良かったケア、あまり反応が良くなかったケアなどを知ることができます。
介護記録は、ご利用者へより良いサービスを提供するための大切な情報源。施設によっては手書きでノートにまとめたり、パソコンに記入したり、タブレットを使って記録するなど、やり方はさまざまですが、介護記録も申し送りと同様に的確かつ簡潔に記載することが大切です。

介護記録の悪い書き方


介護記録の書き方が悪いと、何を伝えたいのかわかりにくくなってしまいます。
こちらでは、介護記録の悪い書き方について解説しましょう。

【例】
◯◯さんの食が進まない様子だった。半分残していたので「もう少し食べられますか?」というと「もうたくさんですよ」と返した。
その後も変わりはありませんでしたが、夕方に廊下で転倒されました。外傷はなく普段通り歩行できていました。痛みもないようです。

この場合、全体的に5W1Hが不足しています。「もう少し食べられますか?」と声をかけたのが誰なのか、食事をとったのはいつなのか、何処でなのかの記載もありません。
夕方に転倒したというだけで、明確な時刻が記載されていないのも良くないでしょう。「痛みもないようです」というのも曖昧で、これでは情報不足すぎます。

介護記録の良い書き方


上記の例を参考に、介護記録の良い書き方をご紹介します。

【例】
1/10 12:35
昼食時、食堂で◯◯さんが食事を半分残し、スプーンを置いて座っていたので介護スタッフが「もう少し食べられますか?」と声をかけた。すると、◯◯さんは「もうたくさんですよ」と返した。
個人的な意見ですが、いつもより食欲がないように感じました。
その後、夕方16:45頃に◯◯さんが廊下で転倒されました。外傷はなく、痛みの訴えはありません。普段と変わらず歩行されていました。
最終17:30に外傷のチェック、痛みの有無、歩行状態の確認を行いましたが、変化は見られませんでした。引き続き様子の観察をお願いします。

詳細に記載されたことで、当時の様子が具体的にイメージしやすくなりました。
また、時間の明記は記録として重要なので、朝や昼などのあいまいな表現ではなく、0:00~23:59までの24時間表記による明確な時間で記載するのがポイントです。
専門用語もあまり使わないほうが、わかりやすくなって良いでしょう。

▼関連記事
介護記録の苦手克服!上手に書く3つのポイント

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申し送りの仕方は施設によって異なる


申し送りの仕方は、施設によって違いがあります。
シフト交代時に後任者へ口頭で行う場合もあれば、ノートやパソコン、タブレットを使用して行う場合もあり、申し送りの仕方は実にさまざまです。
どんな方法で申し送りをするにせよ、ご紹介した申し送りをスムーズに行うコツを踏まえれば、落ち着いて行えるようになるでしょう。
しかし、それでもまだ上手く申し送りが行えない、という方はノートなどにテンプレートを作っておくと良いかもしれません。
メモでストックした情報をひな形に当てはめれば、申し送りで伝えるべき内容を文章にできるので、言い回しに困ったときにとても役に立ちます。
最初はテンプレートを溜め込むのに苦労するかもしれませんが、「食事介助」「体調変化」「転倒事故」など、シーン別の定型文をノートなどに少しづつ書き溜めましょう。
介護記録を残す際、思うように文章が思い浮かばないときにも活用できます。先輩スタッフの過去の記録を見せてもらい、使えそうな文章を控えておくのもおすすめです。

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まとめ


申し送りは、介護現場で必要不可欠な業務です。苦手に感じてる介護スタッフが多々いるようですが、ケアに差を生じさせないためにも避けて通ることはできません。ご利用者に継続的で均一な介護サービスを提供するためにも、申し送りはきちんと行うことが求められています。申し送りをスムーズに行うには、適切な情報を簡潔に伝えることが大切。事実や意見、推測を交えず、話の順序を考えることがコツです。また、申し送りは口頭のみで行うと伝達ミスを起こしてしまう可能性があるので、メモやノート、介護記録を活用すると伝える内容を間違えることもないでしょう。

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