
本記事では、音声の見える化でコミュニケーションを支援するツールや睡眠中の生体情報からAIが健康状態を分析するシステム、転倒リスクを予測するアプリといった、AIやテクノロジーを駆使して介護現場の課題解決に取り組む企業をご紹介します。これらの技術は、利用者さんの状態を客観的に把握し、より適切なケアを提供する一助となるでしょう。
目次
株式会社リコー
株式会社リコーは、お客様のDXを支援し、そのビジネスを成功に導くデジタルサービス、印刷および画像ソリューションなどを世界約200の国と地域で提供しています。
近年は働き方改革やDX推進を背景に、デジタルサービスやAI・IoTを活用したソリューション開発・提供に注力。「“はたらく”に歓びを」を企業理念の使命と目指す姿に定め、お客様の“はたらく”に寄り添い、ワークプレイスの変革を通じて、人ならではの創造力の発揮を支え、さらには持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいます。
音声の「見える化」で、介護現場のコミュニケーションを革新する「Pekoe」
介護現場における円滑なコミュニケーションは、サービスの質を高めるうえで必要不可欠です。しかし、聴覚障がい者や加齢に伴い聴力が低下した高齢者との対話は、ときに齟齬が生じることもあり、現場の介護職員にとって大きな課題となっています。
そんな困りごとをサポートしてくれるのが、株式会社リコーのコミュニケーションサービス「Pekoe(ペコ)」です。オンライン会議や対面会話の音声を文字に起こし、見える化するツールとして多方面から注目されています。

大きな特徴は、リアルタイムでの文字起こし機能です。たとえば、オンライン会議ソフトと同時に「Pekoe」を起動し参加者が発言すると、その内容はチャット形式で即座に文字表示されます。もし文字の変換ミスがあったとしても、参加者全員が自由に修正できるので、誰もが遅れを取ることなく正確な情報を得られます。

医療機関や行政、ケアマネジャー、施設職員らがオンラインで対話を重ねてケア計画を練っていく過程を議事録として残すこともでき、従来のように時間を費やすこともありません。これは多忙な介護関係者にとって大きなメリットといえるでしょう。
また、聴覚障がい者がオンラインで参加する場合、発言は文字入力で行えます。音声の見える化と文字入力を同じチャットで行えるため、相互が発言しやすく理解を深めやすいのが魅力です。
同様に、対面での使用も多くのメリットが期待できます。耳が遠い施設利用者への体調確認、声掛けによるコミュニケーションなども「Pekoe」の文字起こしで、スムーズに行うことが可能です。
利用者や家族との面談時には、ケアの進捗や相談内容を文字で共有できるので認識のズレを防ぎます。透明ディスプレイに文字を表示することもでき、相手の表情を見ながら自然に会話できます。これは利用者・家族・施設職員の全3者にとって安心に繋がるでしょう。

他にも日本語と外国語のリアルタイム相互翻訳もできるため日本語が苦手な施設利用者ともスムーズにコミュニケーションできます。
このように、情報共有・議事録・コミュニケーションツールとしても活用できる「Pekoe」は、聴覚に課題を持つ方の困り感を低減するだけでなく、職場全体の活気と生産性向上を促す効果も期待できます。介護現場で働く全ての人々がよりスムーズに、そして安心してコミュニケーションを図れる心強いサポートツールとして、ますますの広がりが望まれる逸品です。
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Rehabilitation3.0株式会社
リハビリテーション技術とテクノロジーを駆使し、持続可能な社会の実現を目指すRehabilitation3.0株式会社。目指すのは、誰もが最後まで自己選択を行い、自立した人生を全うできる社会です。そのために、予防医療をより自由で柔軟にすべての人に届けるための取り組みを行っています。
同社の中核技術であるSAA(Sleep Activity Assessment)システムは、睡眠中の生体情報をAIが分析し、歩行能力や筋力、判断力といった活動能力を推定する画期的なシステムです。毎朝の目覚めとともに、その日の健康状態を簡単に把握することが可能になります。さらに、AIは個々の状態に合わせた運動やストレッチ、生活上の注意点などを提案。利用者はそれらに基づき行動することも、そうでないことも選択でき、その選択自体もAIが学習することで、より個別最適化された提案へと繋がるでしょう。この技術は日本特許を取得しており、医療・介護分野だけでなく、保険、ヘルスケア、ホームセキュリティなど、幅広い分野での活用が期待されています。
転倒ハイリスク者を可視化するアプリ「Reha3.0(リハサン)」

「Reha3.0(リハサン)」は、介護現場における転倒リスク管理を支援するアプリです。睡眠時のバイタルデータから、独自開発のAI技術を用いて運動能力と認知能力を推定し、転倒ハイリスク者を可視化することで、介護士さんの負担軽減を図ります。特許取得済みの技術は、熟練の作業療法士に匹敵する95%の正解率で能力を推定。この推定値と過去の転倒事故データをAIが分析することで、転倒リスクの高い方を特定します。

同アプリの特徴は、転倒ハイリスク者の起床時のみアラートを通知するため、不要な通知を削減できることです。また、リスク度に応じたアラート設定も可能。これにより、スタッフは本当に必要なタイミングで対応できるため、見守り業務の効率化に繋がります。さらに、睡眠データの可視化機能は、入眠薬の効果検証や生活リズムの把握にも役立ち、より個別性の高いケアを提供できるでしょう。ある特別養護老人ホームでの検証では、夜勤における不安やストレスの軽減といった効果も報告されています。多様なデバイスとの連携も可能な同アプリ。転倒リスクの可視化とアラート通知の最適化をとおして、介護現場の安全性向上と業務効率化に貢献します。
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