【入浴介助マニュアル】手順や注意点は?介護職員の心掛けも解説!|レバウェル介護派遣(旧きらケア介護派遣)

介護のアイデア 2022年8月24日
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入浴介助の経験が浅い介護職員のなかには、手順や注意点がまだよく分からないという人もいるでしょう。入浴介助は事前準備をしっかりと行い、利用者さんの快適さやプライバシーに配慮したサポートが求められます。本記事では、入浴介助の目的をはじめ、手順や注意すべきポイントをご紹介。入浴介助を安全に取り組むためにも、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

入浴介助の目的

入浴介助には、清潔さの維持・感染症予防・リラックス効果の3つの目的があります。以下で詳しく見ていきましょう。

1.清潔を保つ

入浴をする目的の一つは、皮膚を清潔に保つことです。入浴をせずにいると、体臭が発生したり、衛生面の問題が出てきたりするなど、不快を感じるようになります。清潔を維持できないと、周囲の人にマイナスの印象を与える場合も。周囲と良好な関係を築くには、身体を清潔に保つことも必要でしょう。

2.感染症を予防する

入浴の2つ目の目的は、細菌感染を防ぐことです。入浴によって、汚れ落とすとともに、外から持ち込まれた菌やウイルスも洗い流すことができます。皮膚感染症や尿路感染症などを防ぐため、こまめな入浴で清潔さを保つことが大切です。

3.リラックスする

入浴する3つ目の目的は、リラックス効果を得ることです。適温のお湯につかると、心身のの緊張がほどけたり、血流が良くなったりするなどの効果が期待できます。また、普段は関節の痛みなどで身体を動かしづらい方は、お湯の浮力によって少ない負担で手足を動かせるので、身体をほぐしやすくなるでしょう。お好みで入浴剤やアロマオイルを使えば、よりリラックスした時間を過ごせます。

入浴介助は大変?介護士の心掛け

入浴介助を行う際は、利用者さんに無理な入浴を促さないことや安全に配慮することが重要です。下記では入浴介助の際に、介護職員が心掛けるべきポイントについてまとめました。

体調が悪いときは無理しない

利用者さんの体調が悪いときは、無理に入浴させることは避けましょう。入浴の代わりに蒸しタオルで身体を拭いたり、ドライシャンプーを使ったりといった手段もあります。また、足浴だけでもリラックス効果を得られるのでおすすめです。

安全に配慮する

入浴介助は利用者さんが転倒しないよう、安全に配慮することが大切です。シャワーチェアはがたつきがなく脚がしっかりしているものを選び、転倒防止マットは浴室と浴槽用にそれぞれ用意します。足元に荷物が置かれていないか、水が飛び散っていないかなども確認しましょう。

できることは自分でやってもらう

利用者さんの残存能力をできる限り活かした入浴介助を行うようにしましょう。利用者さんのADLを維持・向上させるためにも、自身で安全にできそうなことがあれば、自分で行ってもらうように促します。自分で洗いたいという希望は尊重し、背中などの洗いにくい部分をさりげなく手伝うのがポイントです。

心のケアにも目を向ける

入浴介助は利用者さんの羞恥心にも配慮しなくてはなりません。入浴介助を行う介護職員にとっては業務の一つかもしれませんが、利用者さんにとっては介護に抵抗感を持っている可能性もあります。入浴介助を行う際は、タオルをかけながら身体を見えないようにするなど、細やかな心づかいが必要です。リラックスして入浴してもらうためにも、日頃からのコミュニケーションで信頼関係を築くことも大事でしょう。

入浴介助の準備マニュアル

利用者さんの入浴介助を行う前には、バスタオルや着替えなどの準備が必要です。具体的には、どのようなアイテムを事前に準備しておけば良いのか確認しましょう。

事前に用意するもの

  • バスタオル
  • ボディタオル
  • 浴槽や浴室用の転倒防止マット
  • シャワーチェア
  • 保湿剤
  • 爪切り(必要であれば)
  • オムツや尿とりパッド
  • 着替え

「足りないものがあれば取りに行けばいい」と思うかもしれませんが、それはNG行為です。利用者さんを待たせておけば身体を冷やして体調を悪化させてしまったり、目を離したことで事故につながったりする場合もあります。準備は必ず済ませてから入浴介助を行いましょう。

介護職員が使うもの

  • 防水エプロン
  • ゴム製のサンダルや長靴
  • 手袋
  • 濡れても良い服

バスルームは滑りやすいので入浴介助を行う介護職員も万全の準備が必要です。濡れても良い服装やエプロンを着用したうえで、すべりにくい靴を履いて入浴介助に取り組みましょう。

入浴介助の手順

ここでは、入浴介助の基本的な手順をまとめました。大きく、「入浴前」「洗髪・洗体」「入浴中」「入浴後」に分けて入浴介助の手順を解説します。

入浴前の流れ

浴槽にはあらかじめ38度~40度程度のお湯を張っておきます。ヒートショック(急激な温度変化によって血圧が急上昇、または下降してしまう現象のこと)や熱中症を防ぐため、脱衣室と浴室は適温にしておきましょう。また、食事の前後1時間の入浴は避けるようにしましょう。

入浴前には、利用者さんの健康状態をチェックします。体温・血圧・脈拍は正常であるか、体調や顔色に変化はないかを確認してから入浴を促しましょう。利用者さんに入浴の意思があるかもきちんと確認を取ることが大切です。先述のように、利用者さんの体調が悪い場合は職員都合で入浴を勧めるのではなく、足浴や清拭に切り替えましょう。

洗髪・洗体の流れ

まずシャワーの温度を確認し、利用者さんの足元にかけて適温であるか確かめてください。シャワーの温度は突然変わってしまう場合があるので、使用中は常に介護職員の指が流水に触れている状態にしましょう。洗髪中・洗体中は、利用者さんの身体が冷えないようタオルをかけておくと安心です。

洗う順番

心臓に負担をかけないよう、身体の端から洗うのがポイントです。頭部から身体に向かって洗うようにしましょう。髪や頭皮を洗う場合は、指の腹でマッサージするように行い、シャンプーが残らないようしっかり流します。身体はボディタオルやスポンジなどでやさしく丁寧に洗いましょう。自分でできる部分は行ってもらい、プライバシーにも配慮します。

入浴中の流れ

入浴する際は、火傷の事故防止のため、介護職員が浴槽に手を入れて湯温を確認しましょう。ご高齢者の入浴は、身体に負担の少ない半身浴が基本です。お湯の高さは利用者さんの心臓より上にならないようにします。のぼせて体調を崩してしまう可能性もあるので、浴槽に浸かっている時間は5分程度を目安にしましょう

入浴後の流れ

入浴後は湯冷めしないよう、すぐにバスタオルで身体を拭きます。血圧の変動によりめまいを起こす危険性もあるので、利用者さんには椅子に座ってもらい、ゆっくりと着替えをサポートしましょう。また、脱水症状を防ぐためにも、必ず水分補給を行います。利用者さんは入浴で疲労していることもあるため、体調の変化にも目を配るようにしてください。

入浴介助の際に注意する3つのポイント

入浴介助の際に注意したほうが良いポイントは、下記のとおりです。介護職員の不注意によって、利用者さんが怪我をしたり体調を崩したりすることのないよう、細心の注意を払いましょう。

1.転倒の危険がないか確認する

入浴介助では、事故が起こりやすい傾向にあります。普段は一人で問題なく歩ける方であっても油断してはいけません。床が滑りやすい浴室内では転倒の危険性があるためです。脱衣所に転倒の原因になる障害物がないか、浴室に水たまりや泡が残って滑りやすくなっていないかなど、注意深く確認しましょう。

2.入浴介助中は利用者さんから目を離さない

入浴介助中は、利用者さんから目を離さず、安全に注意を払う必要があります。介護職員の一瞬の気の緩みが大事故につながる場合があるので、何かあったときにすぐ対応できる距離でサポートすることを心掛けましょう。

転倒の危険性があるのは、浴槽内でも同じです。「安定した座位を取れているから大丈夫」と思っても、浮力のある浴槽では簡単に姿勢が変わってしまいます。特に、認知症などで意思の疎通が取りにくい場合は介護職員が予想しない行動を取ってしまうことがあるので、目を離さないよう気をつけてください。

3.利用者さんの身体チェックを忘れない

入浴介助を行うときは、利用者さんの身体チェックができる貴重な機会でもあります。認知症の方は、「知らないうちにどこかにぶつけていた」といったことが多いものです。身体を洗いながら、内出血はできていないか、褥瘡はないかなどを見ることも、介護職員としての重要な仕事の一つといえます。ただし、利用者さんの身体をまじまじと見過ぎるのはNGです。前述のように、利用者さんの羞恥心に配慮することも大切なので、気をつけましょう。

入浴介助の種類

入浴介助の方法には、いくつかの種類があります。利用者さんの身体の状態に合わせて、どのような方法が適しているか考えることも大切です。

一般浴(全身浴)

自力で歩行可能な方や、手すりなどをつかんで歩行できる方が、共同浴場を利用する入浴方法です。介護職員は洗髪や背中を流すなどの最低限の入浴介助をし、できるだけ利用者さん自身に洗ってもらうようにします。

一般浴(全身浴)で使用する福祉道具

  • 入浴台(バスボード)
  • 浴槽内椅子

入浴台(バスボード)は、腰をかけてから浴槽へ入れるようにし、転倒防止を図る道具です。浴槽をまたいで入浴するのが不安な方への利用に適しています。浴槽内椅子は、名前のとおり浴槽内に設置する椅子のこと。お湯に浸かったり立ち上がったりするのをサポートします。

機械浴

機械浴には、「座って入浴するタイプ(チェアー浴)」と「寝て入浴するタイプ(ストレッチャー浴)」の2タイプがあります。

座って入浴するタイプ(チェアー浴)

専用の椅子に座ったまま入浴します。浴槽の壁が開き、椅子ごと入ることが可能です。椅子が上下しないので安心感があり、身体への負担を減らせます。「足を上げて浴槽に入れないが、安定して座った姿勢が保てる」という方に向いている方法です。

寝て入浴するタイプ(ストレッチャー浴)

ストレッチャーにベルトで身体を固定し、寝たまま入浴する方法です。ストレッチャーが上下に動き、湯船に入ります。寝たきりの方や座った姿勢が安定しない方でも入浴が可能です。服を脱いだ状態で寝かされるので羞恥心を伴いやすいというデメリットもあり、タオルを用意するなどの配慮が求められます。

中間浴(リフト浴)

立つことは難しいけれど、座った状態でなら安定を保てる方に適している入浴方法です。車椅子から上下左右に移動する椅子タイプのリフトに移動し、入浴介助を行います。椅子が動くので、介護職員と利用者さん双方の負担を減らせるメリットがありますが、利用者さんによっては不安を感じることも。中間浴で入浴介助を行う際は、利用者さんに「椅子が動きますよ」と一声掛けると良いでしょう。

シャワー浴

浴槽で入浴する代わりにシャワーで体を清潔にする方法です。体力の消耗が少ないため、湯船に浸かるのが難しい方にも対応できます。

シャワー浴で使用する福祉用具

  • シャワーチェア
  • 入浴用車椅子

シャワーチェアは、洗体中の足腰への負担を軽減するための道具です。背もたれや肘掛けのついたタイプがあり、姿勢を維持しやすい特徴があります。入浴用車椅子は、キャスターや車輪が付いており、洗い場で使用可能です。車椅子で浴室まで移動し、そのままシャワーを浴びられます。

監修者

  • 篠田 浩行

    介護福祉士/ケアマネージャー

愛知県出身S58.12.28生まれ。老人保健施設、特別養護老人ホームなどで10年以上介護の仕事に関わった後、管理職も経験。現在はこれらの経験を活かし、介護情報ブログの運営や執筆業にも携わる。介護職員や在宅介護者が元気になれるよう、介護・お役立ち情報などを発信中。

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※この記事の掲載情報は2022年8月24日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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