
感受性を刺激するレクリエーションは、参加者の心を豊かにし、日常生活に喜びややりがいをもたらします。ひいては、周囲の人との関わり方がより良好になるといった効果もあるようです。
本記事では、介護施設向けにアートパネル製作を提案する設計事務所兼工務店、フラワーアレンジメント教室、音楽療法の講師を紹介します。施設におけるレクリエーションの充実介護士やスタッフの負担軽減にお役立てください。
目次
株式会社ビーブロックス一級建築士事務所

京都に拠点をかまえる株式会社ビーブロックス一級建築士事務所は、設計事務所と工務店を兼ね、空間のトータルデザインを行っています。
手がけるのは、住宅や店舗、家具など。日本の伝統的な数奇屋建築からモダン建築まで、さまざまなニーズに応えています。人々の心が豊かになり、社会が潤いを増すべく、建築を通じて多方面に寄与している会社です。
「漆喰×日本庭園」の伝統文化体験 しっくいアートパネル

日本では古来より、城や蔵、家屋の壁を造る際に「漆喰(しっくい)」という建築材料を用いてきました。いわゆる「白壁」を造る際に塗られる左官材で、不燃性や調湿性に優れているとされています。
以前に比べると、漆喰を用いた住宅は減少傾向にありますが、白壁特有の美しさは、世代を超えて今なお人々の心を引き付けているようです。特に、年配者にとっては懐かしくもあるでしょう。
同社では、この漆喰を用いて、「しっくいアートパネル」を製作するワークショップを開催しています。使用するオリジナルの製作キットに含まれるのは、漆喰、木製パネル(20cm角)、小石、苔など。実際の左官職人のように、コテで漆喰をパネルに塗り、日本庭園の砂紋をイメージして筋を入れ、小石や苔をレイアウトしていくというものです。
参加者は、自分の手の中で日本文化が生み出されていくという体験に引き込まれるとのこと。「どんな庭を作ろうか?」「どんな石組みにしようか?」「どんな砂紋を表現しようか?」と想いを巡らせながら、歴史と文化に向かい合う時間は貴重でもあり、豊かなひとときでもあるでしょう。
同社では、介護施設向けのキットや講師の派遣も提供しています。伝統文化に触れながら手先の筋肉を動かし、豊かな想像力を引き出す「しっくいアートパネル」は、施設でのレクリエーションに最適でしょう。完成した自分だけの作品を手にする際には、大きな達成感と喜びが得られることも期待できます。レクリエーションの考案にお悩みの介護士や施設関係者は、ぜひご参照ください。
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アトリエレモンリーフ
影山さちこ氏が代表を務めるアトリエレモンリーフは、アーティフィシャルフラワーのアレンジメント教室です。千葉県に拠点を構え、リアルで可憐な造花による作品づくりのレッスンや認定資格取得のサポート、ウェディングブーケのプロデュースなどを行っています。
生花と見紛うほど細やかで、彩り鮮やかなアーティフィシャルフラワー。アレンジメントを通して、人々の暮らしに華やぎと癒しを届けています。
手で花を束ねずに花束ができる!魔法のアシストリング

介護施設で行われるレクリエーション活動には、施設利用者の身体機能の向上や維持、精神の安定、たのしさや喜びの体感など、日常生活をプラスにするさまざまな目的があります。そのため、介護士やスタッフの方々は、利用者さんが喜んで参加してくれるようレクリエーションの考案や実施に工夫を凝らしていることでしょう。
フラワーアレンジメントは、その中でもよく行われるものの一つです。色とりどりのきれいな花々を手に取り、思い思いに作品をつくる作業は、利用者さんの心に華やぎや達成感をもたらすと言われています。
しかし、なかには思うように花を扱えず、気落ちする方もいるようです。たとえば、指手や腕を動かしづらい、握力が弱い、手に障がいのあるといった方は、花を束ねるのも難しいとのこと。レクリエーションを行う側にとっても、そのような事例が生じるのは不本意でしょう。この問題を解決するツールとして創出されたのが、同社の「魔法のアシストリング」です。
茎を握りしめる必要がなく簡単に束ねられ、花の位置も調整しやすいという同製品。それを可能にしているのが、持ち手の先にあるリングです。
片手で持ち手をつかみ、花をリングへ挿しこむと、自然と花の背面をリングの弧が支えるような仕様になっています。背面で支えるので花の位置に角度をつけやすく、左右前後に広げやすいうえ、キープ力も抜群。花を整えた後は、手元の茎をセロテープでふんわりと止めるだけで束ねられるという手軽さです。仕上げはセロテープの上にリボンをかければ素敵に完成です。

指が動かしづらくても、手に力が入りづらくても、諦めることなくフラワーアレンジメントが楽しめる画期的なツールだといえるでしょう。どなたでも成功体験が得られるため、レクリエーションがより賑やかになり、多くの笑顔が見られると期待できます。
また、リングの中で花を広げやすいので、少ない花材でも見映え良くできるのも嬉しいポイントです。材料費のコストを抑えつつ、多くの人に達成感を届けられる「魔法のアシストリング」。レクリエーションを有意義にするツールとして、導入を検討する価値が大いにありそうです。
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ミュージックセラピー 白井涼子
ミュージックセラピー 白井涼子は、音楽療法を通して脳の活性化と心のケアを図る取り組みを行っています。活動内容は、高齢者施設・障害者施設・保育園を訪れ、演奏会、歌唱、合奏、体操など多彩なプログラムを提供すること。音楽を介して、笑顔がひろがる日常づくりに寄与しています。
高齢者施設、障がい者施設などに出張! 音楽療法

高齢者施設では、ときに外部からエンターテイナーや講師を迎え、レクリエーションを行うことがあります。そこには、レクリエーションの幅を広げてマンネリ化を防ぐ、より質の高い活動を行う、介護士やスタッフの業務負担軽減を図るといった目的があるようです。
レクリエーションの外部への委託は、施設側と利用者側の双方にとって、メリットがあるといえるでしょう。
白井氏が提供する音楽療法もそのうちの一つです。高齢者施設へ出張し、利用者さんと共に季節の歌、歌謡曲、民謡などを口ずさんだり、楽器を演奏したりしています。
利用者さんたちに楽しんでもらうのはもちろんのこと、「音楽の持つ力によりコミュニケーション力を引き出したり、認知機能を予防したり、心身の安定をもたらす」という音楽療法ならではの働きかけにも注力。参加者との会話を大切にしながら、音楽による豊かなひとときを通して、脳に良い刺激を与え心に潤いをもたらしています。
また、出張演奏も行っており、音楽大学卒という経歴を持つ白井氏が奏でる音色は一聴の価値あり。クラシックや流行歌、ジャズなどを生演奏で披露し、多くの方々に喜ばれています。施設入居後、コンサートへ行くのが難しくなった方からは、特に好評を得ているそうです。

出張音楽療法・出張演奏には、一緒に歌ったりセッションしたりする参加型のプログラムも設けています。施設側の目的と希望、参加者のリクエストに応えられるよう柔軟に対応しているので、どなたも楽しみながら参加できるでしょう。
なお、実際に利用した施設からは、「合奏などを通じて、他者との共同活動を楽しく気持ち良いものと捉えられるようになった」「他者を思いやれるようになれた」といった声が届いており、音楽がもたらす良い効果がうかがえます。
主な対応エリアは、千葉県と東京都です。興味を持たれた施設関係者は、詳しい説明を聞いてみてはいかがでしょう。
この仕事について、「心で通じる瞬間を感じられるとき」がやっててよかったと思う、と話す白井氏の真摯な姿勢と良質な演奏に触れてみてください。
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ミュージックセラピー 白井涼子・音楽療法
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