介護派遣会社に登録するメリット、介護派遣の特徴

仕事 2016/08/30
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_______7201986年に派遣法が成立して以降、人材派遣の市場は急速な拡大を続けてきました。とりわけ、派遣業務が原則自由化された1999年の法改正直後に事業所数が急増。介護派遣業界も例外ではなく、都市部の施設や事業所を中心に派遣スタッフを活用するスタイルが定着しつつあります。ここでは、「介護派遣に興味はあるけど、実際どうなの?」と迷っていらっしゃる方のために、介護派遣で働く上でのメリットや、必要な登録手続などについてご紹介します!


「介護派遣」で働くメリット


アルバイトやパート、契約社員など「期間を定めた雇用契約」で働く人は「有期雇用労働者」と呼ばれ、派遣スタッフもここに含まれます。派遣スタッフの特徴は有期雇用のなかでもとくに待遇がよいこと。具体的にどんなメリットがあるのか、早速見てみましょう。

「派遣」という働き方に共通するメリット



■自分に合った働き方ができる
勤務条件の多様性は「派遣」という働き方を最も象徴するメリットの一つではないでしょうか。勤務する場所や期間、職種のバリエーションが非常に豊富なため、自分の目的やライフステージに合わせて自由に選ぶことができます。

■派遣コーディネーターによるサポート
膨大な選択肢の中から自分に合った仕事を探し出すのは大変です。派遣会社に登録すれば、プロのコーディネーターがあなたのキャリアや希望を客観的に判断し、ベストな仕事を紹介してくれます。賃金や勤務期間などの交渉、トラブル時の対応もコーディネータと相談して任せることができるので安心です。

■高い賃金水準
派遣スタッフは他の有期雇用に比べると高時給です。派遣スタッフは経験やスキル、就業条件などに関する企業側のニーズを十分満たしているため、即戦力となる付加価値の高さが給与面でのメリットにつながっていると考えられます。

【有期雇用における平均賃金(時給)】
・有期雇用全体: 1,020円(首都圏1,222円)
・パート・アルバイト: 978円(首都圏1,018円)
・派遣スタッフ:  1,624円(首都圏1,704円)
(一般社団法人日本人材派遣協会「他の雇用形態と比べた賃金状況」 http://www.jassa.jp/keywords/index3.html)

■社会保険の加入率が高い
社会保障の有無も仕事を決める上で重要な要素になります。派遣スタッフは雇用保険、健康保険、厚生年金の加入率が高いため、安心して働くことができます。

【有期雇用における社会保険の平均加入率】
(A)雇用保険        (B)健康保険         (C)厚生年金
・有期雇用全体: 65.2%    ・有期雇用全体: 52.8%    ・有期雇用全体: 51.0%
・派遣スタッフ: 84.7%    ・派遣スタッフ: 77.9%    ・派遣スタッフ: 75.6%
(一般社団法人日本人材派遣協会「他の雇用形態と比べた社会保険加入状況」 http://www.jassa.jp/keywords/index3.html)

「介護派遣ならでは」のメリット


■未経験でもOK
派遣スタッフが一般的に高待遇なのは「即戦力となる高いスキル」があるから。しかし、介護派遣では深刻な人材不足などを背景に、未経験者にも門戸が広く開放されているのが特徴です。

介護施設や事業所には各種のOff-JT/OJTがあり、基本的な介護知識やスキルはそこで習得することができます。派遣会社のなかには、登録者向けの介護研修を独自に設けているところもあります。

また、介護の仕事は入浴や排せつなどの身体介助だけでなく、利用者の送迎、事務や相談業務、家事援助など多岐にわたり、施設や事業所によっても異なります。介護派遣なら、専門のコーディネーターが自分のレベルや希望の内容に見合った仕事を探してくれるので「経験や資格がないから」と介護の仕事に就くのを諦めていた方でも安心してチャレンジできます!

■介護スキルの総合力UP
一方、経験者の場合は、介護福祉士など上級資格の受験に必要な実務経験を積んだり、有期雇用の特徴を生かして自らの市場価値を高めたりすることができます。

例えば、デイサービスなどで自立・要支援の高齢者を中心にみてきた職員と、認知症高齢者や要介護3以上の高齢者といった幅広い層を相手にしてきた職員の勤続年数が同じ場合、介護スキルの高さという点では後者に軍配が上がるでしょう。

しかし、同一の現場で働き続けながら多様な介護経験の機会を得るというのは簡単ではありません。その点、介護派遣では一定期間ごとに異なった業態で働くことも可能なため、どんな状況にも臨機応変に対応できる総合力を身に付けることができます。

■安定した求人ニーズ
介護分野の求人倍率は他の産業に比べて高い水準で推移しています。都道府県別の有効求人倍率(2014年7月)はなんと平均2.19倍(厚生労働省「職業安定業務統計」)。超高齢化社会を迎える2025年にはおよそ40万人の介護人材が不足すると言われており、今後も高い求人ニーズが見込まれます。

また、介護保険制度では業態別に必ず配置しなければならない最低限の職員数が規定されています。これに違反すると介護報酬の引き下げなどのペナルティーが科されるため、運営側は迅速に欠員を補わなくてはなりません。介護職員の離職率は年々低下しているものの、全産業比ではまだまだ高め。介護派遣は施設や事業所にとって今や欠かせないツールとして、近年ますますその重要性を増しています。

派遣スタッフのデメリット


「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、派遣として働く際の注意点に関しても承知しておく必要があります。

■雇用期間は原則3年
派遣法では、派遣先企業の同一事業所で勤務できる期間が「原則3年まで」と決まっています。契約期間が終わると同時に派遣の仕事も終わります。派遣で働くと決めたら「次の派遣先がすぐに決まるとは限らない」ことを念頭に置き、事前にライフプランを立てることが大切です。

このように働ける期間が限定されていることから、一般的に派遣スタッフはマネジメント分野でのキャリアアップが難しいと言われています。昇進面では多少のハンデがあるものの、派遣の場合は技能の高さが賃金に反映されるというメリットがあります。日頃からスキルアップに向けた努力を心がけ、自身の人材価値を高めていくことができれば、よりポジションの高い仕事に繋がる可能性は大きいと言えます。

なお、介護業界では、派遣期間後の直接雇用が積極的に進められています。ある調査によれば、派遣スタッフを正職員・契約社員として採用したことのある施設・事業所は約64%。採用の理由についても「本人が職員等への登用を希望したから」「職員等に見合う働きができているから」という回答が約6割を占め、派遣スタッフと運営側の双方にとって満足度の高い結果となっています。

これだけは知っておこう!――介護派遣登録に関する基礎知識


ここでは「介護派遣で働いてみようかな」と考えている方のために、派遣の基本情報をまとめています。実際に派遣会社に登録する前に、ぜひ一度チェックしてみてください!

派遣には3種類あります



■一般派遣
最もベーシックな派遣形態で、派遣の大部分がこれに該当します。求職者は派遣会社に登録し、紹介された仕事のなかで気に入ったものがあれば派遣先企業と雇用契約を結びます。

■特定派遣
派遣会社に勤務する「正職員」が派遣スタッフとして派遣先企業に出向します。派遣先との契約期間が終了しても、派遣元との雇用契約は継続されるほか、賞与や有給休暇なども派遣元から支給されるのが特徴です。

■紹介予定派遣
派遣先企業での直接雇用を前提とした、比較的新しい派遣形態。派遣期間(最大6カ月)の終了後、派遣スタッフと派遣先が合意すれば採用が決まります。「職場環境を見極めたい」求職者と「優良な人材を採用したい」企業側のギャップを減らしてマッチングの成功率を高めることが期待されています。

登録から派遣までの簡単な流れ



【Step1. 仮登録】 
派遣会社のホームページなどから仮登録をします。
【Step2. 本登録】
    派遣会社と日程を調整し、所定の場所に行って本登録を行います。スキルチェックや面談を受けた後、希望条件などを登録し
ます。
【Step3. 仕事紹介】
登録者の技能や希望に沿った仕事が派遣会社から紹介されます。派遣先の仕事内容をしっかりと吟味し、引き受けるかどう
か検討します。気に入った仕事であれば派遣先と簡単な面接を行い、双方が合意に達すれば雇用契約に進みます。
【Step4. 契約】
給与、就労条件、契約期間などについて確認し、派遣先と最終的な契約を結びます。
【Step5. 勤務開始】
派遣スタッフとしての仕事がスタートします。仕事内容が契約と異なるなどのトラブルが生じた場合は担当のコーディネ
ーターに相談しましょう。
【Step6. 勤怠報告・給与支払い】
所定の期間が経過したら派遣会社に出退勤の勤務報告をします。派遣会社はこれにしたがって給与を支給します。
【Step7. 契約期間満了】
契約の満了をもって派遣スタッフとしての仕事が完了します。派遣先から要請があり、かつ双方が合意すれば、派遣期間の延
長や直接雇用に至るケースもあります。


日本にある派遣会社の数は約8万4千社(2016年6月時点)。仕事探しを始めるにあたっては、派遣会社の選び方も大切なポイントです。介護職を希望するなら、やはり介護派遣を専門にしている会社がおススメ。全国規模の介護求人を扱う会社、首都圏など特定エリアの求人に特化した会社、初心者向けの研修などフォローアップが充実している会社など特徴や強みもさまざま。複数社に登録することもできるので、各社のHPをよくチェックしながら気軽に登録するところからスタートしてみましょう!


参考URL:
・一般社団法人日本人材派遣協会「ハケン、発見!人材派遣を知る7つのキーワード」http://www.jassa.jp/
・厚生労働省「介護人材の確保について」(第1回社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会)http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000062879.pdf
・堀田聰子, 佐藤博樹, 大木栄一編「高齢者介護施設における派遣スタッフの活用と就業実態」(東京大学社会科学研究所人材ビジネス研究寄付研究部門資料シリーズ No.7). 2010.3.

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