要介護者に華と自信を!心を彩るサービスや商品を提供する組織

介護のアイデア 2024年5月23日
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当記事では、要介護者のQOL向上に貢献するサービスや商品を紹介します。今回注目したのは、訪問美容サービス・要介護者向け衣服のオーダーメイドサービス・片麻痺があっても一人で着衣できるビジネスシャツです。 当事者に笑顔や自信をもたらす一助となるサービスや商品、介護関係者の方は、ぜひ一読ください。

目次

ケアビューティ銀の実

ケアビューティ銀の実は、主にシニア世代の方に向けて、美容を軸に日々を気持ち良く過ごしていただくためのサービスを東京・神奈川を中心に提供しています。
日本では超高齢社会の進行に伴い、高齢者のQOLの充実に目が向けられるようになりました。ケアビューティは、その一助となるものとして大きな注目を集めています。
ケアビューティの種類は、メイクやネイルの他に、ハンド・フットトリートメントなどのタッチケアにつながるサービスが主流です。ケアビューティ銀の実でも、これらのメニューを施設や個人宅で施術。優しいぬくもりや施術中の会話から生まれる心のふれあいが、多くのシニア世代の方やご家族、施設関係者の方に喜ばれています。

内面から湧き出る美しさを追求 ケアビューティサービス

▲画像提供:ケアビューティ銀の実

ケアビューティ銀の実を設立したシオミさんは、ご自身のお母さまの療養や介護を機に、美容が人々の心にもたらす効果の大きさに気がついたといいます。洋服を褒める、スキンケアを施すといった、何気ない声掛けやケアに嬉しそうな表情を見せるお母さま。そんな様子を目の当たりにし、介護美容を学びケアビューティストとしての道を歩むことを決めたそうです。

銀の実は、「自分自身を慈しみ続ける気持ちや、自分らしく過ごせることが大切」「歯をくいしばったり、眉間に皺を寄せたりすることなく、穏やかな表情で過ごすことができればハッピー」という姿勢を大切にしています。

そのようなモットーで施されるケアビューティサービスには、心や体の内面から美しさが湧き出る効果が期待できるとのこと。公式ホームページには、実際にメイクやネイルをしてもらい、笑顔を浮かべる高齢者の画像が多数掲載されています。
身だしなみやおしゃれは、日常生活の心理的・精神的・社会的活性化に繋がり、 QOLの維持や増進に貢献する可能性があるという研究も示されている昨今、上記の方々の素敵な表情が何よりもその効果を物語っているでしょう。

実際に、意思の疎通が難しそうに思われる方が、メイクを進めていくにつれ、明らかに今までとは異なる「おすまし顔」をなさったり、ヘアスタイルの分け目についてリクエストなさったりと、シオミさんが驚いてしまうことも多々あるそうです。

また、シオミさんは、介護職員初任者研修の修了、認知症ケア指導管理士(初級)の取得など、介護に関する知見も備えています。同じ姿勢での体勢保持が難しい高齢者には、状況に応じて対応できるというのも安心できるポイントです。

癒しを届け、健やかな心と朗らかな表情を引き出してくれる同サービス。興味をもたれた施設関係者は、ぜひ公式ホームページをチェックしてみてはいかがでしょう。
東京・神奈川以外のエリアの方も同志を紹介できる場合もあるかもしれませんので、ぜひお気軽にご相談ください。

詳細情報

ケアビューティ銀の実

服づくり工房 Mトワル

障がいのある方や高齢者が身に付ける衣類のお直し・リメイク・オーダーメイドに対応している、服づくり工房 Mトワル。
多くの人は、好みの衣服を着ることで心が明るくなったり、前向きな気持ちを持てたりするでしょう。同工房では、ハンディを抱える方々も「楽しめて自分らしくいられる服」の提供に努めています。
また、そのような方々をサポートしつつ、安全を願う家族や介護関係者の想いにも呼応。利便性と安全性、おしゃれを兼ね添えたファッションの広がりに貢献しています。

寄り添ったデザインを贈る 障がいがある方の服のリメイク&オーダーメイド

服づくり工房 Mトワルの事業主である宮澤久美さんがオーダーメイドで手掛けているものに、「車椅子撥水アウター」という商品があります。これは、車椅子での外出の際に、外気から身体を守ってくれるポリエステルコットン製のケープです。手触りが軽いうえ風や水を通しにくいため、天気の変化に対応しやすいアウターとして注目されています。

▲画像提供:服づくり工房 Mトワル

着脱しやすいよう前立てにマジックテープを設ける一方で、デザインも重視し、ボタンを装飾。カジュアルファッションのポイントとなる大きなフードは、突然の雨も凌げるという優れモノです。普段着や外出着としておしゃれを楽しむのはもちろん、雨天時に送迎車から乗り降りする際にも大いに活用できそうですね。

また、既製のスカートをオスメイト用へリメイクするといった注文にも対応。ファッションデザイナーとしての実績を持つ宮澤さんの感性が活かされたデザインは、着る人の心を華やげてくれるでしょう。

認知症の方の脱衣をおしゃれに防ぐ 介護つなぎ

「介護つなぎ」は、宮澤さんが介護職や医療職の方と一緒に研究・製作した、認知症の方のためのつなぎ服です。日常生活に介護を要する方や認知症の方の中には、場所や時を問わず、自ら衣服を脱いでしまう人がいるといいます。

たとえ認知症であったとしても、公然で服を脱ぐ行為は止めさせたいというのが施設関係者や家族の考えでしょう。「介護つなぎ」は、そんな悩みを解決すべく考え出されました。

特徴は、オールインワンタイプで洋服の上下がつながっており、背面のファスナーで着脱するという点。自分一人では容易に脱衣できない仕様のため、身体を無防備にさらす心配がありません。

また、オーダーメイドの強みを活かしてデザインも重視。上下の色や柄の組み合わせを工夫し、選ぶ楽しさも提供しています。
実際に注文した施設からは、「着心地がよいから脱がないんです」という感想が寄せられたとのこと。肌触りが良く、動きやすくて快適なため、そもそも脱ごうという気にならないのだそうです。

▲画像提供:服づくり工房 Mトワル

このように介護を行う側の負担を軽減しつつ、介護をされる側の心や身体のありようにも配慮した「介護つなぎ」。興味を持たれた方は、ぜひ公式ホームページをチェックしてみてください。

なお、同工房は注文内容や数量について、生産に限りあるものもありますので、まずご相談されることをおすすめします。

詳細情報

服づくり工房 Mトワル

マルカ株式会社

広島県に拠点を構える縫製メーカー、マルカ株式会社では、生地の提案から、パターン作成、裁断、縫製、洗い加工の提案までを一貫して行っています。
手掛けているのは、カジュアルボトムやトップスのOEM生産、リハビリシャツの企画販売など。技術力の高さはもちろん、デニム生地の生産が盛んな備後地方という地の利、関東や関西の大手生地屋との信頼関係などを以って、質の良い衣服を提供しています。
60年以上の歴史を持ち、今なお「作るところの要望をよく聞き、より良い服を作る!」を目標に邁進する同社。その真摯な姿勢に、多方面から関心が寄せられています。

かんたんに脱ぎ着できる“普通”の服を志す ユニバーサル衣料ブランド

同社は2018年に、ユニバーサル衣料ブランド「ONESELF(ワンセルフ)」を立ち上げました。きっかけとなったのは、同社社長の後藤賢治さんに友人から寄せられた「1人で簡単に脱ぎ着できるシャツがほしい」という一言。若くして脳出血で倒れ、片麻痺が残ったその友人は、片手でボタンを開閉したり、衣服を着脱したりすることが非常に困難だったといいます。

この悩みを解決すべく開発されたのが、ONESELFブランドの男性向けユニバーサルシャツです。どなたでも短時間で簡単に着られることを目的とし、細部にわたり下記のような工夫が凝らされています。

・前立て
簡単に留められるよう、ボタン部分にマジックテープを設けています。また、掛け違いを防ぐため、第3ボタン部分のマジックテープの色を変えています。

・アームホール
空間的な間違いを防ぎ、腕を通す部分を分かりやすくするために、アームホール部分にパイピングテープを設けています。
※フォーマルシャツには無いです。

・剣ボロ
腕の通りをよくするために、通常よりも剣ボロを1.5倍長くし、広く開くように仕立てています。また、剣ボロとカフスにもマジックテープを付けました。

・胸ポケット
麻痺の左右を問わず使いやすいように、胸ポケットを左右両方に設けています。

デザインは、オックスフォードボタンダウン・ギンガムボタンダウン・フォーマルの3種類。カラーは、ホワイト・ブルー・サックス・ブラックなどを展開しています。

かの友人より、「一人で簡単に着られるということは、気持ちが前向きになり生活に安心が足されるのだ」ということを教わったという後藤社長。これは、疾病によるハンディを抱える方のみならず、加齢により身体が動かしづらくなった方にもいえることでしょう。

装いを楽しみつつ、達成感や自己肯定感も得られる同商品。必要とする方やそのご家族、介護関係者により広がることが望まれます。

詳細情報

ユニバーサル衣料ブランド ONESELF

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※この記事の掲載情報は2024年5月23日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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