「動作」に着目した知見で、高齢者の安全かつ健康的な生活を守る組織

介護のアイデア 2022年1月19日
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加齢に伴い、体が不自由になってしまう人は大勢います。介護従事者にとって、そうした高齢者の動作をサポートし、いかに安全・健康を守るかは重要な課題だといえるでしょう。本記事では、動作に関わる知識や技術を通じ、高齢者の安全性向上と健康維持を図る組織を紹介します。

目次

株式会社エクセルエンジニアリング

株式会社エクセルエンジニアリングは、通信機器の開発や製造、販売を基盤として事業を展開してきた企業です。2000年の介護保険制度開始をきっかけに、介護機器分野にも参入しました。介護施設および在宅介護で活用できる徘徊感知機器やセンサー、見守り機器などの開発に注力しています。

高齢者の徘徊・転倒を防止する「アイベビーシニア」

▲画像提供:株式会社エクセルエンジニアリング

「アイベビーシニア」は、外部センサーと連携させて高齢者の徘徊と転倒を防止する見守りカメラです。カメラが捉えるリアルタイムの映像は、どこにいてもスマホで確認することができます。

動体検知だけでなく、温度と湿度も測定できるのが同製品のメリットです。異常時には警報が出されるため、熱中症予防になるでしょう。また、同製品は夜間の使用も可能です。赤外線ライトが内蔵されており、暗い室内の状況も問題なく確認できます。

▲画像提供:株式会社エクセルエンジニアリング

介護施設利用者さんの安全を守るセンサー各種

同社はアイベビーシニア以外にも、介護現場で役立つセンサーを多数開発してきました。

2種類の赤外線センサーで動作を検知する「かんたん」は、その一例です。ダブルセンサー方式になっているのは、検知ミスを防ぐため。「ひとセンサー」は人間から発せられる赤外線を、「距離センサー」は人が動いた際の距離を測ります。起床・不在時の検知や、ずり落ち防止などに有用です。

ベッドに敷くタイプのセンサーは、利用者さんが起き上がるタイミングを知らせてくれます。離床前に動きを検知できるため、転倒・転落が未然に防げます。また、徘徊や転倒の恐れがある利用者さんには、フロアセンサーも適しているでしょう。簡単に導入できるうえ、ベッド上で利用者さんにストレスをかけないのが嬉しい点です。

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アイベビーシニア

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有限会社オーラルアカデミー

有限会社オーラルアカデミーは、口腔トレーニング機器を提供している企業です。歯科医院で用いられる医療用矯正器具から、一般の人たちも使用できる介護向け・一般向け製品まで、幅広いツールを扱っています。高齢者をはじめとした多様な人々の口腔機能や表情筋を改善し、健康維持に寄与することが同社の目標です。

85歳以上の死因の15%ほどを占める肺炎は、主として誤嚥によって引き起こされるとされます。この誤嚥を予防するのに有効なのが、舌のトレーニングです。舌筋群を鍛えれば、誤嚥防止に加え、無呼吸症候群やいびき、二重顎などの解消も期待できるでしょう。

口腔・嚥下機能訓練に使える「たんたんめーたー」

▲画像提供:有限会社オーラルアカデミー

同社の介護向け口腔器具の一つが、「たんたんめーたー」という舌筋力測定器です。食べ物の飲み込みが上手くできない、口が閉じず舌が下がってしまう、喉がつかえた感じがするという高齢者は、舌の筋力が足りず機能が十分に発揮できていない可能性があります。舌の筋力を目で見るのは困難ですが、同製品を用いれば舌の筋力が数値として可視化されます。

舌筋を鍛えるための一般医療機器「あげろーくんMメディカル」

▲画像提供:有限会社オーラルアカデミー

「あげろーくんMメディカル」は、舌筋を鍛えるのに効果的な医療用口腔トレーニング機器です。マウスピースの押し上げ動作を口の中で繰り返せば、舌筋に程良い負荷がかかり、舌骨が高い位置で安定します。

舌骨位置が上がると、気道が広くなるのがポイントです。誤嚥性肺炎予防のほか、無呼吸症候群やいびき、二重顎などの対策にもつながります。高齢者の口腔トレーニングにはもちろん、美容目的にも使用可能です。

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有限会社オーラルアカデミー

公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団

公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団は、健康・経済・生きがいの3分野を軸に、高齢社会の調査と研究を行う団体です。活動成果の普及と啓発にも注力し、高齢社会における課題解決に貢献することを目指しています。

高齢者のメンタルヘルスを推進する「ハッピープログラム」

「ハッピープログラム」は、高齢者の心の健康を維持・増進することを目的に、ポジティブ心理学を基盤とし、脳科学や精神医学、中医学などの多分野の研究成果を取り入れて開発されたものです。

何を幸せと感じるかは、人により異なります。そのため、同プログラムでは幸せを定義づけるのではなく、「今よりも幸せに」、つまり今より満足した日々を過ごせるための方法を紹介し、日常生活の中で実践していただくことに主眼を置いています。同プログラムへの参加が抑うつ状態、不眠や不安の改善、さらに幸福感の向上に有効であることが実証されています。

ハッピープログラムを用いた、週1回・計12回の「ハッピー教室」や、そのエッセンスを伝える講座などを開催しています。そしてプログラム終了後も主体的な取り組みをより長く継続させるよう、修了者による自主グループの立ち上げや活動の支援を行います。また、介護や健康づくりの分野で働く人を対象とした、ファシリテーター養成講座も実施しています。

高齢者向けのエアロビ「ダイヤビック」

▲画像提供:公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団

ダイヤビックは、シニアが活き活きと暮らしていけるよう、シニアでも無理なく楽しめる運動量やBGMを採用した“シニアのためのエアロビック”です。

2002年の初心者講習会で実施前後の被験者の気分状態を測定したところ、回を重ねるたびに爽快感が増し、疲労感が低下していったことが分かりました。また、インストラクターもシニアであるため、質問もしやすく、無理なく気軽に活動を続けられているとの感想も多数あります。

詳細情報

公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団

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※この記事の掲載情報は2022年1月19日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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