本記事では、製品やサービスをとおして、介護現場が抱える悩み・問題の解決に取り組む企業をご紹介します。今回ピックアップするのは、視覚障がい者向けスマホアプリと訪問介護向けレインポンチョ、姿勢推定ソフトウェア。「介護負担軽減のヒントを知りたい」という介護士さんは、ぜひ一読して業務にお役立てください。
「きらケア」は転職だけではなく、介護職の方が働く中での悩みに幅広く寄り添えるサービスになるために「レバウェル介護」として新しく生まれ変わりました。
サービスはこれまでと変わらずすべて無料で簡単にご利用いただけます。一人ひとりに寄り添った転職サポートをこれからも提供していきます。
目次
めぶくグラウンド株式会社
めぶくグラウンド株式会社は、群馬県前橋市と同市に本社・事業所を構える8事業者で設立された官民共創型企業です。「めぶく。」というビジョンのもと、市民参画による官民共創のまちづくりに取り組む前橋市。同社は、地域の人々がデジタルの恩恵を受けながら、いつまでも健やかに暮らせるよう、それぞれの強みを組み合わせた安心かつ利便性の高い市民サービス提供に尽力しています。
視覚障がい者向けデジタル歩行サービス「めぶくEye」
視覚障がい者の悩みとして多く挙げられるのが、外出時の単独歩行。横断歩道や踏切を横断したり、点字ブロックのない歩道を歩いたりと、たとえ慣れた道であっても不安になるものです。同社では、視覚障がい者に安心して外出してほしいという思いから、前橋市内で利用できる歩行支援アプリ「めぶくEye」をリリースしました。スマホカメラとAI技術が捉えた景色を音声で案内するという、画期的な同アプリの主な機能は以下のとおりです。
・AIナビ
出発地点から設定した目的地まで案内する「AI道案内」と、目的地を定めず現在歩いている方向の確認や周辺情報を案内する「AIお散歩」の2つの機能が備わっています。
・遠隔サポート
専用オペレーターにビデオ通話をつなぎ、利用者のスマホカメラ映像と現在地情報を確認しながら歩行や買い物などの支援を行うサービス。スーパーで商品情報をお知らせしたり、点字ブロック上の障害物をお知らせしたりと、人の目・声によるナビゲートを可能にします。
また、上記のほかにアプリ利用者の外出を手伝いたい方向けに「現地サポート」機能を搭載。利用者と支援者のマッチングをとおして、前橋市内における助け合い活動を促すというものです。「視覚障がい者の力になりたい」という方やガイドヘルパーのスキルを活かしたい方は、公式サイトを参考にしてみてください。
※「めぶくEye」は前橋市内エリアでのみご利用可能です。
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株式会社大久保製作所
兵庫県宍粟市にオフィス・工場を構える株式会社大久保製作所は、自転車・バイクなどの用品を開発製造を手掛ける企業です。1948年の創業以来、通学・通勤や配達、レジャーなど、人々の暮らしに欠かせない自転車とバイクに特化したアイテム開発に注力する同社。「こんなものがあればもっと便利なのに」という、ユーザーの声に常に耳を傾けながら、社会に役立つものづくりに取り組んでいます。
訪問介護に「自転車屋さんのポンチョnobleSE」
「雨天時に自転車で移動するのは大変…」自転車で利用者さんの自宅を訪問する介護士さんなら、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。そんな介護士さんたちの声をきっかけに誕生したのが、せたがや訪問介護連絡会とのコラボ製品「自転車屋さんのポンチョnobleSE」です。
同製品の特長は、機能性や快適性など、自転車に乗る人のために考え抜かれていること。たとえば、手元が見える透明窓は、ポンチョを脱ぐことなく簡単に変速操作することが可能です。また、前方の丈が長く、ハンドルを持った手元まですっぽりと覆ってくれるので、雨風からしっかりガードします。さらに、走行中のバタつきやめくれを抑える前カゴに取り付けられるクリップが付いているのもポイント。別売りの「業務用前後共用バスケットカバー」と併用することで、ストレスフリーな移動が実現します。
なお、同製品は大手通販サイトでも取り扱いがあるそうです。同製品や業務用前後共用バスケットカバーの詳細が記されているので、興味のある方は公式サイトとあわせてご覧ください。
せたがや訪問介護連絡会
せたがや訪問介護連絡会は、世田谷区内で介護サービスを提供する世田谷区介護サービスネットワークに所属する団体です。講習や研修などを通じて、訪問介護員の資質向上ならびに訪問介護サービスの質の向上を図っています。
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オムロン株式会社
オムロン株式会社は、「センシング&コントロール+Think」技術を核に、制御機器からヘルスケア、社会システム、電子部品、データソリューションまで多岐にわたる事業をグローバルに展開する企業です。1933年の創業以来、革新的な技術で社会貢献を目指し、「企業は社会の公器である」という創業者立石一真氏の理念のもと、社会的課題の解決に挑み続けています。
人の転倒を検知し早期発見に繋げる「姿勢推定ソフトウェア」
同社の「姿勢推定ソフトウェア」は、長寿命かつ高精度な3D TOFセンサー※とAI技術を掛け合わせることで人の骨格情報を取得、座標を出力し、姿勢や動きを可視化する独自技術です。従来のカメラ画像を用いた方法とは異なり、太陽光の入る環境や照明のない夜間でも安定して動作します。また、小型・高速なアルゴリズムにより、高性能なサーバーなしでもパソコン上でリアルタイムに処理できるのもポイント。導入ハードルを下げ、介護現場における高齢者の転倒等の早期発見を可能にします。
※3D TOFセンサーとは、光を使って距離を測るセンサーです。同センサーで得た距離データを基に、AI技術で人の骨格情報を取得、座標を出力します。
「姿勢推定ソフトウェア」を導入するメリット
「姿勢推定ソフトウェア」を導入するメリットは、常に姿勢や動きをモニタリングし、転倒を早期に発見することができるため、介護士さんの日々の見守り業務の負担軽減に繋げることができる点です。介護現場で発生する事故として、過半数以上を占めるといわれている利用者さんの転倒・転落。これらの事故を早期発見するために、施設側は利用者さんの見守りをより強化しなければなりませんでした。しかし、人手不足が深刻化する介護業界。スタッフのみで利用者さん個々の見守りに限界があるという施設は多いのではないでしょうか。
このような課題に対して同製品は、日中や夜間の巡回回数を減らしながら、転倒があった際の早期発見、迅速な対応を可能にします。
さらに、距離情報で検知することによる、プライバシーへ最大限に配慮した設計になっているので、トイレや浴室をはじめとする広範な場所で利用者さんの尊厳を保ちながら見守ることができます。「より質の高いケアを提供したい」「利用者さんが安心して生活できる環境を整えたい」という介護士さんは、公式サイトを参考にしてみてはいかがでしょう。
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