
介護施設とひとくちに言っても、利用者さんの状態は非常にさまざまです。看護と介護の両方のケアが必要な方から、ある程度は自由に体を動かせる方まで、施設によって幅があるでしょう。当然、そこで生じる介護の課題も異なってきます。
そこで当記事では、現場の困りごとを細やかにすくい取り、解決に導く製品づくりに注力している企業を紹介します。安心・安全・健全な施設づくりに、ぜひお役立てください。
目次
三重金属工業株式会社
三重金属工業株式会社は1954年の創業以来、金型づくりを基盤とし、車載部品などを製造してきました。近年はその高い技術を活かして、医療分野にも進出。先端医療部品の生産や自社開発医療商品の販売など、幅広く事業展開しています。
また、同社は2015年に「子育てサポート企業」として、次世代認定マーク「くるみん」を取得しています。事業を通しての社会貢献はもちろんのこと、社員のための環境整備にも配慮深い企業です。
車いすでの搬送中に便利「ドレインバッグホルダー」

人は加齢や疾病とともに、身体機能にさまざまな不具合が生じます。特に排尿障害は多くの高齢者にみられ、自宅で過ごす人の約10人にひとり、施設入所者の約半分にみられるともいわれます。
原因としては、加齢により尿を溜める力や出す力が衰えたり、疾病で尿道が閉塞したりすることなどがあるようです。
介護施設では、このような方への対応として、紙おむつ、自己導尿、バルーンカテーテルといったものをよく目にするでしょう。しかし、バルーンカテーテルは医療行為のため、介護士が対応することはできません。それゆえに、ケアや車いすでの移動の際、「ドレインバッグはどこに置くのが適切なのか?」「バルーンカテーテルに影響を及ぼさないか?」といった不安を抱く介護士も多いといいます。
大半の施設では、ドレインバッグを車いすの背面ポケットや肘おき、ブレーキレバーに収納・引っ掛けているようですが、落下の心配や人目につくことが懸念でもあります。車いすの肘おきなどにバッグを引っかけると、搬送中にタイヤに擦れてバッグが破れないか心配という声も現場で多く耳にします。

そんな声の一助となるのが、同社の「ドレインバッグホルダー」です。この商品は、バルーンカテーテルを付けた方が車いすに乗った際、ドレインバッグを安全かつ尊厳に配慮しながら設置するための器具です。
器具自体は車いすに後付けできる仕様で、装着もいたってシンプル。車いすの前脚を挟み込み、ホルダーとなるバーを固定するだけで完成します。使用の際は、ホルダーバーのフックにドレインバッグバッグを引っ掛けるだけと、大きな手間もいりません。それでいて、落下やタイヤとの擦れをしっかりと防げるという心強い商品です。
また、引っ掛ける位置は「車いすの座面下」もしくは「車いすの横」が選べます。座面下に設けると人目につきにくく、横に置くと介護士が状態を見やすいというメリットがあり、双方に配慮の行き届いた商品だといえるでしょう。
排泄は人の尊厳にも関わるデリケートなことだからこそ、介護士にも細やかな心遣いが求められます。それらに応えられるよう、安全かつ安心なケアをサポートする「ドレインバッグホルダー」の一層の普及が期待されます。
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アドバイザーに相談する(無料)ケアメディックス株式会社
ケアメディックス株式会社は、健康器具、医療器具、医療用消耗品などの加工・販売・輸入などを行っている企業です。「当たり前のことを当たり前に行い、健康・医療・介護分野で半歩進んだサービスを提供することにより、お客様と社員を元気にするために存在する。」という理念のもと、たゆまぬ努力で多くの信頼と実績を築いてきました。
超高齢社会の現在、同社のさらなる躍進が期待されます。
吸水防水機能付き「使い捨て車いすシートカバー」

多くの要介護者が生活している施設では、車いすが頻繁に使用されます。そのため、いずれの施設もある程度の台数は揃えていますが、施設利用者さんの人数や状態によっては、複数人で共用しているのが実状です。
その際に気になるのが、複数人で使用することによる衛生面の管理でしょう。たとえば、車いす座面への不意な尿失禁や食べこぼしなど、高齢者の日常生活でどうしても生じてしまう汚れがあります。これは致し方ない面があるとはいえ、介護士やスタッフがたびたび処理や清掃、消毒などをおこなうのは非常に大変です。ときには、ほかの業務の時間まで圧迫することになり、仕事に大きな影響を及ぼします。
また、車いすを汚してしまった当人も心苦しい思いをするはずです。本来ならば快適な生活を送るための車いすが、デメリットや悲しい感情を生む要因にもなりかねません。車いすの台数をもっと増やせば問題が解消するかもしれませんが、施設側に大きなコストがかかってしまいます。
このような介護の現場の困りごとを助けているのが、同社の「使い捨て車いすシートカバー」です。ネーミングのとおり車いすに被せるカバーで、特長は、吸水・防水機能が備わっていること。尿失禁や食べこぼしによる座面の汚れを防止できるうえ、使い捨てのため処理に手間がかかりません。

車いすに取り付ける用の穴が設けてあるので、装着も簡単。さらに、シートの裏面には滑り止め加工が施されており、着座時のズレを防いでくれます。
車いすを利用する方の安全はもちろん、衛生管理、介護士やスタッフの負担軽減も叶えてくれる商品だといえるでしょう。
介護において、ご飯やおかずをこぼすことなくきれいに食べ、尿失禁をしないようトレーニングすることは大切かもしれません。しかし、それによってお年寄りの方々が負担を感じてしまったり、介護士やスタッフの余裕がなくなるのは疑問がある、という声も多く聞かれます。
同社の代表である関本氏は、「人を愛し、お互いの個性を尊重し、皆様の心身の健康を願うことにより、弊社に関わる全ての方々を元気にする企業でありたい」と述べています。この言葉を具現化しているのが、介護の現場に笑顔と安心をもたらす「使い捨て車いすシートカバー」だといえるでしょう。
詳細情報
株式会社岡
株式会社岡は、ストレッチ・インナーマッスルトレーニングマシンの開発・販売、スポーツ用品等の販売、トレーナー育成などの事業を行っている企業です。そのなかでも、独自開発のYURAGIは動的ストレッチとインナーマッスルを鍛えられるマシンとして介護施設や整形外科のリハビリ、接骨院、スポーツクラブなどに導入されており、多くの好評を得ています。
ユーザーからの声を大切にし、検証とフィードバックを真伨に行い『安全で使いやすく且つ効果がある』を理念に現場での経験を軸として日々研究開発に邁進する姿勢が多方面から注目と期待を集めています。
動的ストレッチマシン「YURAGI」

多くの介護施設では、利用者さんの身体機能向上や維持のため、ストレッチや軽い運動のリハビリテーションが行われています。しかし、毎日全員が質の高い体操やマンツーマンでの理学療法サービスが受けられるわけではありません。効果も短期間で顕著に現れることは少ないでしょう。利用者さまも施設スタッフもストレッチや運動が健康に良いと分かっていても質の高い運動を継続的に提供していく事は簡単な事ではないでしょう。
このようなことから、今注目されているのがストレッチ運動です。ストレッチには、反動を利用せずにゆっくりと筋肉を伸張させることでリラックス効果が得られる「静的ストレッチ」と身体を動かしながら筋肉の収縮と弛緩を繰り返すことで血流を促進し筋温を上昇させる「動的ストレッチ」があります。
それぞれ異なるメリットが期待できますが、身体のパフォーマンスを上げたり、ケガの予防に役立つのは動的ストレッチだといいます。そこで同社では、バネの張力を利用して小刻みにインナーマッスル(深部筋肉)を収縮・弛緩を高頻度に繰り返すことができる原理を考案し高齢者が安全に無理なくそして気持ちよく効果的に動的ストレッチを行えるマシン「YURAGI」を開発しました。
さらに余分なものは極力削ぎ落とし安全に乗り降りできる設計にこだわりました。
設置場所を取らないサイズのパーソナルモデルと個々のニーズに合わせたプログラムが組み立てられるデラックスモデルを展開し下記のようなラインナップで提供しています。

◆パーソナルモデル
・腹横筋の収縮弛緩を促し骨盤・肩甲骨周りをストレッチする「ツイスター」
・腰に負担をかけずに太腿の表裏の筋肉を中心にストレッチができる「ハムスター」
・デラックスモデルのショルダーとヒップが合体した1台2役の「2in1」
◆デラックスモデル
立ちながらそして座っても首、肩、肩甲骨周りのインナーマッスルを刺激してストレッチできる「ショルダー」
安全に座って肩甲骨の周りをストレッチできる猫背予防に優れた「チェスト」
内転筋とハムストリングスを気持ちよく伸ばしてベターっと開脚腰痛予防「アダクター」
ハムストリングスを伸ばして鍛えて寝たきり予防「クラス」
心地よく上下に動いて梨状筋、坐骨神経を伸ばす神経痛予防「ヒップ」
ゆらゆら揺れて肩甲骨の動きをゲット肩こり予防「ムービング」
ショルダーとヒップのいとこどりの「2in1」
これらの動的ストレッチマシンの特長は、バネの構造で動的ストレッチに理想的なゆらぎ(振動)を発生させるという点です。同社によると、「YURAGIによるバネ式は意識的に動かせない筋肉を伸ばし、収縮の難しいインナーマッスルを小刻みに働かせ、深部の張力を生みだせます。
その作用が関節受容器を刺激して動きの潜在能力を引き出す事が可能な方式」とのことなので、動的ストレッチの効果を最大限に引き出すマシンとして、大きな期待が持てるでしょう。
また、一般的な重り式のマシンよりも動きが繊細で且つ軽量なため、施設内での移動に困らないというのも導入しやすいポイントです。
なお、実際に導入している施設からは「毎日質の高いリハビリできるから嬉しい」「安全で効果的なプログラムが組みやすくなった」「みんなで利用することでコミュニケーションが図れる」「YURAGIマシンにすごく興味を持たれている高齢者が多い」といった声が寄せられています。
身体機能の向上のみならず、周囲との交流や施設内の活気にも繋がる製品だといえるでしょう。
詳細情報
動的ストレッチ(マシン)&インナーマッスルトレーニングマシン「YURAGI」
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