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介護のアイデア 2025年3月10日
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高齢者の暮らしを豊かにするためには、身体的なケアはもちろんのこと、心のケア、社会とのつながり、そして自分らしく生きがいを感じられる活動も大切です。本記事では、アロマセラピーによるリラクゼーション、ICTを活用した地域の見守り、介護タクシーによる外出支援を紹介します。日々のケアに新たな視点を取り入れたい介護士さんは、ぜひ最後まで目を通してくださいね。

目次

ホリスティックアロマケアサロンflow

▲画像提供:ホリスティックアロマケアサロンflow

ホリスティックアロマケアサロンflowは、神奈川県藤沢市にある女性専用のプライベートアロマケアサロンです。代表の柳澤さんは、大学卒業後地方公務員として働いていましたが、配属先の総合病院で見た緩和ケアをきっかけに、アロマセラピーの道へ転身。2014年にアロマアドバイザーの資格を取得し、アロマとタッチングを学べる教室を開きました。その後、アロマセラピストとして介護施設でアロマトリートメントの活動をはじめ、8年間の経験を経て、現在はホスピスでがん患者ケアを提供するとともに、未病のケアと心身の健やかさをサポートするために自宅サロンを開いています。

臨床で活かせるタッチケア「米国RJBA認定Mテクニック®ハンド&フットコース」

▲画像提供:ホリスティックアロマケアサロンflow

介護の仕事では、体のケアだけでなく、利用者さんの心に寄り添うことも重要です。その寄り添う技術をより深められるのが、同サロンが開講する「米国RJBA認定Mテクニック®ハンド&フットコース」です。
このコースでは、衰弱気味だったり重篤な疾患を抱えていたりと、通常のマッサージが難しい方にも行える優しいタッチケア「Mテクニック®」の技術を1日で学ぶことができます。

Mテクニック®は、アメリカの看護師であり学術博士のジェーン・バックル氏によって考案された手法です。皮膚感覚を通して脳に心地よい刺激を送ることで、ストレスの軽減につながるとされています。不安や痛みなどを和らげる効果が期待できるといわれており、海外では病院やホスピスなどで活用されているそうです。
施術を受ける方の体調や状態に合わせて、マッサージオイルを使用した施術だけでなく、オイルなしで衣服の上から施術できるのも大きな利点です。短時間の施術でも効果が期待でき、忙しい介護の現場でも実践しやすいでしょう。

「ハンド&フットコース」では、短時間で深いリラクゼーションをもたらす手と足への施術を学びます。タッチングの基礎から教えているため、マッサージ初心者でも技術の習得が可能。看護師といった医療従事者だけでなく、介護職や家族をケアしたい方も多く受講しているそうです。
修了後には米国R.J.Buckle Associatesより修了証が発行されます。確かな技術を証明することで利用者さんに安心感を与えられるほか、転職などの際にも専門性をアピールできるでしょう。

同コースは、介護の現場でより深い心のケアを実践したいと考えている方に適した講座です。利用者一人ひとりに寄り添った、きめ細やかなケアを実現する新しいスキルとして、受講を検討してみるのも良いかもしれませんね。

詳細情報

米国RJBA認定Mテクニック®ハンド&フットコース

社団法人セーフティネットリンケージ

社団法人セーフティネットリンケージは、地域の支え合いをICTでサポートしている団体です。日本の互助の文化に着目し、認知症の方やそのご家族が安心して暮らせる地域づくりを目指しています。全国約40の自治体と連携し、行政・医療機関・非営利団体などとのネットワークを構築。地域特化型の自社サービスを通じて、福祉分野における新しい形の地域共生社会の実現に貢献しています。

地域互助ICT「みまもりあいアプリ」

認知症の方の行方不明は、年々増加傾向にあるそうです。警視庁によると、2023年には全国でのべ1万9000人以上の方が認知症・認知症疑いで行方不明になっているといいます。このような状況を受け、地域全体で認知症の方を支える新しい見守りの仕組みとして開発されたのが、同団体の地域共生支援アプリ「みまもりあいアプリ」です。

このアプリは、GPS配信、グループ情報配信、アンケート、音声配信、トーク、捜索依頼の6つの機能を備え、地域の「みまもりあい・つながりあい・ささえあい」をサポートします。なかでも、個人情報を守りながら地域の助け合いの力を活かせる点が特徴です。
たとえば、アプリをダウンロードした際に個人情報を登録する必要がなく、まずは匿名から利用できます。行方不明者を発見した際も、その方が持つ「緊急連絡ステッカー」に記載されたフリーダイヤルに電話しID番号を入力することで、互いの電話番号を開示することなくスムーズに家族へ連絡を取ることが可能です。捜索依頼を出すときに入力した捜索者情報も、保護した後に発見ボタンを押すと自動消去されるため、個人情報を知られたくない方も安心して利用できるでしょう。
実績としては、年間で約7,600回以上の捜索配信が行われており、多くの方の早期発見に貢献しています。また、同アプリは見守りだけでなく、地域でのつながりを育む福祉SNSとしても機能しており、認知症の方やそのご家族の孤立防止に役立っています。

そのほか、楽しみながら見守りスキルを向上できるよう、同団体ではこのアプリを使った見守り訓練「見守りかくれんぼスタンプラリー」のマニュアルを配布しています。認知症の利用者さんが施設や自宅から意図せず外出してしまったときに備え、事前にこうした訓練を行っておけば、職員間の連携や地域住民との協力体制を強化でき、早期発見につながるでしょう。利用者さんとそのご家族の安心を支える新しい地域互助の形として、同アプリが今後さらに広がっていくことを期待したいですね。

詳細情報

みまもりあいアプリ

介護タクシー O・S・S

介護タクシーO・S・Sは、東京都渋谷区を拠点に活動する介護タクシーサービスです。代表の大島さんは、バイク事故により1年半の車いす生活を送っており、この時の経験から車いすの人のための介護タクシーを始めました。当事者の「出かけたい」という気持ちに寄り添った丁寧なサービスを提供しています。

車いすの人のための介護タクシー

歳を重ねても、イキイキと自分らしい生活を送りたい。そう思っている方も多いでしょう。しかし、加齢に伴い外出が困難になる方も少なくありません。移動手段の確保や介助の手間などを考えると、本人やその家族にとってハードルが高く、外出を諦めてしまうケースも珍しくないようです。
そうした悩みを解決する一助となってくれるのが、介護タクシーです。事業者の中には、車椅子やストレッチャーに対応しているところがあるため、自力での歩行が困難な方や寝たきりの方も安心して利用できます。

介護保険適用下では、本人が行かなければならない買い物や通院などに利用が限られますが、介護タクシーO・S・Sならプライベートな外出にも利用可能です。通院や入退院の送迎はもちろん、観光地めぐり、お花見、温泉旅行、里帰り、墓参りなどの長距離移動から、スーパーでの買い物、喫茶店での休憩といった近距離移動まで、用途を問わず幅広いニーズに対応しています。
また、バリアフリー設備のある旅館やホテルの紹介、観光ルートの下調べなど、お出かけをトータルでサポートする体制が整っているのも魅力です。ご家族やご友人の同乗も可能で、本人を含め最大6名まで乗車できます。ご家族やご友人とともに、目的地に着くまでの時間も楽しめるでしょう。

車両は、全自動車いす牽引・固定装置を備えた大型ワンボックスカーです。車いすやストレッチャーに乗ったままでも安全に乗降することができます。そのほか、車いすごとカバーできるフード付きレインコートと、万が一の事態に備えて酸素吸入器も用意。安心安全な移動をサポートしています。

行きたい人と行きたい場所へ、そんなシンプルでありながら、ときに簡単ではない願いを叶えてくれる介護タクシー O・S・S。身体的な負担を軽減するだけでなく、精神的な充足感も提供できるのが魅力です。外出の機会を増やし、利用者さんの生活に彩りを添える手段として、ご家族に同サービスのことを伝えてみてはいかがでしょうか。

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※この記事の掲載情報は2025年3月10日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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