介護業務の負担軽減・尊厳の遵守・心の彩りを叶える企業や店舗

介護のアイデア 2022年7月4日
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介護士が介護している様子

介護の仕事に誇りをもっていても、やはり業務上の困りごとに辛さを感じる介護士さんもいるでしょう。また、介護を受ける高齢者の方にとっても、そのような状況に心痛する人もいます。ここでは、介護の現場で生じる課題を解消したり、関係者みんなの心を明るく軽くするようなサービスを提供している企業や店舗を紹介します。快適な職場環境づくりや、心地よい介護の実現にお役立てください。

目次

アルトンジャパン株式会社

アルトンジャパン株式会社は、アメリカのシカゴに本社を構えるAlton Groupの日本法人です。高い技術力で、乾湿両用の掃除機、エアコンプレッサー、高圧洗浄機といった家庭用・工業用機械の開発から販売までを行っています。近年では、介護業界に大きく寄与するロボットを開発。世界中の人々に、幸せと快適な生活を提供することを真摯に目指しています。

自動排泄処理ロボット「iCarebot」

▲画像提供:アルトンジャパン株式会社

介護の仕事において、気持ちの面でなかなか慣れることのできない業務に、排泄介助がよく挙げられます。仕事とはいえ人の排泄物を目にし、それを処理するのは多少なりとも抵抗を感じるでしょう。また、経験とともに介助自体には慣れたとしても、臭いだけはなんともし難い、という話も耳にします。

このような排泄介助の課題を解消すべく開発されたのが、自動排泄処理ロボット「iCarebot」です。同商品は、主にマイクロコンピュータの制御技術により、要介護者の排出物を認識し、吸引・温水洗浄・温風乾燥まで自動で行うことができます。直接、排泄物を目にしたり扱ったりしないで済むため、介護をする側にとっては随分と精神的負担が減るでしょう。また、排泄物は、ホースとつながっている洗浄タンク・消臭フィルターにて処理されるため、臭いも大幅に軽減されます。

さらに、ボタンひとつで浄水タンクの水が循環し吸引ホースを自動洗浄するため、衛生保持がしやすいとのこと。カップ自体も、取り外して消毒液で浸け置き出来る仕様です。自動でできる部分はロボットに任せ、それほど負担にならない作業は人の手で確実に行うという、便利さと安心さを兼ね備えています。
そのほか、ゲルによる漏洩防止、尿と便の自動認識機能、排泄履歴の自動記録システムなども搭載。日々献身的に励んでいる介護士にとって、快適な業務環境をつくることができます。

なお、排泄介助については、介護を受ける側も杞憂を抱いているといいます。排泄は、人間の生活において最もデリケートな部分です。介助とはいえ、そこに他の人が介入するのは大きな羞恥心が生じるでしょう。高齢者だから、寝たきりだからといった考えはもってのほかで、介護の仕事に携わる方は、常に相手の尊厳に配慮する必要があります。要介護者の尊厳を守りながら、介護側の負担を軽減することでストレスを取り除き、ゆとりある介護環境を保つことが可能になります。
このような面からも、同製品は介助を受ける施設利用者さんやそのご家族へ、安心感と満足感を提供できるでしょう。

▲画像提供:アルトンジャパン株式会社

詳細情報

iCarebot

株式会社コワードローブ

株式会社コワードローブは、身体が不自由な方に合わせて、既製品の服を着やすくお直しするサービスを行っています。会社代表の前田哲平氏は、「ユニクロ」で前開きインナーや子供用ボディスーツの開発を主導した経歴があり、その経験をいかして2021年に独立開業。障害や病気を抱える方も、健常者と同じようにファッションを楽しめる社会づくりに貢献しています。

既製服を着やすくするお直しサービス「キヤスク」

介護サービスのイメージ
▲画像提供:株式会社コワードローブ

障害や病気、怪我などで身体の可動域が制限されている方や、車いすで生活されている方にとって、一般的な服は着用しづらさがあります。この解消のため、機能性を重視した介護用の服が市場にはありますが、それらはデザインの幅や流行に乏しく、サイズ展開も多くありません。需要と供給、利益などを鑑みると仕方がない面もありますが、自分の好みの服を着られない状況というのは、やはり看過してはいけないでしょう。
このような現状を打破するために考案されたのが、同社のサービス「キヤスク」です。障害や病気、怪我などで着用しづらくなった既成服をお直しして、身に着けやすくするサービスで、現在多くの人に利用されています。

同サービスは、介護や療育がしやすいという観点で服を選ぶのではなく、本人が着てみたいと思う既製品をお直しするので、服に対する満足度を保つことができます。また、何よりも身体の状態を理由に、好みやお洒落を諦めなくて済むというのが一番の魅力でしょう。
人は好きなファッションをすることで、表情が明るくなったり、気持ちが前向きになったりします。その効果を保ちつつ、お直しによりQOLを向上させる「キヤスク」は、福祉・介護業界において、さらなる寄与が期待できます。

実際のお直しについて

同サービスの依頼はオンラインで受け付けているため、全国どこからでも利用可能です。その手順は至ってシンプル。お直し担当のキャストを選択し、サイトのコミュニケーションルームで希望を詳細に伝え、服を送るだけで完了です。わざわざ店まで足を運ぶ必要がないというのは、当事者やその家族にとって大変利用しやすいでしょう。

また、初めての方や裁縫に詳しくない方でも頼みやすいよう、基本メニューが設けられているのも安心です。たとえば、Tシャツを着やすくするため、肩開きファスナーをつけるというメニューは、片側¥1,650と設定。ほかにも、車いすによる褥瘡を防ぐお直しとして、パンツの褥瘡対策¥4,400というようなメニューが提示されています。なお、メニューにないお直しの相談も可能で、柔軟に対応しています。

介護服のファスナー
▲肩開きファスナー/画像提供:株式会社コワードローブ

実際に利用した方々からは、「健常者と同じように気軽にファッションを楽しめて嬉しい」「おしゃれでも、トイレ時や着脱時などに困らない」といった感想があり、お客様のニーズに、技術と心の両面で寄り添えっていることがうかがえます。
着用する方はもちろん、介助をするご家族や介護士にとっても、需要も質も高いサービスだといえるでしょう。

詳細情報

キヤスク

ask flower works

ask flower works(アスクフラワーワークス)は、高齢者施設を中心に花の移動販売を行っているお店です。店舗は構えず施設へ出張して販売するという形態で、主に札幌市とその周辺エリアにて対応しています。高齢者の方々にお花を見て楽しんでいただくのはもちろん、買い物をするということ自体も喜んでいただけるよう心がけているお店です。

高齢者施設でのお花の出張販売サービス

▲画像提供:ask flower works

施設に入居している高齢者の中には、歩行が困難、認知症、外出や自由な買い物が難しい状態の方が多くいます。しかし、その方々が四六時中、施設内でじっとしているのは健全とは言い難いでしょう。そこで、心身の状態や機能の改善、向上、維持のために、施設の介護士や職員は日々心を砕いています。たとえば、ダンスや軽いスポーツ、脳トレゲーム、歌、創作作業など多彩なレクリエーションを準備して提供したり、傾聴を心がけたりとさまざまな取り組みを実施。豊富な知識とスキルのある介護士だからこそできる、施設ならではの良い刺激や環境を提供しています。

そんな施設での取り組みをより一層、華やげるサービスが、同店の「お花の出張販売」です。彩り鮮やかな生花、フラワーアレンジメント、観葉植物などを取り揃えて施設を訪問。施設利用者の方々に実際にお花を目にしてもらい、楽しい会話を交えながら選んでもらいます。その様子について、同店のスタッフは「色とりどりの季節のお花達は、みなさまの心をギュッと魅了してしまうようです。ご入居者様や職員様が、それぞれのお好みやお花を飾る環境を考えながら、お花をじっくりと眺めて、笑顔でご購入してくださいます。」と紹介しており、賑やかな雰囲気が伝わってきます。なかには、お部屋の仏壇に供える生花が欠かせないという方もいるそうで、このサービスは心の安定にも繋がっているようです。

近年、よく耳にするキーワードに「園芸療法」というものがあります。これは、植物を育てることを通して、心身の状態や社会性に良い効果をもたらしたり、損なわれた機能を回復することを目的とした療法で、多くの施設で導入されています。
具体的には、収穫を楽しみにする生きがいづくり、運動不足の解消、仲間との会話による社会性の維持、販売や調理による生活能力の維持などの効果が挙げられます。さらに、植物や土、水などの触感や香り、見た目などは人間の五感を刺激し、気分を和らげてくれる効果も期待できるそうです。
ask flower worksが提供しているお花の出張販売サービスも、近いものがあるのかもしれません。実際に利用している施設からは、「お花を通して入居者さんたちの会話が弾み、笑顔が見られます。気分が明るく軽くなるようです。」「入居者さんのお買い物後、職員も購入するのが、密かな楽しみ。綺麗な花やグリーンを眺めていると、私達の仕事も捗ります。」といった声が寄せられています。介護に関わる多くの方の心に、素敵な彩りをもたらしてくれるサービスです。

介護施設での花の販売の様子
▲画像提供:ask flower works

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ask flower works

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