
本記事では、介護職員の業務負担を軽減しつつ、利用者へ安心や楽しみを提供するサービス・製品に注目しました。各組織の創意工夫が施されたそれらは、いずれも興味深いものばかりです。職場環境の整備、介護の充実を図りたい関係者は、ぜひ一読ください。
目次
一般社団法人フリンジシアターアソシエーション
一般社団法人フリンジシアターアソシエーションは、人々の生活の中へ、舞台芸術(演劇)を普及させる活動に取り組んでいます。
活動内容は、学校・企業・施設などで行う演劇ワークショップや、地域イベントのコーディネートなど。京都に拠点をおき、関西から地方まで広く対応しています。
施設でのワークショップに「いきいきお芝居づくり」

介護施設では、利用者が心身を健やかに保てるよう、歌・工作・体操・ゲームなど趣向を凝らしたレクリエーションを行っています。多くは、介護士やスタッフがメニューを考案。それを安全に実施できるよう、細心の配慮を以って準備しています。
しかし、日々のこととなると、レクリエーションの内容がマンネリ化したり、準備にかかる時間が介護業務を圧迫したり、さまざまな課題が生じてくるようです。本来、利用者に楽しみながら取り組んでもらうレクリエーションが、介護業務を圧迫するというのは本末転倒でしょう。
そんな、現場の困りごとを助けてくれるのが、同法人が提供するワークショップ「いきいきお芝居づくり」。これは、プロの劇団員が施設を訪問し、コミュニケーションゲームをしながら、利用者と一緒にお芝居をつくるというレクリエーションです。
参加者が楽しめることを大切にしているため、演技経験や上手い下手は不問。劇団員がゲームやトークを通して、みんながリラックスできる雰囲気をつくり、一人ひとりの個性やひらめきを生かした劇作りをサポートします。
施設の環境や身体の状態に配慮して進行するため、高齢者でも無理なく参加できるというのも安心できるポイントでしょう。
また、完成度の高さを目指すわけではないので、どなたも伸び伸び活動しているようです。ゲームや劇で声を出したり、身体を動かしたりするのは、心身へも良い影響がありそうですね。
レクリエーションの行程は、全3日間。最終日には、参加者以外の利用者、施設職員、利用者の家族などを迎えて発表会を行います。そこで観客から笑いや拍手がおこると、演者は大きな充実感や自信を得られるとのこと。
実際に同ワークショップを利用した施設からは、「劇で表現することで、満足感や達成感を感じたようだ」「利用者さんの新しい一面を職員が知るきっかけになった」「利用者さん同士の交流、社会性や調和の促進などが見られた」といった声が届いています。

レクリエーションにおける介護士の業務負担が軽減できるうえ、上記のようにさまざまなメリットもある「いきいきお芝居づくり」。施設職員・施設利用者・利用者の家族の三方にとって魅力的でしょう。
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ドクターメイト株式会社
2017年、3人の医師によって設立されたドクターメイト株式会社。デジタルの力を活用することで、介護の現場から医療に関わるリスクや負担を軽減させ、介護事業者が安心して運営できるようサポートしています。
現在は多くのスタッフが在籍および活躍しており、医療と介護のより良いシステムづくりに貢献しています。
職員の負担軽減に「日中医療相談サービス」

介護施設に入居している方に体調不良等が生じた場合、多くは嘱託医に診察・診療してもらいます。嘱託医が施設内に常駐していないときは、受診のため外出しなければなりません。その際、当然ながら看護師や介護職員の付き添いが必要となり、その間は施設で人手が足りない状況になります。
受診や通院における入居者への負担も気になるところです。外出準備・移動・診察・会計や処方待ちなどは、どなたでも気疲れするもの。ましてや、高齢であればなおさらでしょう。
人手不足や入居者への負担に加えて、「受診が必要な程度なのか」という判断が難しい症状もなかにはあります。このように、入居者の健やかな心身を保つには、関係者にとって多くのジレンマがあるといっても過言では無いでしょう。
そんな現場の悩みを一蹴してくれるのが、ドクターメイト株式会社が提供する「日中医療相談サービス」です。施設スタッフからの入居者に関する相談に対し、専門医師がチャット形式で回答するサービスで、現在多くの注目を集めています。

サービスの利用手順はいたってシンプル。まず、施設の看護師や介護職員が、タブレット・スマートフォン等で入居者の患部を撮影し、チャットで質問を送ります。それに対して、医師から回答やレポートが届くという流れです。
時間と手間をかけて、外出および受診するという煩雑さは皆無。相談から回答まで、全て施設内で済ませられます。
また、チャット形式なので、些細なことでも気軽に尋ねられるという安心感もあります。症状が軽い時点で相談しやすいため、場合によっては重症化を未然に防ぐことも可能です。
医療的な疑問・不安の解消は、施設職員の精神的な負担軽減につながります。さらに、通院に要する時間やコストもカットできる同サービスは、施設運営においても有益といえるでしょう。
なお、ドクターメイト社では、介護施設の看護師に代わって同社の看護師が夜間オンコールの対応を行う「夜間オンコール代行™」というサービスも提供しています。日中と夜間で使い分けて利用すると、より安心な環境が得られそうです。
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株式会社マイルストーン
愛知県に拠点を置く株式会社マイルストーンは、システム開発の提供を通して、企業の業務の最適化をサポートしています。
なかでも、中小企業の経営システムに特化したサービスに強みを持ち、各々の課題解決に向け細やかに対応。高い技術力と丁寧なフォローで、業務のIT化を促進しています。
介護事業者向け利用者管理システム「浅葱 – Asagi -」
介護施設では、サービスの提供にあたり、日々さまざまなスケジューリングや管理を要します。たとえば、デイサービス利用者を送迎する際の配車や予定時間の管理、入浴の順序管理、食事の配膳管理などが挙げられるでしょう。
これらが求められる背景には、ミスなく効率的にサービスを提供することで、利用者の安全を確保しつつ、施設職員の負担軽減も図るという目的があるようです。
しかし、いずれも人間が行うことなので、ヒューマンエラーが生じる可能性は否めません。送迎忘れや遅刻、入浴介助の遅れ、お粥とご飯を間違えて配膳するといったミスにヒヤリとした関係者もいるのではないでしょうか。
そこで同社は、そのような現場の懸念を解決すべく、介護事業者向け利用者管理システム「浅葱 – Asagi -」を開発しました。
このシステムの特長は、送迎・入浴・食事などの予定表を簡単に作成・共有できること。以下、具体例を紹介します。

・送迎
各車両に乗車する利用者や運転手の氏名、送迎時刻、座席位置、車椅子の利用などを簡単に記入できます。作成、印刷した送迎予定表を送迎担当ドライバーに渡すことで、送迎順序をチェックしながら送迎できるため、送迎忘れや遅刻を減らせます。
・入浴
浅葱の入浴表作成機能から作成、印刷できます。入浴の種類(普通浴やチェアー浴など)ごとに利用者を割り振り、時刻や特記事項などを記入。ドラッグ&ドロップで簡単に作成できるので、急な変更にも即座に対応できます。
・配膳
食事表作成機能にて、食事の有無、料理や飲み物の種類などを利用者ごとに記入できます。これを配膳の担当職員や厨房の給食担当に渡し、配膳ミスや誤嚥を防止します。

このように「浅葱 – Asagi -」には各サービスに適した作成機能が搭載されているので、一から管理表を作る必要がなく、職員の労力も少なくて済みます。
利用者さんへ安全かつ丁寧なサービスを提供し、同時に業務の効率化も実現できる同システムは、介護士やスタッフが働きやすい職場環境づくりに大いに寄与しそうです。今後の広い普及が期待されます。
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