
介護に携わる関係者は大変なことも多いなか、常に介護を受ける方の快適さや安全を願い、さまざまな工夫をこらしています。ここでは、そんな想いをサポートする商品やサービスを提供している企業を紹介します。
目次
オーケーズデリカ株式会社
オーケーズデリカ株式会社は、町のお弁当屋さんから出発し、40年以上にわたり人々の毎日の食事に携わってきました。
現在は、企業向け産業給食弁当・学校給食(スクールランチ)・福祉食などの製造販売の事業を展開し、給食関連のコンサルティング業務やシステム開発業務も手掛けています。
「スマイルパック」
ホッとする地元の美味しい味つけ

同社では、介護施設の利用者に提供する福祉食「スマイルパック」を製造販売しています。スマイルパックで特に配慮しているのは、温かく美味しい食事を地元の味付けで提供することです。
献立には、本社のある三重県で採れた新鮮で安全な野菜も使用しています。それらの食材を衛生管理が整った工場で地元のスタッフが調理し、地域に馴染みのある味つけにすることで、施設利用者に安心感のある美味しさを届けています。
施設で介助を受けながら生活すれば、高齢者は高度な介護を受けることができますが、やはり自宅を離れて過ごすのは大変な心的負担もあります。そのような中で、慣れ親しんだ味づけの食事というのは、大きな楽しみでもありほっとするひとときでもあるでしょう。
なお、スマイルパックはクックチル方式という技術を用いて、再加熱して盛り付けるだけの状態にしたものを販売しています。そのため、施設でも簡単に温かい食事を提供できると好評です。
「スマイルパック」が選ばれる理由
食の課題解決とメリット
多くの介護施設では、「人手が足らず食事の準備に手間がかけられない」「介護報酬の減額で施設の利益が減ったため、何かしらの削減が必要だ」「衛生管理をより徹底して、食中毒などの運営リスクを減らしたい」などの悩みや課題を抱えています。
そこで、オーケーズデリカ株式会社では、スマイルパックを通してこれらの課題を一気に解決に近づけました。スマイルパックは、人手が少なくても美味しい食事を提供できるというコンセプトで開発されました。そのため、施設での調理を不要にすることで光熱費や人件費の削減を可能にしています。もちろん、施設が個々に食材を発注する必要もありません。
また、HACCP認証を受けた調理製造工場で、徹底された衛生管理のもと製造されているので安全なうえ、献立のバリエーションも多くあります。施設利用者の状態に応じて、ムース食やきざみ食にも柔軟に対応するので安心です。
さらには、1人単位で注文できるため食材ロスがほぼ出ません。経費削減に効果的なだけではなく、環境にも優しいスマイルパックは、施設運営において大きなメリットがあるでしょう。

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アドバイザーに相談する(無料)株式会社システムインナカゴミ
株式会社システムインナカゴミは、パソコンや携帯電話事業を通して大きく発展してきた企業です。2010年には、総務省が推進するユビキタス特区事業に採択され、独居高齢者・軽度身体障害者の緊急事態に対処する、携帯電話を利用した緊急通報システムの構築も行っています。
近年では、3Dプリンターを販売したり、医療従事者向けへ3Dプリンターで作成したファイスシールドを無料配布したり、作成データを公開したりと幅広い活動を行っています。
「見守りシューズ」

注目したいGPS機能
同社では、ユビキタス特区事業に採択された実績をもとに、高齢者の徘徊に応用できるGPS装置や、携帯電話のGPS機能を使った検索システムを多く開発しています。
その中のひとつ「見守りシューズ」は、靴のかかと部分に小型GPSを内蔵した商品です。このGPS機能により、見守りシューズを履いている人物の位置情報を、家族や関係者がスマホやパソコンで検索できるようになりました。

しかも、専用のソフトやアプリは不要なうえ、フル充電すると約7日間電池が持続するという優れものです。検索回数に制限がないので気兼ねなく使えるのも、利用者にとって嬉しいポイントでしょう。
また、歩く頻度や好みに合わせて靴を選べるよう、素材やデザインの異なる3種類のタイプを展開しています。便利アイテムというだけではなく、生活を彩る商品としての配慮がなされている商品です。
「見守りシューズ」に期待できること
認知症高齢者の徘徊問題をサポート
超高齢社会の現在、認知症の方の徘徊が社会問題になっています。徘徊による事件や事故の可能性を考えると、家族や関係者にとってはいち早く当人を見つけたいでしょう。しかしながら、闇雲に探しては時間も労力も無駄にかかってしまいます。そこで活躍するのが、GPSがついた靴「見守りシューズ」です。
万が一、家族や関係者が気づかないうちに外へ出ていったとしても、当人がこの靴を履いているとすぐに居場所を検索できます。短時間での保護が可能になるのはもちろん、場合によっては、警察や関係機関への連絡および対応がスムーズになるでしょう。
また、なによりも当人の「ここはどこだろう」「どうやって家に帰ればいいのか分からない」という不安をいち早く払拭することに繋がります。
実際に利用した方からは「住宅地など入り組んだ場所でもすぐに探せた」「安心の材料になる」「使用方法へのサポートが心強い」「何度検索しても料金が変わらず助かる」といった声が寄せられています。
生きていれば、誰でも老いていくものです。見守りシューズは、自分、家族、地域、公的および民間機関といった社会全体でこの問題に向き合う際の一助となるでしょう。
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加藤電機株式会社
創業50年以上を誇る加藤電機株式会社では、電気電子技術を応用した事業で地域課題の解決と安全に貢献してきました。
現在は、自動車盗難防止装置やセキュリティ機器の開発~販売、位置検索システムの開発~販売、セキュリティ専門店「セキュリティラウンジ」のフランチャイズ、見守りサービス「SANフラワー見守りサービス」の運営などをメイン事業として進めています。
徘徊老人感知機能装置「SANシステム」
介護の困りごとをサポートする注目機能
老いに伴うさまざまな症状や課題が注視されているなかのひとつに、認知症による徘徊が挙げられています。認知症の方が一人で外出し行方が分からなくなり、事故に巻き込まれる、転倒による怪我や持病の悪化など、家族や関係者は心配が尽きません。
しかし、もし行方不明になっても当人を探そうにも行き先が分からないため、探すのも大変だという悩みがよく聞かれます。そのような困りごとをサポートしてくれるのが、同社が開発した徘徊老人感知機能装置「SANシステム」です。
これは、徘徊する方が送信機SANタグ、家族や関係者が受信機SANレーダーを持ち、前者が家や施設といった見守りエリアから離れた場合に後者へお知らせが届くというシステム機器です。SANタグは、徘徊する方のバッグや服のポケットに入れておくと良いでしょう。
また、パソコンやスマートフォンからSANタグの位置や経路を確認することもできるので安心です。

地域ぐるみで家族を守る
施設や自治会で活躍
「SANシステム」は、GPS衛星による位置追跡ではなく、920MHz特定小電力帯の電波を直接検出して、捜索・発見ができるシステムです。街なかに設置されたSANアンテナエリアであれば、地下や屋内でも捜索ができるうえ、誤差50cmほどまで確定できる精度があります。
加藤電機では、このSANシステムの特性を活かした「SANフラワー見守りサービス」を運営しており、企業や自治体、団体の協力によりSANアンテナの設置を増やしています。2021年1月には低消費電流で広域をカバーする通信方式LPWA網を利用したA-GNSS(高精度位置情報システム)を搭載し、屋内での位置検索精度を高めた小型GPS「MAMORIA GPS」を発売しました。
これらの活動は、徘徊問題について地域全体で取り組むきっかけづくりにもなっています。介護の問題を家族だけで抱えるのではなく、社会全体で考えサポートすることは、誰にとっても住みよい街づくりに繋がるでしょう。

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