さまざまな骨疾患を研究し、予防と治療に関する情報を発信【一般社団法人 日本骨代謝学会】

介護のアイデア 2021年8月30日
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

目次

はじめに

骨軟化症や骨粗鬆症などによって骨が脆くなると、健康寿命に大きな影響を及ぼします。そのため、医療現場だけでなく、高齢者介護の現場においても、骨の健康維持に関心が高まっています。
そこで、ここでは骨粗鬆症の予防と治療のガイドラインの編集に携わるほか、さまざまな骨の病気を研究し、最適なケアを行うために尽力している学会を紹介します。

一般社団法人 日本骨代謝学会

1967年に設立した日本骨代謝研究会は、1982年に一般社団法人 日本骨代謝学会へと名称を変更し、骨とミネラル代謝を研究するパイオニア的な存在として活動を続けています。会員の多くは、医学や歯学の分野で活躍するエキスパートで、骨代謝学の調査や研究発表会を実施するほか、骨疾患に関する各種ガイドランの作成にも貢献しています。

また、英文の機関誌『Journal of Bone and Mineral Metabolism』の発行も手掛けており、骨とミネラル代謝異常症や運動器疾患の研究と診療の進展に力を注いでいます。

編集に携わった主なガイドラインとマニュアル

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン

超高齢化社会を迎えた日本では、骨粗鬆症の患者が増えています。しかし、医療従事者や介護職の骨粗鬆症への理解は十分とはいえないのが現状です。そのため、本学会は、日本骨粗鬆症学会や骨粗鬆症財団と協力して、今までのガイドラインを見直し、2015年に改訂版を作成しました。

新たなガイドラインでは、骨粗鬆の定義や診断基準をはじめ、予防や治療法、疾患や投薬による続発性骨粗鬆症について言及。また、「ロコモティックシンドロームと骨粗鬆症」や「骨粗鬆症と骨折」といった、今までなかった項目も追加されているため、介護の仕事をする方にとっても興味深い内容になっています。

ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン

体内の炎症を抑えたり、免疫力を抑制したりするのに効果的な副腎皮質ステロイド剤は、長期にわたって使用すると「ステロイド骨粗鬆症」を発症するリスクが高くなります。したがって、骨密度の減少が起こる前に予防を行うことが重要であり、このガイドラインでは、経口ステロイドを3ヶ月以上服用する患者の骨折危険因子をスコアで評価しています。
そして、骨密度低下を予防する薬剤を紹介するとともに、投薬をする場合の注意点についてもまとめています。

癌治療関連骨減少症(CTIBL)診療マニュアル

乳がんや前立腺がんには、ホルモン療法が効果的です。しかし、ホルモン療法で投与される薬の中には、骨密度の低下を招く可能性が高いものもあり、患者のQOLを損なうことが問題視されています。そのため、このマニュアルでは、がんの治療によってCTIBL(癌治療関連骨量減少症)を発症した患者に対して、適度な運動の推奨と骨粗鬆症治療薬の投与を提案。また、今後の課題についても触れています。

第39回日本骨代謝学会学術集会

一般社団法人 日本骨代謝学会では、毎年『日本骨代謝学会学術集会』を開催しています。2021年は『第23回日本骨粗鬆症学会』と併せてWEB上で開催。「骨と共に歩む未来」をテーマに特別講演があるほか、運動器を科学し、社会実装に紡ぐためのシンポジウムやセッションが行われます。

この学会の各プログラムは、ライブやオンデマンド配信を予定しており、学会会員のみならず、参加登録をすれば視聴サイト内で抄録データを確認することが可能です。

『Journal of Bone and Mineral Metabolism(JBMM)』について

当学会では、1983年に英文機関誌『Journal of Bone and Mineral Metabolism(JBMM)』を創刊しました。骨とそのほかの硬組織の代謝をはじめ、無機物代謝の基礎や臨床系の研究を行う世界中の人々に情報を提供しています。

2001年と2018年には日本骨形態計測学会と日本骨粗鬆症学会も本誌を機関誌とすることになったため、骨粗鬆症やがんに合併する骨病変をはじめ、骨に関する疾患の記事が充実。骨に関する専門資料として、研究と臨床現場で高い評価を受けています。

詳細情報

一般社団法人日本骨代謝学会

\ 介護のお仕事探しを支援するサービス / 求人を紹介してもらう(無料)

関連ジャンル: 介護のアイデア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「介護のアイデア」の人気記事一覧

「総合」の人気記事一覧