演劇的手法を用いた療法で認知症をサポート【NPO法人日本演劇情動療法協会】

仕事 2020/04/07
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◆はじめに


NPO法人日本演劇情動療法協会(以下、日本演劇情動療法協会)は、演劇的手法を用いたセラピーとともに、介護離職の解決策の一つとなる演劇介護論・ワークショップにも力を入れている団体です。本記事では、同団体の設立趣旨や事業内容、演劇情動療法を紹介します。

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◆日本演劇情動療法協会について


まずは、日本演劇情動療法協会の設立趣旨と事業内容についてです。また、演劇介護論の概要も併せて見ていきましょう。

【設立趣旨】


日本演劇情動療法協会は、演劇情動療法の普及を目的として設立されました。演劇情動療法の活用により、認知症患者のBPSDを抑制し、介護環境を改善することを目標としています。

【事業内容】


日本演劇情動療法協会の活動内容は、以下の通りです。

・演劇情動療法セッション(毎週金曜日、仙台富沢病院)


・演劇情動療法メデットシアター


・演劇情動療法研究発表


・国際老年医学会への演劇情動療法エビデンス論文発表


・演劇情動療法関連の本の出版・演劇情動療法士の育成と認定


・演劇介護論に基づくワークショップ


・演劇情動療法講座


・朗読講座「こころのアンチエイジング」(毎月第1・第3火曜日)



「認知症患者に生きる喜びや感動を与えること」「年齢や障がいの有無、経済格差に関係なく隅々にまで幸福=歓喜的情動をもたらすこと」が、同団体のポリシー。演劇情動療法を広く社会全体の利益になるものとすべく、NPO法人として活動しています。

【演劇介護論とは】


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日本演劇情動療法協会は、「良い役者は良い介護者であり、良い介護者は良い役者である」と考えています。

役者はセリフの行間を読み解き、自分が演じる人物がそのセリフを言わざるを得なかった理由を考え抜き、お客様を満足させるに足るリアルな役作りを試みるものです。

同様に介護者は、患者様からの言葉(非難や中傷、嫌疑を含む)の裏を読み解き、その言葉が発せられた理由(見当識障害や不満など)を慮ることでリアルな役作りを行います。お客様・患者様は満足を得て、感謝を示してくれるようになるでしょう。

「まっさらな自分で勝負するのではなく、お客様・患者様のために演じ、役を作る。間違っていたら異なる役作りの工夫をする」
この思考を持てば、介護者は余裕を持って(ニュートラルな状態になって)本気でお客様・患者様に応じることができます。介護者は傷つけられることなく、喜ばせる工夫を繰り返すことができるのです。これを演劇介護論といいます。

◆演劇情動療法とは


演劇情動療法は、情動機能(人の痛みを理解し、社会生活を円滑に送るための機能)を刺激することでその低下を防ぎ、できるだけ長く社会生活を送れるようにするというもの。患者様がストレスを感じることなく行えるのが特長です。

演劇情動療法には、感動し涙を流し、笑うことで苦悩的状態から解放するとともに、やる気の喚起につながったり、認知機能を改善できたりといったメリットも。認知症患者の場合、認知機能は低下しているものの、喜怒哀楽に関わる情動機能は保たれている傾向にあります。この情動機能を維持し続けることが、認知症患者が社会生活を送る上で必要と考えられるでしょう。

◆詳細情報


以上が、日本演劇情動療法協会と演劇情動療法の概要です。同団体についてさらに知りたい方は、下記のURLをご覧ください。

https://www.jadet.jp/

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