介護に携わる人や受ける人の有益性を追求する企業

介護のアイデア 2021年11月16日
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介護は人と人との対面コミュニケーションで成り立つ、気遣いの必要な仕事です。そこで、介護に関するさまざまなアイデア製品を活用すれば、介護者は業務を円滑に進められますし、介護を受ける側はきめ細やかなケアを受けられます。本記事では、介護者や要介護者の「こういうのがあったらいいな」という願いをカタチにする3企業に注目しました。

目次

ギフモ株式会社

ギフモ株式会社は、やわらか食調理器の開発・製造・販売をメインとした事業を展開する企業です。

生きるうえでの基本である食事は、家族や仲間とおしゃべりを楽しむコミュニケーションツールでもあります。しかし、年齢を重ね摂食嚥下機能が低下するにつれ、食欲がわかなかったり、食べたくても食べられないと、食べる行為が苦痛になったり心身にさまざまな影響を及ぼすといわれています。

同社は、摂食嚥下機能障害に着目し、誰もが食べる楽しみを持てる製品・サービスづくりに邁進。摂食嚥下機能障害に関する課題や問題に取り組みながら、高齢化社会への貢献を目指しています。

高齢者の食べる楽しみをサポートする調理家電「デリソフター」

▲画像提供:デリソフター/ギフモ株式会社

同社の主力製品であるデリソフターは、料理の見た目をそのままにやわらか食に加工する調理家電です。たとえば、鶏のから揚げやステーキ、魚のフライなど、高齢者が食べづらいと感じる料理を、味だけでなく見た目も変えずやわらかくすることができます。また、スーパーのお惣菜、冷凍食品などもやわらかく調理できるため、忙しいときも市販の嚥下調整食に頼ることなく、いつでも出来たての料理を提供できるのが魅力です。

使い方も簡単で、まず付属のデリカッターでスタンプ(刃通し)した料理や食材を専用調理皿にのせ、内鍋にセットします。あとは、200ccのお水を入れ、調理開始ボタンを押すだけであっという間にやわらか食の完成です。近年話題になっている「ほったらかし調理」が、介護食調理でも実現します。

食事に関する悩みやトラブルを解消したい…「デリソフター」開発への思い

「家族の手料理を食べ続ける喜び」「人生最期までみんなと同じものを食べられる幸せ」

何気ないことや当たり前だと思っていたことが、高齢になると次第に当たり前ではなくなってくるものです。とくに、摂食嚥下機能障害が進行すると、これまで食べてきた普通食から介護食やミキサー食へ移行しなければなりません。

加齢や病気によって好きなものを思うように食べられないのは、本人にとってストレスになります。また、その家族も食事を別に用意する手間がかかったり、同じ料理を出せない心苦しさがあったりと、お互いに食事の楽しみ・喜びを感じられなくなってしまいます。

同製品の開発は、創業メンバーの介護経験と家族への思いから始まったプロジェクトです。家族が同じ食事を楽しみながら「当たり前の暮らし」を営んでほしいという思いから同製品は誕生しました。

実際に調理した利用者の声

同製品は、介護施設から高齢者・障がい者を家族に持つ一般家庭まで幅広く利用されています。以下は、クリスマスの日に同製品を勤務先である橋北楽々館短期入所生活介護事業所へ持参し、唐揚げタワーを作ったという利用者の声です。

▲唐揚げタワー/画像提供:ギフモ株式会社

・大好きなのに食べられなかった食材が、やわらかくなって食べられるようになった

・簡単に調理できるうえに、料理のレパートリーが増えた

・食べ始めに時間がかかったり、食べムラがあったりする利用者さんがすぐに完食された

・おかわりをする利用者さんが増えた

・家族みんなで同じ料理が食べられて幸せ

・野菜をペーストすることなくそのまま出せるので、野菜不足の解消につながった

・食に興味を持ってくれるようになった

栄養重視、見た目の悪さなど、これまでの介護食のマイナスなイメージを払拭する同製品。興味のある介護士さんは、公式サイトを隅々までチェックしてみてください。

詳細情報

ギフモ株式会社

三昌商事株式会社

大阪府大阪市に本社を構える三昌商事株式会社は、自動車業界や情報通信業界を中心に、電子部品をはじめ、機械部品や電線などを販売する企業です。創業1916年という長い歴史を持つ同社は、現在アメリカはじめ、ドイツやインド、中国など、世界各地で事業を展開し、今後ますます需要の高まりが見込まれる半導体・エレクトロニクス市場を支えています。

また、2013年には、長きにわたり培ってきた技術やノウハウを活かして、介護業界向け見守りシステムの開発に着手。介護業界が抱える問題や、避けられない高齢者問題の課題解決に積極的に取り組んでいます。

簡単な設置でスマートに使える見守りシステム「CareBird(ケアバード)」

「CareBird(ケアバード)」は、施設入居者や在宅介護を必要としている利用者の状態を24時間、どこにいても見守りできるシステムです。非接触バイタルセンサーによる入居者のバイタルを測定することで、入居者の1日の生活リズムを把握できます。

なお、入居者の状況はパソコンやスマホ、タブレットなどの端末で簡単に確認できるので、居室への訪問回数を減らしながら効率よく業務を進めることが可能です。また、不必要な訪問がなくなることで、入居者一人ひとりに向き合う時間ができたり、しっかり休息を取ったりと、時間を有効活用できます。

▲画像提供:三昌商事株式会社

利用者の状況を一括確認

同製品の特徴は、呼吸や脈拍といった入居者のバイタルだけでなく、睡眠状態も一目で確認できることです。画面には、部屋番号ごとに、睡眠時・臥床時・起き上がり・異常or離床時のアイコンが表示され、起きている入居者から優先してケアできるので、慌てることなく安心して業務に取り組めます。

また、脈拍低下や呼吸低下などのバイタル異常時、ベッドからの離床時に介護スタッフへ通知されるので、どこで業務を行っていても即座に入居者のもとへ駆けつけ対応することができます。

さらに特筆すべきは、入居者の睡眠時の左右バランスを把握できること。左右どちらの方向を向いて眠っているかをチェックできるので、床ずれ予防にもつながります。

非接触バイタルセンサーでストレスフリーな環境を実現

常時見守らなければならないとはいえ、体の一部にバイタルセンサーが装着されることにストレスを感じるという入居者は多いものです。同製品は、マットレスの下に非接触バイタルセンサーを設置するタイプになっているため、入居者は違和感なく日常の生活を送りながら介護を受けられます。

また、体に直接装着しないので、かぶれたり痒くなったりといった肌のトラブルも心配ありません。肌の弱い入居者も安心・安全に利用することができます。

▲画像提供:三昌商事株式会社

施設と利用者双方にメリットをもたらす「CareBird(ケアバード)」

同製品を設置することによって、さまざまなメリットを得られます。たとえば、夜勤が発生する入居型介護施設や短期入所サービスなどの場合、スタッフの人数が少ない夜間も画面上で入居者状況を確認できたり、睡眠データを夜勤のシフトを組む際の参考にできたりと夜勤スタッフの業務負担の軽減に役立ちます。

介護士さんの中には、「スタッフが少ない夜勤は責任が重くてきつい」「安否が気になってついつい何度も見回りをしてしまう」と悩む人もいるでしょう。そんな精神的に辛くなりがちな夜勤のストレスを和らげます。

また、年齢を重ねると寝付きが悪い、眠りが浅くなるなどの睡眠障害が現れることが多く見られます。入居者によっては、物音がすると目が覚めてしまうケースも珍しくありません。見回りの回数が減ることで、入居者もゆっくり睡眠をとることができるでしょう。

詳細情報

三昌商事株式会社

ファーフィールドサウンド株式会社

ファーフィールドサウンド株式会社は、ハンズフリー通話音声信号処理ミドルウェア「GARAGE」「CABIN」の開発・販売を中心とした事業を展開しています。

大手有名企業の音声研究の第一線で活躍したメンバーが集まる同社は、自動車をはじめ、オフィスや一般家庭、モバイル分野向けの製品・サービスなどの音声ソリューションを通して、より豊かで快適な暮らしの実現を目指しています。

面会のあり方を変える「kicoeri」

新型コロナウイルスの影響でマスク着用が当たり前になったり、スーパーのレジや官公庁の窓口、病院の受付などに飛沫感染防止のアクリル板が設置されたりと、日常生活は大きく変わりました。介護施設も例外ではありません。施設の大半は、入居者の家族や友人が面会に訪れた際、アクリルパーティション越しの面会を実施しています。新しい生活様式を実践するうえで課題となっているのが、相手の声が聞こえにくい・聞き取りづらいことです。特に、聴覚にハンデを抱える人や高齢者にとって、「聞こえない」のはストレスに感じるだけでなく、日常生活にも支障をきたしてしまいます。

そんな、聞こえに関する問題を解消すべく開発されたのが、「kicoeri(キコエリ)」です。同製品は、飛沫感染防止用のアクリルパーティションやビニールシートに取り付ける双方向会話アシストシステムで、マスクやパーティション越しでも大声を出すことなく会話をすることができます。

▲画像提供:ファーフィールドサウンド株式会社

「kicoeri」の特徴

仕事中や面会などの際、お互いの距離がパーティションから50cmほど離れているということもあるでしょう。同製品は、そんな状況下でもしっかりと聞こえをサポートし、スムーズな会話を実現します。また、周囲の騒音に応じた自動音量調節機能も搭載されているため、常に快適で丁度いい音量レベルで会話をアシストするのも見逃せないポイントです。

なお、音声制御は常に一定の音量でアシストするFix、周囲が騒がしいときは大きく静かなときは小さい音量でアシストするMid、騒がしいときはMidより大きく静かなときはMidより小さな音量でアシストするAutoの3種類が備わっているので、それぞれのシーンや利用する人に合わせて便利に使い分けることができます。優れた聞き取り性能と音質は、音声信号処理技術に強みを持つ同社の特性と言えるでしょう。

シンプルな仕組みとどこでも使える手軽さが魅力

▲画像提供:ファーフィールドサウンド株式会社

同製品は親機と子機で1セットとなっており、親機と子機のマグネットでパーティションを挟み込むだけで簡単に取り付けることができます。万が一、親機と子機をパーティションで挟めない場合や本体で視界が遮られるのが気になる場合は、マイクのみをパーティションに取り付け、親機・子機は机上に置くことも可能です。また、これまでのインターホンのようにスタンドマイクを設置しないハンズフリータイプなので、衛生面で安全なうえ、マイクやスピーカーなどの機器があると緊張してうまく話せないという高齢者も安心して利用できます。

人と話すことは、高齢者にとってコミュニケーションを深めるだけでなく、ストレス解消や認知症予防にもつながります。同製品は、コロナ禍で会話の機会が減ったり、マスクで話しづらかったりと、さみしさを感じている利用者を「聞こえ」でカバーしています。

詳細情報

ファーフィールドサウンド株式会社

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