誤嚥・喀痰吸引・経管栄養等の課題を自社技術でフォローする企業

介護のアイデア 2022年9月1日
  • この記事をシェアする
  • facebook
  • X
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

超高齢社会の現在、介護を要する人の数は増えており、それに伴い、国は介護に関する制度の見直しや改善などを行ってきました。その結果、良くなった面もあれば、新たに発生した課題や依然として減らない業務負担などもあり、介護の現場は常に何らかの問題を抱えています。
しかしながら、現場で懸命に頑張っている介護士、高齢者の方、ご家族のために、さまざまな企業が状況を改善するための製品を創出しています。この記事を通して、介護に関わる全ての方に希望をもっていただけると幸いです。

現在のストレス度と傾向がわかる!介護職のストレスタイプ診断

目次

株式会社ナースあい

神戸市に拠点を置く株式会社ナースあいは、「介護者が、安心して、安全に、安楽にサービスが提供できる!」という実現目標を掲げ、たんの吸引等のシミュレーションができる商品を提供しています。
医療的ケアや在宅療養の質の向上のため、頻回に練習できるよう、安価で販売することに尽力。その甲斐あり、介護や医療の現場において広く活用されています。

メディトレくんⅡ

▲画像提供:株式会社ナースあい

高齢者施設や在宅で医療的行為を必要とする方が増加するのに伴い、厚生労働省は「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について」を施行。2012年4月から、一定の研修を受けた介護職員等は、規定条件において、たんの吸引や経管栄養などの特定行為が実施できるようになりました。

これはたいへん画期的なことであり、介護の現場からは「対応できる幅が広がった」というたくさんの喜びが聞かれました。その一方で、「慣れていないので、実際に行うのは不安だ」という声が聞かれたのも事実です。また、介護職員だけでなく、施設利用者やその家族にとっても助かる反面、不安な気持ちもあったでしょう。

このような状況や課題を克服するために開発されたのが、同社の「メディトレくんⅡ」です。胸から上の人体模型像と各種チューブ、カニューレなどがセットになっており、主に口腔内吸引、鼻腔内吸引、気管カニューレ内吸引、経鼻経管栄養注入、胃瘻からの栄養注入などの医療的ケアがシュミレーションできます。
模型内部の各器官は色を変えて作られているため、口、鼻、喉の奥などの構造が分かりやすいうえ、喉頭摘出前と後の違いを模型の左右で表現。コンパクトながら、さまざまな状態や医療的ケアが想定できるため、練習の幅も広がるでしょう。

また、同社のスタッフが施設を訪問し、目の前で「メディトレくんⅡ」を使いながら説明することも可能です。職員みなさんの困りごとや不安をうかがいながら、現場に則した手技練習を提供しているため、納得感を得られやすいと好評です。
実際に同商品を用いて、喀痰吸引や栄養注入の練習を行った介護職員の方々からは、「カニューレの構造と固定の状態が理解しやすかった」「安価なので、施設で購入しやすい」「習得できるまで何度も練習できるので、非常に助かる」といった声が寄せられています。
このように介護士が喀痰吸引や栄養注入を行えるようになると、利用者さんにとって快適なのはもちろん、介護の質が向上することで施設自体の評判も上がるでしょう。「メディトレくんⅡ」をとおして、各方面にさまざまなメリットが期待できるといえます。

詳細情報

メディトレくんⅡ

登録は1分で終わります!

アドバイザーに相談する(無料)

株式会社坂本モデル

株式会社坂本モデルは、医療や介護の現場で必要な技術を習得するための解剖模型や、各種シミュレーター教材を製造販売している企業です。
同社では開発にあたり、実際の現場へ足を運び、介護に関わるさまざまな方の声に耳を傾けることを重視。現実の課題を見据えたうえで、より良い製品づくりを心掛けています。

老人介護モデル「小春さん」

介護業務では、介護士が利用者さんの体に触れるシーンが多くあります。その際、失礼にならないよう配慮するのはもちろんですが、体のどの部分をどのように扱うかということも重要です。それは、体のつくりに沿った介護をすることは、利用者さんと介護士、双方の負担が軽減できると言われているからです。

実際は、研修や業務などを通して具体的な手技を習得しブラッシュアップしていくことが多いでしょう。しかしそれだと、生身の利用者さんに触れる機会が限定されてしまい、介護のパターンも多くは行えないかもしれません。介護をされる方の状態は、人によってさまざまで必要とする介護も異なります。介護士にとっては、たとえ慣れていない作業だったとしても、利用者さんに負担や不快感を与えることはあってはなりません。つまり、施設側としても、研修などで何度も練習し、確実にさまざまな手技を体得できる機会をつくることが大切だと言えます。

▲画像提供:株式会社坂本モデル

そのような訓練のために開発されたのが、同社の老人介護モデル人形の「小春さん」です。この製品は、本当の高齢者のような肌合い、顔の表情、各部の関節の動き、体型を再現しており、まるで生きているかのような臨場感があります。
頸・ひじ・手首・腰・股・ひざ・足首の各関節は、お年寄り特有の屈曲や動きを再現。車いすやベッドへの移乗、寝衣・寝具の交換、入浴、清拭、義歯の取りはずしなどを現実に近い感覚で練習できるよう作られています。また、股間も充分に開けるため、便器・尿器を用いた排泄援助や、肛門の摘便の練習も可能です。

人形の表情も柔和で、本当に高齢者の方と接しているような気分になると好評です。手技が習得しやすいのはもちろん、いたわりの気持ちを育み学ぶこともできるでしょう。
なお、皮膚はシリコン製で、シャワーやスポンジ、洗剤などが使用可能です。常に清潔を保ちながら練習できるので、施設等での研修に最適です。

そのほか同社では、「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について」に準拠した「サカモト経管栄養トレーナーII」も製造しています。こちらは、規定のもと介護士が行える喀痰吸引や経管栄養(経鼻・経口・胃ろう・腸ろう)の練習ができるモデル人形です。リアルな感覚で手技の練習ができるため、多くの介護施設に導入されています。

このように、「小春さん」と「サカモト経管栄養トレーナーII」には、さまざまな機能が搭載されています。施設での研修の充実や、介護スキルの向上に大いに活用できるでしょう。

詳細情報

小春さん

富士電機株式会社

富士電機株式会社は、パワー半導体とパワーエレクトロニクス技術を追求し、再生可能エネルギーの提供、エネルギーの安定供給、省エネ、自動化などに取り組んでいます。
高い技術を以って、パワエレ・半導体・発電プラント・食品流通などの事業を展開し、各方面に貢献。近年は、食品流通事業における自動販売機の開発を通して、介護分野へも寄与しており、高い関心が寄せられています。

「とろみ自動調理機」

▲画像提供:富士電機株式会社

高齢者の生活で気をつけるべきことのひとつに「誤嚥」があります。場合によっては、肺炎の原因となり命の危険にも及ぶため、いずれの介護施設の職員も、利用者さんの飲食に対して細心の注意を払っています。その対策として一般的なのが、飲食物にとろみをつける方法です。

しかし、介護施設でとろみ飲料を作るのは非常に手間がかかる、との声が現場からは聞かれます。利用者さん各自のお茶やコーヒーに所定のとろみ剤を入れ、一杯ずつスプーンで混ぜる作業は、確かに手間と一定の時間を要するでしょう。それが多人数分を1日に何度も作るとなると、かなりの負担になることも想像できます。なかには腱鞘炎になってしまう職員もいるほどで、それが離職につながることもあるそうです。このような状況は、人手不足が深刻な介護業界において当然大きな課題となります。

そんな苦労を耳にした同社の社員が、なんとかしたいと作り出したのが「とろみ自動調理機」です。給茶機やカップ式自動販売機で培った技術を元に、企画・開発。3段階のとろみ粘度と、飲料の種類をボタンで選ぶだけで、とろみ飲料を提供できる調理器を実現しました。
一杯をつくるのに必要な時間は60秒ほどで、人手と比べると大幅に短縮されています。また、やけどをしないように温度制御されているので、安心して口をつけられます。カップを手に取るまで人の手を介さないため、衛生的なのも特徴です。

また、開発にあたっては、とろみの粘度段階と安定感、飲料の味、カップ取り出しやすさなどに細心の工夫を施し完成した同商品は、評判も上々。実際に使用した介護職員からは「手間が省け、業務の負担が減った」、施設の利用者さんからは「飲みやすい温度でいい」「とろみがあっても美味しくて嬉しい」といった感想が寄せられています。

誤嚥のリスクも介護業務の負担も減らせる同商品は、介護に関係する全員にとって、大きなメリットをもたらすでしょう。今後の普及が、ますます期待できる商品です。同社は介護施設などの省人化に寄与できる自動販売機も各種取り扱っております。

詳細情報

とろみ自動調理機
自動販売機事業

登録は1分で終わります!

アドバイザーに相談する(無料)

関連ジャンル: 介護のアイデア

この記事をシェアする

  • facebook
  • X
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

※この記事の掲載情報は2022年9月1日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

レバウェル介護の新着一覧

「介護のアイデア」の人気記事一覧

「総合」の人気記事一覧

新着記事一覧