ICTや専門知識で介護現場を支援!頼れるパートナーとなる組織

介護のアイデア 2025年6月11日
  • この記事をシェアする
  • facebook
  • X
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

感染対策やご家族との連携、配膳や運搬といった業務に追われ、本来最も大切にしたい利用者一人ひとりに向き合う時間が十分に取れていない、と感じている介護士もいるのではないでしょうか。
今回は、そんな介護現場を力強くサポートする3社のサービスを紹介します。専門家の知見で施設の安全な環境を支える事業、利用者とご家族の心を繋ぐテレビ電話、業務負担を軽くするサービスロボットの導入支援です。最後まで目を通して、専門的なケアに一層集中できる環境づくりのヒントをぜひ見つけてくださいね。

目次

一般社団法人 感染防止教育センター

一般社団法人 感染防止教育センターは、2019年7月に設立された感染症対策の専門教育機関です。e-ラーニング教育、研修・セミナーの開催、高齢者施設感染制御支援(EICS)事業を主な柱として、医療従事者や関係者向けに感染防止教育を行っています。安全で質の高い医療・介護の実現に向け、感染症の伝播防止・感染防止技術の向上をサポートしている団体です。

介護施設での感染制御を支援する『高齢者施設感染制御支援事業(EICS:Elderly Facility Infection Control Support)』

新型コロナウイルスの感染拡大により、改めて浮き彫りとなった介護施設での感染対策の重要性。医療機関等の後押しもあり、感染対策が積極的に行われている一方で、手探りで対応せざるを得ない状況もあったのではないでしょうか。
これらの経験を無駄にすることなく、感染対策を日常業務に活かしていくことが、利用者の安全をより一層守ることであり、さらには、次の大きな感染症蔓延時の対策にもなるのです。

このような日常を後押しするのが、感染制御の専門家チームが運営する『高齢者施設感染制御支援事業(EICS)』です。

同センターは会員制を採用しており、入会1年目は無料、2年目以降は有料で、専門家による支援を受けることができます。会員になると、介護職員向けのオンデマンド講義をはじめ、実践的な感染対策チェックリスト、メール相談、ニュースレター(季刊)などの特典を利用可能。それだけでなく、講演・研修会を開催してほしい、マニュアルを作ったので見てほしい、訪問して施設の中をチェックしてほしいといった要望にもお応えいたします。

介護の現場で働く方にとって、利用者の安全を守ることは最優先事項です。感染対策もその重要な一部であり、専門的な知識と実践力が求められます。同事業は、その重要な使命を支える強力なパートナーになるでしょう。

詳細情報

高齢者施設感染制御支援事業(EICS)

株式会社アイ・オー・データ機器

株式会社アイ・オー・データ機器は、1976年に石川県金沢市で産声を上げたパソコン周辺機器の総合メーカーです。40年以上にわたり培ってきた技術と経験を活かし、機能性やユーザビリティはもちろん、デザイン性にも優れた製品を生み出してきました。高度化・多様化が進む情報社会において、時代を見据えた商品展開によりユーザーの多様なニーズに対応。それと同時に、厳格な品質管理と充実したサポート体制で、安心と信頼の製品を提供し続けています。

使い続けられるシンプルさを追及した、押すだけテレビ電話機『memet』

▲画像提供:株式会社アイ・オー・データ機器

2025年を迎え、5人に1人が後期高齢者と言われる時代が到来しました。これにより、医療や介護の需要増加だけでなく、高齢者の暮らしそのものにもさまざまな課題が生まれています。
その一つが、離れて暮らす高齢者の見守りや日常的なコミュニケーションの維持です。

同社はその課題を技術でサポートしようと、テレビ電話専用機『memet(めめっと)』を提供しています。シニア向け施設等でのヒアリングを通じ、高齢者が家族や友人との自然なコミュニケーションを望んでいることを知り開発したそうです。

▲画像提供:株式会社アイ・オー・データ機器

離れて暮らす方とのコミュニケーション手段の一つであるスマホ。しかし、高齢者はスマホに関して「機能が多すぎて分からない」「詐欺やトラブルに巻き込まれないか心配」といった悩みを抱えているといいます。
そこで、同社はあえて機能をシンプルにすることで、誰もが安心して使える製品を開発しました。さらに、単にシンプルにするだけでなく、コミュニケーションの時間を日々の習慣の一つとして取り入れられるように、利用者が使い続けられるシンプルさを追求したそうです。

同製品はSIMが搭載された状態で届くため、コンセントに挿すだけですぐに使用できます。Wi-Fi設定やインターネット工事は不要です。
発信で使うのは「連絡先ボタン」と「通話」の2つの物理ボタンのみ。ボタンはクリック音を大きくし、しっかりとした押下感を実現することで、誤操作を起きにくくしています。
画面設計にも工夫が施されており、「コントラストが低いと視認しにくい」「アイコンは理解に時間がかかる」という声に応え、はっきりとした色合いと文字を中心にしたデザインを採用。また、1画面あたりの情報量を必要最小限に抑え、次の操作を迷わず行えるよう配慮しています。

そのほか、まだ構想段階ではあるものの、将来的にはオンライン診療やケアマネージャーとの会話を行うなど、医療・介護業界への展開も考えているとのこと。高齢者の豊かな生活を支えるためにも、『memet』のさらなる発展が望まれます。

詳細情報

押すだけテレビ電話機『memet』

株式会社DFA Robotics

株式会社DFA Roboticsは、最先端ロボティクスにより社会課題の解決を目指しているロボティクスソリューションカンパニーです。「次世代の社会インフラの創造」をビジョンに、ロボットを「人の可能性を伸ばす」存在と位置づけ、さまざまなソリューションを提供しています。

介護施設で活躍するサービスロボット

▲画像提供:株式会社DFA Robotics

飲食店や宿泊施設、医療・介護現場など、人手によるサービスが中心となる多くの業界で、配膳や物品運搬といった作業は不可欠ながらもスタッフの負担となりがちです。特に人手不足が共通の課題となる中、これらの定型業務をいかに効率化し、スタッフがより専門的で付加価値の高い業務に注力できる環境を作るかが求められています。

同社はこうしたさまざまな現場における業務効率化とサービス品質向上のニーズに応えるべく、配膳や運搬、清掃などを担うロボットの導入を支援。国内外の多様なメーカーの中から各施設に最適なロボットを選定し、事前の実証実験から導入、その後の活用サポート、導入効果の検証、保守メンテナンスに至るまで、長期にわたる安定稼働を支えています。

▲画像提供:株式会社DFA Robotics

これらのサービスロボットは、介護施設においてもスタッフの負担軽減とケアの質向上に大きく貢献します。具体的な活用例は、食堂や各居室までの料理の配膳、ショートステイに宿泊する利用者の荷物の運搬、廊下や食堂といった共有スペースの掃除などです。

実際に同社が選定した猫型配膳ロボットを導入した介護施設では、食事の配膳と荷物運搬に掛かっていた介護士の身体的な負担が減ったそうです。さらに時間的な余裕も生まれ、入居者一人ひとりと向き合う時間に集中できるようになったといいます。それだけでなくロボットはマスコットとしても愛されており、施設全体の雰囲気を明るくする効果が見られ、施設内でも好評のようです。
また、床清掃ロボットを導入した介護施設では、外部委託にだけ頼っていたときよりもコストカットに成功したといいます。頑固な汚れもしっかりと落ち、安定した労働力で常に清潔な環境を維持できるようになったそうです。

ロボット活用のエキスパートとして、介護現場の声に真摯に耳を傾けながら課題の解決をサポートする同社。その取り組みは、今後も介護現場の働き方改革とケアの質の向上を後押ししていくでしょう。

詳細情報

最先端ロボット

登録は1分で終わります!

アドバイザーに相談する(無料)

関連ジャンル: 介護のアイデア

この記事をシェアする

  • facebook
  • X
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

※この記事の掲載情報は2025年6月11日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

「介護のアイデア」の人気記事一覧

「総合」の人気記事一覧

新着記事一覧