介護に快適さや心の潤いを提供!独自開発が光る企業

介護のアイデア 2022年9月27日
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介護をサポートする商品やツールは市場に多々ありますが、その多くは機能性に優れていても、介護士や高齢者の心を豊かにするとまでは言い難いかもしれません。
もちろん、機能性や利便性、安全性の高さは大切ですが、関係者全員に笑みが見られるような感性に訴える製品、清々しさや華やかさをもたらしてくれる製品があれば、より一層、介護の質は向上することでしょう。
ここでは、そんな製品を開発、提供している工房や企業を紹介します。みんなに笑顔をもたらす素敵な品々、ぜひ今後の業務にお役立てください。

目次

有田焼窯元しん窯 青花

有田焼の産地、佐賀県有田町に窯を構えるしん窯は、1830年の創業以来、匠の業を伝承しやきもの創りに勤しんできました。「後世に残るやきものを創る」ことを目指し、古陶磁の風合いと温かみを大切に、現代の暮らしに馴染む器作りに取り組んでいます。
藍色と白の染付を基調にした、しん窯のオリジナルブランド「青花」は、幅広い年代の方に愛されており、メディアに取り上げられることもしばしば。古き良きものと新しい風の両方を感じられるブランドです。

▲画像提供:有田焼窯元しん窯 青花

ユニバーサルデザイン食器

多くの人は、年齢を重ねていくと四肢の機能が衰えていき、日常生活においてさまざまな不便さを感じるようになります。握力が弱くなったり、指の動きが緩やかになったりして、筆記用具や箸、器などを持ちづらくなるのは、それらの顕著な現れでしょう。
このような不便さを解消するため、近年は多くの生活用品にユニバーサルデザインが施されるようになりました。握りやすいスプーン、もちやすい器、蓋を開けやすいボトルなどさまざまな製品が市場に存在しており、多くの人がそれらによりQOLを向上しています。

しかしながら、ユニバーサルデザインの食器においては、使いやすさを追求するあまり、器を目で楽しむというイメージからは、ほど遠いものになっていたのも事実です。一般的に、食の楽しみや満足感は、味や盛り付けはもちろんのこと、彩り、器などに大きく左右されます。どんなに使い勝手が良い食器でも、感性に訴える美しさがなければ、食の増進には繋がらないでしょう。つまり、食が細くなりがちな高齢者にこそ、視覚から食欲増進を図る必要があると言えます。

▲画像提供:有田焼窯元しん窯 青花

その先端をいくのが、しん窯が創るユニバーサルデザインの有田焼「すべりにくいコップ」です。青花シリーズのひとつで、形状は縦長のフリーカップ、側面にすべり止め加工がされており、その部分には赤色や藍色の絵付けが施されています。握力の小さい方でも持ちやすく、安定感も抜群。青花シリーズ独特の青みのある乳白色の染め付け、有田焼が誇る赤や藍の美しさは、きっと手に取る人の目を楽しませ、心を華やげてくれることでしょう。
また、重ねやすい形状なので、介護施設等で利用・保管しやすいというのも特長です。

なお、しん窯のユニバーサル食器は、同コップ以外にも「倒れにくいマグカップ」「すくい易い器」などを展開しています。これらは、蝶や猫、水草文様、七宝地紋などが絵付けされており、こちらもまた目で見て楽しめるデザインです。
いずれの商品も、高齢者に限らず一般の人が使っても違和感がないため、家族みんなで楽しむこともできます。高齢者でも手に取りやすく、有田焼の素晴らしさも味わえる同商品は、食事の楽しみはもちろん、生活の自信ももたらしてくれるでしょう。

詳細情報

すべりにくいコップ

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京橋紙業株式会社

京橋紙業株式会社は、主に紙・板紙の販売、 紙・板紙関連製品の販売を行っている企業です。大手製紙メーカーの製品、特殊紙、クロス、そのほか輸入紙を幅広く取り扱っており、印刷会社や出版社、一般企業、法人など多くの顧客のニーズに即応しています。
また、同社は紙流通企業として、自然環境の保全と資源の保護も重視しています。環境に配慮した活動を継続して推進するための行動指針を掲げ、豊かな地球と住みやすい社会の構築を目指して邁進中です。

紙おむつ用防臭袋「デオドバッグ」

▲画像提供:京橋紙業株式会社

介護の現場における大きな悩みのひとつとして、尿臭・便臭といった排泄物のにおいに関する困りごとがよく挙げられます。既に消臭機器や換気等で対応している施設も多くありますが、なかなかすっきりと解消されないのが現状でしょう。その原因の一つとして考えられるのが、使用済み紙オムツの処理方法です。

多くの介護施設では、使用済みの紙オムツは専用のゴミ箱に廃棄します。その際、紙おむつをビニール袋に入れて口を固く結んだり、蓋付きのゴミ箱を用いたりと、においが漏れないよう何らかの対策をとっています。しかし、そうしたとしても、そこはかとなく排泄臭が室内に漂ったり、ゴミ箱の開閉時ににおいが広がったりすることが多々あるようです。

「排泄物や紙おむつが臭うのは仕方ない」「においを嫌悪すると、利用者さんを傷付けてしまう」と我慢している介護士も少なくありませんが、職場環境の整備、勤務上の精神衛生という観点からも、やはり看過してはならないでしょう。

そのような困りごとの手助けとなるのが、京橋紙業株式会社が販売している紙おむつ用防臭袋「デオドバッグ」です。同社は、この商品の特長について「臭いを通しにくい」と明示。 酸素・ガスなどの気体を通さないプラスチック素材からなる特殊PE樹脂層で、ハイガスバリアと防臭に優れた袋を実現しました。

扱い方はいたってシンプルで、使用済み紙おむつを「デオドバッグ」に入れて口を縛り、ごみ箱に捨てるだけです。嫌なにおいをほぼ通さないため、室内に排泄臭が残ったり広がったりする恐れがありません。これは、介護士のストレス軽減に大きく寄与するのはもちろん、利用者さんの羞恥心も軽くしてくれるでしょう。また、利用者さんのご家族や出入りする業者、施設の見学者などにも衛生的な施設としてアピールできます。
介護の現場にいる誰もが嫌な思いをすることなく、平穏な気持ちで過ごせる環境を作ってくれる期待の商品です。

詳細情報

デオドバッグ

株式会社モリタエコノス

株式会社モリタホールディングスの連結子会社である株式会社モリタエコノスは、衛生車・塵芥車・特装車・福祉車両などの開発・製造・販売・修理を行っている企業です。「人と地球のいのちを守る」というスローガンのもと、業務を通じて、「安全で住みよい豊かな社会」づくりに貢献しています。

長年培ってきた、技術や知識を活かして、近年は、さまざまな分野で活用できる製品づくりの一翼を担っています。

腰部サポートウェア「rakunie ラクニエ」

▲画像提供:株式会社モリタエコノス

多くの介護機器が創出、導入されている昨今、以前に比べると介護がスマートに行えるようになったと言われています。しかし、まだまだ課題が多いのも事実です。たとえば、便利な介護機器を施設に導入したとしても、介助をするたびに各利用者さんのところへ機器自体を移動させなければならない、使用方法の周知が難しい、導入コストが大きいといったことが挙げられます。

また、介護業務には、しゃがむ、持ち上げる等の動作が多くありますが、介護機器を用いたとしてもそれらの動作が皆無になるわけではありません。機器により負担は軽減されるでしょうが、やはり日常的にこのような動作を繰り返す介護士の背中や腰、膝などには、負担が蓄積されていきます。それが腰痛や背中の痛みを引き起こし、業務だけではなく私生活にも影響を及ぼすことが多々あるようです。なかには、それが離職に繋がるケースもあるため、人手不足が懸念されている介護業界においては、看過できない課題だと言えます。

このような困りごとを解消するために考えられたのが、腰部サポートウェア「rakunie ラクニエ」です。慶應義塾大学山崎信寿名誉教授のサポート理論を基に、株式会社モリタホールディングス、ダイヤ工業株式会社の3者が連携して開発。人間の身体・生活特性に基づき、科学的・工学的に作られたベルト状のウエアで、肩から背中・腰・膝にかけて装着することで、前屈姿勢や中腰姿勢の動きをしっかりとサポートし、腰への負担を減らしてくれる製品です。

同企業によると、一般的な腰サポーターは、腹部を締め付けることで筋肉の代わりに脊柱を支えるものが多く、少々動きづらさを感じる人もなかにはいます。また、過剰なサポートによる筋力の低下も懸念されるといわれています。
同製品では、その点を克服。前屈時の背中の伸びを利用して発生する弾性生地の張力で、脊柱起立筋や大腿二頭筋を支え、腰をサポートする仕組みのため、圧迫感がありません。腰を曲げないときや体をひねるときなどはサポート力が発生しないので、締め付けがなく、過剰なサポートによる筋力の低下も防ぎます。
また、本体は約250グラムと軽量で、着脱も30秒ほどで簡単にできます。畳めばA4サイズとなる保管のし易さも施設に導入しやすいポイントでしょう。洗濯が可能で速乾性に優れているため、衛生面で安心です。

▲画像提供:株式会社モリタエコノス

なお、実際に使用している介護士からは、「ラクニエをつけてからは、前屈姿勢の多い入浴介護がラクにできるようになった」「前屈姿勢が多くなる夜勤のあとの疲労感が、これまでと違う」「前屈や中腰の姿勢時は安定しているが、立っているときは窮屈感がない」などの感想が寄せられています。必要なときだけ適切に筋肉を支え、腰を守ってくれる頼もしいサポートウェアです。

詳細情報

腰部サポートウェア「rakunie ラクニエ」

アーカイヴジャパン株式会社

岡山県に拠点をおくアーカイヴジャパン株式会社は、おしゃれと安心を兼ね備えたジュエリーを手掛けている会社です。
創業時よりフルオーダーのジュエリー、オリジナルアクセサリーの製作やリフォームを行っており、その技術を生かして、近年は万が一の際に、自分の身元を示せるジュエリーを開発。画期的なアイデアとエレガントさに、多くの関心が集まっています。

安心を身に付けるIDブレスレット「ミモトブレスレット」

▲画像提供:アーカイヴジャパン株式会社

年齢を重ねていくと、日常の生活動作のしやすさを優先するあまり、洋服や装飾品を楽しむ機会が減ってきがちです。着脱しやすい服、歩きやすい靴、スタイリングしやすい髪型、邪魔にならないアクセサリーなど、どれも安全性と利便性においては大切でしょう。
しかし、それらにこだわりすぎると、日々を楽しむ気持ちや高揚感が削がれてくる可能性があります。果たして、それは高齢者本人にとって、幸せかというと難しいところでしょう。家族や介護施設のスタッフが求める安全性と利便性、高齢者自身が満足するおしゃれの歩み寄りが、超高齢社会では大切かもしれません。

そんな観点に沿うジュエリーを提供しているのが、アーカイヴジャパン株式会社です。同社が手掛けている「ミモトブレスレット」は、一見エレガントなブレスレットですが、実はプレート部分に装着する方の名前や住所、緊急連絡先など身元を示す情報が刻印できるようになっています。そのため、万が一、思いがけない事故や怪我、道に迷ってしまったときなども、周囲の方がそのブレスレットに気がつくことで迅速な対応に繋がるでしょう。

身元を示すだけであれば、洋服や靴に記名するという方法もありますが、手間がかかるうえ洗濯で消えてしまう恐れがあります。また、記名することで「介護」が全面に押し出されてしまい、身につける本人にとっても気持ちのよいものではないでしょう。その点、このブレスレットだと安心感があるのはもちろん、手首に輝きが加わり心も華やぎそうです。

また、医療用具にも使われているサージカルステンレス316Lという金属を使用することで、肌に優しく金属アレルギーを起こしにくいよう配慮。お風呂や温泉、日常の水仕事であれば、変色・サビの心配もなく、傷もつきにくい素材で作られています。カラーは、シルバー、ゴールド、ピンクゴールドの3色を展開。いずれも年齢や性別、シーンを問わず着けられるシンプルなデザインで、つけ心地も軽く、多くの方に好評です。

なお、実際にプレゼントしてもらい、愛用しているという方からは「とにかく軽くて着け心地が良いので、ブレスレットとしても気に入りました」という声が寄せられており、施設で購入されたところからは「アクセサリー感覚で喜ばれる方が多く、特に拒否をされる方はおられませんでした」との感想が挙がっています。

おしゃれと安心のどちらも叶う「ミモトブレスレット」は、多くの方の日々を心豊かにしてくれるでしょう。

▲画像提供:アーカイヴジャパン株式会社

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ミモトブレスレット

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※この記事の掲載情報は2022年9月27日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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