被災地の福祉を守る【災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード】

介護の仕事 2019年12月17日
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手を重ねる人々の画像

目次

はじめに

認定特定非営利活動法人 災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード(以下、サンダーバード)は、災害時にも被災地で福祉を実践できるシステムの構築・運営を行っている団体です。この記事では、同団体の概要や事業内容を紹介します。

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サンダーバードについて

サンダーバードは、「安全安心医療福祉研究会」を前身として発足した団体です。安全安心医療福祉研究会の目的は、医療福祉従事者とそうでない人たちが、災害発生時の要援護者支援について考えることでした。

2005年4月、安全安心医療福祉研究会は、高齢者総合ケアセンターこぶし園において視察勉強会を実施。同施設の試みに感銘を受けた参加者から「全国どこで災害があっても、こぶし園のように対応できる仕組み作りを」という声が上がり、同年8月にサンダーバードが生まれる運びとなりました。

ハートの小物を持った手を包む女性の手の画像

サンダーバードの事業内容

サンダーバードは「広域連携」に主眼を置き、下記の事業を行っています。

支援ネットワークシステム

支援ネットワークシステムは、福祉事業所と医療福祉関係者が広く連携することによって人的支援・物的支援を実現する仕組みです。

サポートを必要とする人々の生活を支える福祉の仕事は、災害が起こったとしても中断することは許されません。福祉従事者は、自身が被災者であるかどうかにかかわらず、迅速な業務復帰が求められます。施設の利用者、避難所の高齢者・障がい者、災害で心身にダメージを受けた新規の要支援者らが、彼らの助けを必要とするからです。

被災地のこうした事情を考慮すると、他地域から応援に来る福祉関係者やボランティアの力は、現地にとって不可欠なものであるといえるでしょう。この外部からの支援を最大限に活用することが、支援ネットワークシステムの基本的な原理となっています。

移動サポートセンターシステム

被災地に転移可能な要援護者支援拠点を置き、機能させるのが移動サポートセンターシステムです。同システムには、2つの役割があります。

1つは、被災地に派遣される外部からの支援者の生活を守ること。災害発生の直後の被災地には、外から来る人たちの衣食住を整える余裕がないことに配慮したサポートです。
もう1つは、支援ネットワークシステムで活動範囲が広がった福祉関係者を避難所へ派遣し、その活動をサポートしつつ、要援護者の状況を把握・伝達すること。得られた情報をもとに、支援ネットワークシステム本部が追加支援を決定することもあります。

サポートセンター運営コーディネーター養成システム

サポートセンター運営コーディネーター養成システムは、仮設住宅の集会所を介護や介護予防、相談、交流などに利用できる福祉サービス拠点(サポートセンター)とするために構成されています。サポートセンターを適切に機能させるにあたり、設置から運営までをトータルでコーディネートできる人材の育成に注力するのが特色です。

高齢男性の話を聞く医療従事者の画像

サンダーバードの講師派遣

サンダーバードでは研修・視察のほか、自治体や法人、施設が主催する講演会・セミナーへの講師派遣も行っています。これまでに、災害時要配慮者支援の基礎と実施に関する研修の実施とあわせて、災害に強い福祉施設づくりセミナー、施設長実学講座等に講師を派遣してきました。

詳細情報

サンダーバードの問い合わせ先は、以下の通りです。

【住所】
東京都北区田端1-11-1勘五郎ビル104号室

【電話】
03-5832-9943

【メール】
thb@thunderbird-net.jp

【Webサイト】
http://www.thunderbird-net.jp/index.html

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※この記事の掲載情報は2019年12月17日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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