
人が健康に過ごすためには適度な運動が欠かせません。そこで今回は、なかでも足の健康・運動にまつわるサービスをセレクトしました。どのサービスも、転倒予防、靴選び、タップダンスと、それぞれの特徴が光ります。第二の心臓と言われることもある足。利用者さんにできるだけ長く健康に自分の足で歩いてほしい介護士さんは、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
株式会社personality
屋号をチーム貯健とする株式会社personalityは、奥山雅平さん、通称ちょけん先生が中心となって展開している高齢者向け出張型介護予防体操教室です。ちょけん先生は介護施設で体操指導員を経験後、2014年から本事業をスタート。2015年に法人化し、以降は東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県をメインにさまざまな場所で高齢者の健康維持に貢献しています。
介護施設向けの出張体操教室

前述した通り、同社は高齢者向けに出張型の介護予防体操教室を開いています。同教室の特徴はシニアの転倒予防に特化していることです。
高齢者は加齢により身体機能が低下しているため、転びやすいといわれています。そのうえ骨折もしやすく、たった一度の転倒で手術が必要になったり寝たきりになってしまったりすることがあります。
これからも怪我なく健康に過ごすためには足腰を鍛えることが重要であり、それには転倒予防に特化した同教室が適しているといえるでしょう。
同教室では健康を貯金するちょけん体操として、筋力を高める体操、柔軟性を高める体操、血の巡りを高める有酸素運動を行っています。どれもイスに座って行える体操のため、足腰が弱り立って運動することが難しい方も安心して身体を動かせる点が魅力です。
同教室が提供しているコースのうち、高齢者向けの集団体操は主に2つ。姿勢改善・腰痛・転倒予防につながるプログラムを実施する「出張ちょけん体操60分コース」と、そこにさらに免疫アッププログラムとシニアヨガを追加した「出張ちょけん体操90分コース」です。
同教室を利用している介護施設では、「腰痛がよくなってきた」「つまづかなくなった」といった声があがっているそう。スタッフの方も「回を重ねるごとに参加者のADL向上が見られた」と効果を実感されており、お願いしてよかったと好評です。
また、同教室はマンツーマンでの体操指導も行っています。「ちょけん先生のマンツーマン指導」というコースで、腰痛・転倒予防・免疫アッププログラムのほか、背中や肩などのもみほぐし、コンプロフロス(加圧ゴムバンド)を使用したプログラムが行われます。訪問介護の利用者さんやそのご家族から、運動不足が気になっていると相談された際には、このようなサービスがあるとアドバイスしてみると良いかもしれません。

なお、同教室には「福祉で働く方々向けトレーニング」というコースもあります。身体に負担のかかる動作が多い介護の仕事。腰や膝に痛みを感じている介護士さんも多いのではないでしょうか。今後も健康に長く働くためにも、同コースを利用してみるのも良いかもしれませんね。
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株式会社チヨダ
株式会社チヨダは、紳士靴や婦人靴、スニーカーなどを販売している企業です。1936年に「チヨダ靴店」として創業して以降、靴専門店として歩み続けており、今では「シュープラザ」や「東京靴流通センター」「靴チヨダ」など、全国で店舗を展開。靴業界で国内最大級の店舗ネットワークを誇っています。
介護施設向け訪問販売サービス「HOME de SHOES」

外履きや室内履きで過ごしたり、外出レクに行ったりと、介護施設において靴は必要不可欠な存在といえるでしょう。しかし、履き続けてくたびれた靴は、転倒や膝痛、足底筋膜炎などの一因となり得ます。そのため定期的に新しい靴に履き替える必要があります。
そうは言うものの、利用者さんのご家族や、介護士をはじめとするスタッフが代わりに買いに行くと、利用者さんの趣味やサイズに合わないこともあるでしょう。だからといって一緒に買いに行くと、それぞれに少なくない負担がかかります。そこで頼りになるのが、同社の「HOME de SHOES(ホームでシューズ)」です。
「HOME de SHOES」では、全国の介護施設・事業所に訪問し、その場で靴の試着・販売を行います。靴の購入にかかるスタッフの負担軽減はもちろん、靴選びのプロが足の状態や使用シーンを踏まえてフィッティングするため、利用者さんにピッタリの靴を見つけられるでしょう。
また同サービスでは、実際の店頭にあるさまざまな靴を多数ラインナップ。その中から自分で好みの靴を選べるため、利用者さんに靴選びの楽しさやワクワク感を味わっていただける点も魅力です。同サービスを利用した施設では「楽しそうだった」「いい刺激、いい機会だった」と好意的な意見があがっています。
さらに、普段生活している場所で行うことから、順番がくるまで普段通り過ごしたり、一度自室に戻ったりといったことも可能です。待ち時間が少なく、利用者さんもリラックスして靴を選べるでしょう。
そのほか、スタッフの靴も注文可能です。請求は靴の代金のみで訪問にかかる費用は無料と、施設にとっての魅力も多々あります。

なお、同社は「CEDAR CREST スパットシューズ」の製造・販売も行っています。かかと部分が靴ベラ状の形状になっており、手を使わずともスパッと脱ぎ履きできるように設計されている特許(特許第7317385号)を取得したシューズです。靴を履く際の転倒防止や介助の負担軽減に役立ちます。防水仕様のスニーカーや、クッション性の高いスリッポンタイプ、伸縮性が良く履きやすいビジネスシューズなど、さまざまなシリーズがあり、利用者さんはもちろん、スタッフの方々にもマッチするシューズといえるでしょう。
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一般社団法人中野ブラザーズタップダンス連盟
一般社団法人中野ブラザーズタップダンス連盟は、中野ブラザーズのタップダンススタイルの継承普及活動と、芸能活動の包括的なマネジメントを手掛けている組織です。今回ご紹介するシニア層向けの健康促進も行っています。
シニア層向けの健康タップダンス「座タップダンス健康法Ⓡ」

同組織は、公認インストラクターによる「座タップダンス健康法Ⓡ」の出張レッスン&ワークショップを行っています。「座タップダンス健康法Ⓡ」とは、中野ブラザースの中野章三さんが考案したシニア層向けの健康タップダンスです。日劇やコマ劇場などの公演前に、ウォーミングアップとして行っていた独自のストレッチ方法とステップを、イスに座って誰でも気軽に踊れるように改良されたタップダンスプログラムになります。

中野章三さんは、2023年に芸歴83年・タップダンス歴76年を迎えたタップダンサーです。子役として活躍していた1947年、小学生のときに兄・啓介さんとともにタップダンスに魅了され、本格的にタップダンスの修行をスタート。1953年に啓介さんとタップダンスデュオ「中野ブラザース」を結成しました。以降、数々のショーやメディアへ出演し、自主公演も行っています。2010年に啓介さんが亡くなられた後も、中野ブラザースの名を守り、今なお現役のタップダンサーとして舞台に立ち続けている方です。
同組織では、そんな確かな実力と実績を持つ中野章三さんによる特別ワークショップも行っています。
軽快なステップで音を奏でるタップダンスは、下半身の筋肉を鍛えられるほか、血流が促進され、むくみの改善につながるそうです。音楽に合わせて踊ることから、リズムやステップを覚える必要があり、脳の活性化による認知症予防も期待できます。そのうえ、「座タップダンス健康法Ⓡ」はイスに座って行うため、ダンス中に転倒するリスクがありません。立って動くことが難しい利用者さんも、安全に楽しく踊れるでしょう。
さらに、出張&体験レッスンは1日体験だけでなく定期出張レッスンも可能です。利用者さんの健康維持・QOL向上のためにも欠かせないレクリエーション。介護施設によっては毎日行うため、レクリエーションのネタ探しに頭を抱えている介護士さんもいるのではないでしょうか。定期出張レッスンを利用すれば、そうした悩みを解消できるほか、利用者さんも楽しみながら健康維持を叶えられるでしょう。
「座タップダンス健康法Ⓡ」およびそれを想起する表記は、2018年11月 一般社団法人中野ブラザーズタップダンス連盟により商標登録されています。
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