
介護施設では、日夜多くの方々が懸命に業務に励んでいます。さまざまな介助、関係各所との連携対応、利用者さんやご家族との信頼構築など、あげればキリがないほどの多忙さです。一方で利用者さんやご家族にも、生活の変化への戸惑いや先が見えない不安があるでしょう。
当記事では、このような困りごとを解消すべく尽力している企業に注目しました。各企業の技術や想いが反映された製品・サービスは、いずれも介護の現場において大きな望みとなるはずです。ぜひ、ご参照ください。
「きらケア」は転職だけではなく、介護職の方が働く中での悩みに幅広く寄り添えるサービスになるために「レバウェル介護」として新しく生まれ変わりました。
サービスはこれまでと変わらずすべて無料で簡単にご利用いただけます。一人ひとりに寄り添った転職サポートをこれからも提供していきます。
目次
東レ株式会社
東レ株式会社は、1926年に繊維生産会社として発足しました。現在は、繊維・機能化成品・炭素繊維複合材料・電子情報材料などの製造・加工といった事業を幅広く展開中です。同社の高い技術が反映された製品の数々は、私達の日常生活はもちろん、環境や医療などの分野でも多く活用されています。「企業は社会の公器であり、その事業を通じて社会に貢献する」との経営思想にもとづいた姿勢と実績に、多くの信頼がよせられている企業です。

体位変換・移動に伴う負担を軽減「トレイージー®」
介護の現場では、常に人手不足が問題視されています。このような介護士の定着率の低さには、どんな理由があるのでしょうか。
一つには、介護業務のヘビーさが挙げられます。施設には自力で歩ける方から車いすを要する方、寝たきりの方まで、さまざまな状態の人が入居しています。 人によっては入浴・トイレ・食事・着替えなどで、都度介助が必要な方もいるでしょう。その際、対応する介護士にとって大きな負担となるのがベッド上での体位変換や移乗と言われています。
高齢者といえども大人の体を抱きかかえて起こしたり、車いすに乗せたりするのは、大変な労力です。負担が軽減される介護技術を用いたとしても、日々繰り返していると、やはり体への負担は蓄積されるでしょう。その結果、不本意ながら離職に至る人も多いといいます。
なかには、電動介護機器を導入し負担軽減を図っている施設もありますが、導入に伴う莫大な費用がネックになっている施設も多いとのこと。そんな現場の声に応えるべく開発されたのが、東レ株式会社の「トレイージー®」です。
これは、ベッド上での体位変換の負担を軽減するスライディングシートとして開発されました。使用方法はとてもシンプルで、まず、シートを介護される方の背部から臀部に差し込み広げます。あとは、上下左右など動かしたい方向へシートを引っ張るだけで、ラクに向きを変えられるという便利なアイテムです。
一人の力でもラクに動かせるよう、東レの独自技術で作られた滑りのよいナイロンを採用。それを3層構造にすることで、シートの上下層が互いの動きを邪魔しなくなり、わずかな力でシート本体を動かせるよう設計されています。
また、ベッド上の体位変換や移動時にできる上下層の生地のねじれやシワも中間層の自由な動きによって低減。生地のたまりや引っかかりがなくなり、スムーズな動きを実現しています。

シート本体は薄くて軽量なため、コンパクトに折りたたむことができ持ち運びにも便利です。必要なときにさっと取り出して対応できるというのは、介護される側にとっても非常に頼もしく安心感につながります。大きな電動介護機器とは、また異なるメリットがあるでしょう。
さらに、シート素材には高い制菌効果が期待できる、東レの「マックスペック®」を使用しています。マックスペック®には、黄色ブドウ球菌・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対する制菌作用があるため、衛生保持が必須な介護施設に最適です。複数の方に使用するからこそ、特に気をつけたい点だといえます。
このように「トレイージー®」は、介護業務の負担軽減だけではなく、衛生保持や離職予防までも叶えてくれるメリットがあります。快適な職場環境づくりの一助として、大いに期待できる製品です。
なお、同社のHPは現在リニューアル中です。新ページ公開は4月末とのことですが、ぜひ新旧併せてご覧になってみてください。
詳細情報
株式会社BloomAct
株式会社BloomActは、ソフトウェアおよびプログラムの企画・開発・デザイン・販売・保守・管理・運営、それらのコンサルティング業務を行っている会社です。
同社のサービスの特長は、企業経営において大切な「時間」という価値に焦点をあて、ソリューションを提供している点です。そこから生まれる、機会・チャンス・体験価値・未来などのベネフィットを重視し、「未来の『新しい働き方』を創り、企業の成長、より豊かな社会へ繋がると信じ、その一役を担う企業でありたい。」という想いのもと、日々邁進しています。
オンライン接客システム「ROOMS」

超高齢社会の現在、介護施設は社会や多くの人にとって非常に頼りになる存在となっています。入居する高齢者本人が安心して快適な生活をおくれるのはもちろん、仕事など社会生活を営む世代の家族にとっても心強いでしょう。
このように多くの人へ安心感をもたらしている介護施設だからこそ、配慮していることのひとつに、入居者と家族の繋がりをサポートするということがあります。しかし、近年は感染症予防のため、施設での面会を規制せざる得ない状況が続いています。それ以前からも、遠方に住んでいるため容易に面会へいけないという家族も多くいました。これらは、入居者と家族の双方にとって、大変切ないことだと思われます。
面会によるメリットとして、現場からは「ご家族と会われた日の入居者さんは、表情がとても明るい」「面会で気持ちが落ち着かれるのか、行動が安定する」といった声がこれまでよく聞かれました。面会実施の難しさにより、これらが失われるのは、施設の介護士やスタッフにとっても不本意でしょう。

そんな多くの方が抱える閉塞感を軽減する製品として画期的なのが、株式会社BloomActのオンライン接客システム「ROOMS」です。
いわゆるオンライン面会を行えるシステムですが、市場にある同様のものと一線を画す特長があります。それは、全てのデバイスにおいて事前インストールやアプリダウンロードが不要で、ブラウザのみでオンライン面会ができるという点です。つまり、デバイスを選ばないという便利さはもちろん、子世代である50~60歳代のアプリが難しい方々でも安心して扱えます。
面会の手順は、いたってシンプルです。施設側から家族へルームキーナンバーを電話で伝え、HPの画面に入力してもらうだけで面会が開始できます。通話を続けたままオンラインへ移行できるので、疑問やトラブルに対応しやすいでしょう。
また、最大10拠点接続できるため、孫世代の方々が同時にスマホやタブレットで気軽に繋がることも可能です。親戚みんなで賑やかに面会というのも、叶うかもしれませんね。(※5拠点以上の接続には追加オプションが必要)
日程調整がカレンダーで簡単にできるというのも、忙しい子・孫世代には便利なポイントです。
実際に導入している施設では、「以前にくらべ、面会の頻度が増えた」「遠方のご家族に喜んでもらえている」といった嬉しい効果があるようです。なによりも、入居者さんの笑顔や心の安定に繋がることが、施設にとって喜ばしいでしょう。
なお、同システムは、見せたい資料をクラウドから呼び出して、画面上に展開したり、ファイルデータをその場で送信したりすることもできます。元々は、オンライン商談やプレゼンテーションを目的として作られているため、入所を検討中の家族に向けた説明にも大いに活用できそうです。今後の「ROOMS」の広がりが、ますます期待されます。
詳細情報
株式会社REHA・ ツーリズム
株式会社REHA・ ツーリズムは、リハビリと旅行を融合したツアーの企画・開発、リハビリテーション・ヘルスケアサービスの提供、その他イベント事業等を行っている企業です。福祉・介護分野を主体にサービスを展開し、多くの方々に心が豊かになるような時間を提供しています。画期的なサービスの数々は、介護を受ける方はもちろん、介護を行う方の健康の保持・リフレッシュとしても注目されています。
「旅の窓」リハビリツーリズム

加齢や疾病などにより、介護やリハビリを要するようになると、本人はもちろん周囲も生活が一変します。スポーツが趣味だった方、旅行をよくしていた方、ドライブが好きだった方など、いずれも難しくなるでしょう。致し方ない面もあるとはいえ、人生において楽しみがなくなるというのは非常に味気なく、生活に張り合いがもてないと思われます。
実際、活動的でおしゃれだった方が、ベッドの上で過ごす時間が長くなると、みる間に老け込んでいったという話を耳にします。加えて、介護を行う家族も憔悴していくとのこと。
超高齢社会の現在そしてこれからの未来を考えると、疲弊を減らし、心に潤いが持てるような介護・リハビリが必要かもしれません。しかし、介護の現場にいる家族や介護士は多忙なため、そのような案を考える余裕がなかなかないでしょう。
そこで注目したいのが、株式会社REHA・ ツーリズムの「旅の窓 Lifestyle Tourism 」です。これは、健康と観光を組み合わせた新しいツーリズム“ウェルネスツアー”です。
同社では、個々人の状態に合わせて、日帰りや国内2 〜3 泊程度のプログラムを提案しています。徹底した現地調査で、宿泊先の状況や安全を確認しているため、どなたでも安心して利用できます。
また、美味しくて体によい料理を提供する食事処や魅力的な観光地も多数紹介。利用者の不安や手間を事前に払拭し、旅行そのものを楽しめるよう工夫されているサービスです。
さらに、旅先でもリハビリができるよう、パーソナルリハビリ動画も発信しています。気持ちも体も整えながら、充実した旅程が過ごせるでしょう。

同社によると、旅行やアクティビティには、リハビリ効果があるといいます。たとえば、旅行やアクティビティを通して孤独感から脱却する、旅先で非日常的な刺激や感動を得る、旅行に行けたという達成感と自信が得られるなどが挙げられます。介護を要する方やリハビリに励んでいる方こそ、このリハビリツーリズムのメリットを感じられるようです。
なお、同社ではスマートミラーを利用し、観光地の景色などをライブで配信しています。ツアーの検討はもちろん、旅気分を味わうレクリエーションとしても活用できそうですね。
このような画期的なサービスの創出には、実は、同社代表の中田秀貴氏の経験が反映されています。中田氏自身が脳梗塞による半年間の入院・車椅子生活・リハビリ・要介護3認定など、多くの苦難を経験されてきたとのこと。そんな折、奥さまが温泉での静養プランを提案され、実際に行ってみたところ、夫婦ともに心身が癒されたうえ、新たに活力も得たといいます。自らの経験が裏打ちされているからこそ、その効果を多くの方が感じられるでしょう。
要介護の方・ご家族・介護士やスタッフなど、介護に携わるすべての方々に注目いただきたいサービスです。
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